俺は(妹の幸せを願う)お兄ちゃんだぞ   作:覚め

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いつになっても、気持ち悪いものは気持ち悪いし気持ちの良いものは気持ちの良いもので。


お兄ちゃんの意地だぞ

「…咲夜がいるなら弱音は無しだなぁ」

 

「兄さんが弱音を吐いたところ知らないけど」

 

「お、咲夜が甘えてるぞ」

 

「鉄仮面も無くなってるわね」

 

「お友達はどうだ?」

 

「…マシ」

 

この間、横から流れてくる全ての矢は妖怪どもに飛ばしている。会話の中心を騒ぎ立てる霧雨に移し、永琳を蹴飛ばす。魔法陣を複数展開し、そのまま押し付ける。ここで魔法の基本。魔法陣というものはそれぞれ大きさによって出力に制限がある。制限を大きく超えなければ、一度撃って崩壊するに留まる。しかしその制限を大きく超えた魔力量を注げば、爆発する。つまり今、この押しつけた状態で魔力を注ぐ。永琳を包んだ魔法陣を起爆させ、様子見。傷くらいはついただろう。

 

「…服が裂けたわ。スケベ」

 

「助平なのはお前だ、永琳」

 

「妖怪達逃げ回ることでもう体力使い切ってるみたいよ」

 

「正和のやり過ぎだな」

 

「兄さん、助平なの?」

 

「違う。断固違う。この世で最も強い言葉で否定し、この世で最も優しい言葉でお前の間違いを訂正する。」

 

「シスコンかよ」

 

「じゃ、行くわよ」

 

霧雨と巫女が突進。咲夜が少し遅れてナイフを投げる。三人とも弾幕を撒きまくり、永琳を追い詰めるらしい。最もそんなことは不可能に近いとは思うが。透明の魔法陣をいくつか出し、各々の足元に魔法陣を展開。ついでに姫君を探す。先ほどとは別の場所に移動している。当然といえば当然か。止まってくれれば空間移動でここに連れて来やすいのだが…当事者・関係者は一堂に集まってもらいたい。すでに倒れてるやつは別として。透明な魔法陣に突っ込み、永琳の後ろから弾幕を張る。

 

「速いのね」

 

「『夢想転生』」

 

「『ブレイジングスター』!」

 

「『デフレーションワールド』」

 

「っ、『天網蜘網捕蝶の法』」

 

「うわなんだこれ」

 

各々が最終奥義みたいなものを出して来た。永琳の後ろにいた俺はもちろん巻き添えを喰らう。透明な魔法陣を永琳の近くで起爆、これで一瞬だけでも永琳の動揺が誘えるだろうか。その間に、姫君の動きを止めさせる。方法は勿論魔法陣爆弾。動きが止まったので空間移動魔法で落とすようにこちらへ連れて来る。正真正銘姫様抱っこ。その状態から片手を放して姫君を立たせる。もう片方の手で姫君の首を絞め、永琳の後ろを追従する。視界の端にも入れるつもりはない。いつのまにか姫君が捉えられていたというだけで良いはず。

 

「たすけてー!」

 

「!?」

 

「まやかしだ。現にお前は姫様の姿を見てないしな。声だけだ。後ろを撃てばすぐっ」

 

「それもそうね、助言ありがと。」

 

姫君を貫いてその奥にいる俺を射抜かれた。馬鹿野郎普通は戸惑うだろ。胸を貫かれた。血管が外に出ることを魔法陣でやり繰りして、痛みは無視できないな。触れる空気だけでかなり痛い、その上人質の髪の毛がまだらに触れるせいでものすごく痛い。どうしてこうも、うまく行かないのか。魔法陣で腕の位置を無理やりに固定、焦ることはない。魔法は使える。永琳の前の奴らが放つ弾幕に当たらないように落ちて行く。何故か姫君が復活したが、位置は固定している。外されはしない。

 

「大変ね。私の肝でも食べる?」

 

「兄さん!!」

 

「ほら、妹ちゃんが迎えに来たわよ、顔向けたら?」

 

「お前は死ね」

 

「無駄だ咲夜。死なない。」

 

「そんなっ…」

 

「それが分かっただけでも上等よ。人間の割には頑張ったわね。さて、そこのお姫様?この異変の全貌を、この八雲紫に話してくださいな」

 

ああ、こいつが。幻想郷の管理人だったのか。警戒をし直すか。魔法陣で胸の周りを覆い、そのついでで永琳の様子を伺う。どうやらあの二人相手でも少し苦戦気味らしい。が、それはやはりこの姫君のせいだろう。おそらくだが視線はこちらに固定されている。空間移動の魔法陣を背面に透明にするのを忘れず展開。万が一だ。各々の足元に置いた魔法陣を背側に、、透明にしていた魔法陣を正面に、全ての魔法陣を永琳の近くに移動させる。実質的な視界を封じているだけだ。まあ永琳本人からすれば矢がどこかへ消えて行くように見えているわけだが。

 

「霊夢、終わりよ。お互いとんでもない誤解があっただけよ。」

 

「はぁ?」

 

「今更か?正和の命取られたんだぞ、終われる訳ないだろ?」

 

「貴女はね。そこの貴女、えっと…永琳、かしら。話がしたいわ」

 

こうして異変は終わりました。パチパチ。とは行かず。俺の傷は治らないばかりな訳だ。魔法陣で包んだところで、血液は漏れ出ているのが感じられる時点でかなり危ないと言える状況だ。段々と息をするのも苦しくなって行く。それに伴って咲夜の慌てふためく具合が酷くなって行くので、剥いで文字を書いた床板と共に門番の下に空間移動。ここまで大きな怪我も初めてなので、咲夜が狼狽するのもわかる。だからと言ってお兄ちゃんなら妹に傷を残してはならない訳だ。再会の後に死ぬなんてことはあってはならない。

 

「…しぶといわね」

 

「元従者に…」

 

「治せるやつを知ってるからこう言っているのよ。ねえ、お姫様?」

 

「人が死んだくらいで夢見が悪くなるとでも?」

 

「この先ずっと死んでいたいのかって聞いてるのよ」

 

「…はぁ。野蛮ねぇ」

 

「身内の傷をこれで許してやると言っている。分からないか?」

 

その時、俺の視界が目まぐるしく変わった。




妖夢←何もしない
幽々子←なんか来たけど何もしてない
アリス←←←なんだお前
↑↑↑
ななな
んんん
だだだ
おおお
前前前
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