小説書くのってこんなむずかったっけ(白目)
前回のあらすじ
身延➡東京を移動。距離は179.0 km。
↑No Side
☆☆☆ーーー☆☆☆
↓晶 Side
綾乃「いやー楽しかったぁー!」
甲府駅から乗車して1時間50分、特急あずさ4号は東京駅中央線ホームに到着した。
晶「お前ずっと窓にべったりやったな。」
綾乃「だって、バイク乗ってるときとは違って景色に集中できるんだもん!こういうのもめっちゃ新鮮なんだよね~。」
晶「だとしてもくっつきすぎや。」バシッ!
綾乃「あたぁ......でもさ、友達と電車で旅行するの初めてだもん。おまけに気の合う子と一緒だと、なおさら楽しいからね~。」
晶「そ、そか。」
二ヒヒと笑う綾乃にウチは少し照れる。
晴香「お、照れてる照れてr」
ゴッッッッッッ!!!!
晴香「ゴへェッ!?!?!?!?」
えっ、なんかすごい音せんかった......?
真弓「ったく、ホントそういうとこ変わんないね。あんま娘をいじるんじゃないよ。」
晴香「まゆちゃん......なにも腹パンしなくてもいいじゃん...」
真弓「......はぁ。ごめんね晶ちゃん。この人昔っからこうだから......」
晶「い、いえ、ぶっちゃけ慣れてるんで......はい。」
真弓さんがウチの母さんをぶん殴った様子があまりにも怖すぎて、思わず頬をひくひくさせながら、コンコースへと通じる長いエスカレーターに一列で並ぶ。もしかしてやけど、真弓さんって怒らせるとめっちゃヤバい人なんじゃあ......
真弓「慣れてるって......まぁ、なにかあったら私に相談しなよ?」
晴香「まゆちゃん!?」
晶「じゃあ早速相談したいことがー。」
晴香「晶!?」
綾乃「あはは......晴香おばさんってお淑やかでいいお母さんって思ってたけど、結構にぎやかな方なんですね。」
晴香「絶対褒めてないでしょ綾乃ちゃん......うわ~んまゆちゃ~~~ん!!」
真弓「はるちゃん、自業自得だよ。」
晴香「ガーン。」
晶・綾乃・真弓「......ふふふ。」
晴香「笑わないでよぉ!」
お昼前の東京駅、大勢の人でごった返す中でも4人の声は鮮明に聞こえる。
ーーーーーー
3階にある中央線ホームから人混みを掻き分け、「東北・北海道・秋田・山形・上越・北陸新幹線乗り換え改札口」の近くにあるコンビニで物色したウチらは【はやぶさ15号】に乗り込む。車両は、エメラルドグリーンとピンクの帯をまとったE5系だ。母さんたちは5号車、ウチらは8号車と、ここでも予約した座席位置が大きく離れる形となった。
綾乃「おぉ~、なんか暖かみのある雰囲気だね。」
晶「全体的に暖色系で統一されているからかな?」
綾乃「私、むかーし新幹線乗ったことあるけど、あのとき乗ったやつとは全然違うな~。」
綾乃が言っているのは東海道新幹線のことだろう。あっちは白と青を基調としているから、東日本の新幹線に初めて乗る彼女にとっては新鮮な光景に違いない。
......っと、このままじゃ他の乗客の邪魔になってまうな。急いで2人分のスーツケースを座席上部にある荷物棚に入れておこ。
晶「お嬢さん、窓側と通路側どちらに座ります?」
綾乃「じゃあ窓側いかせていただきます。」
晶「どうぞ~。」
綾乃「ありがと~。」
10時18分、乗車した新幹線は東京駅のホームをゆっくりと離れる。八重洲と丸ノ内に挟まれた場所を通ったのちにトンネルへと入り、上野駅を出て再び高架区間をのんびり(新幹線比)と進んでいく。
綾乃「ねぇ。」
晶「?」
綾乃「私たちって新幹線に乗ってるんだよね。」
晶「そやね。」
綾乃「.............遅くない?」
あー、やっぱそこツッコむかぁ。
晶「ま、まぁこれでも普通の電車が出せるマックススピードではあるから...」
綾乃「いやそうかもだけどさ、新幹線にしてはじゃん。なんでなの?」
晶「綾乃、今窓から何が見えるか言ってみ。」
綾乃「住宅街だね。マンションもちらほら見えるかな。」
晶「せやね。『マンションもちらほらある』っちゅうことは、このあたりはたくさんの人が住んでるわけやんな。」
綾乃「う~ん、それが新幹線のスピードと何の関係があるんだろ。」
これだけじゃヒントとしては少ないか。
晶「じゃあさ、綾乃のとこは新幹線が猛スピードで通過してることが多いわけやんか。その時どう感じる?」
綾乃「通過するとき......あ!もしかして、ゴォォォォってすごい音出してるのが原因なの!?」
晶「ごめいとー。飛行機とかもそうやけど、スピードを出せば出すほど騒音が大きくなる。いうなればトレードオフの関係やね。」
綾乃「っていうことは、弁天島あたりみたいに猛スピードで大都市を走ると......」
晶「うん、普通に騒音問題に発展する。せやからこの速度で走っとるわけ。」
綾乃「なるほど~。」
そんな話をしているうちに列車は大宮駅に到着。数分停車したのちに再び走り出す。先ほどとは打って変わり、車窓に映る風景が風邪のごとく過ぎ去っていくと、遠慮のないパフォーマンスを見せつけてくれる。
綾乃「やっぱり新幹線はこうでなくちゃねー。」
晶「......いつから今のスピードが本気だと錯覚していた?」
綾乃「へ?」
ウチらを乗せた【はやぶさ15号】は30分も経たないうちに小山と宇都宮の2駅を通過する......のだが、宇都宮を飛ばしてしばらくすると、車両の限界知らずにグングンと加速していき_____
グァァァァァァァァァァァァァァィィィィィィィィィィィィィィィンンンンンンンンン!!!!!!!!!!!!!!!!!
この車両の最高速度近傍のスピードに到達しただろう。モータの唸りや景色の流れるスピードがおおむね一定となった。
そして今の綾乃の表情は.........文字通り【顎が外れている】という言葉がお似合いである。
晶「どや、驚いたろ。」
綾乃「驚きを超えて怖いよぉ...何キロ出てんの?」
晶「時速320 km。」
綾乃「320ぅ!?!?!?!?!?!?」
晶「【営業列車で日本一の速度を誇る高速列車】っていう異名を持ってるからね。」
綾乃「日本一......私たち、とんでもない電車に乗っているんだね......」
日本一速い列車はその名に恥じぬスピードを緩めることなく。那須塩原駅、新白河駅、郡山駅......とごぼう抜きし、車窓に映る景色も建物中心から磐梯山や奥羽山脈など、自然メインへと変化していく。杜の都の中心駅である仙台駅に停車すれば、次の乗換駅である盛岡駅までノンストップだ。
ぐぅぅぅぅぅ......
ふと、どこからかお腹の鳴る音が聞こえた。
綾乃「......っ」///
あ、綾乃が顔真っ赤にしてる。お前やったんかい。
晶「......もうお昼やしな。」
綾乃「むぅ...晶がお昼は多めって言うから!」
晶「えぇ~ウチが悪いん?」
綾乃「うるさーい!これでお昼私を満足させられなかったら、あったかい飲み物1本奢りねー。」(・∀・)ニヤニヤ
晶「ほなウチが綾乃のお腹を満足させれば、綾乃がコンポタ1本奢ってもらおか。」(・∀・)ニヤニヤ
あんたニヤニヤしとっけどそんな安い条件でええんか?というツッコミを飲み込んで、ウチからも1つ取引案を出す。
綾乃「じゃあ決まりだねー。」ヒヒヒ
何やら勝ち誇ったような表情をしているようだけど.........まぁ、追々わからせられるからええか。うん。
そうこうしているうちに【はやぶさ15号】は12時32分に盛岡駅に到着した。
晶・綾乃「盛岡ついたーー!!!!」
晶「あ、そうだ。ここで新幹線同士の切り離しがあるんやk」
綾乃「なにそれ!?めっちゃ見たい!!」
晶「おぉすごい食いつくな!?ほなあっちの方行こか。」
綾乃「行こう行こう!」
綾乃はウチの左手をパシッと掴み、そのままホーム青森方向へと走り出す。
晶「ちょ、急に腕引っ張らんといて!?」
綾乃「~♪」
綾乃と出会って3か月余り、最初はクールでダウナーな子という印象だった。けれど、一緒に旅に出たりSNSでコミュニケーションをとっているうちに、彼女の素性がだんだん分かってきたように思える。少し強引なとこはあるけど......これも綾乃の素の一部なのだろう。
晶「___まったく、しゃーないなぁ。」
晶「あ、今日の昼ごはんは盛岡冷麺やで。」
綾乃「れ、冷麺......!?めっちゃお腹膨れるやつじゃんか~!(泣)」
ーーーーーー
綾乃「く、苦しい......」
晶「うぇーいウチの勝ち~。」
盛岡駅構内にあるお店で盛岡冷麺を食べたのち、在来線改札口の改札機に【キュン♡パス】を突っ込んで入場する。綾乃のお腹は満腹となったので、ウチが提示した条件より、彼女はウチへコンポタ缶1本奢りとなった。
綾乃「あのさ、流石に麺類はズルくない?私の負け確じゃん。」
晶「負け確?そっちから喧嘩吹っ掛けたクセに何を言うとんのや。」
綾乃「むぅ~......!晶のバカ!ズル!!大人げない!!!」#( ꜆꜄꜆○'н' ))꜆꜄꜆ポカポカポカポカ
綾乃は頬を膨らませてポカポカ殴るけど、そんなもん今のウチにとっては屁でもない。完全無敵なのだ!ガハハ!
晶「___っと、あんまモタモタしとると乗り遅れるで。これ乗れないと列車で今日中にホテル行けんくなるし。」
綾乃「!?」
晶「せやからはよホームに降りよ?あ、コンポタ奢りも忘れずになー。」
綾乃「は~い......」
彼女は不満そうな声色で返事する。2番線・3番線ホームに通じるエスカレーターを降りれば、既に白色のボディに緑色で塗られた貫通扉を見せた車両が停車していた。
綾乃「1両___天浜線と一緒だ。」
晶「今から乗るのは閑散地区を通るローカル線やからね。昼間は1両でも十分なんでしょ。」
ここから乗車するのは、盛岡駅と岩手県沿岸部にある宮古駅を結ぶ山田線の快速列車、【快速リアス】だ。1日2往復、合計4本運行されているが、終点の宮古駅までを結ぶ3分の2がこの列車である。その中でもこの盛岡駅13時12分発の便は、列車だけで盛岡駅から宮古駅に行ける最終列車の役割も持っている。逆を言えば、この列車を逃すと今日中に列車で宮古駅に行くことができないのだ。
晶(それにしても、キハ110系乗るの久々やな~。)
綾乃「......えいっ!」ピトッ!
晶「あ゛っ!?!?!?あっつぅ!!!!!」
頬あたりが急に熱くなったと思えば、綾乃がコンポタ缶を持ってニヤニヤしている。さては貴様、そのアッツアツの缶をウチのほっぺに当てたな!?
綾乃「はい、どうぞ。」
晶「ありがと。つーか最初から普通に渡してや。」
綾乃「ん〜、なんかこうやって渡したくなっちゃった。」
晶「なんやそれ......お前、そういうのなでしこにやっておちょくってたろ。」
綾乃「ん?なでしこにはほとんどやってないよ。」
晶「.........1回やって桜さんにボコボコにされて以降やってないという間違いでなく?」
綾乃「ヤ、ヤッテナイヨー。」
晶「やっとるやないかい。」
まぁいいや、ちゃっちゃと中に入ろう。
平日の真昼間かつほとんどが山間部を通るローカル線だからか、1両しかなくても座席は選び放題の状態だった。ウチらは後ろよりのドアに近い、進行方向左側の4人掛けボックス席に座る。数分後には母さんと真弓さんも乗ってきた。ウチらを見てニヤニヤしながら進行方向前寄りに座る様子にイラっときたが......
車掌『お待たせいたしました。山田線快速リアス宮古行き、まもなく発車いたします。』
13時12分、プシューと空気の抜ける音を出しながら2か所ある片開きドアが閉まった。
ーーー(おまけ)ーーー
【はやぶさ15号】5号車にて___
晴香「......めっちゃ唐突なんだけどさ、綾乃ちゃんって晶にかなり懐いているよね~。」
真弓「めっちゃ唐突だね......ここんとこ綾乃は晶ちゃんと一緒に旅行するのが楽しみ!って言ってたよ。お正月に東京から帰ってきてしばらくは晶ちゃんのことばっか言ってたし。」
晴香「おぉ~。そういえば、晶も「最近綾乃の笑顔がいい意味で変化してる気がする。スキンシップも増えたような...」って言ってたなぁ。」
真弓「おっと?その話、もう少し聞かせてよ。」(・∀・)ニヤニヤ
晴香「まゆちゃん......あんたも人のこと言えないのになんでさっき殴ったの~?」
真弓「う......それはお許しください......」
三陸編はあと2~3回くらいで終わる予定です。
★解説★
E5系:2009年に量産先行車が落成し、2011年3月5日より東北新幹線で営業運転を開始した、JR東日本の新幹線車両。営業列車では日本最速の320 km/h運転を実施する車両の1つでもある(2026年現在)。H5系という亜種があり、こちらは北海道新幹線開業に伴いJR北海道が製造した。また、秋田新幹線向けにアレンジしたE6系という車両も存在する。
キハ110系:1990年登場。JR東日本初の新型一般気動車で、東北・信越地区で活躍中。【キハ】の【キ】は気動車、【ハ】は普通車を表している。最近までは埼玉県や群馬県といった関東地方でも走っていた。
山田線:岩手県の盛岡駅と宮古駅を結ぶ、全長102.1 kmのローカル線。路線の大部分が山岳地帯を通り、JR東日本の在来線では最長の駅間距離(
番外編を書こうかな~って考えてます!どのお題がいいか選んでください!!
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