転生者が思想を残していったそうです   作:にーちゃみ

3 / 5
出兵マーク

 

突然のプロポーズからのカミュとの結婚が済んでしばらくした頃のこと。

年は働き盛りの真っ最中、一生懸命働き仕事に精を出す。

そして私に子どもができた。息子のシーザーだ。あの歴史の偉人のように立派に育って欲しい。

最高の時間だった。

仕事も家庭も順風満帆、平和だ。このままずっと続けば良いと考える。

しかし現実はそうは上手くいかない。

 

領主様の使者として役人が護衛を連れてやってきた。

1人はいかにも書類仕事をしてそうな細身の男ともう1人は鎧を身につけたいかにも中世の兵士の男であった。

そしてぶっきらぼうに細身の男がこう言った。

「戦争がある、この村から…そうだな、10人兵を出すことになった。今から選ぶためこの広場に男たちを集めろ。」

役人は我々を人とは思っていなさそうな目をしていた。

 

この村の村長がなんとか説得しようとするが無駄であった。

村に淀んだ空気が漂う。

男の働き手10人がいなくなる。村の危機が突然やってくる。

戦争で死ぬなんて考えていなかった。私はまだ心のどこかでは傲慢であったのだろう。

そして否応もなく集められた村の男たち。一列に並ばされ兵士に物のように見られていく。

そして呼ばれていく

「お前、、、お前、、、、」

どんどん呼ばれていく。

 

というかもう並ばされた時点で気づいていた。

まあ、絶対選ばれるだろうな。

だって体が一番大きいからだ。

 

そしてその時はやってきた。

「お前。」

おもちゃに期待するような目でそう告げられた。

 

戦争に行く、、、正直まだ実感がない。

そんな感じでふわふわとした気持ちでいると細身の役人が言う

 

「7日までにダイナマに呼ばれた者は来い。来なかった場合相応の罰があることを忘れるな。」

 

高圧的な口調で命令する。嫌なやつだ。

 

「君たちと共に戦えることを楽しみにしている」

兵士も淡々とそう言って言ってしまった。

 

 

 

無言の時間が流れる。

そして村長が言葉を発する。

悔しさややるせなさを含んだ声で

「選ばれた者はすぐに準備をしなさい。夜には私から食事を振る舞う、この広場に来るように」

 

村がせわしなく動き出す。

村の倉庫に置いてあった槍や防具、保存食、金が出され始める。

初めて持つ槍は案外軽いが、心は重かった。

 

防具は体が大きすぎてサイズが合わなかった。村の老人たちは「気にしなくて良い、君ならあっちでもらえるよ」と言っていた。

 

 

 

そんな感じで戦支度をしていき夜となった。

 

 

 

 

儀式が始まる予感がした。

広場中央にはたき火が置かれている・

薪からパチパチと炎が私たちを呼んでいる。

 

 

私を含めた10人、村長からいただいた食事の前に静かに座っている。

 

周りにはそれぞれの家族、そのほか全村人が集合していた。

私が周りに気を取られていると村長が話し始めた。

 

長らく戦はなかったが突如始まってしまった。

始まってしまったものは止められない。

どうかこの者たちが無事にこの村に帰られることを祈る。

 

というような内容の話だった。戦争なんて久しぶりのことだったらしい。

儀式が終わるとそれぞれの家に戻っていく。

 

カミュと一緒に寝た。

不安を紛らわすように

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。