ラブライブ!~μ'sとの"非"日常~【完結】   作:薮椿

49 / 51
遂に第六章もとい、本編は最終話となります。
最後の最後で、零やμ'sは奇跡を起こせるのか!?彼女の笑顔を取り戻せ!!


第十二話 ‐高坂穂乃果‐

 

 

 彼女の笑顔はいつも明るかった。その笑顔があったからこそ、俺の日常はいつも輝いていたんだ。彼女がいてくれたから素晴らしい仲間と出会え、彼女がいてくれたから毎日が楽しかった。彼女はまるで周りのみんなに光を照らす太陽のような存在で、俺やμ'sに元気を与えてくれたんだ。

 

 そんな彼女は今、俺たちの前で冷たい笑みを浮かべている。俺が見たいのは穂乃果のそんな顔じゃない。あの頃の太陽のような笑顔だ。だが、俺たちと彼女の心の距離は果てしなく遠い。彼女の心を掴むのは今までの誰よりも難しいだろう。

 

 

「零君……そんな汚物、抱きかかえてると臭くなるよ……」

 

 

 俺は腕の痛みを抑えながら、絵里を抱きかかえて穂乃果から守っている。誰よりも仲間との絆を信じていた彼女が、仲間のコトをそこまで下劣な目で見ているとは……口ぶりも行動も躊躇がない彼女だからこそだろうか。穂乃果の様変わり具合に凛が怖気づいたのも納得が出来る。

 

 

「穂乃果!!」

 

「海未……」

 

「っ……」

 

 

 海未は穂乃果を止めるために動き出そうとしたが、俺はそれを制した。今の彼女を無理矢理押さえつけたらむしろ逆効果で、余計に暴れだしてしまうだろう。まず俺が彼女の心の扉を何としてでもこじ開ける。もちろんそれだけでは穂乃果を救い出すコトは出来ないため、そこからはことりや海未、つまりμ'sの出番だ。

 

 

「ねぇ、いつまで抱きついてるの……穂乃果、嫉妬しちゃうなぁ~」

 

 

 穂乃果はジリジリと歩いて俺たちとの距離を詰める。絵里は身体の痛みでマトモに動けそうもないので俺もココから動けない。そもそも俺は穂乃果から逃げるつもりは一切ない。どんな状況であろうが、彼女がどんなに豹変してようが、俺は穂乃果と向き合うって決めているんだ。来るなら来い、何があっても俺が全部受け止めてやる。

 

 

「そろそろソレから離れた方がいいよ……さっきゴキブリさんみたいにちょこまかと走り回ってたから、本当のゴキブリさんかもね!!」

 

「仲間をそうやって貶すのはやめろ」

 

「も~う!!しょうがないから穂乃果が叩き殺してあげるよ!!殺るったら殺る!!零君に群がる害虫はぜ~んぶ駆除駆除♪」

 

 

 やはり俺の話は聞き入れてくれないか。都合の悪いコトはすべて聞いていないフリをしているのか、それとも本当に聞こえていないのかは分からない。もう自分の欲望だけに忠実となっているのだろうか。

 

 

「零君、そこをどいてよ……一緒にやられちゃうよ?あぁ……でもこんな害虫を庇う零君にはすこぉ~しオシオキが必要かもね」

 

 

 

 

「……どかない」

 

 

 

「ふぅ~ん……」

 

 

 俺の言葉に穂乃果が反応した。どうやら完全に無視しているというコトはないらしい。ただその俺の言葉は穂乃果の怒りをさらに高めてしまうだけなのだが……

 

 後ろではことりと海未、希が俺たちを見守っている。ココへ来る前にことりたちには俺がまず穂乃果と向き合うという作戦は伝えてあるが、希には伝えていない(伝える暇がなかったと言ったほうが適切か)。だが察しがいい希のコトだ、そんな心配せずともよかったみたいだ。

 

 

「早くしないと零君まで怪我しちゃうよ?穂乃果としてはあまり零君は傷付けたくないんだけど……」

 

「お前が絵里を傷付けるって言うのなら、俺は絶対にどかない」

 

「もうっ!!そんな零君にはオシオキだね♪」

 

 

 

 

ガッ!!

 

 

 

「ぐぅっ!!」

 

 

 穂乃果は俺の目の前まで一気に近付き、俺を押し倒す。その衝撃で俺に軽い脳震盪が起こり、その隙を利用して穂乃果は俺に覆い被さった。尋常ではないほどの力なため、彼女を振りほどくコトが出来ない。

 

 

「絵里ち!!」

 

「っ……!!」

 

 

 俺からの拘束も解かれたが、穂乃果からの狙いも逸れた絵里は希の声を聞き、一目散に走り出した。まだ身体の痛みは抜けきっていないようで、マトモに声も出せないみたいだ。俺は絵里の無事を横目で確認しながら、再び穂乃果に向き直る。

 

 

「零!!」

「零くん!!」

 

 

 海未とことりの声も聞こえるが、辛うじて動く右手で彼女たちを制した。危険な状況には変わりはないが、穂乃果と真っ向から話し合える絶好のチャンスだ。

 

 

「零君は穂乃果のコトが好きなんでしょ?だから他の誰とも話したらいけないんだよ?そこのところ分かってもらわないと♪」

 

「好きだよ、お前のコトは……」

 

「でしょでしょ!?だったら何で他の女と話すの!?穂乃果が好きだったら穂乃果だけを見ていればいいじゃん!!」

 

「それは……」

 

 

 まず初めに第一段階、穂乃果と向き合うコトが出来た。未だ暴走はしているものの、俺の言葉を聞く気にはなってくれたようだ。俺の言うコトを受け入れてくれるかどうかは別として、彼女に心に少しでも触れられるならば想いを伝えられるかもしれない。だから言葉選びは慎重になる。また絵里たちを襲っていた時みたいに暴走されたら、今の俺がどうなってしまうのか……想像したくもない。

 

 

「お前のコトは好きだ。でもそれと同じぐらいみんなのコトも好きなんだ。だから"今の"お前の要求には答えられない」

 

「なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで!?!?じゃあいつも穂乃果に『好き』って言ってくれたのはウソだったの!?」

 

「違う、そういうコトじゃない」

 

「じゃあなに!?他に何があるの!?答えてよ!!ねぇ!!」

 

 

 俺は自分の気持ちを嘘偽りなく喋った。もちろん万人受けする回答ではないコトぐらい分かっている。でもここで自分の気持ちに嘘をついたら、絶対に穂乃果の心には届かないだろう。自分の気持ちを素直に伝えない限り、絶対に。嘘で固めた想いほど脆く弱いモノはない。

 

 

「俺が好きなのは、お前じゃないってコトだよ……」

 

「はぁ!?なにそれ!?さっき穂乃果のコトが好きって言ってくれたじゃん!!」

 

 

 穂乃果は俺の襟を握り締め、上下に大きく揺らす。その振動で俺の頭も揺れ意識が飛びそうになるが必死に自分を留める。人の想いを許容するにも拒否するにも、まずその人の想いを受け止めなければならない。だから今の穂乃果の想いも、そこから出てしまう行動もすべて俺は受け入れる。そこからだ、本当の気持ちを穂乃果に伝えるのは。

 

 

「穂乃果は零君が好き!!大好き!!ずっと2人で一緒にいたいよ!!だから誰とも会わないでよ喋らないでよ目を合わせないでよ!!」

 

「それは、無理だ」

 

「っ……」

 

 

 

 

ガンッ!!

 

 

 

 

「がぁっ!!」

 

 

 穂乃果は俺の首を掴んで思いっきり地面に叩きつけた。彼女の表情は先ほどの冷たい笑みとは一変、目には涙が溜まり今にも泣き出しそうであった。穂乃果の心が徐々に崩れてきている証拠だ。さっきの衝撃で今度は本気で意識が吹き飛びそうだったが、彼女の顔を見てすぐに現実に引き戻された。

 

 

「どうして!?やっぱり穂乃果が好きなのはウソだったの!?ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ!!!!」

 

 

 穂乃果の涙が俺の顔に滴り落ちる。俺は息を大きく吸い込んで口を開いた。

 

 

「俺はみんなが好きなんだ。仲間と一緒に笑い、励ましあい、時には衝突し合って共に1つの夢を目指す。そんなお前らが大好きだ。でも状況は一変した。みんながみんな、誰1人として仲間のコトを想わず、切り捨ててしまうという最悪の事態が起きたんだ」

 

 

 俺は穂乃果に自分の心を塵1つも隠れないくらい暴露する。無理やりにでもこの状況に持ち込んだのは、穂乃果の意識をすべて俺の方に向けるためだった。まるで俺と穂乃果の2人だけの世界のような、そんな空間で彼女と向き合いたかったんだ。そうすれば穂乃果も俺と向き合ってくれると思ったから。そこからのやり方は単純、自分の想いを素直にぶつけるだけ。

 

 

「それがどうしたっていうの……零君の隣は穂乃果だけの場所!!誰もいたらダメなんだよ!!だったら殺すしかないじゃん!!」

 

「俺が好きなのは笑顔でいる穂乃果たちなんだよ。だから俺はみんなの笑顔を取り戻した。この9日間で色々な苦難はあったけど、俺はまたみんなの笑顔を見られてよかったと思っている」

 

「他のみんななんて必要ないよ!!μ'sなんてグループがあったから、零君に集る人があんなにたくさん出てきた!!」

 

 

 そう言いながらも俺の襟を掴んでいた穂乃果の力が弱まっていた。彼女は迷っている。今まで自分の欲望に対して忠実に動いてきた彼女が、誰の話も聞かずにみんなに襲いかかっていた彼女が、たった今心の迷宮に迷い込んだ。俺はその迷宮の入口に立った。あとは彼女に手を差し伸べて、一緒に出口を目指すだけだ。

 

 

「でもμ'sっていうグループがあったから、俺はお前と出会えた。違うか?」

 

「……」

 

「初めはただの高校生がアイドルをするなんて不可能だと思っていた。だけどお前の目、そして笑顔を見ていると、お前なら絶対に出来ると確信したんだ。初めてだったよ、ここまで初対面の人に魅力を感じたのは」

 

 

 出会いは『廃校』の張り紙を見て気絶した穂乃果を介抱した時だけど、その時は俺もコイツもただのクラスメイトぐらいの認識だった。教室でスクールアイドルの話を横耳で聞いていた時は馬鹿げていると思ったし、そんな軽い気持ちで廃校が取り消されたら苦労はしないだろうと勝手に思い込んでいた。

 

 俺は同時期に廃校阻止のため、姉の秋葉や理事長と話し合って何とか対策を練ろうと思っていたが、それは出来なかった。今まで自分が動けばどんなコトでも上手くいっていたから、その状況は絶望的だったんだ。

 

 

 

 

 だけど……

 

 

 

 

「学院で、お前1人が練習している姿を見て俺は穂乃果に惚れたんだ。廃校をどうするか迷っていた俺の心に差した希望だった。そこからだったかもしれないな、俺とお前が本当に出会ったのは」

 

 

 穂乃果は黙って俺の話を聞いている。今度は地面に向かって俺の肩を押さえつけ、未だ涙は途切れるコトはない。もうすぐだ……心の迷宮に迷い込んでいる穂乃果と合流するのは。届く、手を伸ばせばきっと届くから!!

 

 

「そして穂乃果、ことり、海未……初めはその3人だけで練習していたんだよな。でもたった3人しかいないし、みんな素人だしで困難にぶつかった回数はμ's結成後に比べても格段に多かったかもしれない。けれどお前はことりや海未を励まして、あのファーストライブまで漕ぎ着けた。あれは色々と失敗だったけど、俺たちの絆をさらに深められたのは大成功だったと思う。そしてそこから俺たち4人は名前で呼び合うことにしたんだったよな」

 

 

 右も左も、前も見えない状況で俺たち4人はそこまで突き進んできた。しかしお世辞にもいい結果になったとは言い難く、1つの挫折を垣間見そうになった。だけどそんな心配は杞憂に終わったんだ、穂乃果のおかげで。ファーストライブが終わった後、『続けます』の一言があったから。

 

 

「その時からだったかもしれない、仲間との絆を強く感じるコトが出来たのは……」

 

「ファーストライブ……ことりちゃんや海未ちゃん、そして零君……」

 

「そうだ。それはお前が『スクールアイドルをしよう』って言い出してくれたから、絆も感じられた。お前が諦めなかったから、俺も絆を信じられた。お前がスクールアイドルを続けるって言ってくれたから、俺はさらに仲間との絆を紡ぐコトが出来た」

 

 

 そのすべてがなければ今の俺たちはいないだろう。俺やμ'sのみんなが集まて笑い合うコト自体がなかった。すべては穂乃果から始まったんだ。

 

 

 

 

「俺はお前に感謝しているんだ!!こんな素晴らしい仲間と巡り合わせてくれたコト!!仲間との絆はどんな力よりも強いって教えてくれたコト!!お前がいてくれたから俺たちは今ここにいる!!だから思い出してくれ、お前の仲間を!!」

 

 

 

 

「仲間……みんな……」

 

 

 穂乃果の涙はさらに大粒となって俺の顔に滴り落ちる。届く、もう少しで……じゃあここからは……

 

 

「穂乃果ちゃん!!」

「穂乃果!!」

 

「ことり……ちゃん?海未ちゃん?」

 

「ことりは穂乃果ちゃんにずっと引っ張ってもらっていた。何事も後ろを振り向きがちの私だったけど、穂乃果ちゃんと一緒にいると自分に自信が持てるんだ。ことりはもう一度穂乃果ちゃんと一緒に話したい!!歌いたいし踊りたい、一緒に笑いたいよ!!」

 

「あなたはいつも強引ですが、私は後悔したコトが一度もありません。引っ込み思案な私を、いつも新しい世界へ連れて行ってくれました。そしてμ'sもそう、自分に新たな自信と素晴らしい仲間に巡り合わせてくれたコト、とても感謝しています!!」

 

「ことりちゃん、海未ちゃん……」

 

「あの2人だけじゃないぜ……全く、どうしようもない奴らだ」

 

「え……?」

 

 

 穂乃果は俺が顔を向けている方向と同じ方向に顔を傾けた。いつの間に来ていたのか、アイツら。待ってろって言ったけど、やっぱりみんな穂乃果が大好きなんだな。みんな彼女に想いを伝えたい、我が儘さんだったってコトか。

 

 

「絵里ちゃん、希ちゃん……にこちゃん、真姫ちゃん……凛ちゃんに花陽ちゃんも……」

 

 

 

 

「生徒会長をしてた頃はあなたにキツく当たってしまったけれど、それでも諦めなかったのはあなたの想いの強さのおかげだったのね。仲間と一緒に突き進む、あなたのその真っ直ぐな性格、私大好きよ」

 

「まだμ'sって名前がなかった頃から穂乃果ちゃんを見てたけど、カードで占わなくても穂乃果ちゃんなら絶対に廃校を阻止してくれると思ってた。そして、その笑顔でウチらをずっと照らしてくれるコトも……」

 

「にこに仲間の絆を教えてくれたのは穂乃果のおかげでもあるのよ。だからこんなところでクヨクヨしてちゃダメ!!もう一度、みんなでステージにあがりましょ!!」

 

「何事も素直になれない私を引っ張ってくれたのは穂乃果だったわよね。音楽室で初めて会った時から、あなたの目は輝いてた。そのおかげでもう一度、諦めていた音楽の道を進むコトが出来て、とても感謝しているわ」

 

「穂乃果ちゃんの笑顔を見ていると、凛も『今日も練習頑張るにゃ~』って気持ちになれるんだ。それに凛は穂乃果ちゃんと一緒に馬鹿騒ぎするの、とっても楽しかったにゃ!!また一緒に遊ぼうよ!!一緒に大騒ぎするにゃ!!」

 

「私は声も小さくて勇気もなくて、初めはスクールアイドルをやりたくても言い出せなかったんだ。でも穂乃果ちゃんに『アイドルをやりませんか』って何度も声を掛けてもらって、そしてライブの映像を見て、私の憧れになりました!!そして、今はその穂乃果ちゃんと一緒のステージに立つのが大好きになったんです!!だから私ももう一度穂乃果ちゃんとステージに上がりたいよ!!」

 

 

 

 

「みんな……」

 

 

 

 

 みんなはそれぞれの想いを順番に穂乃果にぶつける。1人1人の言葉を聞くたびに穂乃果は大粒の涙を流していた。それはみんなの想いが彼女の心に届いているというなによりの証だろう。そして8人の想いが1つになって、穂乃果の心の扉を完全に開けようとしていた。あとは俺の…………

 

 

 

 

「仲間はいい。不可能と思っていた壁すらも楽々乗り越えられる。だけど今のお前じゃそれは無理だ。もし仮にお前の欲望通りの展開になったとして、そこから生まれるモノは何もない。今は気付かなくても、その結果になった時に必ず気付くハズだぜ、仲間を、絆を失った虚しさを……」

 

「零君……」

 

「だから帰ろう、みんなのところへ。もうみんな先で待ってるから、お前の帰りをさ。間違ってしまったところは後で訂正すればいい」

 

 

 穂乃果のやってしまったコトも決して許されるコトではない。でもみんなにも言っている通り、間違いを間違いのまま残しておくのだけは一番ダメだ。それを訂正して、それをバネにしてこれからを突き進む。自分が犯してしまたった間違い以上に、今度は誰かを笑顔にすればいい。穂乃果なら、もう既にやってきたコトだけどな。

 

 

 

 

「もう一度俺に、俺たちにお前の笑顔を見せてくれ!!俺もμ'sもお前のコトが大好きだ!!お前もそうだっただろ?仲間と一致団結して、1つの夢へ向かっていた時のコトを思い出せ!!」

 

 

 

 

 俺はそこで穂乃果をギュッと抱きしめた。暖かい温もりが全身に伝わってくる。穂乃果の表情は見えなくなってしまったが、俺の背中にポロポロと涙が流れているのが分かった。

 

 

「私……みんなのところに戻れるのかな?」

 

「当たり前だ。だってそこがお前の帰る場所なんだから。またもし道を踏み外しそうになったら、俺が支えてやる。みんなも支えてくれる。そして絆が断ち切れないように、俺がみんなを繋ぐ架け橋になる」

 

「うっ、うぅ……ゴメンね零君、みんな……ありがとう零君、みんな……」

 

 

 俺はさらに強く穂乃果を抱きしめた。涙もさらに大粒となり、穂乃果は声を上げて泣き出す。ふとみんなの顔を見てみると、8人全員穂乃果と同じく涙を流していた。本当に、終わったんだよな……嵐は過ぎ去ったんだ。

 

 そこで俺は再び穂乃果と向き合う。

 

 

 

 

「おかえり、穂乃果……」

 

 

 

 

「うんっ!!ただいま!!」

 

 

 

 

 その笑顔は、俺がずっと追い求めていた満面の笑顔だった。

 

 

 

 

 そして遂にμ'sに9つの光が帰ってきた。今後は決して、俺はこの光を見失わない。消えそうになったら俺が必ず繋ぎ留める。μ'sの絆を繋ぐ架け橋、そうなりたいと俺は思った。

 

 

 

 

 仲間を、絆を、想いを紡げて、本当によかった……

 

 




これで第六章、つまり本編終了です!!


μ'sのみんなが再び揃うまでとても長かったですが、ようやく全員を取り戻すことが出来ました。零君は本当にお疲れ様でした!!そして初めから読んでくださった読者様、途中から読んでくださった読者様、この話だけを読んでくれた読者様、もう全員に感謝の言葉を。ありがとうございます!!


少し心残りなのは、もうちょっとμ'sメンバーに喋らせても良かったと思いますね。

でもまだこの小説は終わりません。最終章を前後編の2つに分けて、本当に最後の話となります。ちなみにヤンデレ要素は0になります(笑)。ヤンデレ小説とは一体……


最後に付録とネタバレ防止で読んでない方もいると思うので、最終章のあらすじを公開して今回はお別れです。



付録:現時点でのμ'sメンバーヤンデレ度vol.13

正常:穂乃果、ことり、海未、真姫、凛、花陽、にこ、希、絵里
異常:該当者なし

本編中で9日間も頑張った零君にはリフレッシュ休暇を進呈します(笑)



~最終章あらすじ~

 遂にμ'sメンバー9人全員を救い出した零。彼も彼女たちも、想い描いていたいつもの日常に帰ってきたのだ。だが1つの謎が残されている。零はずっとそれを疑問に思っていた。

――――どうしてあんな最悪な事態が起こってしまったのか

 取り戻した日常の中で、彼は1人葛藤する。


 スクールアイドルとしての練習を再開した穂乃果たち9人。だがそこで、彼女たちは零の異変に気付いた。

――――神崎零が、笑わない

 彼から"笑顔"が消えたのはなぜなのか?μ'sは自分たちの英雄を救うため、動き出す。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告