縫合者、紫雲院利玖のデュエル・スピリット   作:クォーターシェル

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第7話 VSサイバー流

「あそこに丸藤先輩が……」

 

中庭の一角に佇む二人の姿を見つけた。長い青髪を持つ長身の男子生徒――丸藤亮。そして隣に立つ長髪の美男子は間違いなく天上院吹雪だろう。

 

「吹雪も来ていたのか」

 

亮が穏やかな笑みを浮かべる。

 

「ちょうど君を探していたところだよ」

 

「おや?」

 

吹雪が俺たちに気づいて首を傾げる。

 

「君は紫雲院君じゃないか!万丈目君達も一緒に……」

 

「吹雪先輩、こんにちは」

 

俺は軽く頭を下げる。

 

「君が噂の一年生か」

 

吹雪は興味深そうに俺を観察する。

 

「亮に挑むなんて豪胆だね」

 

「はい!」

 

俺は背筋を伸ばして返事する。

 

「デュエル部を攻略しました。約束通り挑戦させてください」

 

亮は満足そうに頷いた。

 

「よくやった。君の実力は確かなようだ」

 

「ありがとうございます」

 

「だが――」

 

亮の表情が僅かに引き締まる。

 

「デュエル部の部員達を倒しただけでは不十分だ。ここからは本番だ」

 

「えっ?」

 

万丈目が困惑した声を上げる。

 

 

「紫雲院君」

 

亮は俺を真っ直ぐ見据える。

 

「君に質問がある。デュエルモンスターズの魅力とは何か?」

 

「それは……」

 

俺は考えながら答える。

 

「カード同士の連携、戦略性……そして何より相手との対話だと思います」

 

「素晴らしい答えだ」

 

亮は微笑む。

 

「ではもう一つ。君にとってデュエルとは?」

 

「己の信念を貫く手段であり……」

 

俺はゆっくりと言葉を選ぶ。

 

「同時に相手への敬意を示す儀式でもあります」

 

「ふむ……」

 

亮は腕を組んで考え込む。

 

「なかなか深い理解を持っているようだな」

 

「亮先輩!」

 

菅郎が焦れたように声を上げる。

 

「早くデュエルしましょうよ!」

 

亮は苦笑しながら菅郎に向き直る。

 

「落ち着いてくれ。デュエルはこれから受ける」

 

「ようやくですね」

 

俺もデュエルディスクを取り出す。吹雪が愉快そうに笑う。

 

「はは!亮がここまで時間をかけるとは珍しいな」

 

「重要なことだからな」

 

亮は静かに答える。

 

「デュエルを通して、相手の人となりを知ることができる」

 

「なるほど」

 

吹雪が納得したように頷く。

 

「相手を理解してこそ初めて本当のデュエルができる……。君の得意なリスペクトデュエルだ」

 

「その通りだ」

 

亮は俺に視線を戻す。

 

「では紫雲院君。デュエルを始めよう」

 

「はい!」

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

二人はデュエルフィールドへ向かう。万丈目達は少し距離を置いて見守る。

 

「亮が本気になるなんて珍しい」

 

吹雪が感慨深げに呟く。

 

「紫雲院君には何か特別なものを感じるのだろうな」

 

「ええ……」

 

万丈目も同意する。

 

「俺も感じる。利玖には底知れぬ可能性がある」

 

デュエルフィールドに立つ二人。陽光が木々の葉の間から降り注ぎ、春の温かさが漂う。

 

「よろしくお願いします」

 

俺は礼をする。

 

「こちらこそ」

 

亮は穏やかに微笑む。

 

「「デュエル!」」

 

――ターン1――紫雲院利玖

 

利玖「(こっちの先攻か……。丸藤先輩のデッキの性質上後攻を取りたかったけど、しょうがないな)俺のターン、ドロー!」

 

利玖 手札5→6

 

利玖「俺は先ず手札から魔法カード、融合を発動!手札のエッジインプ・チェーンとファーニマル・エッグを素材に融合召喚します。現れろ、デストーイ・チェーン・シープ!守備表示!」

 

デストーイ・チェーン・シープ 守備力2000

 

利玖の場にチェーン・シープが現れる。

 

亮「それが君の得意とするデストーイか」

 

利玖「そうです。融合素材となったエッジインプ・チェーンとファーニマル・エッグの効果発動!先ずはエッジインプ・チェーンの効果でデッキから魔玩具補綴を手札に加えます」

 

利玖 手札3→4

 

利玖「次にファーニマル・エッグの効果!融合先のモンスターの攻撃力分のライフを回復します」

 

利玖 LP4000→6000

 

利玖「更に墓地のファーニマル・エッグの効果。墓地のこのカードを除外して、墓地の融合1枚をデッキに戻した後1枚ドローします」

 

利玖 手札4→5

 

利玖「でもって手札から魔法カード、魔玩具補綴を発動!デッキから融合とエッジインプ・サイスを手札に加えます!」

 

利玖 手札4→6

 

吹雪「へえ……、随分手札補充が充実しているデッキだね」

 

菅郎「あれで融合の弱点である消費の多さがカバーされてるんだよ」

 

万丈目「だが、丸藤先輩相手に今の利玖はどこまで通じるか……」

 

利玖「俺はカードを2枚伏せてターンエンドです」

 

利玖 LP6000 手札4

 

・モンスター

デストーイ・チェーン・シープ 守備力2000

・魔法・罠

伏せカード×2

 

――ターン2――丸藤亮

 

亮「俺のターン、ドロー!」

 

亮 手札5→6

 

亮「俺は君のフィールドにモンスターが存在することで、サイバー・ヨルムンガンドを手札から守備表示で特殊召喚!」

 

サイバー・ヨルムンガンド 守備力2100

 

亮のフィールドに機械の大蛇が現れる。

 

亮「サイバー・ヨルムンガンドの特殊召喚に成功したことで、俺はデッキからサイバー・ドラゴンを特殊召喚する!」

 

サイバー・ドラゴン 攻撃力2100

 

サイバー・ヨルムンガンドの効果によって丸藤亮の主力モンスターと言える、機械の龍が現れる。

 

亮「そして、手札からサイバー・ドラゴン・コアを守備表示で召喚!その効果により俺はデッキからエターナル・サイバネティック・チャージを手札に加える」

 

サイバー・ドラゴン・コア 守備力1500

 

続いて現れたサイバー・ドラゴンの素体の様なモンスターのランプが明滅する。

 

 

亮 手札4→5

 

亮「サイバー・ヨルムンガンドの効果発動!自分フィールドのサイバー・ドラゴン1体を手札に戻し、デッキ・墓地から融合1枚を手札に加える!」

 

サイバー・ヨルムンガンドが咆哮を上げると、サイバー・ドラゴンが撤退した。

 

亮 手札5→7

 

万丈目「融合……!丸藤先輩も初手から融合を行う気か!?」

 

亮「手札のサイバー・ドラゴン・ネクステアの効果!手札からサイバー・ドラゴンを捨ててこのカードを特殊召喚する」

 

サイバー・ドラゴン・ネクステア 守備力200

 

新たな機械の龍が現れる。

 

亮「サイバー・ドラゴン・ネクステアの効果で墓地からサイバー・ドラゴンを特殊召喚する!甦れ、サイバー・ドラゴン!」

 

ネクステアによって墓地に行ったサイバー・ドラゴンが特殊召喚された。

 

サイバー・ドラゴン 攻撃力2100

 

吹雪「へえ、これは……」

 

菅郎「モンスターが4体も!?」

 

万丈目「それだけじゃない……!」

 

利玖「サイバー・ドラゴンが3体……!」

 

亮「俺は手札から魔法カード、エヴォリューション・バーストを発動!このターンのサイバー・ドラゴンの攻撃を放棄する代わりに相手フィールドのカード1枚を破壊する!俺が破壊するのは君の伏せカードだ!」

 

サイバー・ドラゴンが利玖のフィールドの伏せカードに光線を放った。

 

利玖(破壊されたのは、融合死円舞曲……)

 

亮「そして、俺は手札から魔法カード、融合を発動!俺のフィールドの3体のサイバー・ドラゴンを素材に融合召喚を行う!現れろ!サイバー・エンド・ドラゴン!」

 

サイバー・エンド・ドラゴン 攻撃力4000

 

亮のフィールドに彼の象徴というべき三つ首の機械龍が現れた。

 

利玖「でましたね!貴方のフェイバリットカード!だがそうはさせません!手札のエッジインプ・サイスの効果発動!手札のこのカードと、同じく手札のファーニマル・ウィングを素材に融合召喚を行います!」

 

吹雪「おや……!」

 

菅郎「相手ターンに融合召喚!?」

 

利玖「現れろ、デストーイ・クルーエル・ホエール!」

 

デストーイ・クルーエル・ホエール 攻撃力2600

 

利玖のフィールドにクルーエル・ホエールが出現する。

 

利玖「デストーイ・クルーエル・ホエールの効果発動!自分及び相手のカードを1枚ずつ選んで破壊する!俺が選ぶのは貴方のサイバー・エンド・ドラゴンと俺のデストーイ・クルーエル・ホエール自身!そして墓地のエッジインプ・サイスの効果発動!デストーイモンスターが破壊される場合、代わりに墓地のこのカードを除外する!」

 

クルーエル・ホエールはサイバー・エンド・ドラゴンに多数の斬撃を飛ばした。

 

亮「手札のサイバー・タートルの効果発動!俺のフィールドの光属性・機械族モンスターが破壊される場合代わりに手札のこのカードを墓地に送る!」

 

すると、亮の手札から機械の亀が出現し、サイバー・エンド・ドラゴンへの斬撃を防いだ。

 

サイバー・タートル(オリカ)

効果

星4/光属性/機械族/攻0/守2100

このカードの①の効果は1ターンに1度しか使用できない。

① 自分フィールドの光属性・機械族モンスター1体が戦闘・効果で破壊される場合、代わりに手札のこのカードを墓地に送ることができる。

② このカードが墓地に送られていないターンの自分フィールドの「サイバー」モンスターがモンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。そのモンスターの攻撃力をターン終了時まで2100アップする。

 

亮「バトルだ!サイバー・エンド・ドラゴンで、デストーイ・チェーン・シープを攻撃!エターナル・エヴォリューション・バースト!」

 

サイバー・エンド・ドラゴンが、それぞれの口から光線を発射してチェーン・シープを攻撃する。

 

サイバー・エンド・ドラゴン攻4000VSデストーイ・チェーン・シープ守2000

 

亮「サイバー・エンド・ドラゴンの攻撃は貫通する!」

 

チェーン・シープは光の奔流に消し飛ばされた。

 

利玖「ぐうう!?」

 

利玖 LP6000→4000

 

利玖「デストーイ・チェーン・シープの効果発動!このカードが戦闘、または相手の効果によって破壊された場合、攻撃力を800アップして墓地から特殊召喚する!甦れ、チェーン・シープ!」

 

チェーン・シープが強化再生する。

 

デストーイ・チェーン・シープ 攻撃力2000→2800

 

亮「俺はバトルを終了する。そして俺はカードを2枚伏せて、手札から魔法カード、エターナル・サイバネティック・チャージを発動する」

 

エターナル・サイバネティック・チャージ(オリカ)

通常魔法

このカードは自分が「サイバー・エンド・ドラゴン」の融合召喚に成功したターンに発動できる。

① このターンのエンドフェイズに自分は手札が5枚になるようにドローする。

 

亮「俺はこれでターンエンドだ。エターナル・サイバネティック・チャージの効果でカードを4枚ドローさせてもらう」

 

亮 LP4000 手札5

 

・モンスター

サイバー・ヨルムンガンド 守備力2100

サイバー・エンド・ドラゴン 攻撃力4000

・魔法・罠

伏せカード×2

 

――ターン3――紫雲院利玖

 

利玖「(エターナル・サイバネティック・チャージ……、制約はきついが強力な効果だな)俺のターン、ドロー!」

 

利玖 手札2→3

 

利玖「俺は手札のファーニマル・ベアの効果発動。このカードを捨ててデッキからトイポットをセットする。でもって今セットしたトイポットを発動!その効果で手札から1枚を捨ててドローする!」

 

トイポットが起動する。

 

利玖「ドローしたのはファーニマル・ナイト!ファーニマルモンスターだったことで俺は手札からモンスターを特殊召喚できる!来い!ファーニマル・ナイト!」

 

騎士型のファーニマルが現れた。

 

ファーニマル・ナイト 攻撃力1800

 

ファーニマル・ナイト(オリカ)

効果

星4/地属性/天使族/攻1800/守1800

このカードの①・②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。

① このカードが手札から召喚・特殊召喚に成功した場合に自分の墓地・除外状態の「エッジインプ」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。その後、このカードは守備表示になる。

② 墓地のこのカードと魔法カードまたは罠カード1枚を除外して発動できる。デッキから「デストーイ」、「ファーニマル」、「エッジインプ」カードのいずれか1枚を手札に加える。その後、そのカードがモンスターだった場合、そのモンスターを特殊召喚できる。

 

利玖「ファーニマル・ナイトの効果発動!自分の墓地または除外されているエッジインプモンスター1体を守備表示で特殊召喚する!来い、エッジインプ・チェーン!」

 

エッジインプ・チェーン 守備力1800

 

ファーニマル・ナイトの効果によって利玖のフィールドにエッジインプ・チェーンが現れる。

 

利玖「そして俺は手札から魔法カード、融合を発動!」

 

亮「この瞬間!リバースカードオープン!カウンター罠、魔宮の賄賂!君の融合の発動を無効にして破壊する!」

 

万丈目「融合が妨害されたか……」

 

利玖「魔宮の賄賂の効果で1枚ドローします」

 

利玖 手札0→1

 

利玖「墓地のファーニマル・ウィングの効果発動!このカードと墓地のファーニマル1体を除外して1枚ドローします」

 

利玖 手札1→2

 

利玖「ファーニマル・ウィングの更なる効果により俺のフィールドのトイポットを墓地に送って、更に1枚ドロー!更に墓地に送られたトイポットの効果でエッジインプ・シザーを手札に加えます!」

 

利玖 手札2→4

 

利玖「俺はデストーイ・クルーエル・ホエールの効果を発動!デッキから魔玩具厄瓶を墓地に送り、デストーイ・クルーエル・ホエール自身の攻撃力をターン終了時まで元々の攻撃力の半分だけアップさせる!」

 

デストーイ・クルーエル・ホエール 攻撃力2600→3900

 

利玖「更に墓地に送られた魔玩具厄瓶の効果発動!相手フィールドのモンスター1体の攻撃力をターン終了時まで半分にする!俺が選ぶのは丸藤先輩のサイバー・エンド・ドラゴンです!」

 

魔玩具厄瓶が割れたことにより、そこから瘴気が立ち上ってサイバー・エンド・ドラゴンを襲う。

 

サイバー・エンド・ドラゴン 攻撃力4000→2000

 

菅郎「良し!サイバー・エンド・ドラゴンが弱体化した!」

 

利玖「バトルだ!デストーイ・チェーン・シープで、サイバー・ヨルムンガンドを攻撃!」

 

デストーイ・チェーン・シープ攻2800VSサイバー・ヨルムンガンド守2100

 

チェーン・シープの体当たりでサイバー・ヨルムンガンドは破壊された。

 

利玖「続いて、デストーイ・クルーエル・ホエールでサイバー・エンド・ドラゴンを攻撃!」

 

クルーエル・ホエールがサイバー・エンド・ドラゴンに向かう。

 

亮「この瞬間!墓地のサイバー・タートルの効果を発動!自分フィールドの「サイバー」モンスターがモンスターと戦闘を行う時、墓地のこのカードを除外しそのモンスターの攻撃力をターン終了時まで2100アップする!」

 

利玖「何!?」

 

亮「迎え撃て、サイバー・エンド・ドラゴン!」

 

サイバー・エンド・ドラゴン 攻撃力2000→4100

 

デストーイ・クルーエル・ホエール攻3900VSサイバー・エンド・ドラゴン攻4100

 

クルーエル・ホエールはサイバー・エンド・ドラゴンの反撃を受けて破壊されてしまった。

 

利玖「くっ!」

 

利玖 LP4000→3800

 

利玖「俺はこれでターンエンドです……」

 

利玖 LP3800 手札4

 

・モンスター

デストーイ・チェーン・シープ 攻撃力2800

ファーニマル・ナイト 守備力1800

エッジインプ・チェーン 守備力1800

・魔法・罠

伏せカード×1

 

――ターン4――丸藤亮

 

亮「俺のターン!ドロー!」

 

亮 手札5→6

 

亮「俺は手札から魔法カード、融合解体を発動!この効果により、俺はサイバー・エンド・ドラゴンをEXデッキに戻し、墓地のサイバー・ドラゴン・コアを手札に加える」

 

融合解体(オリカ)

通常魔法

① フィールドの融合モンスター1体を対象として発動できる。その融合モンスターを持ち主のEXデッキに戻す。その後、墓地に存在するその融合モンスターの融合素材モンスター1体を手札に加える。

 

万丈目「わざわざサイバー・エンド・ドラゴンを戻した?」

 

亮「俺はサイバー・ドラゴン・コアを守備表示で召喚!」

 

サイバー・ドラゴン・コア 守備力1500

 

亮「サイバー・ドラゴン・コアの効果で俺はデッキからサイバー・ソウル・バーニッシュを手札に加える」

 

亮 手札5→6

 

亮「そしてサイバー・ドラゴン・コアを対象に手札から魔法カード、機械複製術を発動!対象モンスターと同名のモンスターを2体までデッキから特殊召喚する!サイバー・ドラゴン・コアはフィールド上でサイバー・ドラゴンとして扱うのでデッキからサイバー・ドラゴン2体を特殊召喚!」

 

亮のデッキから2体のサイバー・ドラゴンが現れた。

 

吹雪「またフィールドにサイバー・ドラゴンが3体……」

 

万丈目「来るぞ利玖!」

 

亮「紫雲院君、そろそろ行かせてもらおう!俺は手札から魔法カード、パワー・ボンドを発動!フィールドのサイバー・ドラゴン3体を素材に融合召喚を行う!再び現れろ!サイバー・エンド・ドラゴン!!」

 

サイバー・エンド・ドラゴン 攻撃力4000 守備力2800

 

利玖(来たか!表サイバー流の切り札!)

 

亮「パワー・ボンドの効果によりサイバー・エンド・ドラゴンの攻撃力はその元々の攻撃力分アップする!」

 

サイバー・エンド・ドラゴン 攻撃力4000→8000

 

菅郎「攻撃力8000!?」

 

亮「バトルだ!サイバー・エンド・ドラゴンでファーニマル・ナイトに攻撃!エターナル・エヴォリューション・バースト!」

 

サイバー・エンド・ドラゴン攻8000VSファーニマル・ナイト守1800

 

菅郎「この攻撃が通ったら利玖の負けだぞ!?」

 

利玖「リバースカードオープン!罠カード、ガード・ブロック!相手ターン中の戦闘ダメージを0にして1枚ドローする!」

 

利玖 手札4→5

 

亮「俺はバトルを終了して、手札からサイバー・ジラフ・ツヴァイを捨てて、このターン俺が受ける効果ダメージを0にする」

 

サイバー・ジラフ・ツヴァイ(オリカ)

効果

星1/光属性/機械族/攻0/守100

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。

① 手札からこのカードを捨てて発動できる。このターン自分が受ける効果ダメージを0にする。

② このカードが墓地に送られていないターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキからテキストに「サイバー・ドラゴン」1体またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから手札に加える。

 

亮「俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

亮 LP4000 手札1

 

・モンスター

サイバー・エンド・ドラゴン攻撃力8000

・魔法・罠

伏せカード×3

 

――ターン5――紫雲院利玖

 

利玖「俺のターン、ドロー!」

 

利玖 手札5→6

 

利玖「俺は手札を1枚捨てて手札から速攻魔法、ツインツイスターを発動!貴方の伏せカード2枚を破壊します!」

 

利玖 手札5→4

 

2つの竜巻が亮の伏せカードを破壊しようとするが……

 

亮「リバースカードオープン!カウンター罠カード、神の宣告!LPを半分支払い、その効果を無効にして破壊する!」

 

亮 LP4000→2000

 

絶対的な神の力によって竜巻は消滅した。

 

利玖「ならば、手札から装備魔法、魔玩具注文を発動!EXデッキからデストーイ・ホイールソウ・ライオを守備表示で融合召喚してこのカードを装備!」

 

デストーイ・ホイールソウ・ライオ 守備力2000

 

利玖「デストーイ・ホイールソウ・ライオの効果発動!相手モンスター1体を対象にそのモンスターを破壊してその元々の攻撃力分のダメージを与える!俺が破壊するのはサイバー・エンド・ドラゴン!」

 

ホイールソウ・ライオはサイバー・エンド・ドラゴンに丸鋸を射出する。

 

亮「俺はカウンター罠、サイバー・リフレクションを発動!機械族融合モンスターが効果の対象になった場合にその効果を無効にして破壊する!」

 

サイバー・リフレクション(オリカ)

カウンター罠

① フィールドに表側表示で存在する機械族融合モンスターを対象にする効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。その後、自分フィールドの機械族融合モンスター1体を選択し、相手にその元々の攻撃力の半分の数値のダメージを与える。

 

丸鋸は反射され、ホイールソウ・ライオの方が破壊されてしまった。

 

亮「そして、その後自分フィールドの機械族融合モンスター1体の元々の攻撃力の半分の数値のダメージを君に与える!」

 

サイバー・エンド・ドラゴンが首の1つから光線を利玖に向かって発射する。

 

利玖「ぐっ!?」

 

利玖 LP3800→1800

 

菅郎「おいおい、ライフはほぼ互角だけど利玖の方が不利じゃないか?」

 

利玖「(いや、まだこのカードなら……)俺は手札から魔法カード、魔玩具配達をデストーイ・チェーン・シープを対象として発動!」

 

魔玩具配達(デストーイ・デリバリー)

通常魔法

① 自分フィールドの「デストーイ」モンスター1体を対象として発動できる。対象のモンスターはこのターン直接攻撃ができ、自分の他のモンスターはこのターン攻撃できない。

② 墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキ・EXデッキから「魔玩具配達」以外の「デストーイ」カード1枚を選んで墓地に送る。

 

利玖「魔玩具配達の効果でデストーイ・チェーン・シープはこのターン直接攻撃できる!そしてチェーン・シープは攻撃時に相手の効果を封じるから攻撃反応罠は使えない!」

 

菅郎「おお!このデュエル、利玖の勝ちだな!」

 

吹雪「……かな?」

 

万丈目「……」

 

利玖「バトル!デストーイ・チェーン・シープで……」

 

亮「待った。バトルフェイズ開始時にこのカードを発動させてもらう」

 

利玖「な!?」

 

亮「罠カード、サイバー・ソウル・バーニッシュ!」

 

サイバー・ソウル・バーニッシュ(オリカ)

通常罠

① 相手のバトルフェイズ開始時に自分フィールドの「サイバー」モンスター1体をリリースして発動できる。リリースしたモンスターの元々の攻撃力分の数値のダメージを相手に与える。

 

亮「俺はサイバー・エンド・ドラゴンをリリースし、相手にその元々の攻撃力分の数値のダメージを与える!」

 

サイバー・エンド・ドラゴンから光が発せられ、利玖を飲み込んだ。

 

利玖「うわあああ!?」

 

利玖 LP1800→0

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

デュエルの結果、勝利を手にしたのは丸藤先輩だった。一応対策カードもデッキに入れていたのだが、見事に突破されてしまった。

 

「凄いな……。これが丸藤先輩の実力……」

 

俺は感動しながらそう言った。まさか自分がカイザーに一矢報いることが出来るとは夢にも思わなかったからだ。勝利を確信していた丸藤先輩の表情に俺の行動に対する焦りが生まれるのが見えたからね。

それにしても強い……これが後にカイザーと呼ばれる男の実力なのだ。俺は素直に感心すると同時に自分の弱さを痛感した。もっと精進しなくてはならないな……。

 

「良いデュエルだった。ありがとう」

 

丸藤先輩は爽やかな笑顔で俺に握手を求めてきた。

 

「いえこちらこそ……素晴らしいデュエルでした」

 

俺も満面の笑みで答えながら手を握り返した。こうして俺と丸藤先輩とのデュエルは終わったのだ……。

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

デュエルを終えた利玖達がその場から去った後。亮と吹雪の所に2人の人物が来ていた。

 

1人の名前はセレナ・フォックス、利玖が見たら内心『あれ、ARC-Vのセレナじゃない!?』と思ったであろう容姿の少女と、もう1人はウォーレン・サカモト。日系アメリカ人の少年だ。

 

2人とも亮達と同学年で、デュエルの腕は相応に高くアカデミア本校に上がったらオベリスクブルー間違いなしと称される実力者達である。

 

「ふむ……」

 

亮が腕を組む。先ほどのデュエルを回想しながら。

 

「やはり彼のセンスは特筆すべきものがある」

 

吹雪が同意するように頷く。

 

「対応力が素晴らしかったね。予想外の動きに対しても即座に戦略を修正できていたよ」

 

「そうだな……」

 

セレナが冷静に分析する。

 

「カードの選択と発動タイミングは一年にしては正確だった。流石は昨年の小学生の部での強豪といったところか」

 

「確かに」

 

ウォーレンが付け加える。

 

「ただし……」

 

彼は続ける。

 

「それは単純なスピードと正確性の話。戦略の深みという点ではまだ粗削りだと思うぜ」

 

「ウォーレンの言う通りだ」

 

セレナは淡々と肯定する。

 

「我々の実力には程遠いな」

 

吹雪は肩を竦める。

 

「相変わらず手厳しいな、二人とも。でも確かにそういう面もある」

 

「セレナの意見には一理ある」

 

亮が落ち着いた声で言う。

 

「彼のセンスは確かだが、まだ経験が不足している。カードプールを活かしきれていない部分もあった」

 

「私はそうは感じなかったけどな」

 

セレナが少し驚いたように言う。

 

「デッキ構築のバランス自体は悪くなかった」

 

「カードの種類としてはな」

 

ウォーレンが補足する。

 

「だが融合召喚のタイミング管理や妨害カードの使用など、実践的な運用面で未熟さが露呈していた気がするぜ」

 

「なるほど……」

 

亮は考え込むように頷く。

 

「つまり、知識と戦略の両輪がまだ噛み合っていない状態ということか」

 

「そう捉えるのが適切だな」

 

セレナは静かに答えたのだった。




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