前回のあらすじ
湘南大橋まで進んだよ。
↑No Side
☆☆☆ーーー☆☆☆
↓晶 Side
湘南大橋を渡ってすぐのところにあるガソリンスタンドで燃料を補給し、その後も国道134号をひた走り続けてきたが、前方に江ノ島が見えてきたところで左折した。このあたりは鵠沼海岸という場所で、サーファー界隈では有名なサーフィンスポットでもある。
伶『鎌倉高校前行きたかったな~。』
綾乃『ん、どこそれ?』
伶『あそこの駅はホームから海を一望できるんだよ。多分七里ヶ浜の踏切と同じくらいすごい絶景スポットだと思う。』
綾乃『えーめっちゃ行きたーい!』
ほむら『その分道路が結構混んでるけれどもね。』
綾乃『う~ん、やっぱそうかぁ。』
晶「列車で行けば全然楽なんやけどねぇ。」
伶『じゃあ次関東行くときは新幹線と特急なしの方法でやるか。』
晶「お前マジか。まあええけどさ。」
ほむら『それだいぶ辛いわよ...特に綾乃が。』
綾乃『っていうかそれ決定事項なの?』
晶・伶「『じゃあ決定で。』」
綾乃『あっ...よくもハメたなぁー!』
ほむら『...あれ、これ私も巻き込まれてるの?』
晶・伶「『そうだよ(肯定)』」
ほむら『ほむぅ!?』
ほむらさん、お疲れさまです。O☆K☆U☆Y☆A☆M☆I
インカム越しの会話に盛り上がりつつ、ウチらは藤沢市を北へ北へ進む。ここからはほとんど海は見えない住宅街が永遠と続いていく。国道1号と再び合流し、横浜市に入って最初の町である戸塚を通過する。続いて狩場ICと保土ヶ谷駅を経て、ついに横浜駅に到達した。
綾乃『おぉぉぉぉぉ...でっかいビルでいっぱいだ~~~!!!』
伶『いつも列車で来てたから分かんなかったけど、横浜駅の東口ってこんなに入り組んでるんだ!?』
ほむら『思えば横浜駅って乗り換えでは使うけど外側に出ることってあまりないわね。』
晶・伶「『確かに!!』」
...ん?ほむらって横浜の方に行ったことあったんだ。いっつも北の方ばっか行ってるイメージだからちょっと意外。
さて、富士市あたりから大部分でお世話になった国道1号線とはここでお別れ。ここからホテルのある大井町の手前までは第一京浜こと国道15号線を辿っていく。横浜駅の1つ隣、京急線の神奈川駅辺りで国道1号と分岐したのち、しばらくは京急線と首都高の間を通る。このあたりから車の往来が徐々に増えていくとともに、首都高を挟んでしまっているが工場が乱立するエリアも出てきた。
綾乃『すごーい!道路めっちゃ広いよ!』
流石は神奈川県庁のある横浜市を通るだけあって、片側3車線の幹線道路という県庁所在地の名に恥じぬステータスを持っている。さっきまでは内陸の住宅地だったのがウソのようだ。こういった景色の変化も旅の醍醐味というところだろう。
綾乃『東京まであと27 km ...ここまで来たんだ...』
伶『マジで?もう目と鼻の先じゃん。』
神奈川新町駅へ向かう道路との交差点を過ぎたあたりで綾乃が言う。身延から原付を走らせて約160 km 、ついに青の看板に「東 京」の2文字が出た(もうちょい前からあったかもしれないけど気にしないでおこう)。
生麦駅の手前で横浜環状道路、高島線(≒貨物線)の2つと立体交差すると、京急線と首都高横羽線は両サイドに離れ、道路もいつの間にか片側2車線に変化していた。
やがて鶴見線の高架橋をアンダーパスしてすぐに鶴見区役所を通過。鶴見川を渡り、今度は南武線の高架橋をくぐった。このあたりから「川 崎」の2文字が目立つようになったので川崎市に入ったのだろう。道路も再び3車線となり、信号の間隔も狭くなってきた。
ほむら『だいぶ信号に引っかかりやすくなったわね。』
晶「今は昼時だからあんまり渋滞してないほうだけど、朝晩になるとスゴイ量の車が押し寄せてんのかな。」
伶『じゃない?この辺って川崎市役所とかの行政施設がお互い近い距離にあるわけだし。』
綾乃『やっぱ中心部で働いている人って大変なんだねー。』
しばらく待っていると信号が青に変化した。といっても、車が何台か前にいるためアクセルはまだかけられない。
綾乃『早く動いてくれないかな~♪』
晶「随分とルンルンですねぇ綾乃はん。」
綾乃『...聞こえてたの?』
晶「あいにく耳がいいもんで。」
綾乃『あちゃ~聞こえちゃったかー...もうすぐなんでしょ?』
晶「せやでー。」
綾乃『今まで楽しみにしてたからねー。しかも一度は行ってみたかった場所だし。』
晶「あーわかるそれ。」
綾乃『でしょー?あっ前の車進み始めてた。』
晶「おうしっかりしてな?」
綾乃の前にいた車が発進したのを見て彼女は急いでアクセルさせた。
伶・ほむら『...ふふっ。』
綾乃『こらー!2人とも笑うなー!』
信号を過ぎてすぐに道路の勾配は上がり、そのまま京急大師線と多摩川を一気に超える六郷橋となった。歩道橋に「東京都 大田区」と書かれた小さな看板がある。言い換えるならばこの橋が東京都への玄関口だ。そしてウチらは多摩川を_____都県境を超えた。
晶・伶・ほむら「『な...長かったぁぁぁ!!!』」
綾乃『......』
☆☆☆ーーー☆☆☆
東京都大田区に入ると国道15号は再び京急線に沿うように道が続く。左側の高架橋が上下に分かれ始めたってことは、もうすぐ京急蒲田駅といったところだろうか。そういえば先頭を走る綾乃は多摩川を渡ってからずっと黙っている。一体どうしたんだろう。
晶「綾乃ーっ、さっきから無言だけど大丈夫?もうすぐデカい駅つくけど休憩する?」
ウチらは茅ケ崎で燃料補給をしてから一回も休憩をとっていない。それが今になって影響しているんじゃないかと不安に思っていた。
綾乃『えっ?私そんなにしゃべって無かったの?』
ほむら『そうね。急に静かになったから少し心配になったわ。』
綾乃『あーごめんごめん。別に具合が悪くなったってわけじゃないよー。でも休憩はしたいな。』
晶「おけー。でもバイク停めれるとこあったっけ?」
伶『西口に行けばあった気がするよ。』
綾乃『じゃあそこの交差点で左に曲がろっか。』
綾乃以外「『ういー。』」
よかった、体調不良とかではなさそう。そしたら原因はなんなんだ?と疑問を抱えつつ京急蒲田駅の西側にある商業施設に入る。幸いにもバイクを停めるスペースは4人分あったのでそのまま駐車した。
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(休憩中...)
ーーーーーー
晶「もう少しだけバイクで北上するけど本当に大丈夫?」
綾乃『も~晶は心配しすぎー。私は大丈夫だからさ、行こ?』
たしかに、さっき話しかけた時も「え?そうだったん?」みたいな感じで返事してたから大丈夫なのか。じゃあウチの思い過ごしだったのかな。いずれにせよもう12時を過ぎちゃってるわけやし、さっさとホテル近くの駐車場まで進んじゃおう。
晶「...わかった。伶とほむらは大丈夫ー?」
伶『いけるべ。』
ほむら『問題ないわ。』
晶「おっけー。ほな行くで!」
ウチらは再びバイクをアクセルさせ、国道15号を品川方面に入る。この先も京急線とぴったり並走するように続いているので、時折高架を駆け抜ける列車を見ることができるのだ。
綾乃『あの電車追い抜くの速くない?』
伶『まぁ出せるスピードが原付の2倍かそれ以上違うしね。しょうがないね。』
晶「そーそー。今の我々がスピードで列車に勝つことは厳しいのです。」
ほむら『いや、1つだけ勝算はあるわよ。』
伶『ほうほう。じゃあその勝算について教えていただこうか。』
ほむら『簡単よ。道路交通法を無視すればいいわ。』
ほむら以外「『一番やっちゃいけないやつじゃん!!!』」
ほむら『...マジレスは望んでないのだけど。』
ほむら以外「『お、おう...』」
じゃあどう返せば良かったんや...便乗して「あ、いいっすねぇやりましょうよ(((」って言えばいいじゃん天才か?もう言ったところで今更だけど。
そんなくだらない会話や考察をしているうちに大森海岸駅を通過した。京急線はこのあたりで国道15号をオーバークロスし、今まで左側を走っていたのが今度は右側を走るようになる。
綾乃『晶ーっ、どこで左に曲がればいいんだっけ?』
晶「大井消防署っていう交差点やでー。」
綾乃『ありがとーってもう見えてきたし。』
横浜駅からずっと走ってきた国道15号線とは次の交差点でお別れだ。理由は、今回泊まるビジホの場所が大井町なのでこの辺で左折しないと通り過ぎてしまうから。そしてこのあたりはウチと姉御にとって結構馴染みのある場所だったりするわけで。
ほむら『たしか、伶と晶が前世で通ってた学校がこの辺にあるのよね?』
綾乃『え!そうなの!?』
伶『あれ言ってなかったっけ?もし聞きたいならその話は大井町駅に着いてから話すよ。』
綾乃『わかったー。』
丁度青信号に切り替わったので、ウチらは左折し坂を上っていく。うわーちょっと狭い片側1車線とか懐かしすぎる。この辺に限らずだけど東京ってこんな感じの坂が意外と多いんだよね。ちなみに坂を上り切れば大井町駅は目の前にある。
綾乃『意外とすぐ上り切ったね...え、大井町ってこんなに大きな駅だったんだ。』
ほむら『私も初めて来たけど、こんなにも栄えてたなんて...』
2人が驚いている様子にウチは思わず口角が上がる。この後お昼ご飯を食べて観光しに行く予定だが、東京という大都市を見て綾乃はどんな反応をするのかが非常に楽しみだ。
31話でした。なんとか今日中に2話連続投稿できてほっとしています...
次回以降2話くらいはツーリングからいったん離れて東京観光の話になります。お楽しみに!
それでは今日はこの辺で。アンケート投票のご協力をよろしくお願いいたします(ついでに評価・感想も...)。
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