これからもこんな感じに更新が滞るでしょうが読んで頂けるとありがたいです。
そんなこんなで六話目です…
アラン達がまだ闘っていた頃、深夜になり昼間と打って変わって人気の無くなった宮殿を二人の男が話しながら歩いていた。
片方は金髪をボサボサに伸ばしたガタイのいい男とよく太っている大男。
「ーーーー。所でそろそろ私を呼んだ理由を教えていただきたいのですが……」
「ああ、そうでしたね。あなたも知ってると思いますが、近々エスデス将軍が帝都に戻ってきます。そこで
私は彼女に大きな声では言えないんですがちょっと頼み事がありましてね…色々探られると困るんですよ…」
ここで金髪の男は相手の男が言わんとしてる事に予想をつける。
「ところで、帝都を西に行った方に革命軍のアジトがあるという報告がありまして…もし、それが本当なら殲滅して頂きたいのですが、ちょうど空いている人間はいませんか?」
自分の予想通りの事を言う大男に金髪の男は用意しておいた答えを返す。
「でしたら、監察部隊のアラン・グラントは如何でしょうか?彼一人なら賊の殲滅くらい簡単な事でしょう。」
太った男は自分の求める答えを返す金髪の男の返答ににんまりと笑みを深め、言葉を続ける。
「そうですね、彼なら適任でしょう。それでは、通達の方よろしくお願いします。」
一通りの会話を終え、男たちはさらなる謀略を巡らすべく会話を続ける。そんな二人の声は夜の闇に飲まれていった…
*
(まさかこんなことになるとは…)
タツミは帝都の病院のベッドに横になりながら今の状況にひどく動揺していた。
(それに、あの二人が皆の言ってた監察部隊の人間だったなんて…)
タツミは事前に仲間から言われていた事を思い出す…
*
「いいか、タツミ。ナイトレイドの仕事は帝都での暗殺がメインとなる。それにあたって、注意人物を伝えておく。」
そう言ってタツミを見るのは、右手に義手、右目に眼帯を付けた黒のスーツを着た女性。彼女こそナイトレイドのボス【ナジェンダ】彼女はタツミが頷くのを見てから続ける。
「監察部隊のアラン・グラントとセイラ・クロイス…この二人には例え出会ったとしても戦わずに直ぐに逃げろ」
「え?たった二人だけなのか?ボス?他に強い奴はいないのか?」
「確かに強力な敵はさっき挙げた二人の他にもいる。しかし、そいつらは一人は宮殿に籠っているし、もう一人は地方へ異民族掃討戦に出ていていないからな。という訳で、今最も警戒すべきなのがこの二人だセイラ・クロイスの方は詳しい情報が無いが、アラン・グラントならブラートがよく知ってるから後で聞いておくんだな。」
*
「よう!タツミ元気か?」
物思いに耽っていたタツミのもとを訪れたのは、タツミの兄貴分であり今は監察部隊の一員となったコウヘイだった。彼は見舞いに持って来たであろう果物の入った籠をベッドの脇にある机の上に置き椅子に座る。驚き固まっているタツミに苦笑いしながらコウヘイは自分が今日は非番で散歩に出たついでにタツミのもとを訪れたんだと言う。
村を出て行った時のままのように見える兄貴分と話していると新たな見舞い客を看護師が連れてくる。
部屋に入って来た男を見てタツミはコウヘイが来た時以上に驚く。
そこにいたのはつい先ほど自分の中で危険人物に認定されたばかりの人物、アラン・グラントだったからである。
誤字、脱字、おかしな表現があれば教えてください。
それから場面転換に*を使ってみましたがいかがでしたでしょうか?
出来れば感想教えて頂ければ幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました!