ナリタトップロードとニンジャブルー
都会から離れ、自然に囲まれたとある集落
「うわー!トレーナーさん!のどかで綺麗な所ですね!」
「あんまりはしゃぐなよ、転ぶぞ?」
「そんな子供じゃありません!」
そんな集落に訪れたウマ娘と男性がいた。
ウマ娘の彼女はナリタトップロード。
菊花賞にて、ライバルの覇王と一等星に勝利した、G 1ウマ娘である。
男性はそんなトップロードのトレーナーの沖田トレーナー、トップロードの父親と旧知の中で、幼い頃のトップロードの走りを見て、その素質に惚れてトレーナーとなったベテラントレーナーである。
何故2人がトレセン学園から離れて、わざわざ集落まで来たのかといえば、大自然の中でリフレッシュとトレーニングの為、2人で合宿に訪れたのだ。
「トレーナーさん!さっそく走りに行ってきていいですか!」
「いいわけないだろう、まずはお世話になる民宿にご挨拶だ、トレーニングは明日からだ」
「えー、、」
「えーじゃない、リフレッシュも兼ねてるんだ、初日から飛ばしすぎるなよ」
「はーい、、」
そうして2人はしばらくの間お世話になる民宿に向かう。
「こんにちは、ナリタトップロードです!今日からお世話になります!」
「ご無沙汰してます、またよろしくお願いします。」
「どうも、何もない所に、遠くからよくおいでくださいました。」
「そんな事ありません、自然がいっぱいですごくすごいいい所だと思いました!」
「ここは大自然に囲まれてて、走り込みの他、山登りや川での水泳、天然のトレーニング施設で合宿にはもってこいなんですよ。」
「そう言っていただけると嬉しいです、ささお部屋に案内しますよ、一部屋でよろしかったですよね?」
「二部屋!ここに合宿に来るたびに言ってますけど、俺を社会的に殺す気ですか?!」
「冗談ですよ、相変わらず良い反応をなさる、さあどうぞ」
「たく、、」
「あはは、、、」
こうして、民宿の主人に案内されて、それぞれの部屋に入っていく。
トレーニングは明日からの為、移動で疲れた身体を休める。
そして、夕食のため2人は広間へと集まった。
そこで主人から話を聞いた。
「化け物?」
「そうなんですよ、ここ数日近くの森で、化け物を見たという住民が沢山おりましてね。」
「何かの見間違いでは?そんなものがいるとは」
「私もそうは思うですが、なにぶん目撃者が沢山おりましてね。」
「なんか、怖いですね、、」
「まあ多分何かの見間違いでしょうから怖がらないでください。念の為、目撃されたという森には近づかない方がよろしいかと。」
「分かりました、ありがとうございます。」
「トレーナーさん、本当に大丈夫ですかね?」
「化け物なんているわけないだろ、気にしてないでしっかり食べて休んでおけよ、明日からトレーニング開始だからな。」
「分かりました、、」
一抹の不安が残るが、気にしても仕方がないとして、しっかり食事を取り、明日に備えて寝ることにしたトップロードであった。
「おトイレ、、」
夜、自分の部屋で寝ていたトップロードはトイレに起きる。
部屋から出て共用のトイレへと向かう。
眠い中トイレに向かうトップロード、廊下の窓から外を見る。
そこでとんでもないものを見た。
「・・・え?!」
寝ぼけ眼が一瞬で覚醒する、トップロードの目に飛び込んできた光景。
闇夜に見えた、全身を黒い装束で包み、木から木へと飛び移って行った影。
それはまさにそう、間違いなくあれは!
「忍者?」
「本当に見たんです!!あれは間違いなく忍者でした!!」
翌朝、朝食を一緒に食べる沖田トレーナーにトップロードは昨夜見た影について説明する。
一瞬だが確かに見たあの姿はどう見ても忍者、高い木から木へと飛び移って行った身体能力からも間違いない。
「お前なあ、、化け物の次は忍者とか、、寝ぼけてムササビでも見間違えたか、夢でもみたんだろう?」
「そんなことありません!確かに眠かったですけどちゃんと起きてましたし、あれは動物みたいに小さくない、間違いなく人間でした!」
「じゃあ猿でも見たんだろう、この辺ならいても不思議じゃない。」
「そんな?!」
「居もしない化け物や忍者に気を取られてないで、トレーニング開始するぞ。」
必死になって説明するが全く信じない沖田トレーナー、トップロードの話を終わらせてトレーニングについて説明する。
「今日はロードワークを中心に、その後は各種筋力強化を行っていくぞ。」
「はい、、」
「まずはこの民宿をスタートして、集落を回って戻ってこい、道はここから集落をぐるりと一周してるから迷うことはない。」
「分かりました。」
「戻ってきたら少し休憩してから、このトレーニングメニューをこなしておいてくれ」
「え?トレーナーさんはみてくれないんですか?」
「俺はちょっとやることがあってな、少し出かけてくる。」
「おでかけ?一体どこに?」
「色々トレーナーは忙しいんだよ、ほら行ってこい!あ、それと例の森には入るんじゃないぞー!」
「分かりました、行ってきます。」
自分を置いて出かけるトレーナーが気にはなったが、トレーニングの為ロードワークに出発するトップロード。
「はっはっはっはっはっはっはっ、、ふふ、なんだか懐かしい感じの素敵なところですね」
集落を走りながら見て回るトップロード、普段の走っているトレセン学園近くの風景とは違う、自然に溢れて落ち着いた雰囲気の景色に、トレーニング中ではあるが楽しむトップロード。
「はっはっはっはっ、、あ、ここって、、」
集落の外れに来た時、民宿の主人の言っていた例の森の入り口を見つけた。
主人にもトレーナーにも近寄るなと言われていたため、通り過ぎようとしたのだが、やはり気になる。
「・・・・はっ?!い、いけません!トレーナーさん達も入っちゃダメって言われてます!トレーニング中ですし寄り道はダメですよ!」
気にはなったが、トレーニング再開のため走り始め、ようとしたその時
『、、、ヒョエエ、、!』
「え?!な、何今の声、、、」
森の奥から聞こえてきた不気味な声、かなり遠いのかすごくかすかではあったが確かに聞こえた。
動物の鳴き声ではない、だが自然の音でもない生き物の声のようだった。
「・・・よし!」
どうしても気になったトップロードは、森の中へと足を踏み入れてしまった。
「うう、、やっぱり森に入るなんて止めておいた方がよかったかな、、何もなさそうだし、、」
森に入るトップロードだったが、木ばかりで通りづらいし、特に変わった様子もない。
諦めて引き返そうとしたその時、生い茂る木の向こうに、開けた場所があるのに気づいてそこまで行ってみる事にした。
「すごい、森の中にこんな場所が、、」
ガサガサ
「え?!な、なに、、?」
森の中にある開けた場所、その奥から何かが近づいてくる音が聞こえる。
身構えるトップロードの前に、奴らは現れた。
「「「「「ひょえひょえー!」」」」」
「き、きゃあーーー?!な、なんですかあなたたちは?!」
トップロードの前に現れたのは、青い姿に顔のような模様のある化け物達であった。
奴らはトップロードに向かってくる、逃げようとするが足がすくんで動けない。
「ひょえー!」
「いやーー?!」
SHU!
「ひょえ?!」バタン
「、、、え?」
トップロードに襲い掛かろうとしていた化け物が倒れた。
その額には
「しゅ、手裏剣?」
平らな刃物の投擲武器、手裏剣が突き刺さっていた。
手裏剣を使う者といえば
バッ! シュタ!
「「「ひょえひょえー?!」」」
「に、忍者?!やっぱり昨日のは見間違いじゃなかったんですか?!」
黒い忍び装束に身を包んだ者が木から飛び降りてきた、その姿は紛う事なき忍者。
昨夜の出来事は夢でも見間違いでもなかった、忍者は実在していた。
「逃げろ!」
「え?」
忍者はトップロードに向かって逃げろと言う。
しかし、トップロードはその場から動かない。
まだ足がすくんで動けない、、、、わけではなかった。
今の忍者の声、そして人間よりも敏感なウマ娘の嗅覚が感じ取るこの忍者の匂い、そのどちらもトップロードがよく知っている人物のものだ。
その人物とは、、
「トレーナー、、さん、、?」
「な?!な、何を言っている?!誰と間違えてるかは知らないが早く逃げろ!」
「甘く見ないでください!毎日一緒にいるトレーナーさんの声や匂いを間違えるわけありません!頭巾やマスクで顔を隠したって、自分のトレーナーさんを間違えるわけありません!!」
忍び装束と、頭巾や額当てにマスクと、見た目からはわからないが、さっきの声や匂いから忍者の正体が自分のトレーナーだと言うトップロード
否定するが確信を持った様子のトップロードに、観念したのか忍者はマスクをずらし顔を見せる。
その下にはやはりトップロードのトレーナーの沖田、
沖田才蔵の顔がそこにはあった。
「やっぱり!トレーナーさんが忍者、忍者がトレーナーさんだったんですね!」
「まったく、、ウマ娘の感覚ってのは恐ろしいね、、」
「自分のトレーナーのことが分からない担当バなんていません!」
「バレたらしょうがねぇ、バレたついでに一気に片付けるから大人しくしてろよ!」
「え、片付ける?」
沖田はそう言うと、印籠のようなものを取り出して構える。
次の瞬間、さらなる驚きがトップロードを襲う。
「スーパー変化! ドロンチェンジャー!」
パッパラパー!キュインキュインキュイン!
「ニンジャブルー・サイゾウ!」バン!バン!バン!
「人に隠れて悪を斬る! 忍者戦隊! カクレンジャー見参!」ババン!
「成敗!」
(ぽかーん、、、、)
目の前で起こった事に理解が追いつかないトップロード
自分のトレーナーが忍者の姿で現れただけでも驚きだったのに、その上変身までするとは、もはやついていけない。
青い忍者の様な姿に変身したトレーナー、ニンジャブルーは化け物達に向かっていく。
「秘剣カクレマル!」シュッ!キャオオーン!
「「「ひょえひょえー!」」」ダッ!
「ふっ! はっ! せいや!」ZBAAA!!
「「「ひょえー?!」」」SPA!!
「す、すごい、、」
背中から秘剣カクレマルを抜刀、化け物を次々に切り伏せていく。
「はぁ!!」SHU!SHU!SHU!
「「「ひょえ!」」」OUCH!
「あ、あの手裏剣やっぱり」
先程化け物から助けられた時の手裏剣、正方形に似たK字型をしている手裏剣、それを全て化け物にあてる。
「ひょえー!!」バッ!
「危ない?!後ろです!」
「・・・」ストン
「ひょえ?」
「忍法・抜身之術、カクレイザー!」BAN!
「ひょえー!」OHMYGOD!
「すごい、、忍術も使えるんですね!」
後ろからの攻撃を受けたかと思えば、一瞬にしてスーツだけを残して離脱。
そしてすかさず腰の銃を使って反撃、さすが忍者、忍法まで使えるのであった。
「「「ひょえー、、、」」」
「残りはお前達だけか、ドロドロには助けられたこともあるが、それとこれとは話は別だからな、覚悟!」
「「「ひょえー!!」」」
「隠流・正方之陣!」ZBAAAN!!
「「「ひょえええ!!」」」DOKAAAN!!
「南無三」
残った化け物達に必殺の剣技を放ち、一掃した。
「すごい、全部やっつけちゃいました、、」
「久しぶりだと体にくるねー、怪我はないかトップロード」
「え?は、はい大丈夫です!」
「まったく、いったいどうしてこんn」
ドドーーーーン!!
「「?!」」
突然大きな音がしてそちらを見る二人、するとそこにはなんと
『ひょーーーえーーーー!』
巨大化した化け物がそこにはいた。
「嘘だろ、ドロドロが巨大化とか、、」
「す、すごい、、すごいすごく、大きいです、、」
「お前それ他所で絶対言うなよ、はぁ、、仕方ないねえ」バッ
「巻物?どうするんですか?」
「目には目を、歯には歯をってな、まあ見てろ」
そう言って取り出した巻物を構えるニンジャブルー、そして
「隠流・巨大獣将之術! ブルーロウガン!」バン!ゴゴゴゴゴ!
巨大な狼のような獣将、ブルーロウガンを呼び出し、一体化するニンジャブルー
「すごい、トレーナーさんのも、すごいすごく、大きいです!」
ナリタトップロードよ、そのセリフ絶対に他所で、特に学園で絶対に言うんじゃありませんよ
『ひょーえー!』
『巨大化までできるとかどうなってるんだか、、まあとにかく倒すだけだ、いくぞ!』
『ひょえー!』
巨大なもの同士の戦い、迫力のある光景である。
『水流槍ロウガンシャフト!せいやー!』
『ひょえーー!』ドッカーン!
『南無三』
ブルーロウガンのトドメの一撃により爆散する巨大化け物
倒したのを確認すると、獣将と変身をとき、元の姿に戻る沖田
「巨大獣将までやらされるとか、勘弁してくれよ、、もう若い頃とは違うんだからよ、、」
「トレーナーさんすごかったです!その、すごくすごいすごかったです!」
「落ち着け、言葉ひどいことになってるぞ、とりあえず民宿に戻るか、話はそれからだ。」
「話?あ、そうですね!私も聞きたいお話が沢山あるんです!トレーナーさんの事とかさっきの化け物の事とか!」
「そうかそうか、俺もたっぷりあるぞ。
特に、トレーニングサボって入るなと言われた森に入ってきたウマ娘への説教とかな」
「え?・・・あ?!」
ロードワークを中断して森に入ってきたトップロード、完全にアウトである。
民宿に戻ると、トレーナーの部屋でたっぷりお説教を受けたトップロードであった。
ちなみに、民宿に戻る途中で、気がついたら忍び装束からいつもの姿になっていたトレーナー。
流石忍者、流石忍者はやわざ
「妖怪軍団に、それと戦った忍者戦隊カクレンジャーですか」
「ああ、まさかここで妖怪と遭遇するとはな」
「じゃあ昨日の夜の忍者はやっぱり?」
「主人に話を聞いて念の為様子を見に行ったんだ、まさか見られてたとは思わなかったがな」
「話をまとめると、トレーナーさんは忍者の子孫で、自身も忍者として妖怪と戦っていたんですか?!」
「もう何十年も前の話だ、仲間たちと妖怪軍団と戦って、妖力を封印の扉に封印したら、トレーナーの資格取って、その後はお前も知っての通りだよ。」
「封印?でも今日のは妖怪なんじゃ?」
「封印したのはあくまで妖力だけだからな、妖怪自体は力を失ってはいるが封印されたわけじゃない。」
「そんな?!」
「安心しろ、妖力のない妖怪よりウマ娘の方がよっぽど強い、ちなみに今日のはドロドロっていう最下級の妖怪で、封印されてようが無かろうが変わらない」
「でもいきなり襲ってきたら怖くて動けませんよ、、」
「そりゃそうだ、くれぐれも内緒で頼むぞ、人に隠れて悪を斬る!それが忍者戦隊だからな。」
「それにしては堂々と名乗っていたような?忍者なのに見参!って」
「あれは昔からの様式美みたいなもんなんだよ!この歳にもなって恥ずかしいんだからあんまり突っ込むんじゃない!」
トップロードに妖怪や自分達カクレンジャーの事を話した沖田才蔵
そしてトップロードよ、そこは触れてはいけないお約束である。
「これで話は終わりだ、今日はさっさと寝ろよ?サボった分しっかり取り返さないといけないからな」
「あう、、、すみませんでした、、あの、もしかしてトレーナーさんのトレーニングを続けていけば私も忍者に」
「今のトレーニングの100倍はキツイ修行をこなすっていうなら鍛えてやってもいいぞ」
「おやすみなさい!!」バタン!
過酷すぎる忍者への道をすぐに諦めて自分の部屋に逃げるトップロード
まさかすぎるトレーナーの過去と秘密を知ったトップロードは、明日からのトレーニングに備えて眠りにつく。
「おはようございます!」
「おはよう、今日はまず走り込みからだな、昨日の分取り返すためにビシビシいくぞ」
「は、はい、、」
「しっかりやれば、忍者になれるかもしれないぞ?」
「本当ですか!」
「忍者もウマ娘も共通して言える事は、鍛えないと何も成せないってことかな、それ行ってこい!」
「はい!」ダダダ!
忍者とウマ娘は、元のトレーナーとウマ娘に戻り、二人の修行は今日も続く
おまけ
「・・・えい!」的におもちゃの手裏剣を投げる
shu fair
「むう、、」
SHU! HIT!
「え?」
「フフン」ドヤァ
「むうーーーー!」プクー
忍者への道は遠く険しい
沖田トレーナーの中の人を知ってからずっと妄想してた事、、
異論は大いにあるかと思いますが後悔はしていない!
最後まで読んでいただきありがとうございます