赤き大地の夢は遠く AnotherMars2207 作:くコ:彡の本棚
全長、全幅、全高:通常仕様と同様
武装
・第一主砲である30.5センチ三連装収束圧縮型衝撃波砲を、51センチ連装陽電子衝撃砲に換装
西暦2202年末から2203年にかけて、地球ではガトランティスの太陽系侵攻を見通した大規模な軍備増強が進んだ。
いわゆる"波動砲艦隊構想"に基づく波動砲搭載艦の増産、既存艦艇を対象としての波動砲換装が主であったが、時間断層工廠では新技術や新素材の開発、実験も行われていた。
中でも、次世代型の人工コスモナイト合金は予想以上の成果を上げた。
熱と衝撃に高度な耐性を持っていることはもちろん、瞬間的な高熱を加えられた際の復元力と、冷却効率について、きわめて優秀な実験結果を残したのである。
それが一つの新兵器として結実したのが、51センチ連装陽電子衝撃砲だった。これまで地球で開発された通常艦載砲として、最大口径を誇る。
設計段階から、ドレッドノート級主力戦艦に搭載することを前提としていた。発砲時の反動を支えきるのに、金剛改型宇宙戦艦では不安があったのである。
砲熕兵器としてのコンセプトは、有効射程の徹底的な延伸と、弾速の大幅な向上にある。前者は収束波動砲と同等にまで達し、後者は通常の三連装砲の二.五倍にのぼった。
その秘密は、波動砲の予備エネルギー転用にある。アンドロメダ級宇宙戦艦の重力子スプレッドと同じく、波動砲用の余剰出力を利用して、射線上に加速力場を形成しているのだ。
陽電子ビームだけでなく、三式弾のような実弾兵器もその恩恵を受けており、通常三連装砲のショックカノンと遜色ない射程、運動エネルギー増大による貫徹力上昇が実現している。
射程が飛躍的に伸びた一方、測的システムがそれに追随しうるかは未だ改善の余地があり、後述する実戦においては、パシフィック級パトロール艦とのデータリンクを駆使しての照準が行われた。
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西暦2203年。既に就役していた十隻の有人型ドレッドノート級の第一主砲と換装する形で、初の実戦投入となる。
折しもガトランティスの牙城たる彗星都市帝国が正体を現し、土星沖に展開していた"アンドロメダ"以下の主力艦隊が甚大な被害を蒙った戦況であった。
その前哨戦において、エンケラドゥス守備隊に対し猛威を振るった波動防壁中和型自爆艦(ガトランティス呼称:イーターⅠ)への早期対処の意味合いも強い。
かくして51センチ砲を搭載したドレッドノートは、火星の絶対防衛線に布陣した地球・ガミラス連合艦隊に組み込まれ、ガトランティス艦隊を正面から迎え撃つこととなった。
その一隻に搭乗した砲術士官の坂巻浪郎(イスカンダル航海時は"ヤマト"第一主砲塔キャップ)は、この戦いで51センチ砲を与り、長距離射撃記録の最高を更新している。
戦後、健在だった艦の一つに"だざいふ"があり、戦役時に地球・ガミラス間の航路確保を担っていたアナザーマーズ基地駐留艦隊の総旗艦として配備された。
ガトランティスとの戦闘で前の旗艦が大破、先の司令も負傷して退役したためである。