現在『ラブライブ!~μ'sとの日常~』で短編小説を投稿させてもらっている薮椿と申します。
まずは短めに試験投稿。
今後の方針は後書きに書いていきます。
第零話 ‐予兆‐
ピンポーン
玄関のチャイムが鳴り、俺はその音で目を覚ます。朝の5時に家を訪ねてくるとは非常識この上ない。今日は3連休明けの月曜日、しっかり睡眠を取っておかなければ午前の授業はお昼寝タイムとなるだろう。
「居留守を使うか……」
もしかしたら隣の家のチャイムが聞こえてきたのかもしれないと極僅かな希望を抱き、二度寝を決意する。そもそもこんな朝早い時間に訪ねてくる奴を家に入れる資格はない。
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン
「だぁああああああ!!うっせぇええええええ!!」
俺は乱暴に部屋のドアを開け、1階へ下り、玄関へと向かう。その理由はもちろん文句を言って、追い返してやるためだ。
バン!!
「うるせぇぞ!!何時だと思ってんだ!!」
玄関のドアを開けると同時に大声で文句を言ってやる。安眠妨害をした罪は軽くはない。だが…
「あ!零君、おはよう!!」
「穂乃果……?」
「ごめん!急いでるから家入るね!」
「ちょ、お前!?」
有無を言わさず、穂乃果は家に入ってしまった。こんな朝早くから何の用だよ……
~※~
「で?一体何しに来た?」
「零君と一緒に朝ごはん食べたいなぁ~と思って」
「だったとしてもこの時間はないだろ!わざわざ5時に来る必要性が……「あるよ」……え?」
「取られちゃうもん」
「何が?」
「零君が」
「は?」
言っている意味がよくわからなかった。俺が取られるってどういうことだ?それにさっきまでニコニコしていた穂乃果の様子がおかしい。いつものみんなに幸せを振りまくような笑顔は消えている。
「まあいい、早いけど飯にするか」
この時の俺は穂乃果がすぐに家に入れてくれなかったので機嫌が悪いとばかり思っていた。しかし、それは違った。この時、俺がもっとここで穂乃果の発言について言及していれば、あの様な事態は防げたのかもしれない。ここでの俺は穂乃果の機嫌を取るために、話を打ち切って朝食を取ろうとしたのだ。
「何食べたい?簡単なモノしか出来ないけど」
「零君が作ってくれたものなら何でもいいよ」
「そ、そうか…」
黒いオーラを発していたかと思えば、今度は満面の笑顔である。いつにも増して表情がコロコロ変わる奴だ。
「でも、できるだけ早くお願いね」
「急かすなよ。まだこっちは寝起きで、しかも叩き起こされて眠気が残ってんだから」
「ダメだよ。来ちゃうもん」
「誰が?」
「海未ちゃんやことりちゃん……」
「別にいいだろ。というよりお前ら毎日一緒に登校してるんだろ?」
「ダメだよ!!!!!!」
「!!」
その声で俺は完全に目を覚ました。いつもの穂乃果なら上げないような怒りの篭った声。その目は明らかに輝きを失っていた。
「そんなに怒らなくてもいいだろ…」
「ごめん。でも急いでるのは本当だから……穂乃果も手伝うよ……」
「あ、ああ……」
俺は穂乃果の勢いに押されていた。まあ、コイツのことだから飯食えば元に戻るだろ。
「そういえばお前、朝練あるんじゃないのか?」
「どうでもいいよ、そんなの……」
「え?」
聞こえづらかったが、今『どうでもいい』って言ったのか?あの穂乃果がμ'sをどうでもいいだって!?そんなこと思うはずがない。彼女はμ'sの設立者であり、誰よりも熱いハートを持っていたはずだ。たぶん聞き間違えだろう。だが、何と言ったかもう1度聞くのは恐ろしくてできなかった。
結局、その後の穂乃果は普段と同じだった。いつも通りくだらないことで一緒に笑ったり、食事の感想を言い合ったりといたって普通の日常のようだった。
しかし、これはこの先に起こる最悪の出来事の序章に過ぎなかった。この時の俺はまだ知らない……
序章ということで短めにしてみました。今後からは通常の長さでいきたいと思います。投稿ペースはかなり不定期になりそうですが…
今のところ、どちらの小説をメインにしていくかは考えていません。こちらがどれだけ需要があるかによって変わりますかね。
⇒第一章完結まではこっちを優先する事にしました。
『ラブライブ!~μ'sとの日常~』の方もいつものペースでは投稿できなくなりそうですが、引き続きよろしくお願いします。