俺は(妹の幸せを願う)お兄ちゃんだぞ   作:覚め

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三女神も神様だよね。
カミサマーズみたいにならないよね。


お兄ちゃんと神様

「宴会です!」

 

「そうか、帰れ」

 

「いや、あの、東京じゃないんですよ、ここっ」

 

「だいたい藪から棒がすぎる。」

 

「じゃあ説明しますね。五十分くらい!」

 

長い。要約すると、博麗神社にカチコミしたら思いの外暴れちゃって神社をかなり傷つけてしまった。その上負けてしまい、更には宴会を開くのが慣わしだと聞かされて今に至る。らしい。守矢で宴会をやるのか。俺はやめておく。イタズラ気分でカチコミをする時点でお前が悪いし、マジで俺は何も知らないし、行ったら行ったでフランドールがいるならば面倒だ。鬼も。…咲夜はいるかな?参加名簿を聞いてみると、紅魔館一行は来るらしい。つまり、仕方がない行くとしよう。咲夜が変なもの食べないようにしないとな。

 

「ここです!」

 

「うわっ」

 

「ん、神」

 

「早苗…付き合う相手は考えるんだぞ」

 

「選んだじゃないですか!」

 

「…そもそもあいつは人間なのか?」

 

「え、違うんですか?」

 

「区別がつかないからなぁ。」

 

「神様なのに?」

 

後ろが騒がしい。空間移動を利用して家から菓子を持ち出す。最近動いてないな。フランドールは言わずもがな、門番の人にさえ負けそうな気がする。とは言え、魔法があるから多少は良いか。などと考えていたら守矢の巫女から通達。博麗の巫女を連れてきて欲しいとのこと。足を怪我させたから飛べてないのかも、らしい。神が人に怪我させてどう住んだ、ちゃんと守ってやれ。異教徒であってもな、唯一神じゃないならある程度寛容になるべきだよ。俺は神じゃないから知らないけど。

 

「…いたっ」

 

「わぁ痛そう」

 

「うげっ…紫みたいな出方するわね。」

 

「誰だそれ?」

 

「八雲紫。ほら、月の異変の時に私の隣にいた、紫オババ」

 

「あー、あの。面倒な奴か」

 

「で、今日は何?」

 

「宴会するから連れてこいと。」

 

「…あれ、今日だったの?」

 

「咲夜も来るらしい」

 

「話聞いてる?」

 

「早く魔法陣に入れや」

 

魔法陣を一歩乗り越え守矢神社へ。流石に博麗神社から守矢神社の空間移動は魔力が減る。ノーレッジからは魔力量以外褒められたことがないのに。全く困る。そして肝心の咲夜は、どうやら今は来てないらしい。まあ吸血鬼がいるなら夜しか来ないよな。勝手に納得して、上空を素早く飛ぶ天狗どもで俳句を作る。『翼だけ 取り除ければ 飯になる』。季語がない以前の駄作だった。そもそも俳句を詠んでるような奴に出会ったことがないな。ポエムはノーレッジだったけど。まあそこら辺は文化の違いだろう。

 

「…人間さーん?」

 

「誰だお前」

 

「えーっと…清く正しくをモットーに記者活動をしている射命丸です。貴方が魔法を使える人間だと聞いたので是非とも取材を」

 

「なんでだよ」

 

「いやいや、妖怪の山も元々の主人が帰って来てですね、こちらの都合にはなるんですけど、新しいものを取り入れて元々の主人が入れないようなコミュニティにしたいなぁと」

 

「それって誰だ」

 

「えーと…ですねぇ…その、伊吹萃香、でして…」

 

こいつ、当の本人が後ろにいることに気づいてないのか?それとも気づいてたけど引き返せずにヤケになってるのか?わからん。なんだこいつ。俺は手に持っていた飲めない酒を射命丸に浴びせ、酒瓶を萃香に渡す。振り向いた射命丸の動きは、天敵と出会った蛙のようにピタリと止まった。そうして悲鳴をあげながらどこかに消えていったのを見つめながら咲夜はまだかと心を整える。しかし、さっきから天狗の数が多いな。魔法陣で感知できる範囲の中でもこれだから、山全体で言えばそれはもうかなりのものだろう。

 

「まーちゃんさん!」

 

「正和だ」

 

「正和さん!ロボットに興味はありませんか!?」

 

「早苗、まだ準備が整ってないんだからそんなことをするな」

 

「正和さんはそう思いませんよね、忙しい時ほど遊ぶべきだと思いますよね!」

 

「知らない」

 

「私もロボットとは何ぞな状態だ。ここで生まれてここで生きてる奴にわかるわけがないだろう。ほら、そうと分かれば早く行くよ早苗」

 

「けちんぼ!」

 

捨て台詞を吐いたのを確認。今どきあんな捨て台詞を言うバカがいたのか。少し驚きを隠せない。さて、知らないことには好奇心と興味を持つのが俺であるので、ロボット…ヒントすらないのはわからないな。しかし語感から何か…だめだわからない。外の世界特有のものならもはや俺にわかる訳もない。恐らくは…多分、からくりのようなものだろう。女が興味を持ち、他者に言いふらすもの。アリスが言っていたようなものだろう。故にからくりに近い何かということだ。…つまりなんだそれは?

 

「ロボット…?」

 

「兄さん、早いね」

 

「咲夜ぁ!…と、その他か」

 

「元雇用主だぞ私は」

 

「ノーレッジも来たのか」

 

「先生が抜けてるわよ」

 

「門番も」

 

「私は名前で良いですよ!?ほら、めーりん!美鈴って!何なら紅でも!」

 

「…今回の宴会、私たちの出す芸として正和と美鈴の素手勝負があるからよろしく頼むわよ」

 

…らしい。少し気が狂ったかどうかを怪しむべき点だが、まあそれは置いておき。それをみるためだけに全員来たらしい。正気か?咲夜の前だぞ、俺が負けるわけがない。どんな天変地異だろうと咲夜が目の前に現れない限り、咲夜が門番を庇わない限り、俺は負けない。何故なら俺はお兄ちゃんだから。アイアムお兄ちゃん。異論は認めない、それに準じた行為も許さない。行動で答えを出させる。…まあ、俺が言いたいこととしては、勝敗の分かりきった勝負を何故見るのかということである。

 

「…美鈴のもがく様って、結構面白いのよ?」

 

「え、負け前提?」

 

「うん」




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