前回のあらすじ
千明、あおい、恵那の3人は無事に生き残る。
☆☆☆ーーー☆☆☆
土曜日、各務原家にて___
なでしこ「ただいま~。」
杏子「おかえりー。バイトお疲れ。」
なでしこ「ありがと~杏子お姉ちゃん!はいこれみのぶまんじゅう!」
杏子「お、サンキューなでしこ!」
なでしこ「あの、それでね、杏子お姉ちゃん。相談があるんだけどいいかな?」
杏子「いいぜ。」
なでしこ「私ね_____そ、ソロキャンをやってみたいの!」
杏子「......おん?」
↑No Side
☆☆☆ーーー☆☆☆
↓晶 Side
恵那「これが大間々岬で~。」
なでしこ「おぉっ、富士山よく見える~。」
伶「めっちゃ綺麗だな。」
恵那「これがみんなで食べたきりたんぽ鍋。」
晶・杏子「うまそ~...」
1月も最後の月曜日、ウチらはガラガラな図書室のカウンター傍で集まっていた。話題は恵那たちが行ってきた山中湖キャンプについてである。
恵那「きりたんぽって焼きおにぎりと焼き餅の中間くらいなんだね。」
なでしこ「うん。手抜きしたいときはお餅でもおいしいよ。」
恵那「豆乳が濃厚かつクリーミーで.........あ、これは違う写真か。」
杏子「なんだ今の写真。」
千明が謎のでかいシカに抱き着いている写真が見えたような......
恵那「で、この人たちが寒さに凍える私たちを助けてくれた飯田さん親子。」
なでしこ「あっ!鳥羽先生にほむらちゃん、伶ちゃんもいる!?」
恵那「リンやほむらちゃんたちが心配してくれて先生に知らせてくれたおかげだよ。じゃなければどうなってたことか...」
なでしこ「私も本栖湖でリンちゃんに助けられたことあるよ~。」
恵那「これからは感謝と尊敬を込めて『しまりん様』と『ほむほむ様』って呼ばなくちゃいけないね。」
なでしこ「そうだよ恵那ちゃん!!」
チャリーン
2人はリンの簡易グリルにお賽銭を入れる。
恵那「しまりん様、どうぞお納めください......しまりん様......」
なでしこ「ありがたやありがたや。」
リン「拝むな。」
ほむら「すみませーん、本を返s」
チャリーン
恵那「ほむほむ様、どうぞお納めください......」
ほむら「......なぜ拝んでいるの?」
杏子「なぁ、これアタシも拝んだ方がいいやつ?」
ほむら・リン「拝まんでいい!!」
晶・伶「あれ...ウチ(私)らは...?」
ーーーーーー
恵那「そういえば、今日野クルはいいの?」
ほむら「千明とあおいがバイトだから休みなのよ。」
なぜ千明とあおいがいないと休みになるかと言うと、部屋の鍵を持つ権利があの2人しかいないためである。ようするに開けられる人がいないってコト。
杏子「みんなのシフトがバラバラだから集まる機会も減ったよなー。」
なでしこ「だから、最近ちゃんと部活できていないんだよね。ちょっと寂しいよ...」
恵那「そっか......」
なでしこ「あっ、そうだ!今ここにいるみんなで『臨時野クル』やらない!?」
恵那「おっ、いいね~なでしこちゃん。」
リン「しれっと私を入れるな。」
恵那がなでしこの提案に賛同する一方、リンが「おい」という顔で突っ込む。
晶「いやいうてリンもほぼ野クルメンバーみたいなもんやろ。」
リン「ギギギ。」
ほむら・杏子「どういう感情...?」
魔人を召喚するのやめて、どうぞ。
恵那「って私、今日バイトだった。」
伶「私もだ。ほむら~、帰ろ~。」
姉御はほむらの左手をぎゅっと握る。
ほむら「私はバイトまで時間あるからまだ残るわよ。」
伶「え~、一緒に帰ろうよ?」グイッ( ˶・̆⤙・̆˶ )
ほむら「今帰ったところでやることないし...」
伶「......あっそ!」#( ○'н' )ムッ
ほむらが今から帰ることに対して渋ったことに対し、姉御がムスッと頬を膨らました。
恵那「あ~あ、ほむらちゃんったら彼女さん怒らせちゃった。」
杏子「そういうの良くないぞ。」
リン「ほむら、そういうとこだぞ。」
ほむら「......みんなして袋叩きしなくていいじゃない...」ρ(´;ω;`)
なでしこ「いじけちゃったよぅ...」
恵那・杏子・リン「......」
はぁ~こいつらホントすぐにいじけるよなぁ。
晶「伶は最近ほむらと一緒に帰る機会が激減して寂しがっているんだよ。だから、今日くらい一緒に帰ってあげな?」
ほむら「え、そうだったの?」
伶「うん。昨日も一緒に帰ってるときほむらは寝ちゃってたし......」( ˶・̆⤙・̆˶ )
ほむら「......わかったわ。ごめんね。」ヾ(・ω・*)ナデナデ
ほむらは姉御の頭を優しくなでながら謝り、姉御は「わかればよろしい」と口元を緩ませて言った。よかった、機嫌がなおったみたい。
伶「じゃあそろそろ帰るべ。」
恵那「またね~。」
ほむら「また明日。」
なでしこ「うん、またね~!」
☆☆☆ーーー☆☆☆
杏子「そういえばなでしこ、
リン「そうだ、それ聞こうと思ってた。本気なの?なでしこ。」
なでしこ「うん、今週行こうと思うんだ!バイト休みだし。」
はえ~、なでしこソロキャン行くんや。
リン「なんでまた...」
なでしこ「ほら、お正月にリンちゃんが『同じ【キャンプ】でも1人だと全く別のアウトドアだ』って言ってたでしょ?それを聞いて私もやってみたくなったんだ~。」
リン「私そんなこと言ってたっけ?」
晶「言うとったよ。あれは名言だった。」
杏子「そのことを私に相談してきたから『じゃあキャンプ歴長いやつに聞けばいいじゃん』ってことで今に至るのよ。というわけで......」
晶・なでしこ・杏子「教えて!しまりん先生!!」
リン「そのノリヤメロ。(知らない間に焚きつけていたのか...?)」
ということで、リンによるソロキャン講義(?)がスタート!
なでしこ「ねぇ、リンちゃんっていつもどうやってキャンプ場決めてるの?どうやって探したらいいかよくわかんなくて...」
リン「あぁ、私はGoogleマップで【キャンプ場】って検索して、気になるキャンプ場の目星をつけたら、どんな感じのところか細かく調べて決めている感じかな。」
晶・なでしこ・杏子「へぇ~~~~。」
なでしこ「おぉ~、たしかにマップで見ると見やすいかも。」
リン「クリキャンで泊まったところとかは研修施設だったりする場合もあるよ。まぁ検索には引っかからないけどね。」
晶「はぇ~、あそこって研修施設やったんか。」
杏子「だから穴場だったんだな。」
リン「あと、キャンパーさんのブログとかを見るのもいいよ。」
晶「ほう?」
リン「実際に泊まってみないと分からないことも書いてあったりするんだよ。これ結構重要だったりする。」
晶・なでしこ・杏子「なるほどぉ~!」
流石はしまりん先生、キャンプのことならダントツで知識と経験が豊富である。これウチらも勉強になるんだよなぁ。
なでしこ「あ、ここよさそう。」
杏子「おぉ~いいじゃん。」
リン「ん?」
なでしこ「ほらここ。スゴイ絶景だよ。」
リン「あぁ、ここか。」
晶「でも駅からすんげー離れとるな。」
なでしこ「う~ん、じゃあちょっと厳しいのかなぁ。」
リン「キャンプ場はだいたい街から離れているところにあるから。って、あれ?桜さんに送ってもらうんじゃないの?」
なでしこ「ううん、今回は電車とかバスで行こうと思っているんだ。それに......」
リン「......それに?」
なでしこ「お姉ちゃんに1人でキャンプするって言ったら絶対反対されると思うし......」
晶・リン「あー......」
なでしこの実姉である桜さんとは数回しかあったことが無いが、本栖湖で会った感じ、確かに「1人ですって...?」とひと睨みするかもな......
晶「ん?そないなら出かけるときなんて言うん?」
なでしこ「み、みんなと一緒に行くって言おっかなー...」
杏子「......なでしこ、家族に対して嘘をつくのはやめな。」
杏子はなでしこに対し少し睨んで言う。
なでしこ「ひぃっ!!」
杏子「......そもそも家族間で済むウソならって話ならまだいい___いや今回みたいにお出かけ関連は良くないけど。その嘘だと、もしなでしこの身になにか起きた時、アタシらまで責任が問われるんだ。アタシ、晶、リンはまだ事情を知っているとはいえ、他の子たちは何も知らねーじゃん?」
なでしこ「たしかに......」(´・ω・`)
図書館の空気は重く、それによって沈黙がしばらく続く。
杏子「......んで思ったんだけどよ、桜さんは別に反対しないんじゃないか?」
なでしこ「ふぇ?」
杏子「確かに桜さんなでしこのこと超~~~~~心配している。でも、なでしこが何かに挑戦することに対して反対しているとこを、少なくともアタシは1回も見てないぞ。」
なでしこ「!!」
杏子「今日帰ったら桜さんたちに相談してみようぜ、なでしこ。」
なでしこ「杏子ちゃん......うん、わかった!」
晶・リン(やれやれ......)
ーーーーーー
それからリンはソロキャンをするうえで気を付けていることをなでしこに伝授した。内容は
①電波が通じるキャンプ場を選ぶ
②家族や友人に行先を伝えておく(1人ならなおさら)
③キャンプ場についてじっくり下調べをする
④天気予報を必ず確認する
⑤キャンプ場でやることを決めておく
の5つである。①は何かあったときすぐ調べたり連絡できるように、②も万が一に備えて、③・④は水道などの設備が使えなかったり、どのくらい寒いかを把握するために必要だとリンは説明した。
リン「千明たちはこれを怠ったせいで危ない目にあったし。」
なでしこ「むぅ。」
リン「あと⑤なんだけど、ソロキャンは人と話す機会がゼロだから、何もないと火おこししてご飯食べたら終わりってなる。」
晶・杏子「あぁ......」
なでしこ「リンちゃんにとってソロキャンは読書キャンプってことなんだ。」
リン「ま、そんなかんじ。」
ふとなでしこが「あ、そうだ。」と言って顔をウチに向ける。
なでしこ「晶ちゃんってよく電車で旅行行ってるよね。なにかこうした方がいいってのある?」
晶「なでしこは1人で電車で遠くまで乗るのも初めてよね?」
なでしこ「うん。」
晶「だったら~~~、
①どの列車にどこまで乗るかを入念にチェックする
②荷物はなるべく自分の腕に届くかつ邪魔にならない場所に置く
③寝過ごし対策で、降りる駅に到着する5~10分前にアラームをかける
④ご飯は買えるところであらかた買っておく
⑤現金を多めに持っておく
の5つかな。」
なでしこ「ほうほう。」
晶「①~③は言うまでもないから飛ばすわ。④なんだけど、いざ降りたはいいけどご飯屋さんが臨時休業でやってないことがあるから、念のために駅前のコンビニでおにぎり2つは買っておいた方が身のためやで。」
なでしこ「たしかに、なにも食べれないのはつらいよねぃ。」
晶「⑤はまぁ、電車が遅れた時とかすんごい疲れた時、特急列車に乗れるように少し多めに持っておいた方が楽かもね~?って感じ。」
なでしこ「なるほど~。」
杏子「こうしてみると結構ポイントがあるんだな。」
なでしこ「だねぃ。それにしても、ソロキャンでやることかぁ......う~ん......」
リン「なんでもいいんだよ。編み物やったり、目の前の風景を描くとか。あとは周辺を散歩してみるのも。」
晶「まぁどうしても思いつかなかったら、キャンプ場行くときに乗る電車で、景色眺めながら考えてみるのもありやない?」
なでしこ「___うん、わかった!2人ともありがと!ソロキャンの始め方だいたい分かったよ!よぉし、週末までじっくり調べて、ソロキャンデビューするぞーっ!!」
杏子「リン、相談のってくれてありがとな。晶もアドバイス助かったぜ。」
なでしこ「じゃあ私たちは帰るね。」
リン「うん。じゃあ。」
晶「気いつけてな~。」
西日が差し込む夕方の図書館から、なでしこと杏子の2人が仲良く後にする。
リン「私もバイト休みだったんだけどなぁ。」
晶「まぁまぁええやんか。なでしこの事やし、きっと誘ってくれるさ。」
リン「......そうだな。」
☆☆☆ーーー☆☆☆
晶「うぃーす。」
綾乃『うぃーす。』
自宅で晩御飯を食べた後、ウチは綾乃とビデオ通話をつないだ。
晶「んで、日程はお互いのテスト休みが被っている2月の2日間で大丈夫そ?」
綾乃『だいじょーぶだよー。』
晶「おけ。そういや行く場所はウチに任せるって言ってたけど、本当にそれでええの?」
綾乃『いいのいいの。前は私が行きたいとこに行ったんだからさ。』
晶「う~んそうかぁ......」
どうしよ、な~んにも考えとらんかった。
晶「ちょっとだけマップ見てもええ?」
綾乃『いいよー。』
ウチはパソコンのブラウザアプリからGoogleマップにアクセスし、マップをある程度縮小させる。
仮に浜松からスタートするとして、西は名古屋や大阪、伊勢志摩あたりか。あっちの方は私鉄が安めの有料特急を走らせているので、体力的にも余裕で行けるだろう。おまけに観光する場所もそれなりにあるし。
ほんで、東へ行けば神奈川や東京などの南関東、もう少し頑張れば北関東や会津のあたりまで行けそう。とはいえ、やっぱ平日って条件が結構シビアやなぁ。
晶「う~~~~~~ん.....................」
綾乃『悩んでんね~。』
晶「休日だったり長期休みだったらもう少し楽なんやけどね~。」
綾乃『というと?』
晶「ほら、乗り放題のきっぷとかあるやろ。ああいうの使えば安くかつそれなりに苦労せずに遠くへ行けるんやけど、JRみたいな大きい会社だと大抵は休日しか使えないんよ。」
綾乃『あ~そういうことか。』
一応JR東海には乗り放題パスがあるけど、残念ながらこれは休日しか使えない。
綾乃は鉄道旅初心者やし、普通列車だけで遠いとこ......ってのはなるべく避けたいところ。かといって、ウチら学生は新幹線にホイホイ乗れるほどお金があるかって言われると、必ずしもそうではない。
なんかいいきっぷないんかな~と思いつつJR東日本のホームページへ飛ぶ。テキトーにスクロールしてたとき、1つの特設サイトに目が留まった。
晶「......あった。」
綾乃『?』
晶「平日で使えるフリーパス、JRにもあった!!」
綾乃『マジ?』
晶「JR東日本限定だから、熱海か甲府まで別料金を払う必要があるけどね。ほいリンク。」
綾乃に【すごいフリーパス】のホームページリンクを送る。
綾乃『え、こんなに広い範囲が乗り放題なの?ほんとに?』
晶「おん。しかも、新幹線の指定席にも無料で乗れるおまけつきや。」
綾乃『すごぉ......』
驚きの余りぽかんとした表情になった綾乃にかまわず、ウチは再びGoogleマップを開く。新幹線と特急に乗れるなら、関東よりももっと遠い所へ行けるはず______
晶「......三陸。」
綾乃『なんか言ったー?』
晶「せや、三陸に行こう。」
綾乃『...........はい?』
↑晶 Side
☆☆☆ーーー☆☆☆
↓なでしこ Side
桜「1人でキャンプに行きたい___ですってぇ?」
リンちゃんと晶ちゃんからアドバイスをもらったその日、私はお父さんとお母さん、そしてお姉ちゃんに1人でキャンプしたいという旨を伝えた。その結果、お姉ちゃんはすんごい目力でこちらを見つめている。こ、怖いよぅ......
私は助けを求めるように顔だけを杏子お姉ちゃんの方へ向ける。
杏子「.........(こ、こえぇぇぇぇ!!)」
きょ、杏子お姉ちゃんがビクビクしてる!?どうしよぅ~~~~~~!!!!!!
___ううん、ここは私が頑張らなきゃ。だって私がソロキャンに行きたいって言ったんだもん!
なでしこ「ふ、冬だけどここより暖かいし、そんなに遠くないところなんだよ??」
私は声を少しだけ震わしながらも、勇気を出してお姉ちゃんを説得する。
桜「......気を付けていくのよ。」
なでしこ「_____えっ、いいの?」
まさか許可が出るとは思わず、私は情けない声を出してしまった。
桜「スマホだしなさい。」
お姉ちゃんは私のスマホを手に取るやいなや、画面をポチポチ操作し始めた。
なでしこ「何やってるのお姉ちゃん?」
桜「はい、返すわ。アンタが言ってた富士川のキャンプ場までの道に、美味しい焼きそばの店があるから寄ってみたら?」
なでしこ「ほんと!?行ってみる!!」
杏子・桜・静香・修一朗「......ふふっ。」
ーーー(おまけ)ーーー
身延線の車内にて___
伶「しっかしほむらも変わったねぇ。他の人を気にかけなかったお前が友達の様子を見に行くようになるとは......」
ほむら「気にかけなかったじゃなくて、あの時は諦めていただけよ。」
恵那「でもほむらちゃんって結構クールだよね。伶ちゃんのことで焦るってのはたまにあるけど。」
伶「そうなんだよ恵那。私以外の友達に対して心配して焦ったって聞いて、わたしゃ嬉しくて涙がでそうじゃ...」
恵那「よかったねぇおばあちゃん。」
ほむら「......」///←照れてる
伶「あ、そういえば恵那さ、山中湖で別れた時にほむらのこと呼び捨てだったけどなんかあったの?」
恵那「またまた冗談を~。」
伶「...呼び捨てだったよ?な、ほむら。」
ほむら「そうね。」
恵那「え.........」
ほむら「......私としては呼び捨ての方が気楽よ。」
恵那「...じゃあ呼び捨てで行かせてもらおうかな。」
42話でした。今後どう展開させるか悩んでました、はい。
次回も何卒。
番外編を書こうかな~って考えてます!どのお題がいいか選んでください!!
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ほむらの断髪式
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少女の突発弾丸旅
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球技大会 in 3月
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その他(感想欄に記載をお願いします)