(前回のあらすじ)
鰻うまスギィ!!!
↑No Side
☆☆☆ーーー☆☆☆
↓晶 Side
伶「は?鰻うますぎたから泣いてたの!?」
杏子「だってよぉ、あんな美味いもん食ったの初めてだからさ...」
伶「......なんかこっちのメンタルがぐちゃぐちゃになりそうなんだが。」
結局杏子が泣いていた理由は「鰻が美味すぎて涙腺崩壊した」からだった。普通に過去の記憶がフラッシュバックして泣いたのかと思った...
っていうか以前のクリスマスで全部言えてすっきりしたって杏子は振り返ってたから大丈夫だったわ。いらん心配したわ。
なでしこ「ここがおばあちゃん
晶「あ、バイクどこに停めればええんやろ?」
なでしこ「玄関の前に適当に停めといて平気だよ。おばあちゃーん、来たよ~!」
杏子「お、おじゃまします...」
ウチ、綾乃、リンが各々のバイクを邪魔にならないところで停めている間に、なでしこは玄関の戸を引き、それに続くように杏子がついていく。
???「あら〜、いらっしゃいなでちゃん!」
なでしこ「おばあちゃん、あけましておめでとう!」
???「おめでとう。それと、初めまして杏子ちゃん。なでしこの祖母の真知子です。よろしくね!」
杏子「さっ佐倉杏子です!あけましておめでとうございます、真知子さん。」
真知子「おめでとう。それと、私の事はおばあちゃんってお呼び。杏子ちゃんも各務原家の1人なんだから!」
杏子「はっはい!よろしくお願いします。」
はじめて義祖母と会う機会だからか、杏子は少し緊張している様子。そんな彼女を真知子さんは快く迎え入れてくれた。
バイク組も留置作業を終え、玄関へ入っていく。
綾乃「おばあちゃーん、私も来たよ~。」
真知子「あら~アヤちゃんも!あけましておめでとう!ささ、お友達のみなさんも中に入っておいで。」
晶・伶・ほむら・リン「お邪魔します!」
ウチらは真知子さんに案内され、居間の片隅に荷物を置いてくつろがせていただくことになった。
真知子「改めて、なでちゃんと杏子ちゃんの祖母の真知子です。リンちゃん、伶ちゃん、晶ちゃんにほむらちゃん、よろしくね!いつも孫2人がお世話になってます。」
伶「こちらこそ、お2人のおかげで楽しい日々を送らせていただいております。」
4人を代表して姉御が答える。いつのまにかなでしこと綾乃の2人はこたつに足を突っ込んでいた。
綾乃「やばい...冷えた体にめちゃくちゃしみる...」
なでしこ「あったかいねぃ...」
晶「2人とも、顔めっちゃ溶けてるで...」
綾乃・なでしこ「はっ!!」
相当気持ちいのか......そういえば最後にこたつに入ったのいつだったっけ?ワンチャン前世ぶりか?
真知子「お茶できたわよ~。あら、みんなおこた入らないの?」
ほむら「いいんですか?」
真知子「遠慮しないでいいのよ。お外寒かったでしょう?」
リン「ありがとうございます。__って、流石に8人は無理あるか。」
当たり前だこたつは最大4人で使うのが一般的。今はその倍の人数がいるので途中で交代する感じかな?と思ったが
なでしこ「ちょっと狭くなっちゃうけど、2人くらいなら同じところにいても大丈夫じゃない?」
ということで、【なでしこ&リン】、【伶&ほむら】、【晶&綾乃】、【杏子&真知子さん】のペアで全員入った。
全員「はぁ~~~~......」
たまらん...足元から全身にかけてじわじわと暖気が流れてくる。これがこたつのいいところだ。
綾乃「あ、そうだ。なでしこと杏子ちゃん、おばあちゃんにお土産あげる~。」
ほむら「リン、私からはこれを......」
綾乃は【東京ばな奈 チョコバナナクッキー】を各務原家に、ほむらは【東京Suicaのペンギンクリームサンドクッキー】をリンに手渡す。
なでしこ・杏子・真知子「わぁぁぁぁぁ!!!」
リン「か、かわえぇ...」
真知子「アヤちゃん、ありがとねぇ。」
綾乃「どういたしまして~。」
なでしこ「大事にするよぅ!」
リン「いや食えよ。ほむらもありがとね。」
ほむら「いえいえ。」
晶「みなさま、こちらもありますぞ...!」
ウチは先ほど舘山寺で買った【いちごの雫】14個入りをこたつの上に置く。
なでしこ「【いちごの雫】だぁ~!」
杏子「【いちごの雫】?」
なでしこ「めっちゃ美味しいイチゴ大福なんだよぅ!人気過ぎて1日1000個は余裕で売れるんだ~。」
杏子「1日1000個!?」
リン「私たちの前に22組いたんだけどさ、みんな50個頼むから危うく買えずじまいになるとこだったよ。」
杏子「えぇ!?そんなに人気なのか!!」
伶「あれ、なんで14個とかいう中途半端な数なんだ?あと2個あればみんな均等に食べられるだろう?」
リン「私も買ったからだよ。ほれ。」
そう言ってリンも自身のカバンから10個入りのものを取り出した。
伶「おぉ、キミタチ頭イイネ!」
リン「東アジア系外国人のモノマネやめろ。」
真知子「晶ちゃんたちもありがとねぇ。ささ、お茶が冷める前に食べちゃいましょうか。」
真知子以外「は~い!」
薄い髪の個包装を丁寧にはがすと、苺がうす~く見えるほど薄皮の生地がお目見えとなった。
全員「いただきま~す!」
全員同じタイミングでイチゴ大福をパクり。口の中いっぱいに餡子の甘さといちごの甘酸っぱさが広がり、さっと溶けていく。
全員「おいひぃ~。」
こたつに入りながらお茶と大福をいただく、これ以上に無い贅沢なお正月の過ごし方と言っても過言ではないだろう。
綾乃「なでしこってほんと美味しそうにたべるよねぇ。」
杏子・リン「わかる。」
綾乃「さほど美味しくないものでも、なでしこが食べてると『一口頂戴』って言いたくなるよ。」
綾乃・なでしこ以外「ものすごくわかる。」
綾乃「あ、でも前はもっと美味しそうに食べてたんだよ~?」
そう言って綾乃はスマホを取り出し、1枚の写真をみんなに見せる。そこに写っていたのは大量のパンを満面の笑みで頬張る、まるまるとふっくらした少女だった。
杏子「......え、誰?」
なでしこ「あぁ、これ私だよぅ。」
なでしこ・綾乃・真知子以外「えぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!?」
ほむら・杏子・リン「これなでしこなの!?」
晶「前こんなにまんまるだったんか...」
ほむら「いつ頃撮った写真なの?」
綾乃「中1のころだったかな。なでしこのお父さんが食べるの好きな人でさ~。一緒に沢山食べてたせいか中3の頃まで丸かったんだよね。」
杏子「あー...たしかに修一朗さんもグルメな人だもんな。」
伶「...ん?てことは1年で激やせしたの!?どうやって!?」
そういえばそうだ。中3のころはこんなまんまるだったのに、高1の今は浜松美人といえる姿に変貌している。なにか秘密があるに違いない!
なでしこ「ん〜、中3の夏休みにお菓子食べてずっとゴロゴロしてたら、お姉ちゃんがついに怒ってね〜。」
綾乃「『いい加減食うのをやめろ豚野郎!!』って言われたらしくて、それから毎日浜名湖を自転車でぐ〜るぐるさせられてたんだよね~。」
なでしこ「あのときはお姉ちゃんが鬼に見えたよぅ...」
へぇ~、チャリで浜名湖一周かぁ______浜名湖一周?
晶「...真知子さん、浜名湖って結構デカいですよね。そうなると外周って...?」
真知子「そうねぇ、大体70kmくらいだったかしら?」
なでしこ・綾乃・真知子以外「」(*゚д゚*)
真知子さんから発せられた事実にウチらは絶句する。自転車で70kmを走るのは移動オタクのウチでさえやろうとは思わない仕業だ。そりゃ1年で激やせするわけで......
でも、それほど桜さんはなでしこに対して愛情を持っているんやな。大切な妹なんだろう。
綾乃「でもおかげですっかり痩せて体力ついたじゃん。」
なでしこ「えへへ、そうなんだけどね。」
綾乃「でも私は丸っこいなでしこが美味しそうに食べてるの好きだったけどな〜。」
杏子「いいなー、アタシも見て見たかった。」
なでしこ「杏子ちゃん!?」
あ、そういうことか!彼女が南部町から本栖湖まで折り畳み式自転車で来れたのは、浜名湖ダイエットで持久力と体力が自然と補われていったのが一番の要因だと合点がいった。
綾乃「ま、痩せてもほっぺの柔らかさは変わんないね〜。」ムニ
杏子「もしかして丸っこいときの名残なのか?」ムニ
綾乃「あーどうなんだろ?」
なでしこ「よよよ~、2人ひょもやめひぇ~。」
口ではそういうものの、なでしこの顔はニコニコ、まんざらでもない様子である。
リン「相変わらず杏子さんとアヤちゃんはなでしこのほっぺを弄ってるよな。」
伶「んね。仲が良い証拠だよぉぉぉ!?!?!?」ムニュゥ~
ほむら「...伶の頬、やわい...」ホムホム
いつの間にか姉御の後ろに回り込んだほむらが、姉御のほっぺを遠慮なく引っ張る。なでしこほどではないが、こちらもそこそこ伸びていた。
伶「にゃにすんでゃ~!はにゃせー!!」
ほむら「嫌よ。触り心地が良いもの。」
伶「むぅ!」
杏子「だっはっは!めっちゃ変な顔してんじゃねーか!」
リン「ほむら、もうその辺にしてやれ......ふっw」
伶「~~~~~っっっっ!!!!」
杏子とリンに笑われて、頬をつねられながらも怒りをあらわにする姉御......なんかジワるな。
晶「ほむら、そろそろやめてあげな?伶がすんごい顔して怒っとる。」
ほむら「もうちょっとだけ...」
伶「......」
ほむら「だめ......?」
伶「......ひょっとだけだぞ。」
ほむら「やった!」
姉御はこれ以上抗議しても無駄だと判断し、諦めてそのまま放置することを選択した。ほむらは超満面の笑みになり、ニマニマしながら姉御のほっぺを遊んでいた。
晶「まったく...伶は上目使いによわいなぁぁぁぁ!?!?」ムニュゥ~
突然両サイドから指が近づいてきて、油断していたウチのほっぺが引っ張られた。
綾乃「ほうほう、晶のほっぺもなかなかですな。」
晶「あっ綾乃ぉ!?」
横を向けば綾乃がニヤニヤしながら両手でウチのほっぺを遊んでいた。
晶「くそう!綾乃がそにょ気ならウチやて!」
綾乃「やれるもんならやってみなー。あ、リンちゃん、なでしこ“は”譲るから触ってみ?」
リン「う、うん___おぉ、すげぇ...」
うん?妙に「なでしこ“は”」って強調したように聞こえた気がするけど気のせいかな?
なでしこ「にょぉぉぉぉ...」
真知子「私も...」
なでしこ「おぉぉぉ......」
気が付いたら3人のほっぺが誰かに弄られている状態に......
真知子「そうだ。なでちゃん、最近よくキャンプ行ってるんでしょ?おばあちゃんたちにもお話聞かせてくれるかしら?」
なでしこ「うん!」
そこから始まる、なでしこによる山梨に来てからの思い出話。本栖湖で夜の富士山を見たり、麓キャンプ場で坦々餃子鍋を作ったり、四尾連湖でいっぱいお肉を焼いたり、クリスマスはみんなに日本の朝ごはんを振る舞ったり......彼女の話を真智子さんは終始穏やかな表情で頷いていた。
綾乃「食べ物ばっかじゃん。」
と綾乃からツッコミが入ったのは言うまでもないが。そのあと、
真智子「アヤちゃんたちも年末おでかけしてたんでしょ?そのお話も聞きたいな。」
とリクエストが来たので、東京までバイクで行ったこと、リンは磐田での年越しキャンプについてたっぷり話した。
晶「豚足カレーまで我慢できなかったのかよ。」
リン「ぐ...」
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綾乃「じゃ、私先帰るよ。」
そう言いながら綾乃はヘルメットとゴーグルをセットし、相棒のエイプにまたがる。
なでしこ「え〜、もっと遊びたかったなぁ。」
綾乃「コンビニバイトに正月はないんですー。」
なでしこ「それはそうかもだけど...」
綾乃「そんな顔しないの。また会えるんだしさ。」
綾乃はなでしこをなだめる。
杏子「バイト頑張れよ。それと気を付けてな、綾乃。」
綾乃「うん。ありがとう、杏子ちゃん。」
晶「せや、バイトって何時くらいに終わるん?」
綾乃「10時過ぎかな?」
今は18時くらいだから......ほんならダラダラ【あそこ】寄っても全然余裕あるな。姉御も誘うか。
晶「おけ。じゃあまた後でな。正月ぼけすんなよ~?」
綾乃「そっちこそ寝過ごしてこっちに帰る時間遅くなんなよ~?」
お互い軽く「ひひひ」と笑い合う。
綾乃「じゃーなー。」
と綾乃が言い切る前に___
なでしこ「あ!アヤちゃん、今夜バイトが終わってからみんなで展望台行かない?」
綾乃「お、いいねー行こうか。」
浜松組以外「展望台?」
36話でした。知らないうちにUAが6500を突破したそうで。みなさん本当にありがとうございます。
棚ぼた浜松旅は次回で最後となります。対戦よろしくお願いします。
番外編を書こうかな~って考えてます!どのお題がいいか選んでください!!
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