俺は(妹の幸せを願う)お兄ちゃんだぞ   作:覚め

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フランから正和への感情
何故離れた愚かな従者
正和からフランへの感情
つよい!


お兄ちゃんへの要望

「手紙だ」

 

「ねえ、誰から?」

 

「穣子、そうがっつかないの。で、誰なの?」

 

「…お前ら、最近影薄いよな」

 

「姉さん!?まーちゃん、姉さんの息がないわ!」

 

無視。手紙を開けてみるとそこには驚きの差出人。ノーレッジからだった。内容としては研究場所貸すからこっちに戻ってこないかと言うもの。今更?と思ったが、100年生きたらしいノーレッジからすれば数年くらいは考える時間なのだろう。後フランドールからもきていた。が、こちらの内容には少し顰めっ面をするしかなかった。血を吸いたいから輸血パックだけでも寄越せ、とのこと。フランドールはそんなに気性が悪かっただろうか。…まあ、ノーレッジとレミリアの話す内容からすれば確かにこのような文面でもおかしくはないか。

 

「…あれ、後一つあるわよ?」

 

「それは楽しみだ」

 

「十六夜咲夜…あ、前来てた妹さん?」

 

「黙るか、鬼に社を壊されるか」

 

「黙ります」

 

「ほら姉さん…え、私も?」

 

可愛らしい文字で十六夜咲夜と書かれた、咲夜らしい文字で始まる文を読み進める。内容は、兄さんがいないから最近寂しいです。と書かれていることはなく、ノーレッジが唐突に手紙を送るから書けと言って書かされました特に言うことはありませんが久しぶりに会って話したいですと書かれていた。兄さん驚いたよ。紙一枚、しかも他の奴らは三つ折りにして送ってきたのに咲夜は一つも折られてない、紹介状にしか使わないような紙一枚だったんだから。ま、これも咲夜らしいと言えば咲夜らしい。

 

「じゃ、そう言うことで」

 

「はーい」

 

「私もそろそろ紅葉やらないと…」

 

「あ、そう言えばまーちゃん、空飛ぶ船ってどうなったの?」

 

「ん?あー…確か、空飛ぶ僧侶が走ってただけじゃなかったか?」

 

「違うわよ、入道雲を操る僧侶が船に見えただけよ」

 

「…わからん」

 

そうして紅魔館に空間移動。慣れ親しんでいたが今はもう迷子になる自信のある図書館から、少し進んでノーレッジと顔を合わせる。あとフランドールとも。フランドールは顔を合わせた途端に俺が言ってしまった呻き声に少し不満があるらしく、わかりやすく机にドンと大きく肘を置いていた。が、目的は残念ながら咲夜一人。お前らに話すことはない失せろ死ね。消えなはれ。が、何故かそのままその紅魔館魔女の集いに混じることになった。何故。

 

「本当に戻る気ないの?」

 

「ない。」

 

「咲夜もいるのに」

 

「咲夜がいるからだ。兄なら妹の自立を手伝ってやるべきだろう。いつまでも兄バカしてちゃダメだ」

 

「甘やかすだけじゃダメなのねぇ。レミィはどう思うかしら。」

 

「何それ、私が甘やかされてるとでも?」

 

「自覚なかったの?」

 

「物を壊して殴られもしないのは甘やかされてることの象徴だろうな」

 

「咲夜はどう思うの?」

 

咲夜がいた。どうやら本当にノーレッジの手によって俺の魔法が無効化されているらしい。永琳の時からだろうな。なんだか想像しやすいのが嫌だ。魔法の実力ならまずノーレッジに敵わないことは熟知していたが、こうも見せつけられるとな。咲夜は俺を見るなり甘やかされていたのかと聞いてきた。…いや、実際聞かれるとどうだろうか。食事の面では少し厳しくしたことはあった。飯は手に入らないし。だがそれ以外で厳しくしたことはないはずだ。…甘やかしていたのだろうか。咲夜のミスを被ったことはあったはずだけれども。

 

「それを甘やかしと言うのよ」

 

「兄さん、これ私の淹れた紅茶。飲んでみて」

 

「…補足。レミィに出すお茶はたまに薄めた醤油にソースを継ぎ足したような味がするらしいわよ」

 

「咲夜」

 

「まあ失礼な…お嬢様と兄さんは別です」

 

嬉しいことを聞いて飲み干す。美味い。何か変な味がすることもなく、美味しい紅茶だった。それをノーレッジに話してみると、レミリアの味覚がイカれているのかもと言われた。…まあ正直、血を吸う奴らの味覚なんてものは信頼できないわけだ。現にフランドールはチーズに対して謎の警戒心を持っている。理由は知らない。俺が前渡しに行った時にはチーズをじっと睨みながら変な食べ方をしていた。理由は教えられなかったが、そんな感じなのだ。故に人外の感性がわからないという結論にも至ったが。

 

「アレは…その、アレよ」

 

「ちゃんと喋りなさい」

 

「う、うるさい!私はチーズが大嫌いなのよ!」

 

「だって、咲夜」

 

「…兄さんの前では頑張って食べていたようですが?」

 

「あら意外。フランにも春が来たのね」

 

「遅咲きですわ」

 

「うるさい!禁忌『フォー」

 

「口喧嘩にガチを持って来るな。遅咲きさん」

 

「…死にたくなかったら動き回りなさい。はい」

 

動き回る。そして逃げる。代わりにレミリア。あぶねー。死ぬところだった。どうやらレミリアは博麗の巫女こと霊夢と話をしていたらしい。話を遮ってすまんなともう一度空間魔法でレミリアを引っ張り出すと、なんか…可哀想な状態になっていた。引っ掻き傷多いな。誰にやられたかは想像に難くないが、フランドールの爪はそんなに長かったのだろうか。記憶にない。少なくとも爪切りをしたことはないし、爪切りをしているところを見たことすらないため分からん。なんなら爪は伸縮自在だったりするかも。

 

「よっと」

 

「静かになさい、遅咲きさん」

 

「〜っ!」

 

「まあまあ、妹様。あのような地下室に籠り日光が届かない中ではもやしに育ってもおかしくはありません。ですので、遅くても咲くのは褒め言葉かと」

 

「煽ってるでしょ」

 

「流石に今のはお兄ちゃんでも庇えないぞ」

 

「…?」

 

「お姉様でもサンドバッグにしようかしら」




レミリア「ここから任せられる妖怪退治ってあるかしら」
霊夢「ごめんけど民事不介入なのよ、私」
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