メイショウドトウとガオレッド
ザーザーザーザー
「うぅ、、雨止みませんねーねこさん、、、」
「にゃー」
雨の中、ねこと共に途方に暮れているウマ娘がいた。
彼女はメイショウドトウ、宝塚記念にてあの世紀末覇王を打ち破り勝利をおさめた、名将の名に恥じない凄いウマ娘。
なのであるが、、
「救いはないのでしょうか〜?」
「にゃー?」
ねこといっしょに雨に打たれるその姿からはとても想像つかない。
何故ドトウが雨の中ねこといっしょにいるのかというと、町に出かけたところ雨に降られる不運に見舞われ、かと思えば、拾ってくださいと書かれた箱に入ったねこに遭遇。
動物好きの彼女は放っておく事も出来ず、しかし彼女の住む寮はペット禁止のため、誰か拾ってくれる人が現れないかといっしょに待つことにして、今に至る。
「ヘクチッ?! うぅ、、冷えますねねこさん、、」
「にゃー」
傘をさしているとはいえ、雨の中長いこといたため体が冷えてきた。
誰も声をかけてくることもなく、どうしようかと思っていたドトウ。
そこへ、1人の男性が声をかけてきた。
「えっと、君何してるの?こんな雨の中で」
「ふえ?」
「風邪ひくよ?、、、何かあったの?」
「あえ、えーっと、、じ、実はねこさんが、、」
ドトウは男性に、これまでの経緯を説明、まさかの理由に驚く。
「それで雨の中いっしょにって、、風邪ひくよ絶対」
「すみませ〜ん、、」
「でも、ねこさんをほっとけない気持ちは分かるかな、一緒においで俺の病院近くだから」
「ふえ?!び、病院ですか、、?」
「俺は獣医だ、雨宿りとねこさんの健康チェックくらいならできるよ。」
「救いはあるんですね〜!」
本当に救いはあったようだ。
獣医の男性に連れられて、近くにあった彼の獣医院に向かったドトウとねこさん。
ドトウにはタオルを渡し、ねこさんは彼の診察を受けた。
「大丈夫、ちょっと痩せ気味だけどそれ以外は問題ないよ、君がだっこしてたからかな、ウマ娘の体温のおかげで体も冷えてなかったみたい。」
「よかったです〜!」
「俺は獅子走、君は?」
「あ?!すすすすいませ〜ん!メイショウドトウと申します〜!トレセン学園の中等部で脚質は差しです〜!スリーサイズは上からきゅうじゅ」
「ストップストップ?!何言おうとしてるの?!そこまで言わなくていいから!」
「す、すいませ〜ん!」
とんでもないことまで口走りそうになったドトウ、しかしとんでもない発育である、、、
自己紹介を済ませ、ねこさんについて話し合う。
「引き取りのあてはないんだよね?」
「はい〜、、トレセン学園はペット禁止ですし、両親も多忙で〜、、、」
実はこっそり鷹を飼っていたり理事長がねこを連れていたりするのではあるが、本来学園はペット禁止である。
そんなドトウに走はある提案をする。
「それなら、来週の譲渡会に参加させようか?幸い人に慣れてるみたいだし、健康状態もなんとかなるよ。」
「譲渡会ですか〜?」
「犬やねこを欲しがってる人と、里親を募集してる動物達を集める交流会だよ、そこで飼い主を探してみるとかどうだい?」
「いいんですか〜!ありがとうございます〜!」
「それまでならウチで預かってあげるから、来週またおいでよ。」
「ありがとうございます〜、私も飼ってくれる人がいないか探してみます〜」
こうして、譲渡会へと参加することにしたドトウとねこさん。
ドトウもそれまで飼い主を探してみるようだ。
そして、帰ろうとしたドトウが最後にねこさんの様子を見に来た時に、それは起こった。
「ふえぇぇぇ、、ねこさん降りてください〜(涙)」
「にゃー(やだ)」
「何やってるの、、、」
ねこさんに話しかける際に前屈みになったドトウの背に、ねこさんが飛び乗ったのだ。
完全にくつろぎ始めるねこさんに、動けなくなるドトウ、それを呆れて見る走。
「まぁ、動物に好かれるっていうのは、その人が安心できるって思われてるって証拠だよ。」
「ねこさ〜ん、救いはないのですか〜?」
「にゃい(ない)」
ねこさんがドトウの上から降りたのは、それから15分後のことであった。
「ありがとうございます〜!大切にしてあげてくださいね〜!」
「もちろんです」
「よろしくお願いします〜、お元気で〜ねこさん。」
「にゃあ(世話になったな)」
「よかったねドトウちゃん、無事里親さんが見つかって」
「はい〜!」
譲渡会の当日、無事にねこさんの里親が決まったもよう。
ドトウも一安心である、ちょっと寂しそうではあるが。
「またこの子連れて遊びにきますね、お嬢さんもまたきてくださいね。」
「ぜひ〜!」
譲渡会とは言うが、ペット愛好家の交流会としての側面もあるこの会、またねこさんも遊びに来るとの事なので、自分も再度の参加を誓う。
「でも、まだこんなに動物さん達がいるんですね〜、、、」
「野良だったのが保護されたり、飼えなくなって手放した子達も多くてね、、」
「救いはないのですか〜、、、?」
「その救いを少しでも与える為に、俺たちはこの会を開いてるんだよ。」
人間の都合で行き場の無くなっている動物達の救いのために、この譲渡会を開くと言う走。
ドトウもこの会に参加して、行き場のない動物達の存在をしり辛くなる。
自分にも出来ることがあるならと、今後も参加しようと改めて誓うドトウであった。
「ふえぇぇぇ、、、ねこさんたち降りて下さい〜(涙)」
「、、、本当ドトウちゃんって動物に好かれるよね、、」
「救いはないのですか〜?!」
またもねこに上に乗られているドトウ、今度は数匹背中や肩や頭に乗るねこさんたち
それに加えて、交流会のために近所の牧場から連れてきたヤギやヒツジにも懐かれて、動物の塊の中心にドトウはなっていた。
困りながらも動物達との触れあいを楽しんでいたドトウ達。
そんな楽しい時間を台無しにする奴らが現れた。
「「「「「きゃあああああ!!」」」」」
「「え?!」」
突然響く多くの人の悲鳴、驚いて悲鳴の先を見る2人、そこにはとんでもない光景があった。
「「「「「ゲットゲットオルゲット!ゲットゲットオルゲット!」」」」」
「ななな、なんなんですあれ〜?!」
「オルグ!くそっ、こんな時に!」
頭にツノのようなコブのようなものがある怪人達が、人々を襲っているではないか。
ドトウはその光景と怪人に驚き、走は何か奴らの事を知っているような事を言う。
「どどどどうすればーー?!」
「ドトウちゃん早く逃げるんだ!」
「はい〜!あ!でも動物さん達が、、」
「?! と、兎に角早く逃げて!」
「で、でも、、みんなを置いて逃げられませ〜ん!!」
「ドトウちゃん、、、」
早く逃げるように言う走と、動物達を放っておく事は出来ないと言うドトウ。
そんな2人に怪人達が迫る。
「「「オルゲット!」」」
「だ、大丈夫ですよみんな!わ、私がついてます〜! うぅ、、でもどうしましょう、、」
「ドトウちゃん、、君は本当に動物達が大好きなんだね、、みんなの事は頼んだよ!」
「え?か、走さんは?」
「まぁ任せておいて」
そう言った走は、一昔前前の携帯いわゆるガラケーのような物をとりだす。
次の瞬間、驚くべき事がドトウの目の前で起きる。
「ガオアクセス!ハッ!」
「サモン・スピリット・オブ・ジ・アース!」
キュイキュイキュイーン!ピカーン!
風が、大空に命の叫びを伝え、パワーアニマルの心を目覚めさせる時、自然の力と、人の思いが一つになり、地球を守る戦士が生まれるのです。
「灼熱の獅子!ガオレッド!」
「命ある所、正義の雄叫びあり!百獣戦隊ガオレンジャー!」
牙吠!
「ふえぇぇ〜〜〜〜?!ら、らいおんさんです〜!」
走が携帯、Gファンを使い、赤いライオンの様な戦士に変身したのである。
ドトウもこれにはビックリである。
「俺は獣医だ!そして、オルグからみんなを守るガオレンジャーだ!いくぞ!」
「が、ガオレンジャー、、、ですか?」
ガオレッドは集まってきた怪人、オルグ達に向かっていく。
「フッ! ハァッ! セヤッ!」ビシビシバシン!
「「「オルゲット?!」」」
「す、すごいです〜、、、」
ガオレッドは次々にオルグの兵士達を倒してゆく、そして残ったオルグ達にトドメをさす。
「ガオメインバスター!ファイナルモード!」ガオー!
「邪気退散!牙吠!」ドーン
「「「「「オルゲットー?!」」」」」チュドーン!
「す、すごすぎます〜、、、」
「ふぅ、大丈夫だった?」
「ふえ?!は、はい〜、みんな無事です〜」
「いや、動物達じゃなくて、、」
戦いを終えて変身をといた走、ドトウに大丈夫かと聞けば動物達の事を話すドトウ。
「まったく、少しは自分の危険のことも考えなきゃ、ね?」
「はい〜、、、」
「でも、ありがとう動物達を守ってくれて、おかげでみんな助かったよ。」
「わ、私はなにも、、守ってくれたのは走さんですし、、、」
「動物達を見捨てないで側で守ってくれてたのはドトウちゃんでしょ、俺はアイツらを倒しただけ」
「あ、あれはいったいなんなんです〜?それに走さんも、、」
「詳しい話は後で、まずは動物達を避難させよう。」
「わ、わかりました〜!」
一先ず動物達の避難を行った2人、その後走の獣医院に移動して、ドトウはオルグやガオレンジャーについての話を聞いた。
「オ、オルグという鬼に、それと戦うガオレンジャーですか〜、、」
「最近、また奴らが動き始めてね、そんなに頻繁にじゃないけど」
「天空に島があって、そこに住んでいるパワーアニマルですか、、会って見たいです〜」
「動物に好かれて、動物達を大切にしてくれるドトウちゃんなら、いつか天空島にいけるかもね。」
「本当ですか〜!」
この世に漂う邪悪な思念や衝動が持つパワーが実体化した魔物オルグと、それと戦うパワーアニマルから選ばれた戦士ガオレンジャーの話を聞いたドトウ。
パワーアニマル達の住まう天空島への思いを馳せる。
「お願いなんだけど、このことは秘密にしておいてもらえないかな?」
「も、もちろんです〜!絶対誰にもいいません!トレーナーさんにもシャカールさんにもオペラオーさんにだって!」
「そ、そうしてくれると助かるよ、、、 さぁ今日はもう帰りなさい、ゆっくり休まないとトレーニングにひびくよ?」
「そ、そうですね、 お世話になりました。あの、また譲渡会に参加しても?」
「もちろん大歓迎だよ、また遊びに来てね。」
「ありがとうございます〜!絶対にまた来ます!」
「走さーん!」
「お、ドトウちゃんいらっしゃい。」
「な、何かお手伝いする事はありませんか〜!ウマ娘は力持ちなのでなんでも運びますよ〜!」
「ありがとう、でも俺より君を必要としてる子達がいるみたいだよ?」
「はい?」
「「「メェ〜!」」」
「ふえぇぇぇ!や、やぎさんです〜?!」
あれからしばらくして、また譲渡会にやってきたドトウ。
お手伝いしようと張り切るドトウに、前にあったやぎさん達が群がる。
「ふえぇぇぇ〜、、、」
「みんなドトウちゃんの事が大好きになったみたいでね、嬉しそうじゃないか」
「そうなんでしょうか〜、、あ?!やぎさん尻尾食べないでください〜(涙)みんなもそんないっぺんには〜〜?!」
「あはははは!本当にドトウちゃんは動物に好かれるんだね。」
「救いはないのですか〜〜!」
こうして、1人のウマ娘と1人の獣医との、動物達によって紡がれる関係は続いていく。
おまけ
「にゃー」
「メ、メトさーん!降りて下さい〜!」
「にゃにゃ(やだ)」
「、、、ホントにドトウちゃんはねこに好かれるね、、、」
里親にメトと名付けられたねこさん、譲渡会で再会したドトウの尻にのる。
「救いはないのですか〜〜〜!!」
「にゃーお!(なーい!)」
メトさんがドトウの上から降りたのは、それから30分後のことである。
執筆時間が取れずこんなにかかってしまった、、、
もっと頑張りたい、、、
最後まで読んでいただきありがとうございます。
追記:間違えて一個前のバージョンで投稿してしまいました、、
8日22:20分にて訂正しました、、
申し訳ございません、、、