…戦闘シーン難しいです…めちゃくちゃ…
お気に入りが10となっておりとても嬉しかったです。
皆様、本当にありがとうございます。
これからも楽しんでもらえると幸いです。
一人の少女が帝都の街を歩いていた。それだけならば普通の事なのだが、彼女は普通とは違った、何処が普通とは違うのか。それは彼女の背中で圧倒的な存在感を放つ三つ叉の槍だった。その槍はただの槍と言うには難しく独特の形状、そして三又の根元にある大きな瞳がついていた。
その槍の名は【重力自在 帝釈廻天】少女、セイラ・クロイスの帝具だ。
「…それにしても見つかりませんね」
彼女もまたアランと同じ様に愚痴を溢しながら通り魔の捜索にあたっていた。今の帝都は通り魔を怖がって皆家に閉じこもり、出歩いているのはセイラ達の他には警備隊くらいだった。彼女は時折見かける警備隊を見て自分の幼馴染みで同期でもある親友を思い浮かべる。
「…セリューは元気になってるでしょうか…不安ですね…」
セイラが自分の親友を心配していると路地裏から放たれている殺気に気がつく。瞬間、自分に向けての物かと身構えるが、どうやらこれは自らに向けられた物ではないことに気付く。そして、殺気の発生源と思われるであろう路地裏に歩みを進める。そこでセイラが見たのは額に目を付け両手の甲から刃を出してその腕を振るう大柄な男と剣を握り闘う少年の姿だった。セイラは聞いた情報通り額に目、帝具【スペクテッド】を付けている大柄な男を【ザンク】と判断したが、少年の方は全く見覚えが無い事に違和感を覚えた。しかし、セイラは先ず上司であるアランに標的発見を知らせる為に笛を吹こうとした彼女の目に入ったのは今にもザンクに止めを刺されそうな少年の姿だった。セイラは笛を吹くのを止め背負っていた帝具【帝釈廻天】をザンクと少年の間目掛けて投げつける。突如として二人の目の前に独特の形をした三又の槍が突き刺さったという出来事に両者は固まり、そして二人の間にセイラが姿を現す。
セイラは帝釈廻天を地面から抜くと同時にアランに向けて笛を吹く。そしてザンクに向き直る。
「警務部監察部隊副隊長セイラ・クロイスです。首斬りザンク…あなたを通り魔事件の犯人として処刑します。」
「ククク…まさか監察部隊の人間が出てくるとは…愉快愉快」
セイラの登場に対してそこまで動じる訳でもなくむしろ飄々としているザンクを前にセイラは思考を巡らす。
(とりあえず、隊長には報せたから隊長の到着を待ちつつ、倒す!)
「…味方を待ちながらも俺を倒そうとするとは余裕があるな…」
「っ…そういえば、あなたが持っている帝具はスペクテッドでしたね…」
「ほう…その反応はどうやらこちらの能力を知ってるようだな」
「あなたについての資料を読ませて頂きました。…まさか、卑怯なんて言いませんよね?」
「そんなこと言わんさ。…さあ、帝具使い同士闘おうか…!」
セイラと話している間に透視をしセイラが帝釈廻天以外の武器を持っていないことを確認したザンクはセイラに向かって斬りかかる。右からの袈裟斬りを一歩下がって躱し胴に向けて突き返すがそれを体を半身にする事で回避する。が、突いた体制のまま帝釈廻天を左に薙ぎ払うが体の前で交差された刃に阻まれるがそんなこと関係無いとばかりに帝釈廻天を振り抜く。衝撃に耐え切れずザンクはそのまま後ろの壁まで飛ばされる。追撃の為、迫って来ていたセイラにカウンター狙いの突きをを放つがそれを帝釈廻天を使い捌きその勢いのままザンクに斬りかかるがそれを読んでいたザンクがまたカウンターの突きを放つ。今度は躱しきれずに脇腹をかする。
「っ!」
ザンクの攻撃を喰らい一旦後ろに飛んで距離を開けるセイラ。
(…すげえ、これが帝具使い同士の闘い…!」
先程、ザンクと闘い倒されそうになった所をセイラに助けられた少年、【タツミ】は自分の目の前で繰り広げられる闘いを見て改めて帝具の凄さを実感する。
「ククク…こんなものか、監察部隊副隊長の実力は。」
「まさか…そうですね、このまま舐められっぱなしなのも癪ですし少しこちらも本気を出させてもらいましょうか…!」
セイラの纏う雰囲気が変わる。
(…来る!)
ザンクが身構えようとしたその時
「悪いが、ザンクを殺すのは私だ。任務だからな。」
そこにいたのは日本刀の様な武器を持ち赤い目をした少女、【アカメ】がいた。
「悪いが、それはこっちもなんでなぁ!ナイトレイドォ!」
アカメは自分の後ろから放たれた刃に反応し斬りかかってきた相手に自らの帝具【村雨】を斬りつけるがその刃相手に届かず空を斬った。
「…誰?」
アカメは自分に攻撃を仕掛けた相手を見据え問い掛ける。
「警務部監察部隊隊長アラン・グラント。邪魔はさせねえぞ…ナイトレイド。」
アランはアカメを睨み、言った。
誤字、脱字、おかしな表現があれば教えて下さい。
最後まで読んで頂きありがとうございました!