その後その後の物語   作:独身貴族(アル中)

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前書きに本文をのせたり手こずってます。
初心者なのでご指導いただければと思います。


幌馬車とギサールの野菜

第2話 雪チョコボとギサールの野菜

 

朝焼けの日差しが木漏れ日になって野営地を照らす。

ディアが言ったことが本当なら、真理を知るためにオレオールへ戻らなければならない。

――しかし、この男なら魔法で転移すれば一瞬で全て片付くだろう。

 

口火を切ったのはフリーレンだった。

「パーティのリーダーは決まってないよ……一番の年長者だから聞くけど、オレオールに戻らないといけないの? 自分だけ行けばいいじゃん」

 

ディアはうつむきながら答える。

「そう簡単じゃないんだよ。俗に言う“夫婦喧嘩”ってところもあるが、昨日話した亜空へは俺も飛べない。オレオールは亜空とこの空間この宇宙の狭間でオレオール自体は亜空にあるその中に真理の扉があり、別の空間と繋がってる、つまり亜空の中身を正確にイメージできないから飛べないんだ」

 

ハッと気づいたように、フリーレンが言った。

「昨日の戦闘はなんだったの? 元神やら友達やら言ってたけど……」

 

「ドクロのエルダーリッチのことか……彼はアインズ・ウール・ゴウンという元神だ。彼も前任の神から神譲りを受けている。……どうする? 一緒にオレオールまで行くか?」

 

一同、オレオールにやり残したことがまだあると気づき、ディアの旅に同行することとなった。

 

ひとりはとても不服そうに言う。

「えー、戻るの? だるいよー、歩きたくないよー、寒いよー」

 

「シュタルク様、しっかりしてください」

 

「だって俺、戦士だけどもう活躍するところないよ。魔王候補も倒しちゃったし……難しい話わかんねーし」

 

「シュタルク……私にはアイゼンとの約束もある。付き合ってもらうぞ?」

 

そんな話し合いをしている中、後ろでは「女神様〜  女神様〜 」とランラン気分の中年がいる。

 

ディアが首を傾げる。

「パーティにまとまりがないな……」

 

フリーレンは震えながら、川上へと続く山頂を見つめた。

「あれを越えなきゃいけないし、越えたらもっと寒い……」

 

悟ったようにディアが申し出る。

「馬車が必要だな」

 

ザインがオイオイと手を上げた。

「馬じゃダメだ。寒さと飼葉がなくて間違いなく飢えて死ぬ」

 

頷いたディアが地面に手を当てると、地面から立派な幌馬車が現れた。

「フリーレン様、すごい魔法ですね」

 

ディアは笑いながら答える。

「これは魔法じゃない。錬金術だ。オレオールの“真理の扉”の向こう側で、肉屋の奥さんに教えてもらった」

 

シュタルク以外が興味を持ち、質問したのはザインだった。

「真理の扉の向こうは亜空じゃないの?」

 

ディアは幌馬車の点検をしながら言う。

「誰がそんなこと言った? 面白い発想だな……。とりあえず全員乗れ。雪チョコボを召喚する。御者は俺の大好きなトンベリ君にお願いする」

 

地面が光ると同時に、ダチョウよりも大きな鳥が現れた。

全身が雪のように白く、鋭い瞳が朝の光を反射している。

 

ディアはシュタルクに向かって言う。

「お子様にはちょっと早いが、少しだけ教えておくよ。この人参のような野菜は“ギサールの野菜”といってな、これを媒体にしてチョコボを呼べる。

チョコボの飼葉もギサールの野菜だ。旅には必要だから覚えておけ。戦士でもチョコボは呼べるんだ」

 

シュタルクは首を傾げながら言った。

「どういうことなの?」

 

森は朝の木漏れ日が差し込むが、影の部分はまだ暗い。

ディアはどこからともなくランタンを取り出し、それに灯りをともして森の暗がりに置いた。

 

森全体から「クケケケケケケ……」という、なんとも言えぬ声が響く。

置かれたランタンがふわりと宙に浮かび、光で照らされたのは――人の腰ほどの背丈で、ボロ布に包まれたトカゲのような者だった。

 

「魔物!」

シュタルクが身構え、同時にフリーレンたちも臨戦態勢を取る。

 

だがディアが両手を上げて制した。

「まぁ待て。御者をしてもらうトンベリ君だ。魔物や動物、魔族や魔王――考え方を改めないと、この先つらいぞ?」

 

「荷物は全部積んだか?」

 

ザインが確認する。

「大丈夫だ」

 

シュタルクはチョコボの装具で手間取っている。

ベルトを閉めるのをディアが手伝いながら、耳元で囁いた。

 

「チョコボは龍と鳥の末裔だ。仲間にすれば、きっとお前にも役立つ。手に入れなければならないのは“ギサールの野菜”だ」

 

シュタルクは目をランランと輝かせて言う。

「トンベリさんも相当強そうだけど……仲間にする方法ある?」

 

呆れたようにディアが返す。

「それは無理だ。シュタルク、まだお前は弱い。トンベリは“みんなの恨み”を背負って生きている。しかもそれを敵対した対象に返す。

今までの旅路の一歩一歩が、恨みの積み重ねとなってお前に来る。……これを凌駕するには修行が足りないな。まぁいい、乗れ」

 

装具をつけたチョコボは幌馬車にみんなを乗せて雪でぬかるんだ川沿いの道を雪山に向けて歩み始めた。




本当に申し訳ない最後まで読んでくれてありがとう
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