半端な気持ちで入ってくるなよ……Lifeの世界によぉ!!   作:まさみゃ〜(柾雅)

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ガチャピン、重役出勤(続くな)


踊れ! 死のダンスを!【02】

 我ながら馬子にも衣装だなと思う、鏡に映る自身の姿。

 初めはブリーツワンピースがあった為それを着ようと思ったのだが、百鬼がこっちの方が俺に似合うと持っていた衣装を奪い押し付けてきたもの。

 袖がレースの黒いワンピースドレス。

 さりげなく指輪の付いたネックレスを付けられそうになったが、指輪だけ返却しておいた。

 百鬼ヒメカに嵌められて、どこか行きつけのお高い喫茶店に連れて行かれると思ったら高級料理店に連れて行かれた、と言うのが現状。

 正直1発ぶん殴っても誰美も咎められないと思うが、殴ったら殴ったで後が怖い。

 だってコイツ社長令嬢だから。

 

「……最悪人権を買われそうだしやめとくか」

「……? なんの話かえ?」

 

 キョトンと首を傾げながらさりげなく胸へと伸びた百鬼の手を叩き落とす。

 乙女って言う割にはやってるセクハラが思春期男子っぽいぞお前。

 ファイトスペースがあるのかデッキとボードの携帯が認められており、百鬼も携帯している為、俺も持っていく。

 案内されたテーブルには食器が並べられおり、中心には鮮やかな花が慎ましく飾られていた。

 

「……なんでファイトスペースがあるんだよ」

「プロのファイトが見られるんよ、此処は。

 そうそう、今日はあの不動プロがファイトするんよ!」

 

 『不動』と言う単語に思わず固まってしまう。

 いつかは覚えていないが、その単語にはネットニュース以外で聞き覚えがある。

 だが、肝心な部分が思い出せない。

 そうしているうちに料理が運ばれて来る。

 量は少なく、だが、どれも普段口にすることがない為かお高そうなオーラを感じる。

 いや、ただの一般市民だから余計にそう感じるだけなのかもしれないのだが。

 

「それで少しは考えてくれたかえ?」

「何度も言ってるけど遠慮しとく。てか、どうせ条件として婚約しろって所だろ」

 

 大会で百鬼に勝ってすぐに彼女から一つの提案をされた。

 それは自身が通う高校へ編入しないかと言うもの。

 百鬼の通う高校はLifeのそこそこ強豪校でありながら、お嬢様学校である為、学費のこともあって丁重に断った。

 そこから奨学金として自分が金を出すと彼女は言い出したのである。

 今、大会で小遣い稼ぎを行なっている理由には学費のためもあった。

 それをどこで知ったのかの提案だろう。

 

「ほんと、頑固な人。でも、そこが好きやわぁ……っと、そろそろ不動はんのファイトの時間やね」

 

 照明がやや暗くなり、中央のファイトスペースが目立ち始める。

 そこには奇抜な髪型の長身男性と、もう1人もどこかのプロのファイター。

 ふと、奇抜な髪型の男と目が合う。

 

「ッ!?」

 

 一瞬だけ驚きの様子が見えたが、すぐに平静を取り戻して男はステージに立つ。

 そして、彼のファイトが始まった。

 

 

 彼のファイトは一言で表すなら圧巻だった。

 いや、対戦相手も流石はプロと呼べるほどの腕前で、2人の力量に差はほとんど無かった。

 しかし、不動プロはそこに加えてエンターテイメント性が確かにあった。

 冷静なカードプレイと、そこに隠れた熱が沸々と感じる駆け引き。

 

「これで決める! 行け、<屑鉄の戦士>!

 この瞬間、瞬間魔法(ピッチスペル)発動! コスト2支払い<屑鉄の一撃>! ジャンク・フィスト!!」

 

 ()()()と言う限定的なタイミングに場のコスト2以下の幻獣の攻撃力分の火力を自身に加える効果を持つコスト5の<屑鉄の戦士>が相手の幻獣を砕く。

 瞬間魔法の<屑鉄の一撃>は<屑鉄の戦士>専用のサポートカードで、その攻撃のダメージ2倍化や【貫通】効果の付与など、さまざまな効果を付与するものだ。

 今までの使用したカードからこの結末まで、誰にも気づかれない様に相手の最後のライフを削り切るように持って行ったのである。

 そしてファイトが終わると拍手が響き渡る。

 

「まさかあそこで<屑鉄の戦士>とはなぁ。不動はんならもっと強いカードを持っていなはるのに」

「そんな事は無い。俺のデッキには不要なカードもそうだが、弱いカードなんて一つもない」

 

 百鬼の感想に俺の背後から訂正を入れる。

 振り返ると先程の男が、不動リュウセイプロが立っていた。

 

「あら、不動はん! それはごめんなさいな?

 ……所でどないして此方に?」

「謝らなくいい。君の正直に言うところは美点だからな」

 

 そして不動プロは此方を見る。

 そしてどこか懐かしいのか、穏やかな笑みを浮かべた。

 

「先程ステージから君が見えて気になってしまった。俺は不動リュウセイ、君は?」

「……初めまして、俺は鬼柳キョウカ」

「あ! いくらキョウカはんが別嬪さんでも不動はんには渡さんかんな?」

 

 ただの挨拶だろうに、百鬼は頬を膨らませて俺の所有権をちらつかせる。

 いや、お前の物になってないから。なるつもりもねぇけど。

 

「あ、ああ、初めまして。改めて近くで見たが、やはり俺の昔の知人……いや、友人に君は似ているな」

「それは……光栄です?」

 

 どこか残念そうな雰囲気が彼から漂って来る。

 おそらく何処かで地雷を踏んでしまったのかもしれない。

 

「……っと、そろそろ戻らなければ抜け出したのがバレるな。それじゃあ俺はこれで失礼する」

「不動はんも案外ヤンチャなんやね。また機会があればお話ししましょ〜」

 

 そう言って逃げる様にこの場を去る不動プロを百鬼は手をひらひら振って見送る。

 俺も無意識に彼女と同じように彼を見送っていた。

 すると突然、パチンッと照明が落ちる。

 

「……チッ」

「キョウカはん?」

 

 覚えのあるいやな気配がして思わず舌打ちしてしまった。

 唯一照明が落ちなかったのは、中央のファイトスペースのステージ。

 いつのまにか白マスクに燕尾服の人物が立っている。

 

「紳士淑女の皆様ごきげんよう。唐突ですが、これより皆様は私の糧となっていただきます」

 

 ボイスチェンジャーを使用しているのか、奇妙な声が響き渡る。

 その人物の腕にはボードが装着されていた。

 俺たちは嫌な予感がしたため、すぐにボードを装着し、デッキをセットする。

 それと同時にその予感は的中してしまった。

 

「……おや? 4人も残してしまいましたか」

 

 広がる闇に倒れる人たち。

 客も、ウェイターも、苦しそうにしている。

 

「さてどうしたものやら……」

 

 百鬼に一瞬だけ視線を向けてから俺は身を屈めて中央のステージへと向かった。

 倒れている人やテーブルの影を利用して、気配を殺しつつ接近する。

 着ているのが黒いドレスで助かった。

 近くによれば寄るほど気持ち悪い気配が強くなる。

 そうして燕尾服の人物の背後まで近づけた時、誰かと肩がぶつかった。

 

「っ!? 君は!」

「……考えることは同じだったみたいっすね、不動プロ」

 

 小声で短くやりとりを行う。

 戻るべきだと言われたが、2人がかりで制圧したほうが確実だと説得をしたら、彼は渋々納得してくれた。

 そして、燕尾服の人物がのうのうと何か喋っている所で、タイミングを合わせて蹴りを入れる。

 

「フッ!!」

「シッ!!」

 

 俺と不動プロの蹴りは見事、燕尾服の人物の後頭部と腰にあたり、不恰好にその人物は吹き飛ぶ。

 蹴りを入れられた瞬間に漏れた声が腑抜けたものでつい笑ってしまう。

 

「……流石にその丈のスカートで頭狙いの蹴りは止したほうがいい」

「意識を刈り取るにはやっぱ頭の方がいいでしょ」

 

 逃げられない様に足を踏みつけた。

 ボイスチェンジャーが壊れたのか、くぐもった男の声で呻き声が聞こえてくる。

 

「……さて、何が目的でこんな事をした?」

 

 何か諦めたのか、不動プロはそのまま男の尋問に移る。

 この人も人のこと言えないと思うんだよな。

 現に男の背中に足を置いて逃げない様に抑えているから。

 

「も、目的……? ククッ……グハッ」

 

 男が何かしようと手を動かしたため思わず踏んでしまった。

 ちょっとなんで引いてるんだよ不動プロ。

 

「ぷ、<プルガトリオ・バーラ>……それを完成させる為だ……ガッ!?」

 

 すると、男の白い仮面の隙間から黒い液体が漏れ出始める。

 その液体は素手で触ったら良くない物だと本能が警鐘を鳴らし、俺と不動プロはすぐに男から離れた。

 

「これ、どう考えてもヤバいやつだろ」

「……キョウカ。此処は俺に──」

「却下。いくらプロでも明らかにコイツからの逃走に殿を任せたくねぇ」

 

 理由は分からないが、むしろそっちの方が危険な気がしてならない。

 だから彼の提案を断る。

 そうしているうちに、明らかに人間の関節では不可能な可動をしながら男は立ち上がる。

 

「……い…………と……ふぁ……いと……」

 

 黒い液体が男に纏わりつきながらボードを構える。

 逃げようにもいつのまにか俺と不動プロの足首にはその液体が絡みついているのだ。

 

「百鬼!! 通報頼む!!」

 

 俺と不動プロは同時にボードを構える。

 その瞬間、僅かにだが足に絡みついていた液体が引いた気がした。

 

「「ファイト!」」

「ふぁ……いと……!」

 

 先攻は男。

 変則型のファイトであるためか、男のライフデッキは40枚。

 男は土地を置いて早速幻獣を召喚する。

 

「あ゛……あ゛っ!! ゴホッ……<奇術師 ザ・シード>しょ、召喚……!!」

 

 喉から液体を吐くと、男は流暢に言葉を発する様になる。

 場にでた幻獣は確か手品がモチーフのテーマのカードだった気がする。

 

「エンド時、<奇術師 ザ・シード>の効果で私はメインデッキからカードを1枚ドロー……そして手札1枚をデッキの下に戻す」

 

 手札入れ替えと土地を序盤に増やして魔法で相手の動きを制限するデッキ。

 以前カードショップでそれ関連のカードを眺めていたら茂札が解説してくれたテーマがそれだ。

 まぁ、俺は<無手ノ悪魔>と<間抜け>しか上手く扱えないから組まずに聞くだけだったけど。

 試しにそのデッキとファイトしたら要所要所、瞬間魔法で妨害されてキレたなぁ……。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 次に動いたのは不動プロ。

 彼も土地を置いてコスト1の幻獣を召喚する。

 

「場に<屑鉄>カードが存在する場合、この魔法はコストを支払わずにプレイできる。ただし、コストを支払わずにプレイした場合、エンド時に場の幻獣1体を破壊しなければならない。

 俺の場には<屑鉄の炉心>が存在するためコスト0で魔法<ジャンク・コール>をプレイ。デッキから<屑鉄>カードを手札に加えるか召喚する。

 俺はデッキから<屑鉄住まいの鼠>を召喚!

 そしてターンエンド。エンドフェイズに入ったため<屑鉄住まいの鼠>を選択して破壊する!」

 

 デッキからボルトが生えた鼠が出てきたかと思うと爆発四散する。

 が、破壊されてたことによりさらに効果が連鎖で起動した。

 

「<屑鉄住まいの鼠>は破壊された時、同名の幻獣をデッキから2体まで呼び出せる」

 

 デッキからカードが2枚飛び出し、2匹の鼠が吠える。

 共鳴率を奪われているはずだがここまで動けるのか。

 

「……俺のターン、レディ・アップキープ・ドローフェイズ。メインドローはスキップでライフデッキから2枚ドロー」

 

 引けたのは土地と呪言。

 土地を1つ置いてターンを終了する。

 ……まだ序盤とは言え、壁がいないと心配が大きい。

 

「私のターン、ドロー。土地をセットしてコスト2支払い幻獣<奇術師 イリュージョン・ハンズ>を召喚します。

 召喚時効果によりお互いのファイター……この場合は私以外にお2人ともメインデッキからカードを1枚ドローすることになります」

 

 手札が増える。

 今は嬉しいが嬉しくない!

 

「……そうですね、まずは貴女のライフから頂きましょうか」

 

 <奇術師 ザ・シード>の攻撃を受ける。

 打点は1であるため、捲れるライフデッキは1枚。

 捲れたのは土地だったため次のターンどう動けばいいか手札を確認する。

 

「私はこれでターンエンド。<奇術師 ザ・シード>の効果でメインデッキから1枚ドローして手札のカード1枚をデッキの下に戻します」

 

 ダメージを受けたことで足元の液体の力が増す。

 それを確認した不動プロは不安そうにこちらを見てくるが構わずに動いてほしいために問題ない事を液体を踏みつけて証明する。

 

「俺の心配は良いですけどさっさと片付けた方が助かります、不動プロ」

「……すまない。俺のターン! 土地をセットしてコストを2支払い、魔法<1→1(One for One)>をプレイ。手札の幻獣1体を墓地へ送り、デッキからコスト1の幻獣を召喚する!

 来い! <大道走鳥>!」

 

 オオミチバシリをモチーフにした小さな鳥が現れる。

 そう言えばこの人はあまり使用されていないカードを上手く扱う人だったな。

 効果は単純で、攻撃力が5以上の幻獣との戦闘では破壊されないという効果。

 ただ、コイツ自身のタフネスは3なので同値かそれより一つ上の攻撃力の幻獣との戦闘では簡単に負ける。

 だが、攻撃力が5以上の幻獣の攻撃を牽制できるためある意味強いカードだとは思う。

 

「そして<屑鉄の炉心>の効果! 自身をステイ状態にしてメインデッキからカードを1枚ドローする!」

 

 引いたカードを確認して不動プロはターンを終了した。

 そして俺にターンが回る。

 ライフデッキから加わったのは……土地だ。

 

「土地をセット。そしてコスト2を支払い、幻獣<間抜けな傭兵>を召喚。召喚時効果により俺は自身の手札を2枚選んで捨てる。

 捨てるのは呪言<クローン複製>と魔法<未来視の契約>。その後、コスト1を支払い、幻獣<無手ノ悪魔 ミラーシ>を召喚」

 

 ボロボロな装備の眼帯をした大男とそこにいるはずなのに凝視しようとすると姿が見えなくなる黒い悪魔が目の前に現れる。

 残る手札は4枚。あともう少しでまともに動ける。

 

「俺はこれでターンを終了する」

 

 相手のターン。

 <間抜けな傭兵>のスタッツは2/2であるため、スタッツが1/1である低コストの<奇術師>幻獣は攻撃に使うか迷っている様だ。

 

「……ではコスト3支払い魔法<イリュージョンBOX>をプレイ。デッキボトムから裏側でカードを場に置きます。この時、裏側のカードはスタッツが0/1のBOXトークンとして扱います」

 

 そしてエンドフェイズに移り手札交換を行う。

 BOXトークンは基本的に裏側で場に出ているカードのことであり、破壊されたらひっくり返るいわばびっくり箱の様なものだ。

 そしてそのカードが幻獣ならばそのまま場に残るという。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 不動プロがカードを引く。

 土地を置いて男の方を見ると何か決心したのか手札のカードを見た。

 そろそろ動くのだろう。

 

「コスト1を支払い魔法<天使の昇降機>をプレイ! 墓地からコスト2以下の幻獣を蘇らせる! 来い<屑鉄住まいの鼠>!」

 

 そして残る2コストのうち、1コストで魔法<衝撃>を自身に使用した。

 捲れた2枚のライフカードはどちらも土地。

 よって、ステイ状態で土地は2つ増える。

 

「<屑鉄の炉心>の効果! 俺はカードを1枚ドロー、そしてバトル!

 2体の<屑鉄住まいの鼠>で相手ファイターに攻撃する!」

「ウグッ!?」

 

 1体をBOXトークンがブロックし、裏返る。

 びっくり箱の蓋が白い煙と共に開くと、人型のシルエットが煙の向こうに現れた。

 

「おいでなさい<機構奇術師 ロベール>!」

 

 煙が晴れるとそこにはシルクハットを被った機械人形の幻獣が優雅にお辞儀をする。

 そして、歯車が見えた顔がこちらを見る。

 

「<機構奇術師 ロベール>が場に出た時、私はデッキからコスト3以下の幻獣を相手の場の幻獣の数まで召喚できます。おいでなさい<奇術師 ザ・シード>」

「俺はこれでターンエンド……すまない」

 

 不動プロが謝ってくるがむしろトークンが退いて助かった。

 出てきた幻獣に効果の対象にならなかったり、破壊出来ないなら問題はあったが、特に耐性はない様だし。

 

「俺のターン、レディ・アップキープ・ドローフェイズ。ライデッキから1枚墓地へ、メインデッキから1枚ドロー。

 ……コスト2支払い魔法<虚無からの誘惑>をプレイ。メインデッキから1枚ドロー、そしてエンドフェイズに俺の手札は全て墓地へ送られる」

 

 引いたカードは……<濁る儀式>。

 コストは問題無い。手札には召喚可能な幻獣が1体。

 

「1コスト支払い魔法<濁る儀式>をプレイ。コストを3得てさらにこれを支払い幻獣<間抜けな賢者>を召喚。召喚時効果により手札を自身のコスト分……3枚まで捨てる。そして捨てた枚数分スタッツを得る」

 

 捨てたのは<無手ノ悪魔 デストロイ>、<無手ノ悪魔 イビル・セージ>の2枚。

 効果処理が完了して最終的に<間抜けな賢者>のスタッツは1/3から3/5へと強化された。

 

「そして手札がコイツのみであるため、コスト0で召喚できる。来い<無手ノ悪魔 ノーチス>!!」

 

 これで手札が0枚になったためデッキが本格的に動き始める。

 まずはノーチスの効果でデッキトップに<無手ノ悪魔 コーラー>を置いて引く。

 そして手札0枚の時にコーラーが加わったため自身の効果で場に現れる。

 

「【無手】状態で<無手ノ悪魔 コーラー>が召喚に成功した時、ステイ状態にしてデッキからコスト4以下の自身と同じタイプの幻獣、または<契約>カードを手札に加えるか墓地に送る」

 

 墓地へ送るカードは……<再現の契約>。

 さて、あとはあいつの効果を起動すれば……一気に刈り取れる。

 

「さらに<無手ノ悪魔 ミラーシ>の効果。自身をリリースする事で墓地の<無手ノ悪魔>2体を【速攻】を付与して蘇生させる。

 来い<無手ノ悪魔 デストロイ>、<無手ノ悪魔 イビル・セージ>!」

 

 獅子の様な頭部の人型の黒い悪魔と仮面を被ったローブ姿の悪魔が蜃気楼の中から現れた。

 どちらも【無手】ともう一つの条件下で発動する効果を持っているためあとは攻撃するのみ。

 

「バトルだ。デストロイで相手ファイターに攻撃!!」

「……チッ、ライフです!!」

 

 デストロイはもともとコスト6であるため、当然素の打点も高い。

 一気に相手ライフデッキが6枚捲れると、()()()()()送られる。

 

「なっ!?」

「デストロイの【魂葬】効果だ」

 

 今使える呪言は落ちなかった様だ。

 あのクソオオカミに初めてやられてから剥いたパックで手に入ったカードだけど、サレンに使う前にここで使うことになるとはな。

 

 黒い液体の勢いが更に弱まる。

 男の残りライフは29。

 大きく削れたがまだ3/4残っている。

 

「これで俺はターンエンドだ」

 

 そして男にターンが帰った。

 俺と不動プロは次の動きに身構えたが、男が次にとった行動は、ドローではなかった。

 

 レストランの壁をぶち抜いて逃げやがった。




【蛇足】
 不動リュウセイ
 性別:男
 年齢:27歳
 Lifeのプロファイター
 趣味はガラクタ弄り
 法律に触れない範囲でバイクを改造して走行しながらLifeができるようにした
 2歳下の恋人がいる(結婚予定)
 使用デッキは幼少期に公園などで落ちていたカードを拾いながら、お小遣いで買ったパックで当てたカードなどをまとめた物
 とある護身術道場の出身のためか、昇竜拳空キャン小パン二連打回し蹴りが出せる

2026/02/15 手札枚数ミスの為修正
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