ラブライブ!~μ'sとの"非"日常~【完結】   作:薮椿

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第一章完結編となります。

と言っても、後語りみたいな感じですので短めです。


第六話 ‐もう1度あなたを‐

 

「あちゃ~コレは修理に出すより新しく買った方がいいな」

 

「本当にゴメンなさい」

 その後、俺の手首の手錠を外してもらい、没取されていたモノを返してもらったのだが、携帯電話だけは粉々に破壊されていた。

 

「お前、さっきから謝ってばっかだな。もう100回ぐらい言ってるんじゃないか?」

 

「でも、それぐらいしかできないし……」

 

「だったらその代わりに、これからも一緒に練習頑張っていこうぜ。もう俺にしたコトは全部忘れろ」

 

「そんなコトでいいの?」

 

「いいさ」

 今回の一連の事態で分かったコトがある。普通の日常ほど素晴らしいモノはないと。

 

「それに携帯のコトは気にすんな。もうすぐ契約切れで、新しい携帯にしようと思っていたんだ」

 

「そう……」

 

「クヨクヨすんなって!いつものお前らしくないぞ。あっ、でもお前の泣き顔を写真に撮れなかったのは痛かったな」

 

「なっ!?そんなの撮ってどうするのよ!」

 

「1人で眺めるに決まってるじゃん!可愛いな~とか言って」

 

「最低ね」

 

「その目も久しぶりだな」

 軽いツリ目から繰り出される、人を天から見下すようなその目。そんな目を見ていると、本物の真姫が戻ってきたと実感する。決してMではないので勘違いしないように。

 

 

 

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 

 

「これからどうするの?」

 

「これからって?」

 

「穂乃果とことりのコトよ。恐らく、あの2人も私と同じだわ」

 

「そうだろうな。何もかもがまだ始まったばかりだ」

 それに表に出てきたいるのが穂乃果とことりなだけであって、他の6人の本性は分からない。俺に気付かれないように包み隠しているのか。もしかしたら、もしかする可能性がある。

 

「今思い出すと、あの2人は凄く怖わかったわ。私もあんな風になっていたのね」

 

「ああ。それにあの2人は色々と作戦があったみたいだし、一筋縄ではいかないだろうな」

 正直、穂乃果がそんなコトができるとは思えなかった。これも好きな人の為なら何でもできるということなのか。

 

「立ち向かうよ、俺はみんなに。みんなも絶対に忘れているコトがあるんだ、それを思い出させてやれば大丈夫さ」

 みんながみんな、真姫の様に行くとは思っていない。だが原因をしっかりと突き止めてやれば、元に戻せる見込みはあるだろう。

 

「その時は私も手伝うわ」

 

「え!?手伝う?」

 

「ええ。今のμ'sはあの時私が憧れていたμ'sじゃない。私ももう1度、みんなと一緒に笑い合いたいから」

 

「そうか」

 もう真姫は自分を隠さない。仲間の為に前に出る覚悟を決めたんだ。そう思った瞬間、俺の新しい希望が生まれた。これからは1人じゃない、2人で解決していけるってコトを。

 

「ちょっと!何こっち見てニヤニヤしてるの!?気持ち悪いんだけど!」

 

「してねぇよ!お前はそういうところはズケズケとモノ言えるんだな!」

 

「あら?零って公式で煽っていいキャラだと思っていたけど」

 

「公式ってなんだよ…俺だって見ず知らずの人から罵られるのは勘弁だ…」

 それが俺が好きで監禁していた奴のセリフかよ。

 

 

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 

「それじゃあ、そろそろ帰りますかね。あーあ、とっくに日が暮れちまったな」

 真姫に気絶させられたのが放課後だったから、時間的には3時間程度しか経ってないのか。今日は密度が濃すぎて疲れた。

 

「穂乃果とことりはどうするの?」

 

「お前の携帯は……マズイか。家に帰って電話しとくよ。お前も何かあったらすぐに連絡寄越せよ」

 さっきまで真姫と対峙していた穂乃果たちに、真姫の携帯から電話をかけるのは色々逆効果な気がした。

 

「やっぱり携帯ないと不便だな。明日にでも買いに行くか」

 

「それなら……「待った」……え?」

 

「お前、今『私が払う』とか言うつもりだっただろ?」

 

「そ、そうだけど…」

 

「さっきも言ったろ、もう俺にしたコトは忘れろって。その分、みんなを元の戻すのを協力してくれよ」

 

「本当にお人好しなんだから」

 

「褒め言葉だよ」

 好きなモノの為なら何でもできる。それは俺にも言えるコトかもしれないな。

 

「あっ!もうこんな時間だ!それじゃあ真姫、また明日な」

 真姫にお別れの挨拶をして、西木野病院から立ち去る。

 

 

 

 

 

 

「待って!!」

 

 

 

 

「ん?」

 

「零、言っておかなければならないコトがあるの」

 

「何だよ、改まって」

 俺は立ち止まって、再び真姫と向かい合う。彼女は深呼吸を繰り返していた。

 

 

 

 

 

 

 

「もう1度、あなたを好きになっていいかしら?」

 

 

 

 

 

 

 その瞬間、一陣の風が通り抜けた。夕日をバックにし、その赤い髪がなびいている彼女の姿に、俺は見とれてしまった。

 

「もちろん、もう道は間違えない。今度は本気であなたを振り向かせてみせる」

 その目は本気だ。まっすぐと俺の瞳を見つめる。以前廊下で見つめられた目とは明らかに違う。

 

 

 

 

「だったらこれからも見せてくれよ!お前の輝きを!」

 

 

 

「ええ!よく見せてあげるわ、私の大好きな音楽で!」

 

 

 

 

 

 

 俺は軽く手を挙げ、その場を去った。

 

 この先は恐らく苦しいコトが続くだろう。でも俺は決して諦めない。そこに彼女がいてくれるなら。

 

 

 

 

 




これで第一章終結です。ここまで続けて読んで下さった方も、この話だけ読んで下さった方もありがとうございました!


この小説自体が、自分の読んでたヤンデレ小説の更新が止まってしまったため自分で執筆してみようという見切り発車でした。それなのにも関わらず、この1週間で多くの方に読んで頂き、感想を頂いてとても嬉しかったです。


実は私は今日(本当は昨日)で小説初投稿から1ヶ月になりました。『日常』の小説の第一話から順番に数えると、投稿した小説は27になります。自分でも割と多く書いたなぁと思います。まだまだ他の作者様に比べればキャリアも短く未熟な為、文章も拙いですが、これからも読んで頂けると幸いです。


第二章に関しては『この子が早く見たい』と感想を頂いたので、その子をメインとしていこうと思います。そうです、まだ1人終わっただけなのです。零君にはまだまだ頑張ってもらわなければ。





(付録)現時点でのメンバーヤンデレ度vol.2

正常:真姫
正常(?):海未、凛、にこ
予備群:花陽、絵里、希
異常:穂乃果、ことり
末期:該当なし(?)
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