縫合者、紫雲院利玖のデュエル・スピリット   作:クォーターシェル

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第9話 今更な事とズレの欠片

ある日の夕方のことだった。いつも通りに授業を終えて寮へ戻ると部屋には既に万丈目が居た。

 

「やぁ利玖。早い帰りだな」

 

万丈目は制服姿のままベッドに腰掛けていた。手にはデッキケースを持っている。

 

「万丈目……そのデッキケースは?新調したのか?」

 

俺は万丈目の持っている青色のデッキケースを見ながら尋ねる。

 

「ああ。ちょっと高かったが買ってみたんだ」

 

「へぇ~どれどれ?」

 

俺は万丈目のデッキケースの中を覗き込む。そのデッキケースの中身は新しいデッキで満たされていた。

 

「そういえば利玖、ちょっとお前に質問したい事があるんだが」

 

「何だい?」

 

「お前が俺の事を良く苗字の方で呼ぶなって気づいてな。思い返せば名前の方で呼ぶこともあるにはあるんだが……」

 

あっ、そういえばアニメの方では準の事は基本的に苗字で呼ばれていたから、つい俺も苗字の方で呼ぶことが多いな……。彼とはもう友達なのだから気を付けなければ。

 

「ごめん、周りも君の事を苗字の万丈目って呼ぶから俺も引きずられてさ……。君が気にするなら気を付けるよ準」

 

俺がそう言うと準は少し照れ臭そうに、

 

「ま……まぁそのなんだ……。お前が気にしてくれるんならいいんだ」

 

そう言うのであった。俺は内心少し安心していた。彼とは長い付き合いになりそうだし出来る限り仲良くしたいからね……。

 

「ところでさぁ」

 

俺は思い出したかのように彼に質問する。

 

「高等部に上がった時の事なんだけどさぁ……」

 

「どうした急に」

 

「いや何……もし高等部に上がった時になんか目標とかあったら教えて欲しいと思ってさぁ」

 

「あぁそういうことか。もちろんあるぞ」

 

準は自信満々に言った。

 

「やっぱり、アカデミアにその人有りと称される程のデュエリストになりたいな!丸藤先輩のようにな」

 

準らしい答えだなと思った。

 

「いい目標だね」

 

「お前は?利玖はどうなんだ?」

 

「そうだなぁ……」

 

俺は少し考えてから答えた。

 

「とりあえず今は友達を作ることかな」

 

「友達ねぇ……。そりゃ良い事だとは思うけどな……」

 

「ま、色々あるんだよ」

 

「ふーん……そうなのか……」

 

準は何か言いたげだったがそれ以上何も言わなかった。俺は少し気まずくなり別の話題を持ち出した。

 

「それよりさ」

 

「ん?」

 

「これからどこか遊びに行かないか?」

 

「遊びにって今からか?」

 

「ああ」

 

「んーそうだな……」

 

準は考え込んだ後答えた。

 

「悪くないな」

 

こうして俺と準は午後の街へと繰り出すことになったのだ……。

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

「さて、これからどうする?」

 

街をぶらつきながら聞いてくる準に、

 

「このチラシを見てくれ。今日この先の公園でフリーマーケットをやってるらしい。デュエルモンスターズのカードも売りに出されるかもしれないし、覗いてみないか?」

 

ある店の表に張り出されたチラシを指さして答える。

 

「ほぅ……それは面白いな!行ってみよう!」

 

準も乗り気だ。俺たちはチラシに載っていた会場を目指した。フリーマーケットが行われているのは公園の広場だった。かなり大きい規模のイベントのようで多くの人々が集まっている。その中に混じってフリーマーケットの店がいくつも並んでいる。中には露店を出している人もいるみたいだ。俺たちは適当に歩き回りながら掘り出し物がないか探した。

 

するとその途中で俺は珍しいカードを売っている店を見つけた。その店では古そうなカードが多く陳列されていた。値段は駄菓子レベルだったり最新の強力カード並みの値段を誇っていたりと様々だ。その中に……、

 

「これって、『女剣士カナン』のカードだよな……?」

 

女剣士カナン。デュエルモンスターズのモンスターカードの1つで本来は平凡なカードの筈なのだが、

 

「んん?種族の表記が変だぞ?」

 

準の指摘の通り、女剣士カナンは本来戦士族のモンスターの筈なのだが、このカードには戦士族の代わりに……、

 

『サイバース族』

 

と、記載されていた。サイバース族……、それは遊戯王GXでは無くGXとは別の世界の遊戯王の物語を描いた『遊戯王VRAINS』に登場するモンスターの種族だ。だから本来GXの世界には存在しない筈なのだが、どうしてこの女剣士カナンにサイバース族の表記がしてあるのだろう?

 

「うーん、エラーカードって奴なのか?」

 

「見ろよこの値段。5000円もするぞ。ゲームでは使えない完全に観賞用のカードだろうに……。コレクターなら喜んで買うのか?」

 

そう準と話していると、そのサイバース族カナンのカードを手に取った人物がいた。

 

「おや?」

 

「彼女は……」

 

サイバース族カナンを手に取ったのは、確か同じデュエル・アカデミア中等部の同級生の1人であるレイン春(れいん はる)だ。彼女は無表情のままじっとサイバース族カナンのカードを見ている。しばらくすると、レインさんは顔を上げてこちらの方を見る。

 

「……」

 

「な、何?」

 

「俺達の顔に何か付いているのか?」

 

「……紫雲院利玖に万丈目準。2人に、要請がある」

 

「「要請?」」

 

「私……、持ち合わせが無い。しかし、このカードの回収が必要……。通貨の貸与を希望」

 

「つ…、つまり金を貸して欲しいと?しかもこの女剣士カナンの為にか?」

 

「うん」

 

「な……、成程……」

 

「分かりました。いくら貸せば良いのですか?」

 

「5000円。私が必ず払う」

 

「必ず……払いますか」

 

「……肯定。この約束は履行する」

 

「俺は良いと思います」

 

「まぁ本人がそう言うなら仕方ないな」

 

「感謝」

 

俺たちはレインさんに5000円を貸した。店主と話して、サイバース族カナンのカードを購入したレインさんに俺は話しかける。

 

「そういえばレインさん。後で俺とデュエルしませんか?」

 

「決闘……。する意味が不明」

 

「ああ、いえ。貴女もデュエル・アカデミアの生徒ならデッキもあるだろうし、俺がデュエルしたくなったんです。都合が悪いですか?」

 

「……了承。通貨を貸与された礼もある……」

 

「良かったぁ〜。では放課後に時間空けて下さいね」

 

「承諾した」

 

「ではまた後で会いましょう」

 

「……失礼」

 

そう言ってレインさんは去っていった。彼女は謎多き人だった。その不思議な魅力が他の生徒と違う風に映っていたりしたのかもしれない。しかしそれも過去の話だ。今の彼女はデュエル・アカデミアの同級生である以上接点が多いことは必然だ。それに彼女もデュエルを好きであれば尚更だ。

 

「さて準。次はどこに行こうか?」

 

「そうだな。腹減ったし飯食いに行こうぜ!」

 

「賛成!」

 

それから俺たちは近くのファミレスに入って昼食を食べた。メニューには定番のハンバーグセットやカレーなどの料理があった。俺はオムライスを選び準はカレーライスを選んだ。食事を終えた後は再び街に繰り出してゲームセンターに入った。そこでクレーンゲームで遊んだり音ゲーをしたりした。準も楽しそうにプレイしていて俺も楽しかった。夜遅くまで遊んだ後家路についたのだった……。

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

翌日の放課後。俺はレインさんの教室に行った。彼女は教室の隅の方に居た。

 

「こんにちはレインさん、俺とのデュエルの約束大丈夫そうですか?」

 

「紫雲院利玖……。肯定。デュエルの準備は出来ている」

 

「じゃあ、デュエルスペースの方に行きましょうか」

 

俺達は校内のデュエルスペースに行きそれぞれデュエルディスクを構える。

 

「「デュエル(!)」」

 

――ターン1――レイン春

 

レイン「私のターン。ドロー」

 

レイン 手札5→6

 

レイン「私は手札からフィールド魔法、誘いのΔを発動。このカードの発動時の効果処理としてデッキからレベル8のアンデット族、アルグールマゼラを墓地に送る……」

 

フィールド魔法によって辺りの景色が、血の様に赤い河の流れる地に変貌する。それと共にレインのデッキからアンデット族モンスターが墓地に送られた。

 

レイン「私は手札からゴブリンゾンビを守備表示で召喚……」

 

ゴブリンゾンビ 守備力1050

 

レインのフィールドにその名の通りのゴブリンのゾンビが現れる。

 

レイン「……誘いのΔの効果を発動。私のフィールドにアンデット族モンスターが存在することで、Δトークンを守備表示で特殊召喚」

 

Δトークン 守備力0

 

誘いのΔより、ゾンビのモンスタートークンが出現する。

 

レイン「手札から通常魔法、アンデット・リウォードを発動。Δトークンを除外して……2枚ドロー」

 

アンデット・リウォード(オリカ)

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか使用できない。

① 自分のフィールド・墓地のレベル5以上のアンデット族モンスター1体を除外して発動する。デッキから2枚ドローする。このカードを発動したターン、自分はアンデット族モンスターしか特殊召喚できない。

 

レイン 手札3→5

 

レイン「私はフィールドのゴブリンゾンビをリリースして、スカルライダー-奈落からの復活を特殊召喚……」

 

ゴブリンゾンビがリリースされ、単車に乗り骨を模したマスクを被ったモンスターが出現する。

 

スカルライダー-奈落からの復活 攻撃力1900

 

スカルライダー-奈落からの復活(オリカ)

効果

星6/闇属性/アンデット族/攻1900/守1850

このカード名の①・②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

① 自分フィールドのアンデット族モンスター1体をリリースして発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。

② 相手ターンに攻撃表示のこのカードがモンスターゾーンに存在する場合に、相手の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊し、その破壊したカードの効果を無効にする。

 

利玖(スカルライダーの派生カード……?)

 

レイン「ゴブリンゾンビの効果発動。フィールドから墓地に送られた事により、デッキから劫火の翼竜 ゴースト・ワイバーンを手札に加える」

 

レイン 手札4→5

 

レイン「……私はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

レイン LP4000 手札4

 

・モンスター

スカルライダー-奈落からの復活 攻撃力1900

・魔法・罠カード

誘いのΔ

伏せカード×1

 

――ターン2――紫雲院利玖

 

利玖「俺のターン、ドロー!」

 

利玖 手札5→6

 

利玖「俺は手札から魔法カード、魔玩具補綴を発動!デッキから融合とエッジインプモンスターを……」

 

レイン「魔玩具補綴にスカルライダー-奈落からの復活の効果をチェーン。魔玩具補綴を破壊してその効果を無効にする」

 

利玖「何!?」

 

スカルライダーがフィールドの魔玩具補綴に突っ込んでいき、そのまま魔玩具補綴を突き破って破壊した。

 

利玖「(くっ、このカードを潰されるとキツイんだよな……)俺は手札からファーニマル・スパローを召喚!」

 

ファーニマル・スパロー 攻撃力900

 

利玖のフィールドにスズメのファーニマルが現れてチュンと鳴く。

 

ファーニマル・スパロー(オリカ)

効果

星2/地属性/天使族/攻900/守1100

このカード名の①・②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

① このカードをリリースして発動できる。デッキから「エッジインプ」モンスター1体を特殊召喚する。

② このカードが「デストーイ」融合モンスターの融合召喚の素材となって墓地へ送られた場合に発動できる。墓地のこのカードを手札に加える。

 

利玖「ファーニマル・スパローの効果を発動!このカードをリリースして、デッキからエッジインプモンスター1体を特殊召喚する!来い、エッジインプ・プロト・コットン・イーター!」

 

エッジインプ・プロト・コットン・イーター 攻撃力2400

 

ファーニマル・スパローがリリースされ、利玖のデッキから綿毛から刃物が突き破って出ているような姿のエッジインプが現れる。

 

エッジインプ・プロト・コットン・イーター(オリカ)

効果

星7/闇属性/悪魔族/攻2400/守1600

このカード名の①・②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

① 自分フィールドに「デストーイ」融合モンスターが存在する場合に発動できる。手札・墓地のこのカードを特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたこのカードはフィールドから離れる場合除外される。

② デッキから、「デストーイ」、「ファーニマル」、「エッジインプ」モンスターのいずれか1体を墓地に送って発動できる。相手に300ダメージを与える。

 

利玖「エッジインプ・プロト・コットン・イーターの効果発動!デッキからエッジインプ・シザーを墓地に送って相手に300ポイントのダメージを与える」

 

利玖のデッキからエッジインプ・シザーが墓地に送られて、プロト・コットン・イーターは斬撃をレインに向かって飛ばす。

 

レイン「スカルライダー-奈落からの復活をリリースしてカウンター罠発動。バッタリアン……。その効果によりエッジインプ・プロト・コットン・イーターの効果を無効にして破壊」

 

バッタリアン(オリカ)

カウンター罠

① 自分フィールドのアンデット族モンスター1体をリリースして発動できる。魔法・罠・効果モンスターの効果の発動を無効にして破壊する。

② 自分の墓地からアンデット族モンスターが自分フィールドに特殊召喚された場合に発動できる。墓地のこのカードをフィールドにセットする。この効果でセットされたこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。

 

スカルライダーがプロト・コットン・イーターに特攻の体当たりを行い、そのまま道連れにして破壊した。

 

利玖「(うーん……、結構相手のペースかも)俺はカードを2枚伏せてターンエンド」

 

利玖 LP4000 手札2

 

・魔法・罠

伏せカード×2

 

――ターン3――レイン春

 

レイン「……私のターン、ドロー」

 

レイン 手札4→5

 

レイン「私は手札からゾンビ・マスターを召喚……」

 

ゾンビ・マスター 攻撃力1800

 

レインのフィールドにゾンビのモンスターが現れる。

 

レイン「ゾンビ・マスターの効果……。自分の手札を1枚捨てて、墓地のレベル4以下のアンデット族モンスター1体を特殊召喚する。……私が特殊召喚するのは、ゴブリンゾンビ」

 

レイン 手札4→3

 

ゾンビ・マスターの効果によってレインの墓地からゴブリンゾンビが復活した。

 

ゴブリンゾンビ 攻撃力1100

 

レイン「墓地からアンデット族モンスター、ゴブリンゾンビを特殊召喚した事により、墓地のバッタリアンをセットする」

 

利玖(墓地からのセット効果か……。厄介な)

 

レイン「誘いのΔの効果を発動。私のフィールドにアンデット族モンスターが存在することで、Δトークンを守備表示で特殊召喚……」

 

Δトークン 守備力0

 

誘いのΔよりΔトークンが現れる。

 

レイン「……バトル。ゾンビ・マスターでプレイヤーにダイレクトアタック」

 

ゾンビ・マスター攻1800

 

ゾンビ・マスターが利玖に襲い掛かる。

 

利玖「罠カード発動!ガード・ブロック!この効果でダメージを0にしてカードを1枚ドローする!」

 

利玖 手札2→3

 

ガード・ブロックの効果でゾンビ・マスターの攻撃が防がれる。

 

レイン「……ゴブリンゾンビでプレイヤーにダイレクトアタック」

 

ゴブリンゾンビ攻1100

 

ゴブリンゾンビが利玖にクロー攻撃を行う。

 

利玖「うっ」

 

利玖 LP4000→2900

 

レイン「ゴブリンゾンビが相手に戦闘ダメージを与えた事により、相手のデッキの一番上のカードを墓地に送る……」

 

ゴブリンゾンビの毒で利玖のデッキのカードが腐り落ちる。

 

利玖「墓地に送られたカードはトイポットだ……!それにより、デッキからパッチワーク・ファーニマルを手札に加えさせてもらうよ」

 

利玖 手札3→4

 

レイン「……私はバトルを終了してターンエンド」

 

レイン LP4000 手札3

 

・モンスター

ゾンビ・マスター 攻撃力1800

ゴブリンゾンビ 攻撃力1100

Δトークン 守備力0

・魔法・罠

誘いのΔ

伏せカード(バッタリアン)

 

――ターン4――紫雲院利玖

 

利玖「俺のターン!ドロー!」

 

利玖 手札4→5

 

利玖「(先ずは伏せカードを……!)俺は手札から速攻魔法カード、マジックカード「死者蘇生」を発動!この効果で墓地のエッジインプ・プロト・コットン・イーターを……」

 

レイン「Δトークンをリリースして、カウンター罠バッタリアンを発動……。マジックカード「死者蘇生」の発動を無効にして破壊する」

 

Δトークンがマジックカード「死者蘇生」に特攻して破壊した。

 

利玖「(よし!かかった!)俺は手札からパッチワーク・ファーニマルを召喚!」

 

パッチワーク・ファーニマル 攻撃力0

 

利玖のフィールドに継ぎ接ぎされたデザインのファーニマルが現れる。

 

利玖「ここでリバースカードオープン!罠カード、デストーイ・キマイラカスタム!!」

 

デストーイ・キマイラカスタム(オリカ)

通常罠

このカード名のカードは1ターンに1枚しか使用できない。

① 自分フィールドの「デストーイ」モンスター1体を除外して発動する。自分のEXデッキから「デストーイ・マッド・キマイラ」1体を融合召喚扱いで特殊召喚し、このカードを装備する。この効果でこのカードを装備したモンスターの攻撃力は1000アップし、装備モンスターが破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。

 

利玖「デストーイ・キマイラカスタムの効果でデストーイモンスター扱いのパッチワーク・ファーニマルをゲームから除外し、EXデッキからデストーイ・マッド・キマイラを特殊召喚する!現れ出でよ!全ての玩具の結合魔獣!」

 

デストーイ・マッド・キマイラ 攻撃力2800

 

利玖のフィールドにびっくり箱から飛び出した正に合成獣の如きの異様な外見のデストーイが現れた。

 

利玖「デストーイ・キマイラカスタムの効果でこのカードを、攻撃力を1000アップさせる装備カードとしてデストーイ・マッド・キマイラに装備!」

 

デストーイ・マッド・キマイラ 攻撃力2800→3800

 

デストーイ・マッド・キマイラはパワーアップする。

 

利玖「バトル!デストーイ・マッド・キマイラで、ゾンビ・マスターを攻撃!」

 

デストーイ・マッド・キマイラ攻3800VSゾンビ・マスター攻1800

 

デストーイ・マッド・キマイラが口からミサイルを発射してゾンビ・マスターを攻撃する。ゾンビ・マスターはミサイルを受けて爆散した。

 

レイン「……」

 

レイン LP4000→2000

 

利玖「デストーイ・マッド・キマイラの効果発動!戦闘破壊したモンスターを攻撃力を半分にして墓地から特殊召喚する!ゾンビ・マスターを守備表示で蘇生!」

 

ゾンビ・マスター 守備力0

 

デストーイ・マッド・キマイラの効果でゾンビ・マスターが利玖のフィールドに現れる。

 

利玖「更にデストーイ・マッド・キマイラは自分フィールドの元々のコントローラーが相手のモンスター1体につき攻撃力を300アップ!」

 

デストーイ・マッド・キマイラ 攻撃力3800→4100

 

利玖「バトルを終了して、カードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

利玖 LP2900 手札2

 

・モンスター

デストーイ・マッド・キマイラ 攻撃力4100

ゾンビ・マスター 守備力0

・魔法・罠

デストーイ・キマイラカスタム(デストーイ・マッド・キマイラに装備)

伏せカード×1

 

――ターン5――レイン春

 

レイン「私のターン、ドロー……」

 

レイン 手札3→4

 

レイン「……私は誘いのΔの効果を発動。私のフィールドにアンデット族モンスターが存在することで、Δトークンを守備表示で特殊召喚」

 

Δトークン 守備力0

 

レインのフィールドにまたもΔトークンが現れる。

 

レイン「手札から魔法カード、アンデット・ボムを発動……。自分フィールドのアンデット族モンスター1体とフィールドのカード1枚を選択して破壊する」

 

アンデット・ボム(オリカ)

通常魔法

このカード名の①・②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。

① 自分フィールドのアンデット族モンスターを含むフィールドのカード2枚を選択して破壊する。

② このカードが墓地に存在する場合に発動できる。除外されている自分のアンデット族モンスター1体を選んでデッキに戻し、このカードを自分フィールドにセットする。この効果でセットしたこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。

 

レイン「……私はΔトークンと、デストーイ・マッド・キマイラを選択して破壊する」

 

利玖「デストーイ・キマイラカスタムの効果!装備モンスターが破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する」

 

Δトークンがデストーイ・マッド・キマイラに取り付いて爆発するが、マッド・キマイラは装備されたデストーイ・キマイラカスタムを身代わりに生き残った。

 

デストーイ・マッド・キマイラ 攻撃力4100→3100

 

レイン「私は手札から劫火の翼竜 ゴースト・ワイバーンを召喚……。その効果でデッキから幽合-ゴースト・フュージョンを手札に加える」

 

劫火の翼竜 ゴースト・ワイバーン 攻撃力1700

レイン 手札2→3

 

レインのフィールドに翼竜型のアンデット族モンスターが現れる。

 

レイン「……私は手札から魔法カード、幽合-ゴースト・フュージョンを発動……。その効果でフィールドの劫火の翼竜 ゴースト・ワイバーンとデッキの劫火の眠り姫 ゴースト・スリーパーを素材に融合召喚……、いえ、幽合召喚⋯⋯亡者たちの魂が冥界の主を呼びさます。⋯⋯冥界龍 ドラゴネクロ」

 

冥界龍 ドラゴネクロ 攻撃力3000

 

2体のアンデット族モンスターが融合し、1体のドラゴンがレインのフィールドに出現した。

 

レイン「バトル……。ゴブリンゾンビでゾンビ・マスターを攻撃」

 

ゴブリンゾンビ攻1100VSゾンビ・マスター守0

 

ゴブリンゾンビが爪でゾンビ・マスターを引き裂く。

 

デストーイ・マッド・キマイラ 攻撃力3100→2800

 

レイン「冥界龍 ドラゴネクロでデストーイ・マッド・キマイラを攻撃。……ソウル・クランチ」

 

ドラゴネクロがマッド・キマイラにブレス攻撃を行う。

 

冥界龍 ドラゴネクロ攻3000VSデストーイ・マッド・キマイラ攻2800

 

利玖「くっ」

 

利玖 LP2900→2700

 

レイン「ドラゴネクロとの戦闘で相手モンスターは破壊されない……。代わりにドラゴネクロは相手モンスターの魂を奪う」

 

利玖「悪いけどその効果は不発になる。デストーイ・マッド・キマイラの効果、このカードが戦闘する場合相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠・モンスターの効果を発動できない!」

 

ドラゴネクロがマッド・キマイラから魂を奪おうとするが、マッド・キマイラは抵抗し魂を奪われなかった。

 

レイン「手札から速攻魔法、執拗なる追撃を発動……。自分のモンスターの攻撃で相手モンスターが戦闘で破壊されなかった場合……、その相手モンスターの効果を無効にしてもう1度バトルフェイズを行う」

 

執拗なる追撃(オリカ)

速攻魔法

このカード名のカードは1ターンに1度しか使用できない。

① 自分フィールドのモンスターの攻撃で相手モンスターが戦闘で破壊されなかったバトルフェイズの終了時に発動できる。このバトルフェイズで戦闘で破壊されなかったモンスターの効果を無効にして、もう1度バトルフェイズを行う。このバトルフェイズで相手に与える戦闘ダメージは全て半分になる。

 

利玖「何っ!?」

 

デストーイ・マッド・キマイラが硬直し、レインのフィールドのモンスターは再び攻撃態勢に入る。

 

レイン「再び冥界龍 ドラゴネクロでデストーイ・マッド・キマイラを攻撃……」

 

冥界龍 ドラゴネクロ攻3000VSデストーイ・マッド・キマイラ攻2800

 

ドラゴネクロがマッド・キマイラに噛みつく。

 

利玖「う……」

 

利玖 LP2700→2600

 

レイン「冥界龍 ドラゴネクロの効果発動。デストーイ・マッド・キマイラの魂を奪う……」

 

デストーイ・マッド・キマイラ 攻撃力2800→0

 

ダークソウルトークン 攻撃力2800

 

ドラゴネクロがマッド・キマイラから魂を抜き取り、マッド・キマイラのダークソウルトークンを生成した。

 

レイン「デストーイ・マッド・キマイラのダークソウルトークンでデストーイ・マッド・キマイラを攻撃」

 

ダークソウルトークン攻2800VSデストーイ・マッド・キマイラ攻撃0

 

ダークソウルトークンが抜け殻状態のマッド・キマイラを攻撃する。

 

利玖「ぐう!?」

 

利玖 LP2600→1200

 

利玖(デストーイ・マッド・キマイラが破壊されていない……?OCG版の効果じゃないのか?これだと伏せていた波紋のバリア -ウェーブ・フォース-が発動できない……!)

 

レイン「ゴブリンゾンビでデストーイ・マッド・キマイラを攻撃」

 

ゴブリンゾンビ攻1100

 

利玖「ぐうう……!」

 

ゴブリンゾンビが爪で利玖を攻撃する。

 

利玖 LP1200→650

 

レイン「ゴブリンゾンビの効果で相手デッキの1番上のカードを墓地に送る。バトルを終了してターンエンド……」

 

レイン LP2000 手札1

 

・モンスター

ゴブリンゾンビ 攻撃力1100

冥界龍 ドラゴネクロ 攻撃力3000

ダークソウルトークン 攻撃力2800

・魔法・罠

誘いのΔ

 

――ターン6――紫雲院利玖

 

利玖「(逆転のカードは……?)俺のターン、ドロー!」

 

利玖 手札2→3

 

利玖「俺は魔法カード、天使の気まぐれを発動!自分フィールドの表側表示モンスター1体とセットされた魔法・罠カードを墓地に送ってデッキから3枚ドローする!」

 

天使の気まぐれ(オリカ)

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1度しか使用できない。

① 自分フィールドに存在する表側表示モンスター1体とセットされた魔法・罠カード1枚を墓地に送って発動できる。デッキから3枚ドローする。

 

利玖「デストーイ・マッド・キマイラとセットカードを墓地に送って3枚ドロー!」

 

利玖 手札2→5

 

利玖「(来た!)俺は手札から魔法カード、魔玩具融合を発動!この効果で墓地のファーニマル・スパローとエッジインプ・プロト・コットン・イーターを素材に融合召喚を行う!現れろ!デストーイ・デアデビル!」

 

利玖のフィールドにデストーイ・デアデビルが現れる。

 

デストーイ・デアデビル 攻撃力3000

 

利玖「バトルだ!デストーイ・デアデビルで冥界龍 ドラゴネクロを攻撃!この瞬間、手札から速攻魔法決闘融合-バトル・フュージョンを発動!」

 

レイン「……」

 

利玖「決闘融合-バトル・フュージョンの効果でデストーイ・デアデビルの攻撃力に冥界龍 ドラゴネクロの攻撃力を加算する!」

 

デストーイ・デアデビル 攻撃力3000→6000

 

デストーイ・デアデビルの持つ槍が巨大化し、ドラゴネクロを突き刺した。

 

デストーイ・デアデビル攻6000VS冥界龍 ドラゴネクロ攻3000

 

巨大な槍を刺されたドラゴネクロは更にデストーイ・デアデビルの目からの光線を受けて消滅した。

 

レイン「……」

 

レインLP2000→0

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

デュエルの結果、レインさんの操るアンデット族モンスターに苦戦させられたが、何とか勝利することができた。まあシンクロやらリンクが無いアンデット族デッキはこんなものだろうか。俺はデュエルを終え、その場から立ち去ろうとするレインさんに声を掛ける。

 

「レインさん」

 

「……」

 

「さっきデュエルで使っていた冥界龍 ドラゴネクロですけど、何処で手に入れたんですか?」

 

「禁則事項に抵触……私には説明を許されていない」

 

「そうですか……。さっきのレインさん強かったですよ!」

 

「そう。貴方も悪くはなかった」

 

「それじゃあまたデュエルしましょうね!」

 

「機会があれば」

 

俺は彼女と別れた。今度は彼女の方からデュエルを申し込んできてくれるといいなぁと思った。

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

「報告……。指定にあったカードの回収を完了。分析の結果は、歴史のズレから発生したバグの欠片の様なものらしい。……了解。引き続き調査を進める……」

 




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