俺は(妹の幸せを願う)お兄ちゃんだぞ   作:覚め

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こんな作品に整合性求める時、まず初めに指摘するべき点があります。
ノーレッジの強さが全快時と喘息時で別れていない。


お兄ちゃんと厄介な客人達 下

「薬。余裕あったら使って」

 

「ばびばぼ〜」

 

「汚ねえしゃべるな」

 

「ずべぁ…」

 

鼻が詰まるとそんなに喋れないのか。そう思いながらも戸を閉める。いまだに俺が一番嫌いな客人達は言い争っている。面倒だ。レミリアはその体格的に親などできないだろう。抱かれた覚えはないぞ。…そういう意味じゃないぞ。物理的に抱かれたかどうかを話してる。お前の妹のせいでこんな余計な知識が増えたんだからな。一時期あったあいつの盛りはマジで何だったんだよ。今更ながら怖えわ。…咲夜は抱かれたらしい。天罰として一発本気で殴った。俺の知らんところで抱くな。

 

「正和、まだ力が強いわね…肉体の全盛はまだ少し先だけど…」

 

「俺の体に全盛も何もない。」

 

「正和、老いるの?」

 

「老いるぞ」

 

「…駄目、私より先に死んでは駄目。またそんなことがあっては駄目。」

 

こいつら全員、俺を人外にさせるつもりらしい。丁重にお断りする。こればかりは咲夜本人に頼まれようとも変えることのない意志だ。そんなに俺の代理が欲しいならヘカーティアとノーレッジに頼め。近い素材でゴーレムか何か作ってくれるだろう。人外のくせに一人に固執するな。俺はここの神社用に一つゴーレムを置くつもりだがな。魔力を吐き出す死体になれば解決するはずだ。が、今この二人を見てとても不安になった。俺の死体回収されたりしねえだろうな。何ならその先、改造とか…は、魔法使いがやるか。

 

「まあ、それが貴方の選択だものね」

 

「何諦めてるのよ。今は妹だっているのよ?心配じゃないの?」

 

「咲夜に関しては俺が死んで漸くだからな。」

 

「…どういうこと?」

 

「俺が死んだら、咲夜に俺の魔力が乗る。多分だけどお前はもう勝てなくなる」

 

「何よそのネクロマンサー!?」

 

継承の儀とかいうめんどくさいやつは紅魔館に来て一番初めに学んだ魔法だ。寝ている咲夜相手にちょちょいと。犯罪臭がするものの、いやまあ魔法なんてだいたい犯罪にしか使えないだろうと当時の俺が葛藤していた。結局やったけどな。…話してたらちゃんと乗るか不安になってきたな。ノーレッジが勝手に解除してたらどうしよう。継承の維持で魔力は使われ続けているけども、そんなの今は微々たる差だ。ぶっちゃけ確信が持てない。

 

「ホント、納得行かない」

 

「何がだ」

 

「正和が人間を辞めないこと。フランの眷属でも良いのよ?」

 

「あの程度に成り下がるくらいならそのまま死ぬ。」

 

「死んだら私が迎えてあげる」

 

「お前なんなんだよ」

 

こいつ、ヘカーティアみたいに死後の云々に口出せるのか?…死んだ魂、現世に留め続けないとな。いやでもそんなことしたら巫女に祓われるか?不味いな、どのみちあの世行きが確定する。成仏だけで良いんだがなぁ。大体、人外に先に死ぬなと言われても。寿命幾つだよ行ってみろ。少なくとも100年単位であるだろ。…レミリアは千年単位で生きるつもりらしい。バケモンだな、本当に。今の時点で五百歳を超えていると豪語してきた。純孤の方を見ると、指折り数えて首を傾げている。

 

「私は…わからないな」

 

「自分の生きた年数くらい把握しておかないと、将来馬鹿にされるわよ?」

 

「最低でも万だが…」

 

「えっ」

 

恥ずかしいやつだな、レミリアは。俺はそれを横目に布団を出している。月が沈みかけていることを見て、恐らくはレミリアがさっさと帰るだろうと踏んだのだ。それも伝えたし。純孤はいつ帰ってくれるかわからないが、安眠の邪魔はしないだろうな。拉致監禁とかはないだろう。レミリアじゃないんだから。春の妖精のせいで今日はまともな飯が食えていない。みかんを黙々と食べている一日だったので、明日のために早く寝なければならないのだ。穣子だけでも治ってくれれば、白米が食べられるのだが。

 

「お腹、空いてるの?」

 

「それくらい言いなさいよ」

 

「レミリアはもうそろそろ朝が来るんだから帰れよ」

 

「何よ、お粥くらいは…」

 

「あー、勝手に手をつけるな。後で色々言われるの俺なんだよ」

 

「…まさか、今日一日…」

 

「正和、寝てなさい。お母さんが食べられるもの作ってあげる。」

 

でも野菜には手を出さないでほしい、と伝えて眠る。眠るとは言っても時間が時間。眠るには微妙な眠気。少し思い出でも振り返るか。…親の話があったし、親関連で…駄目だ、最近は純孤しかない。昔は覚えてないしな。門番が作った飯くらいしか。結局食べてないし。体調を少し崩しただけの日に出される特別な料理。今の俺なら少し迷って食べるくらいだろうが当時の俺はかなり警戒してて、食わないと意地を倒したのは覚えてる。そこから先は覚えてない。なんかやったかな?

 

「正和、起きて」

 

「…早くない?」

 

「ヘカーティアの部屋にあった漬物。暖かいお味噌汁もあるわ」

 

「おぉ…漬物は、なんの漬物だこれ?」

 

「地獄の漬物だと言っていたわ」

 

「それ、人間が食べて大丈夫なの?」

 

手放す。味噌汁だけ頂く。ちゃんと美味しかった。何を出汁にとかは聞かない。流石に今食ってる飯に水を注されたら怒るなんてものじゃない。そいつの住処破壊してやる。絶対にな。三年かかっても壊し尽くす。食べ終えた感想としては、この味噌汁が純孤作ならば純孤は穣子よりも料理が上手いと言える。実際美味しい。穣子のも美味しいけどな。なんだろう、素材かもしれない。あの地獄の素材ならわからないし。それ以外にも、月とか。ヘカーティアの活動範囲がいまだに読めないのでわからんな。トカゲとかも入ってたりして。

 

「…じゃあ、寝るから」

 

「ちょっと長居しちゃったかしら。私も早く帰って眠るわ。じゃ」

 

「…私も、ヘカーティアのところに会えるわね。健康には気をつけること。老いるなら尚更。さよなら」

 

「んー…」




穣子が調理担当兼野菜回収班
正和が肉をとってくる
静葉は空いた時間で釣りに行く。
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