俺は(妹の幸せを願う)お兄ちゃんだぞ   作:覚め

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狩り損ねた兎でもある


お兄ちゃんと見知らぬ兎

違反だから来いと誘われ追従した先は竹林。なんで竹林なんかに来たのか不明だが、まさかここら一帯焼け野原にするつもりじゃないだろうな。そもそも異変と言ったってどんな異変かも知らないんだぞ俺は。どうしてこうも鬼の名が付くやつは好き勝手動くんだ。鬼ってやっぱり碌な種族じゃねえわ。早く滅んでくれないかな。いやでも、そしたら咲夜が悲しむか。なんと言う不条理。悲しむばかりである。そんなことを知ってか知らずか、レミリアはとある方向を指差す。その先には、眩いほどの光。関わりたくないな。

 

「私たちも混ぜてもらえる?」

 

「レミリア!?」

 

「吸血鬼ねぇ」

 

「あ、レプリカ」

 

「正和までいるじゃない」

 

「…おい、面倒だぞ」

 

「元雇い主に敬語とかないの?」

 

「ない」

 

その先にいた四人。霧雨とアリス、巫女と……えと、誰だあいつ。なんだあいつ。よく分からないが、とにかく四人だ。レミリアは俺の知らない奴を知っているようだが、俺には関係のないことだ。と油断していたところに魔法が飛んできた。防御魔法で遮るが、眩しい。一歩下がって空間移動によって霧雨の後ろに立つ。魔法陣で頭を叩き、眩しすぎる魔法を辞めさせる。マスタースパークってこんなに眩しかったか?単純に霧雨が強くなっただけかもしれないが、媒介道具のせいかもしれない。

 

「躾かよ…」

 

「正和、やり過ぎ」

 

「は?」

 

「狙いは異変よ。こいつらが何か握ってると思ったんだけど見当違いだったみたい」

 

「早く言え」

 

「お前ら仲良くなったなぁ。」

 

「当然。従者とコミュニケーションを取れてこその主人よ」

 

「無断でやめたがな」

 

「えぇ…」

 

さて。レミリアが言うには俺の役目はこいつらの足止めらしい。面倒だなこいつ…ほんと面倒。そんなことをするつもりはないが、何故か俺を倒そうと躍起になられたのでカウンターの魔法で全て跳ね返す。ついでに何故か先に行ったレミリアに追いつくため、魔法陣を足場に跳躍。やっぱりカウンターの魔法は便利だ。何故か飛ぶ距離が伸びる。魔法陣で足場を組み、そこに着地。レミリアに追いつく。いつの間にか体に巻き付いていた糸を外し、竹林の中へと突入した。葉が痛い。竹も痛い。

 

「…任務は?」

 

「雇い主じゃないだろ」

 

「そうよねぇ」

 

「うわっ」

 

「久しぶり〜」

 

「幽々子様、挨拶もそこそこに」

 

俺の魔法陣に馬鹿正直に撃たれたであろう魔法が、どう言うわけか竹林の空を裂く。レミリアの進む後に着いていくと、これまたおかしなことに変な屋敷が。日本家屋だろうか。それを見つけた途端に何やら変なウサギが大量出現。魔法陣で退けながら進んでいると、何故かそもそも俺の周りにウサギが集まらないことに気付く。…何故だろうか、クスクス笑われている気がする。他の奴らには集まって、俺のところには集まらない。理由を問い正したくはあるが、言葉が通じるわけもなく。

 

「…っ」

 

「なんだお前」

 

「う、ウサギの天敵だぁー!」

 

「は?」

 

「わ、私たちは食べても美味しくないウサ!か、帰れ!」

 

「正和、何をしたの?」

 

「知らないな」

 

「天敵…?」

 

「多く殺したと言うことでは?」

 

「天敵だと分かってるなら邪魔をするな」

 

空間移動魔法を使う。今度はうまく行った。一歩踏み出し、ウサギを無視して屋敷に突入する。後ろから槍やら斬撃やらが来ているが興味はない。体の電気信号を強くする魔法を発動、八割の出力で進む。が、何故かまた俺をウサギの天敵だと申した謎のやつに止められる。退くつもりはないらしい。あとなんか後ろが騒がしい。どうやら俺の魔法陣に馬鹿正直に縁やからしていた奴らが追いついたようだ。どうやら目の前の変なやつでさえ弾幕ごっこを強いてくる。馬鹿にされてる気がする。

 

「こ、このっ…えい!」

 

「マスタースパーク」

 

「ぎゃっ!?」

 

「通るぞ」

 

「た、食べても美味しくないウサ!」

 

…もしかして。このウサギ、俺が咲夜のために狩っていたウサギの仲間か?…なら天敵は俺ではない。咲夜だ。だって咲夜が美味しいってかなり食べ進めてくれるんだぞ。お兄ちゃんとしては狩らずにはいられない。紅魔館に就いてから何度か聞かれたが、もちろん兎の肉だとは言えなかった。ので適当に俺秘伝のメニューだと言うことにしておいた。よほどの偶然が重ならない限りはあの味は出来ない。…そう言うことを考えている時ではない。空間移動の魔法陣で遠くに飛ばし、屋敷の奥へ進む。

 

「あら、遅いのね」

 

「貴方のご主人は後ろよ?加勢したら?」

 

「是非とも死んでいただきたいな。」

 

「元雇い主とはいえそれは酷いだろ、正和」

 

「パチュリーも心配してたわよ」

 

「知らん。」

 

進んだ先でまた変なやつ。しかしさっきのやつと似ている点。耳だ。頭の上についている細長い耳。先ほどのやつの耳は平べったいものだったが、今目の前にいるやつは細長い。そして何故か突き刺さっているかのように立っている。そして俺はそんなやつに構うつもりはない。目の前の推定ウサギが目を閉じた瞬間に特大の魔法陣を出して、縁でぶん殴る。が、何故か両隣にいた各コンビから非難が殺到した。仕方なく殴った先で叩き起こし、前に立つ。弾丸のような弾幕を持って、ようやく非難は解かれた。

 

「ばん!」

 

「…おい。つまらんぞ」

 

「普通弾幕ごっこに魔法陣を持ち出さないのよ。貴方だけチートじゃない。私たちはこうして避けてるのよ?」

 

「…あ、なるほど?」

 

「やり直し!」

 

「嫌です!!」

 

「マスタースパーク」

 

「いぎゃぁっ!?」




いつもいつも不憫な目に合わせているが、能力的には強いはずで。
と言うかそもそも夜明けが近いから道中に出てくるウサギ二匹はぶっ潰して行くしかないはずなんよなぁ。
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