【カオ転三次】トラウマに苦しみながら向き合う終末への日々 作:夢空
今回の話はその日の午後の出来事
・味覚の回復祝い
「よし、できたぞ!セツナ!」
「もぐもぐ…ん」
「さて次は―――」
「いい加減にしなさい!!」
スパーンッ!
セリリさんが怒ってリンをハリセンでひっぱたいた。
「おう…なにをする」
「あんたがセツナのために料理を作ってる理由は聞いたからそこのところはいいとして」
「なら―――」
「既に一時間続いててセツナも困惑してるでしょうが!!」
「もぐもぐ」
…うん…まあ一時間も食べ続けてるのはちょっと。
なんかたくさん料理してるなぁ…なんて考えてたけど。
今日のお昼頃の事だけど、わたしも知らなかった味覚が機能してない部分があるって知ったのと、それが回復したからとリンが色々と料理を作ってくれてたんだけど…
リン一人って訳でも無くて、ノワールさんたちも何人か作ってくれてる。
…どれも今までより味を感じる事ができ、今までは味を感じてない部分があったんだなと思う部分もあった。
正直キノネキさんが味の感想を聞いてきた時に同じ料理を食べてるのにそういった味がするんだなぁ…って疑問を感じた時に声に出してたみたいで…
そこでわたしの味覚障害が分かった時はびっくりした。
まあそれはそれとして。
一時間も一人で食べ続けてるのは…なんかちょっと寂しい気がする。
わたしは復活してからはお腹がすく事も無ければ満腹にもならないから出された料理は残さず食べれるけど…
…一人で食べるより一緒の方がいいなぁ
……そう思うところもあるけど…正直どうして一緒がいいのかはまだあまり分からない。
なんというか…高級な店で食べるコース料理とかよりも家で仲のいい人たちと一緒に食べる料理の方が好きだなぁ。
…一般的なのに比べれば、ガイア連合の霊能系というか…グルメ食材とかの方が値段は高いだろうなってのは置いといてだけど。
霊能系のは性能とか良くするとなると素材は強敵から入手したのをって事を考えると安くはないよねって。
…話がずれてきた気がする。
料理を作ってくれている事については不満はないんだけど…
……むうぅ…
「はぁ…あんたがセツナに色々な料理を用意してあげたいってのはいいけど…やりすぎたらよくないでしょうが」
「そうか…」
「…それに」
「む?」
「三十分くらいたった頃からちょっと寂しそうに見えたわよ?」
「…そうなのか?」
「あんたが見てない時にね…あの子も一人で食べるより誰かと一緒の方がいいのかもね」
「……そう…だな」
「まったく…今の時間帯的にいつもよりちょっと早めの夕食になりそうね」
「そんな時間か?」
……セリリさんとリンは何を話してるんだろ?
「セツナ殿!」
「イズナ?」
「何やら美味しそうな匂いがします!」
「…あー…それは…」
「お一人で食べてたんですか?」
「…うん、わたしも知らなかった事なんだけど」
「はい」
「なんかね…わたしの味覚って機能してないところがあったんだって」
「機能してない…ですか?」
「んっと…どれほどかは分からないけど…わたしは他の人よりも味を感じてる部分が少なかったみたいなんだ」
「なるほど」
「でね、その事について知った後にそれを治してもらってね」
「ふむふむ」
「それで、味覚が治ったお祝いにって」
「そうなんですね!」
「一口か二口で無くなる位の量だったけど」
「えっと…よかった事なんですよね?」
「そうだね…今までよりももっと美味しく感じれるようになったってところかな」
「それなら良い出来事ですよね!」
「…うん、そうだね」
……正直まだ違いについてよく分かってないけど…
それでも…前よりかは色々と感じる部分はあるかなぁ?
…その後は…まあ…皆で夕飯を食べた。
今までのは味見用にって分らしかったみたい?
…味見用で一時間もってなると結構な量になるんだなぁ…
いやまあ人数的に残さずに食べきれてはいたけど…
◇ ◇ ◇
・『■■■の夢』
ゴポッ…ゴポッ…
水の中で空気の泡が浮かんでいく音が聞こえる。
…ここはどこだろう?
おぼえているかぎりでは…夜になって部屋で眠って…?
…自分の体を見てみると何も着てない…なんかアニメとかで体の部分がうっすらと光ってる感じのアレみたいな事になってる?
………これって夢なのかな?
泡が浮かんでいく方を見るとうっすらと光が見える…その場所へとたどり着く事はできないとなぜか感じるけど。
…よく見ると沈んでいく泡もある。
沈んでいく泡の中には黒い靄でできたナニカが入ってるみたい。
黒い靄の形は…人のようなのと獣のようなのと…それらが混ざってるようなのと。
…まるで悪魔のようなナニカが泡に包まれた状態で沈んでいく。
小さな影も、大きな影も、全てがこれといった動きを見せる事なく沈んでいく。
…まるで生きていないかのように。
どれほどの時間がたったのだろうか?
わたし自身何かできるといったわけでもないみたいだし…
浮く事も沈む事もできない…体の向きを変える事はできたけど。
泡が浮かんでいく方を上として、その場で上下左右の確認ができる事は分かった。
…どこか寂しくも、なぜか心地よくておちつく…
…沈んでいく泡の先に何があるのかと気になり真っ暗な水底に……?
…よく見てみると…ナニカいる?
いやまあ、はっきりとは見えないけれど…
そう思うのも、あちらも
どうしてだろう?
どんな大きさなのかも、どんな強さなのかも分からないけど。
…わたしにとって敵にはならないと確信できるのは。
……意識が薄れていく感じがする。
これが夢ならば現実で目を覚ましそうって事かな?
…あっちの方はまた眠ろうとしてるみたいだけど。
……おやすみ『■■■■■』
「…ん」
朝みたい……ん?
なんか動きづらいというか…あれ?
「…スピー」
……なんかリンに抱き枕にされてる?
なんで…って、そういえば昨日一緒に寝てたんだっけ?
前になんか不安定になってから、たまにだけど夜寝る時に一緒にって事が…だったかな?
…もう少しこのままになるかなぁ?
リンがおきるまでまだ少しかかりそうだし。
……なんか落ち着く温かさを感じるなぁ…
……ところで、イズナは何で正座してるのだろう?
なんか『反省中』って書かれてるのもあるし。
………なんなのだろうなぁ?
ちなみに、朝食の時に聞いたのだが。
「セツナ殿も
…との事らしい。
……した?と不思議に思っていればセリリさんが特に
………あ。(察し)
リンは色々言われてる事について―――
「お前らは私の事をどう思っているんだ」
―――とちょっと不満そうだったけど。
セリリさんが「普段の事を思い返してみなさい」って言ってた。
リンのやらかした事について色々と…それを聞いてたリンはちょっと目をそらしてたなぁ…
…わたしにそういった思いは無い……かどうかもまだよく分からないなぁ…
後半はセツナの精神世界的なもの…と思っていただければ
本霊の悪魔…と言った感じ?…まあどんなやつかは確定していないですが…
不安定な状態ではあるが、セツナに害があるものでもないですよ…と
……なんかあると危険では?となるのは…
『守ろうとして包んだらプチッと潰してしまった』
…的な感じかなぁ…くらいに思ってます
スライム的なので例えると『外側だけ固めればいいのを中心まで含めたすべてを圧縮した結果、中に取り込んだ守るべき対象まで潰してしまった』…みたいな?
現状では制御も共存も難しい存在です
オチはあれだけど(ォィ
イズナは朝にセツナのところへと行ったらいなかったので
夜のプロレス()にセツナも混ざったのかと考えた(何もなかったけどね!)