国とか?
オープニングの説明文が終わり、昭一朗もといケテルの目に入ってきたのは神殿でも教会でもなく、1面に青い花が広がる不思議な空間であった。
見上げれば青空や夜空は存在しなく、岩のみが広がる空間。
「綺麗なグラフィックだ。」
光源なんて存在しないのに、視界は青空の下と同じ程明るい。
ただ、照らしているのは太陽ではなく青い花弁そのものだった。
一輪ごとに淡い青の光が脈打ち、まるで呼吸しているかのようだ。
風はないのに花は揺れ、どこからともなく紙をめくるような微かな音が響く。
その中心には苔むした台座と手帳程の大きさの本が1冊。
「あれに近づけばいいんだろうか。」
ガイドは何もない。
ケテルは自身の勘が告げるまま本に歩み寄る。
彼が1歩進める度に花々が淡く光を強め、それはまるでケテル自信を空間が『読もう』としているかのようだった。
「凄いな。今まで僕がやってきたゲームの中で、1番の完成度だ。」
ケテルがそう言い放ち、遂に本の目の前に辿りつく。
本のタイトルは『創世の書』。
そう刻まれたその本は、誰かの夢を素材にしたかのように淡い光を放っていた。
「貰ってしまって構わないのだろうか。」
ケテルが『創世の書』に手を伸ばし、その表紙を捲った瞬間、視界が歪んだ。
青い花の光が粒子となって浮かび、音も熱も一斉に遠ざかる。
そして、声が響いた。
「此れより汝に示そう―創世の戦の記憶を。
我らが織り成した、始まりと終わりの連なりを。」
「嘗て、この世界には三柱の神が存在した。世界が構成される宇宙と、其れが込められた次元を一つに重ね、繰り広げられたたった一つの本を創りあげた者『
「空間と其の中で『軸』が定められた総ての存在に断続的な流れを与え、其れを自在に書き換える者『
「然して、嘗て原始世界を満たしていた全ての不安定な存在の起源であり源『
視界が再び動き出す。
そこは、まだ「空」と「地」の境界すら曖昧な世界だった。
「
「...だが、静寂の奥底――赤い月が鼓動を打った。其れは命でも物でも無い、只々他の『存在』を喰らい、増殖し続ける『純粋な力』。」
「軈て世界の秩序は罅割れ、宙が茜に包まれた時、オーサーとマスターマインドは手を止めた。」
「此れが、『創世戦争』と呼ばれる事になる戦いの発端だった。」
「ほほう...?」
ケテルは関心を示し、その声に耳を傾ける。
初っ端から神話関連の話題を聞かされて嬉しいためだ。
視界は青い大きな光輪を浮かばせた両手剣を持つ男と、黒い似たような光輪を浮かばせた男、そして茜の宙に浮かぶ真っ赤な月と、それを背景に赤い棘のようなものに囲まれた赤い光輪を2つ浮かせた男が戦う光景が映っていた。
「
「奴が一度拳を振るえば大地が割れ、赤い閃光が天から降り注ぎ、我々は敗北した。」
「だが、
赤い月は沈んだものの、ケテルの視界は闇で覆われた。
其れは戦の終わりを意味していたが、同時に指導者の消滅と星系の生物の死滅を意味していた。
「戦は終わったが、
「人間がこの星に移り住んだが、創造主と支配者という絶対的な力を持つ者が居ない以上、奴が復活してしまえば太刀打ちはできまい。」
気づけばケテルの視界は元に戻り、心地よい青い光がその身体を出迎える。
手には『創世の書』が握られており、その頁はひとりでに風を孕み、淡い光を放っていた。
だが、あの声は耳に届いている。
「そこで、この空間に生まれ落ちた人間...いいや、神の器とも言えよう汝に我々の力を継承させようと考えている。」
その声と共に、手元の『創世の書』は青い片刃の両手剣に、台座は黒く白銀の装飾の施された無骨な鎧に変化する。
花々の光は4つの青黒い星と8つの棘が特徴の大きな光輪に変化し、星はケテルの両側に2つずつ浮かび、光輪は頭部の後ろに浮かんだ。
そして――声が聞こえた。
「神の器――ケテル。」
「我らが記録を読み解きし汝に問おう。混沌を封ずる意思はあるか。」
その言葉と共に、ケテルの目の前に【新職業:『
「いい...とてもいい...!」
「やって見せようじゃないか...貴方達が成し遂げられなかった事...
ケテルはダイアログを閉じて両手剣を握ると、鎧が身体に装着されて身体は宙に浮く。
「その返事を10万年待ち望んでいた...」
「後は頼むぞ...後継者よ。」
その言葉を最後に声は途絶え、ケテルの身体は光に包まれて消えた。
ケテルが気が付くとそこは空の上だった。
落下はせず、ただ空に浮いている。
「これが...シャングリラ・フロンティアか。」
「想像以上に奥が深いようだ。」
「さて、こういうゲームにはステータス画面がある筈だ。」
ステータスはとても大事な項目である。
現実においても同じことだ。
力が他者より多ければ力仕事を任せられ、頭が良ければ事務作業などの作業を任せられるだろう。
ケテルはゲームおいて、自分のステータスや育成方針に合ったゲームプレイをすると決めている。
力に割振ると決めたなら前衛で活躍するし、魔力に割振ると決めたなら後衛でバフを焚いたりしている。
当然、このゲームにも
筋力が高ければより強い武器を持てるし、魔力が高ければその分より強い魔法を撃てる―と言った具合だ。
彼は慣れない操作に戸惑いつつも、ステータス画面を表示する。
PN:ケテル
レベル:1
職業:
体力 320 魔力 420
スタミナ 180
筋力 160 敏捷 140
器用 200 技量 260
耐久力 150 幸運 90
装備
右:
頭:
胴:
腰:
脚:
所持金:12000マーニ
スキル
・オーサライズ・ブースト
10秒間全ステータスを1.2倍。
クールダウン15秒
・イグナイト・ブレイブ
発動中、どんな攻撃でも1度だけ耐える。
成功時クールダウン25秒、失敗時100秒
・ルーメン・エディット
20秒間、範囲内の攻撃の属性を書き換えることが出来る。
クールダウン100秒
魔法
・アナザーレルム
無詠唱。
知覚できる範囲の好きな場所に移動可能。
戦闘時使用不可。
・レルムスワップ
無詠唱。
戦闘時、味方と自分の位置を入れ替える。
・
無詠唱。
20秒間、範囲内の味方の全ステータスが1.35倍。
「...これって相当強いよな。」
あまりの強さに絶句するケテルくんなのであった。
ちなみに神様の強さ順としては
青い創造主≦黒い支配者<赤い満月くらいです。
現時点のケテルくんでは赤い満月に太刀打ち出来ないので、今後成長する予定です。
黒い支配者の力の獲得時期(アニメ5話をこっちの2話として)
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サンラクラビッツ訓練(5分間生存のやつ)
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ウェザエモン戦直前
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ウェザエモン戦後
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アニメ22話くらい