魔弾の王と戦姫 IF STORY   作:マシュ・マック

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お久しぶりです、皆さん。
大変遅くなりましたが、『魔弾の王と戦姫 IF STORY』正式連載開始です。
今章は原作二巻ではなく、今作品オリジナルストーリーとして、ティグルのジスタート放浪の旅の話とさせていただきます。
また、例にもよって後書きにてお知らせがあります。
今回は少し短いですがどうかお楽しみください。
それではどうぞ。


第二章 魔弾の射手
戦後の朝の一幕


  NoSide

 

 まだ日が昇って間もないうちからティッタは起きて朝食の準備をする。

 

「ようやく、戻ってきてくださった」

 

 粗方準備が整った所で、ティッタは台所を離れ、屋敷の二階の奥にあるティグルの部屋へと足を進め。部屋の前に立ち、扉をノックする。

 

「ティグル様、おはよ・・・」

 

 扉を開き部屋の中に入った途端、ティッタの表情が凍り付いた。

 室内にあるベッドの上で部屋の主であるティグルが寝ている。これは想定の範囲内である。

 問題はティグルの両隣である。

 ベッドで眠る彼の隣、右側には黒髪の女性、サーシャが、左側には銀髪の女性、エレンが、ティグルに密着して寝ていた。

 目の前の状況に着いて行けず、ティッタの思考は停止する。

 

 

「ティグル様ぁぁあああああああ!!!!」

 

 暫くして、屋敷にティッタの叫びが響いた。

 

 

 

 

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

 食堂内に気まずい空気が流れる。

 

「いや、すまない・・・。驚かすつもりは無かったんだが・・・」

 

「どういうつもりだったって言うんですか!?」

 

 鬼気迫る形相で睨みながら声を上げるティッタに、エレンは冷や汗をかきながら体をビクリと振るわせる。

 

「いや、その・・・、ティグルに用があって来たんだが、どうにも起きないモノだからどうした物かと考えていたのだが・・・」

 

「あんまり気持ち良さそうに寝ていたから、つい添い寝したくなっちゃって・・・」

 

「何がつい、なんですか!?」

 

 困ったように頬をかきながら話すエレンとサーシャに再び声を荒げるティッタ。

 

「まぁまぁ、落ち着けティッタ・・・。それにしても、こんな朝早くからどうしたんだ?」

 

 ティッタを宥めながら訪ねて来た用件を聞くティグルに、エレンとサーシャは一息着いた後、口を開いた。

 

「僕とエレンはこれからジスタートの王都に向かう。陛下に今回の事を報告して、正式に参戦の許可を貰ってくる。只、その後僕はエレンとは別行動を取らせてもらう」

 

「別行動?」

 

「ああ、陛下から許可を貰った後、僕は一度レグニーツァに戻る。あまり長く空けていると周りに色々と迷惑をかけるからね。一度戻って、やるべき事を済ませてから改めて合流させてもらうよ」

 

「そうか。悪いなサーシャ、エレン。二人には本当に世話をかける」

 

 申し訳なさそうにするティグルに、サーシャは微笑みながら自身の手を彼の手に重ねる。

 

「ティグル。前にも言ったかもしれないけど、僕もエレンも自分の意志で君に力を貸すと決めたんだ。だからそんなつれない事を言わないでくれ」

 

 顔を上げた後に映ったサーシャの微笑みと、彼女の言葉に頷くエレンに、ティグルの頬が緩んだ。

 

「さて、じゃあそろそろ行こうか、エレン。あ! そうそうティッタ」

 

 何かを思い出したように声を掛け、手招きするサーシャに、ティッタは首を傾げながらも近づき、サーシャは自分の近くまで来たティッタにこっそり耳打ちする。

 

「ジスタートから戻ったら君に面白い物を見せてあげるから楽しみにしててね」

 

「面白い物、ですか?」

 

「そっ。この事はティグルには内緒だよ」

 

「は、はぁ・・・」

 

 訝しげな表情になりながらも頷くティッタに、サーシャは満足そうに笑みを浮かべながらエレンと共に屋敷を後にした。

 

「ティッタ、サーシャは何て言ってたんだ?」

 

「へ? あっ、えっと・・・、戻って来たらまた色々と面白い話を聞かせてくださると仰っていました」

 

「ふ〜ん、そうか」

 

 そう言うとティグルは席を立ち、食堂を出て行く。

 

「面白い物・・・。一体何を持って来てくださるのでしょうか?」

 

 ティグル達が食べた後片付けをしながら、ティッタはボソリと呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ティグルの屋敷を後にしたエレンとサーシャは神殿に向かい、リムとアルサスに残す兵の選抜の件を始め、幾つか言葉を交わした後、彼女に自分達がいない間の事を任せ、自身らはジスタートに向けて馬を走らせる。

 エレンとサーシャがジスタートへ向かうその道中、二人は馬を並べて走っていた。

 

「ところでサーシャ」

 

「ん?」

 

「屋敷を出る前にティッタと何を話していたんだ?」

 

「ああ、ジスタートから戻ったら面白い物を見せてあげるって言ったんだ」

 

「面白い物? 一体何を見せるつもりだ?」

 

「何だと思う? 当ててみなよ、エレン」

 

 走りながら首を傾げるエレンの様子を見て、サーシャは笑みを浮かべる。

 

「ん〜・・・、分からん。何かヒントをくれ」

 

「ヒント? そうだな・・・、僕と君もよく知ってる物だよ。あとは・・・、このお土産はティッタは喜ぶかもしれないけど、ティグルはあまり喜ばないかな?」

 

 サーシャのヒントにエレンは更に首を傾げる。

 

(一体何だ? そもそもティグルが喜ばない様な物を、ティッタが喜ぶのか? それに私達が知っている物・・・・・・、ん?)

 

「サーシャ、もしやと思うが土産と言うのは、あれ(・・)の事なのか?」

 

「多分エレンが考えている物であってると思うよ」

 

 微笑むサーシャにエレンは「そういう事か」と言うように溜め息をつく。

 

「成る程。確かにあれ(・・)はティッタは喜ぶかもしれんが、ティグルは喜ばんだろうな」

 

「きっと、と言うより間違いなく驚くよ、ティッタは。

 

 

 

 

 

ジスタートにティグルをモデルにした物語がある。って知ったらね」

 

「驚くに決まっている。お前や私、あいつらだって驚いたんだからな」

 

「ふふっ、そうだね。あの時は本当に驚いたよ」

 

 エレンとサーシャ、二人の脳裏に自分達と他の戦姫達がティグルと再会した日が思い浮かんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところでサーシャ、ふと思ったんだが、ティッタはジスタート文字が読めるのか?」

 

「え?」

 

「あの物語はジスタート文字で書かれているから、ジスタート文字が読めなければ意味が無いんじゃ・・・」

 

「あ・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・、ま、まぁ! いざとなれば僕が読み聞かせればいいだけの事だよ!」

 

「・・・・・・、はぁ〜」

 

 




魔弾の王と戦姫 IF STORY第二章第一話でした。
読んでいただきありがとうございます。

さて、何故こんなにも遅くなったのか釈明(という名の言い訳)をさせていただきます。
まず、遅くなった最大の要因はリアルが忙しくなった事にあります。
作者は今年大学四年生になります。それに伴い、就職活動をする事になり、執筆時間が大幅に減る事になってしまいました。
私としては、出来るなら小説に集中したいのですが、流石に就職活動を疎かにするわけにはいかないので、止むなく執筆時間削減を受け入れました。

その他に、最近中古で手に入れたゼル伝シリーズのゲームに嵌まり、尚かつそれに影響されて思い付いたSAO×ゼルダの伝説の小説の執筆に気が向いてしまいがちになる事があります。(気が変わりやすくて申し訳ありません)
ですが、現在私のメイン小説はこの小説であり、SAOとゼル伝のクロス小説は現時点では絶対に連載しません! やるとしても、短編集に予告編を投稿するくらいです!

以上の事から正式連載が決まったにも拘らず、またしても投稿が遅くなってしまう事になってしまいました。
こんなどうしようもない私ですが、それでも構わない。と許してくださるのであれば、どうか応援よろしくお願います。

さて、次回の投稿は未定ですが、出来るだけ早く投稿出来るよう努めますので、どうか気長にお待ちください。
感想、誤字脱字指摘など、お待ちしています。

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