赤き大地の夢は遠く AnotherMars2207   作:くコ:彡の本棚

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 シリーズを支える皆川ゆか先生の連載『ヤマトメカニクス』をイメージして書きました。自分の二次創作において初となる完全オリジナル艦となります。


登場艦艇解説 ガイゼンガン兵器群・最終戦艦"イシュタルム"

全長:1400m

全幅:660m

 

武装

・雷撃旋回砲×1(戦略砲撃システム"インフィナイト=カノーネ")

・五連装徹甲砲塔×4

・連装大型ビーム砲×2(カラクルム艦橋砲)

・連装ビーム砲×2(カラクルム艦橋砲)

・ドラム式発射管×2

・輪胴砲塔(カラクルム主砲)×18

・輪胴砲塔(ナスカ主砲)×13(両舷に5、艦橋付近に3)

・量子魚雷発射管×14

・ミサイル発射管×24

・対空輪胴砲塔多数

 

デスバテーター×50機

ニードルスレイブ多数

 

 西暦にして2202年。ガトランティス帝星司令部において、メダルーサ級重戦艦の後継となる新型戦艦の開発計画が策定された。メダルーサ級の突破力と前線指揮能力、カラクルム級戦闘艦の堅牢さと広域制圧力を兼ね備える虎の子として、である。

 

 そうした折に転がり込んできたのがアベルト=デスラーである。大帝の命でガミラスの科学奴隷に建造させた座乗艦"ノイ・デウスーラ"は帝星司令部の指示で新型戦艦の設計データをベースとしており、試験艦としての側面を有していたという。

 デスラーの背信と逃亡で艦そのものは失われたが、データの蓄積は十分以上だった。テレサの啓示を受けた地球への侵攻が既定路線となったことで、既に完成していたアポカリクス級航宙母艦と合わせる形でスケールアップが行われる。

 

「最終戦艦」との艦種名もこの時与えられた。新設する最後の艦種、戦艦の完成形であるとの意味が込められており、地球侵攻がガトランティスの軍事行動における分水嶺であったことが窺える。

 

 しかし、"ヤマト"がテレザートを解放したことで全ては頓挫する。テレザートの失陥は、ガトランティスの戦略兵器運用を根底から支えるガイゼンガン技術の喪失を意味しており、それを基幹とする最終戦艦の稼働が不可能となったのだ。

 

 ガイゼンガン技術は単なる機関出力増強に留まらず、艦の伝導系全てを暴走、爆発させかねない戦略兵器(カラクルム級の雷撃旋回砲など)の使用を可能とする高度なエネルギー制御法を内包している。空前の巨軀に大量の砲熕兵器を搭載した最終戦艦を飛ばす唯一の術が、失われたということである。

 

 最終戦艦が艤装途中で係留されたまま、ゴレム起動によるガトランティス滅亡の時が訪れる。その際に死を免れた残党が宇宙各地に散っていったのだが、アポカリクス級の艦長を務めていたエルダイン提督の一派が混乱の最中に最終戦艦を持ち出した(主要区画ごとに分解されていたため、輸送は比較的容易だった)。

 

 彼らの根拠地となる岩石惑星で組み上げられ、それでも竣工の目処が立つこともないまま迎えた、西暦2206年初頭。エルダインの軍勢はその艦を鹵獲した。

 時空結節点を越えて漂流した、デザリアムの試作戦艦(殲滅型戦艦"グロデーズ"の原型)。そして生命維持機能の大半が停止し、昏睡状態に陥った艦長である。

 

 一年あまりをかけて千年後のテクノロジーを解析したことにより、最終戦艦の時は再び動き出した。

 

 主機関は巨大艦仕様のガトランティス製機関、そして補機には再現された位相機関が導入されている。ハイブリッド機関という発想は無論、"ノイ・デウスーラ"の運用データから来るものであるが、それに留まるものではない。

 後の"グロデーズ"での無限ベータ砲発射メカニズムである量子場操作と重力変調により、余剰エネルギーを亜空間に放出することで、ガイゼンガン技術による動力制御を擬似的に復活させたのである。

 

 さらにデザリアム艦の特徴的な防御システムである位相変換装甲……即ち逆相波照射による砲撃の無効化、可視光遮断によるステルス化の実現にも成功した。

 

 無尽蔵とも言える機関出力に支えられた砲熕兵器はいずれも強力である。メダルーサ級の主砲である五連装徹甲砲塔を計四基備える他、カラクルム級の艦橋連装砲に輪胴砲塔、近接戦闘および対空防御用の輪胴砲塔も多数装備している。

 艦前部両舷にはミサイル発射管、後部両舷には量子魚雷発射管を配しており、アポカリクス級と同様のドラム式発射管(ビーム・爆雷兼用)で弾幕を展開することもできる。

 

 極めつけは雷撃ビットを展開しての戦略砲撃である。本来カラクルム級数十隻単位で行われる"カノーネ・プロトコル"(規模により"レギオネル=カノーネ"、"インフェルノ=カノーネ"など)を、単艦で発動できるのだ。

 そのうえ、先述したエネルギー制御を応用することで、機関のオーバーロードを防ぎ、艦を犠牲にすることなく何度でも発射可能となっている(雷撃ビットの再生成に相応の時を要するため、短期間での連射はできない)。

 

 エルダインは奪取に成功した時、最終戦艦に"イシュタルム"の号を与えた。

 それは古代ゼムリア神話における知恵と破壊を司る女神の名である。人間に火と鉄を与えて文明の礎となった一方、一度怒り狂えば天地を焼き尽くすまで殺戮を止めることはなく、世界は幾度もリセットを繰り返しているのだという。

 

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