冒険者ワイ、薄汚れたハーフのエルフとダークエルフ(幼女)を買う   作:冒険者モブ

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お試し短編、多分続かない


奴隷買っちゃったよ…しかもロリ二人

 

冒険者

 

聞こえは良いが、現代で言えば依頼して了承すれば大体の事はやってくれる何でも屋の様なもの

 

薬草の採取から草取りにドブ掃除

近所に出たモンスターの討伐から、ダンジョンの調査、無力化に至るまで

 

薬草採取は新米でもやれるが、モンスターとの戦いはまた別だ。

 

信じれるのは己の肉体と経験のみ、仲間が居ても、極限状態では裏切りはあるし方向性の違いによるパーティからの離脱、男女なら痴情のもつれもある。

 

「故にぼっち(ソロ)。やはりぼっち(ソロ)が一番気楽だ」

 

依頼中は常に周囲に気を配ったり戦闘中も油断して背後からザックリとされる危険性は付き纏うが、報酬の山分けはしなくていいし、仲間の為に装備品のお金を考えなくて良いし、何より荷物にもなる食料の節約にもなる

 

「…依頼の完了を確認しました…こちら報酬です」

 

今日も今日とて薬草採取とゴブリンの討伐…今回は大量のゴブリンシャーマンやボブゴブリンが居た為に手間取って怪我をしたが、ゴブリンの上位の個体を討伐した為に、報酬上乗せが入るので怪我の治療費もあるが、プラマイゼロで相殺される。

 

受付から貰う報酬金の入った袋を受け取り、笑う

怪我の治療費は痛いが、追加報酬で払える範囲で治療すればOKだ。

 

しかし、この完璧に思えるぼっち(ソロ)戦略には、致命的な欠陥があった。

 

「…あの、そろそろパーティ組んでもらえませんか?」

 

受付係…自分が初めて冒険者になってからの担当は、そう言って呆れた目をこちらへ向ける。

 

そう、パーティ(チーム)を結成する事への催促だ。

 

「本来、ゴブリンの巣の討伐はパーティでの依頼です。貴方がそこそこ強いというのを我々が知っている為にソロ活動を黙認してますけど、依頼先の洞窟に上位個体や群れの長…ゴブリンジェネラルやゴブリンロードが出て来る時がありますし、その度に怪我して帰って来られて報酬渡してるこっちの身にもなって下さいよ」

 

しかし、その言葉に対して、完璧な回答を考えてある!

 

「しかしなぁ…自分は半人前の魔法使い…パーティを組んで味方に誤射をする可能性が…」

 

「味方に誤射した程度でなんですか?今の貴方の放つ魔法の威力は精々岩に小さな穴を空ける程度…革装備であっても致命傷になる事はありません」

 

ぐうの音も出ない正論!

 

「そもそも、貴方が半人前なのは前衛が居ない為に一人で剣を振いながら詠唱した集中力の欠けた魔法を放つからで、きちんと詠唱に専念すれば詠唱すれば本来よりも高い威力を出しつつ、味方に誤射するなんて命中精度ではないのもこちらは把握してますが?」

 

更なる追撃!

 

冒険者成り立ての頃にイキって本気の最高火力の魔法を完璧な状態で放つのを披露したせいで把握されている!

完璧だったはずの回答は、過去のイキった自分によって打ち消された。

 

「そして、この依頼で大怪我を負うのももう10回目…流石にギルドとしては看過できません」

 

そう言われ受付に首根っこを掴まれ、出入り口へと運ばれる

 

抵抗してもいいが、ギルドの受付の殆どは若くして引退した冒険者…そして自分の担当はその中でもかなりの実力者だ。抵抗しようとした瞬間に問答無用で床に叩きつけられて無力化された後に後日、床の修理代の請求書を突き付けられる事になる。

 

なぜ知ってるかって?過度にナンパを繰り返した奴がそうなったからだ

 

「明日から、パーティで依頼を受けない限り、ゴブリン討伐の依頼は受けさせません」

 

そう告げられ、冒険者ギルドから叩き出された。

 

「くっ…ソロで頑張って金を貯めて余生を過ごす計画が…破綻する…!」

 

パーティとは厄介である

新人であれば、新人同士でより集まり、自然とパーティを結成して依頼へと行けるが

 

時が経ち、中堅クラスとなると話が別、パーティに必要なメンバーは自ずとそれなりの実力が必要になるし、人柄も重視される。

 

更に悲しい事に、魔法使いはよく余る。

何せ魔法使いは皆、成ろうと思えば成れる。魔導書を買い、魔法を覚えた時点で魔法使いだ。そこから魔法のレパートリーを広げようとすればまた他の魔導書を買って読み覚え…という繰り返し

 

魔法戦士というのもあるが、アレは戦闘中に剣を振り回し、盾でガードながら集中力を切らさず、詠唱を途切らせないようにしつつ、詠唱完了と同時に敵へ魔法を叩き込める隙を作る必要がある。

 

そんな高度な事を一人でこなす必要があるのだ、普通の魔法使いは精々自衛で杖を振り回し、距離を取って素早く詠唱して攻撃が関の山

 

そして詠唱ひとつ取っても、詠唱を短縮して魔法を放つ、短縮詠唱

心の中で唱える事で魔法を放つ無詠唱というのがあるが

 

短縮詠唱は発動速度に優れるものの詠唱が不完全な為に威力は本来の半分に落ち

無詠唱に至っては雑念や他の事に注意を逸らした時点で発動失敗して無駄に魔力(マナ)を消費するだけと相応のデメリットやリスクがある

 

さて、ここで問題

 

しっかり詠唱が可能な平凡な魔法使い

剣を振れるが、詠唱が下手くそな魔法使い

 

君が足りない魔法使いを入れなくてはならないと考えた時に候補がこの2択だった場合どちらを選ぶだろうか?

 

余程の物好きでもない限り、自然と前者をパーティに入れるだろう

 

中堅クラスが求めるのはそれなりの実力者

新米冒険者は即席でその場でパーティを作って依頼に行く

 

つまり、中途半端な自分は何処のパーティも求めては居ない。

 

「故にぼっち(ソロ)…だからこそのぼっち(ソロ)だったと言うのに…!」

 

「ママ〜、あの冒険者さんはどうして頭を抱えてるの〜?」

 

「シッ!指さしちゃいけません!」

 

子供に指差される始末の中途半端な魔法使い、それが自分である。

 

そして更に痛い事に、ゴブリン討伐というのはそこそこ儲かる。

ゴブリン討伐の報酬が銅貨15枚

薬草採取の報酬が銅貨5枚、依頼より多く採取している場合は追加で薬草一つに付き銅貨1枚。

 

パンとスープだけの飯の相場が銅貨5枚、宿に泊まるのは一番安くて銅貨2枚なので、1日にゴブリン討伐と薬草採取をこなしていれば生活が可能だ。

勿論武器や防具のメンテナンス費用や破損すれば修理代がかかる。

 

更に、ゴブリン討伐の際には、ゴブリンの上位種や指揮官クラス、王を討伐すれば追加で報酬が貰えると来た。

 

上位種であるゴブリンシャーマンは初級とは言え魔法を扱い、ボブゴブリンも2m近くと大きく、その剛腕は岩を易々と砕く。

 

しかし、コイツらは所詮ゴブリン、頭が悪いので罠とか張っておくと何も考えずに引っかかるので油断しなければ意外と簡単に倒す事が出来る。

 

…稀に知能が高い奴がいる場合はお粗末な罠なら回避されるが

 

ゴブリンジェネラルとゴブリンロードはまた違い、3mという高い背と筋肉が引き締まった良い体に人並みの知能を持ち、槍と盾をゴブリン達に持たせて進ませる攻防一体の陣形や同族に対しての号令を出して強化したり、住処に簡素とは言え罠を張ったり、自らも何処から調達したのか鉄製の槍や大剣を持ち、鉄の鎧を身に纏って戦える。

 

それぞれ、ボブゴブリン一体で銅貨10枚、シャーマン一体で15枚、ジェネラル一体で銀貨一枚(銅貨100枚分)、ロード一体で銀貨10枚になる。

 

運が絡むとは言え、追加でここまで貰えるのだ、美味しい依頼だろう。

 

そして、そんな美味い依頼をパーティを組まない限り出禁と言われたのがどれだけ重いかが理解できたと思う。

 

勿論、パーティを組んだ方が安全だ。

ゴブリン達は上位種やジェネラル、ロードでも、洞窟を棲み家とするのは変わりなく、ジェネラルやロードは鉄の装備を身に付ける関係上、雷の魔法を受けると大ダメージを受ける。

 

更に、ゴブリンはそこまで生命力が強い訳ではない為、苦戦はするものの、意外とあっさり倒せたりする。

ただし、死んだフリがとても得意な為、しっかり死んだのを確認しないと後ろからやられる。最初の頃は自分もやられかけた。

 

新米冒険者がゴブリン討伐を受けた際の死亡理由の第二位がこの死亡確認の怠りである。

第一位は何かって?洞窟内を想定していない武器や戦術を使って数の暴力でやられる事だよ

 

 

「…しかしどうしたもんか…」

 

報酬が減るのは良くない、しかしだからと言ってパーティを組むのは自分の実力不足もあって何処も引き入れてはくれないだろう

 

「……考えても仕方ないな、ここは一旦悩みを忘れる為に酒でも飲んで…」

 

そう言って、酒場に向かって歩いて行く中で、声をかけられた

 

「そこの冒険者さんよ、奴隷は要らんか?」

 

ヤクマン奴隷商と看板を掲げた店の前で、太ったおっさんが薄気味悪い笑みで話しかけて来た。

 

「奴隷…?いや、奴隷を買えるほどの手持ちがない」

 

本当はある、貯めた分がしっかりと銀貨1000枚分。

しかし自分の悠々自適な暮らしの為の貯金だ、崩す気はない。

 

「まぁまぁ、すぐに買えって訳じゃないんで…見て行くだけでも、どうだい?」

 

そう言うおっさんの背後には、屈強な大男が二人

 

首にかけられているのは首輪…奴隷の証だ。

暗に、ここで頷かなければけしかけるぞ、と脅している訳だ。

 

「…分かりました、見るだけなんで、いいですか?」

 

「あいよ、別にすぐに売り付けようって訳じゃねぇんだ。ウチは清く正しい奴隷商で通ってるんでね」

 

奴隷を扱っている時点で清く正しいとは遠いとは思うが…

 

 

中に入れば、そこは小綺麗な木製の部屋だった。

奥には磨かれた鉄檻に、血色の良く年齢様々な奴隷が座っている。

 

「驚いたでしょう?ウチは奴隷をモノではなく商品として扱ってんですよ、そこらのカスの奴隷商とは違うんでね」

 

おっさんは自慢げにそう言う

 

「…それで、檻の近くに行けばいいんですかね?」

 

「いや、冒険者さんに動いて貰う必要はないですよ。アレらを持って来てくれ、落とさない様にな」

 

そうおっさんが言えば、大男二人が奥へと行き、二つの檻を優しく持ち上げるとこちらの目の前に持って来て降ろした。

 

「……」

 

「………」

 

中にはそれぞれ埃に汚れ、こちらを睨むエルフとダークエルフの幼い少女の居た。

髪はエルフは霞んだ金色、ダークエルフは暗い紫色で、瞳はエルフが緑、ダークエルフは銀色だ。

耳はエルフの特徴であるトンガリ耳だが、長いことで有名なエルフやダークエルフと比べると半分程度の長さだ。

 

その身体はツギハギのワンピースで身を包まれ、手足は少し細い。

 

「コイツら、親に口減しに売られた子達でね。しかも人との混血児(ハーフ)なんですよ

見ての通り世話しようにも拒否されるんで…汚れたままなんですわ、飯も与えてるんですけど、そこまで食おうとしないんですよ…」

 

やれやれ、困ったもんだなぁ〜とわざとらしくこちらを見るおっさん

 

目が訴えている、コイツら可哀想でしょ?買う?買う?と

 

しかし、同時に考えてみる

ここでこの二人を買えば、パーティを組むという条件はクリアできる

 

奴隷は人ではなく、モノという扱いにはなるが、パーティの頭数には数えられる。

勿論、奴隷であっても冒険者として登録する必要があるが、銅貨2枚の費用だ。

 

「……因みに参考程度に聞きますけど、幾らですか?」

 

その言葉に、おっさんは笑みを浮かべた

 

「そうですねぇ…本来なら幼くてハーフとは言え、エルフとダークエルフなんで銀貨1000枚とかになるんですが…冒険者さんが買ってくれるんなら、銀貨500枚!ウチとしては大負けですが…どうですかねぇ?」

 

ニヤニヤと、おっさんは見つめて来る

 

しかし、どちらもまだ幼いとは言え

風と水限定だが魔法も扱え、軽めの武器と防具を装備可能なエルフ

闇と炎に限定され、更にエルフと違い、重い武器や防具を装備可能なダークエルフ

 

普通に欲しい…!しかし銀貨500枚…!蓄えの半分が消し飛ぶ…!そして迎えたのなら食費、装備代、諸々の生活費…消費が増える…!

 

「…せめて二人も買うんで何かオマケとか付けてくれません?」

 

「ははは、お兄さんも上手い事を言うねぇ!…まけないが?買わないなら帰って貰う事になるがねぇ?」

 

交渉失敗、更に悪印象がプラスされた

同時に買わないなら追い出すと告げられる

 

しかし、ここで買わないとなればパーティを組むという前提を果たすまで薬草取りかドブ掃除で食い繋ぐ事になる…それは嫌だ…!

 

「……わかりました…買います…!」

 

「まいどっ!」

 

おっさんのとても良い笑顔を見た、同時に貯金から半分が消えた。

 

「…買ってしまった」

 

店を出た自分の手元には、首輪と繋がる鎖と、こちらをジト目で見る薄汚れたエルフとダークエルフの少女

 

もう見た目が明らかな事案である。

 

「…やだ、あんな幼い子を鎖に繋いでるわ」

 

「…変態なのかしら?酷いわねぇ…」

 

「…あー…そこのお兄さん、一応、正規の奴隷か確認させて貰っても?」

 

こうして、街の人からロリコンの疑いをかけられ、衛兵から取り調べを受ける事になった。

 

奴隷はしっかりと正規の奴隷だった為に解放されたが、泊まっている宿に行くまではジロジロと周りから見られて生きた心地がしなかった。

 

まぁ、宿に戻ったら女将さんからゴミを見る様な目で見られて、看板娘からは

 

「この変態!ロリコン!私も狙ってるんでしょ!?」

 

とあらぬ疑いをかけられたので速攻で否定した。

 

たったの数時間で街の住民からの信頼を無くした気がする…

 

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