転生少女たちとゆるキャンパー   作:MT75B

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30話です。大変お待たせいたしました。書いていたら思った以上に長くなってしまったので、東京のホテル到着まで2回に分けて投稿します。②は本日中にヌルっと出てきます。アンケートの方もよろしくです。


#30 行くぜ、東京①

前回のあらすじ

 

ほむほむは新品のアコギを手に入れた!

 

↑No Side

☆☆☆ーーー☆☆☆

↓晶 Side

 

現在時刻は5時00分。あたりまえやけど早朝の身延は空気がかなり冷えている。おまけに自宅は富士川沿いにあるからもっと寒いわけで。

 

綾乃『あ"ぁぁぁぁぁ寒い"~~~~~~眠いぃ"~~~~

 

インカム越しで綾乃にダメージがかかっているのが読み取れる。浜松は氷点下になることがあまりないから慣れてないんだろう。正直今日は山梨に引っ越してきて慣れてたはずのウチでも寒いと思った。

 

伶『うーんバイク走らせてないのにこの寒さか...』

ほむら『早く出発した方がよさそうね。』

晶「3人とも、行けますか。」

伶・ほむら『行けまーす。』

綾乃『っていうか行かせて!死んじゃう!!』

 

お、おう、ごめんて。

 

晶「じゃあ父さん、母さん。そろそろ行くね。」

祐樹「ああ、気を付けていくんだよ。」

晴香「安全運転で頼むわよ。それと、ほむらちゃんと綾乃ちゃん。」

ほむら・綾乃『はい?』

晴香「娘たちをよろしくね。」

ほむら・綾乃『わかりましたー!』

伶『じゃ、良いお年をー。』

晶・ほむら・綾乃「『行ってきま~す!』」

 

綾乃、ウチ、ほむら、伶の順に、各々の相棒のエンジンが温まったところでアクセルを踏む。年を跨いだ4人の旅が、今始まる。

 

☆☆☆ーーー☆☆☆

 

ほむら・綾乃『寒い"ぃぃぃ~~~~!!!!』

 

身延駅付近からバイクを走らせること45 km 、ウチらは国道1号線の東田子の浦付近に到達した。この辺は太平洋に近いところを走っているので、海岸から多少離れているけど普通に寒いので油断はできない。こんな調子でこの後の箱根峠越えを綾乃とほむらは超えられるのだろうか、という心配もよぎる。はよ太陽出てきて~。

 

伶『そろそろ片浜あたりだから海風はもうすぐ収まると思う。それはそうとして、三島二日町駅で休憩したいな。』

晶「おっけー。2人もそれでいい?」

ほむら『わかったわ!』

綾乃『おっけー!』

 

ウチらは海風に何とか耐えながらひたすら国道1号を東へ進む。やがて沼津市を経て、三島市の駅に着いた頃はほんのわずかではあるけど空が明るくなっていた。

 

伶『げっ、ここの待合室仕切りがないのか...』←邪魔にならないところで停車して調べてた

晶「っていうかトイレあるん?パッと見た感じなさそうやけど。」

伶『この感じ...う~ん無いね☆』

ほむら『...すぐ近くにコンビニあるわ。そこに行きましょ?』

綾乃『ほむらないすー。』

伶『じゃあそこに行こうか。』

 

というわけで、近くにあったコンビニでトイレ休憩をすることに。ここからは箱根峠。関東平野はもう少し先である。

 

ーーーーーー

(休憩中...)

ーーーーーー

 

休憩を終え、国道1号へ戻り進路を再び東に向ける。三島塚原ICを過ぎると周りの景色は一変、住宅街は消え緑が色濃くなった。 三島スカイウォーク付近をはじめ、最小半径の小さいカーブが連続しているポイントも出てきた。峠の本性が現れた、ということだろうか。

みんな誰一人喋ろうとせず、早朝の箱根峠をひたすら走り続ける。いや、"喋ろうとせず"っていうよりかは"喋る余裕がない"って言った方が正しいかもしれない。だってカーブやべぇもん。少しでも気を抜くと事故りそうだ。バイク歴1年以下のウチらからしたらなおさら気を抜くことができない。

道の駅箱根峠を過ぎてまもなく、カーブを抜けた先にホテルの密集エリアが見えてきた。左側にはは芦ノ湖があり、その手前には大きなバスターミナルがある。

 

晶「駐車場行くよ。」

 

インカムで前後を走る3人に伝え、バスターミナル近くの駐車場にバイクを停める。ここは箱根町港、箱根峠のほぼ中間にある交通の要所だ。近隣には箱根関所もあり、ここから芦ノ湖を突っ切って桃源台港まで結ぶ箱根海賊船が出航している。昼間は日本国内からだけでなくインバウンドもたくさん訪れるため大混雑するスポットだ。

 

伶「ふぅ...ここが峠の折り返し地点か。」

晶「おつかれ。姉御意外と平気そうやん。」

伶「意外とって...我々は寒さに耐性あるほうだって忘れたの?」

晶「いやそうやけどさ、朝の身延ヤバかったでしょ。それでちょっと心配になってな。」

伶「あー確かに。まぁ案外すぐ慣れたもんだよ。それより...」

ほむら・綾乃「......」(›´Δ`‹ )

伶「この2人大丈夫か?」

晶「うーんダメそう。ほら、芦ノ湖見に行きたいって言ったのそこの2人やろ?はよ行くでー。」

ほむら・綾乃「...っす」

 

ここに寄ったのはさっき言った通り、ほむらと綾乃が芦ノ湖を見たいとリクエストしたから。綾乃はもちろん、ほむらも初箱根なので素通りは可哀そうかと思って承諾した。で、その2人はウチら姉妹にそれぞれ引っ張られながら移動している。日もだいぶ出てきた頃なので、芦ノ湖を挟んだ対岸の山がオレンジ色に染まりつつあった。

 

ほむら・綾乃「おぉ...」

 

2人は湖側の駐車場の柵に前のめりになりながらその景色を見入る...と思ったが、意外とすぐにその場から離れた。

 

晶「もういいの?」

綾乃「うん。奥は山しか見えなかったし。」

伶「もうすこしあっち側に移動してもいいんだよ?」

ほむら・綾乃「顔が痛いの!!」

晶・伶「あー...」

 

そりゃそうだ。日が出始めたといえまだ7時過ぎ。標高が高いかつ湖畔なので、山の寒さと湖の風のダブルパンチが非常に堪えるのだ。

 

伶「せっかくだしみんなで写真撮らない?」

晶「お、ええやん撮ろ撮ろ~!」

ほむら「この人たち元気ね...」

綾乃「なんで平気なの...?」

 

姉御が持ってきた自撮り棒を使って写真を撮り、箱根町港を後にする。畑宿付近のカーブ密集地帯を一気に駆け抜け、やがて箱根湯本の温泉街に到達した。すなわち、箱根峠の終わりが近づいてきたのだ。早川を渡り右折すると前方から箱根登山鉄道の列車がやってきた。

 

晶「おぉ列車だ。」

伶『間違ってでも列車に目が行き過ぎて転倒するなよ~。』

晶「してたまるかい!!」

 

姉御とそんなやり取りをしながら麓へぐんぐん下っていく。ここから先は左は箱根登山鉄道の線路、右は早川に挟まれる形で道が敷かれている。線路との距離は意外と近いので、列車とすれ違う時の迫力はかなりスゴかった。

入生田、風祭の2駅を通過し、箱根板橋駅辺りまで来ると小田原の市街地が広がりつつあった。箱根板橋で登山鉄道の線路と別れ、三島ぶりとなる東海道新幹線の高架橋をくぐる。その先にある東海道本線と箱根登山鉄道の高架橋もくぐってすぐに左折すると小田原城が見えた。

 

☆☆☆ーーー☆☆☆

 

全員「う"まぁ~~......」

 

駐車場にバイクを停めてやってきたのは小田原駅のコンコース内にあるそば屋さん。ウチらはここで朝食をとっていた。

 

綾乃「これやばいわ~。うどんの温かいダシが冷えた体にめっちゃ効く~。」

ほむら「わかるわぁ~。お店の暖房もちょうどいいし。」

 

身延、東田子の浦、箱根峠と立て続けにダメージを喰らいまくっていた2人にとって、あたたかい食べ物と暖房は非常にありがたい回復要素であるに違いない。現に2人の顔は見たことないぐらい溶けてるし。ちなみにそば屋なのにうどんを食べているのは、明日は年越しそばを食べると決めているから。2日連続でそばってなると年越しそばを食べている時の特別感が薄れちゃうかもやし。

 

全員「ごちそうさまでした。」

 

どうやらみんな同じタイミングで食べ終わったみたい。すぐに動くとわき腹が痛くなってしまうのでそのまま3分ほど座った。

 

晶「そろそろ行こか。」

伶「おっ、そうだな。」

 

そろそろお店を出ようとウチと姉御は立ち上がったが、それぞれ片方の腕をガシッとつかまれた。

 

綾乃「もうちょっとだけここに居ようよ~。」

ほむら「そうよ~。まだお店入って30分も経ってないわよ~。」

晶・伶「えぇ~...」

 

身延駅から小田原駅まで106 km くらい移動したものの、今日の目的地までまだ75 km 以上ある。ここでのんびりしたい気持ちもあるが、観光に加えてバイクの駐車場を探す必要もあるので先を急ぎたい。という趣旨を姉御と一緒に伝えた。それでも彼女らは

 

ほむら・綾乃「ちょっとくらいいいじゃん...」( ○'н' )ムゥ-...

 

って言ってくるもんなので

 

晶「じゃあ東京観光の時間が減っても文句言わんといてね。ウチは知らんから。」

ほむら・綾乃「」

伶「...ないす。」

 

不満がっている2人を言葉で黙らし、再び駐車場へ戻ってバイクを出庫させた。

ここからは再び国道1号で東京方面に向かう。走順は身延を出た時と同じだ。

途中で国府津駅の前を通過する。ここは山が相模湾の近くまで迫っているという不思議な立地にある駅で、このあたりから相模湾と西湘バイパスの隣を走るようになる。

 

ほむら『へぇ~。海岸の真上に高速道路があるのね。』

伶『一応一般道だけどね。金取られるけど。』

ほむら『それ高速道路でもいいんじゃ...』

 

ま~何かしら事情があるんやろ、知らんけど。そういえば以前渡った浜名大橋も元々は有料道路だったっけ。ここの道路もいずれ浜名大橋のように料金不要化するのだろうか...なったら走ってみたいな。

そんなことを考えているうちに国道1号はほんのちょっとだけ内陸寄りに移る。少しなら海見えるかなって思ったけど全然そんなことはなく、大磯で分岐する国道134号線に足を踏み入れてもなかなか見えなかった。

というのも、この道路はずーっと相模湾にべったり沿って道があるが故に海風による車両横転の対策として防風林が永遠と続いていた。おまけに交通量が多い上に

 

綾乃『おぉびっくりしたー。』

晶「どしたんっておぉ速っや!あれ法定速度守ってるんか?」

伶『みんなせっかちだねぇ...』

 

とまぁこんな感じで、後方から飛ばしてくる車に結構気を付けなければいけない。車が飛ばせるぶんバイクもスピード出しやすいけど景色が面白くないんよねぇ。そのこともあってか、湘南大橋に差し掛かったときの解放感が凄すぎて

 

全員「『すげぇ......』」

 

4人分の語彙力がログアウトした。




30話でした。今回はいったんここまでですが続きはすぐ上がります。やったね。
それでは次回も何卒。アンケート投票のご協力をよろしくお願いいたします(ついでに評価・感想も...)。

番外編を書こうかな~って考えてます!どのお題がいいか選んでください!!

  • ほむらの断髪式
  • 少女の突発弾丸旅
  • 球技大会 in 3月
  • その他(感想欄に記載をお願いします)
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