ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】   作:レイヴェル

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どうも、レイヴェルです。
ExでLP60払ったんですが、曲が変わる直前にクラッシュしてLPが溶けたのでiPhone投げました。
見事に傷つきましたよ。ははっ(白目)


怪しい視線 2

「どういうこと?...前はあぁだったって...」

「いやな。木村にお前注意したろ?」

「えぇ....それが?」

 絵里は怪訝な顔をする。

「その時の雰囲気、態度、対応、全てが昔の俺まんまだったのさ....」

 そう言いながら神綺は雲1つない空を見る。

「....それがどうしたのよ」

「....昔の俺とお前が重なったのさ。だからその時の俺の状況と似てるかを聞いてたらドンピシャリってわけ」

  絵里は少しの間神綺の言った言葉を頭で整理した。

「ん?じゃぁ、今の斎藤君はどうなのよ。」

「今か?今はお陰さまで友達もできましたよ」

「っ」

 絵里は友達というワードに反応してしまった。絵里には友達と言える子がいないから....

 絵里のその反応を神綺は見逃さない。

「いないんだろ?友達」

「っ......」

「無理して言い返さなくてもいい。別におかしくない」

「どうしてよ!」

 絵里にしてみれば我慢ならなかった。自分の心を見透かされて馬鹿にされているようだったから。

「言ったろ?今のお前は昔の俺だ。大体はわかる」

「.....じゃぁ、どうやったら友達ができるの?」

「んぁ?すまん聞こえなかった。もう一回言ってくれ」

 絵里は吃るような声で小さく言った為、神綺には聞こえなかった。

「っ! どうしたら友達はできるかって言ってるのよ!」

「っ!? お、おぃ.....もう一回言ってくれとは言ったが...大声で怒鳴れとは...」

「いいから!どうなの!」

 絵里の必死さに神綺はふざけられる余裕もなく。深呼吸をして落ち着いてから話し始める。

「.....俺の場合はあるキッカケのおかげだったんだ」

「キッカケ?」

「あぁ、転校生が来てな。そいつが俺の横の席だったんだよ。そしたらそいつが俺に、『友達になってください!』ってな。それからだよ、俺とそいつは友達になってな....世界が変わったよ。なぜかその後は友達も出来たし、クラスにも溶け込めたんだ」

「........」

「簡単だったんだよ。昔の俺や、今の絢瀬は殻に閉じこもってる状態なのさ」

「....殻?」

 なぜかその単語だけが心に響いた。

「あぁ。普通ならすぐに割れる殻も、俺らは特別固くて丈夫だったんだろう。割れなかったのさ。だから、誰かに割ってもらわなきゃならない」

「誰かに?....自分じゃダメなの?」

 絵里にはさっきまでの力強い声はなかった。不思議と神綺の言葉が心に染み込んでくるような感覚がするから....

「今まで自分で割れなかったんだぜ?なら誰かに頼むしかないだろ?だから俺はその転校生に割ってもらったのさ」

「そう.......なら、私にもそういう人が現れてくれるかしら.....」

 絵里は弱々しくそう言いながら綺麗な空を眺めた。

「ん?ここにいるじゃないか」

「えっ?」

 絵里はふっと神綺のことを見た。

「俺がその殻割ってやるよ。....友達になろうぜ、絢瀬」

「っ!」

 その瞬間、絵里の中で何かが消えたような。さっきまであった重りがなくなったような感覚が襲う。

「ま、絢瀬がよければだがな」

 そう言いながら神綺は右手を絵里の前に差し出す。

「......」

 だが絵里は口をぽかんと開けたまま動かない。

「あ、絢瀬?」

 動かない絵里が心配になり声をかけた。

「...ふふっ....友達....か」

 絵里は急に俯き、笑い始めた。

「ど、どうなんだよ....なるのか?」

 そんな絵里に軽く不信に思いながらも回答を待つ。

「えぇ......よろしくね、斎藤君」

 落ち着いたのか絵里は顔をあげ、差し出されていた手を握り返した。

「あぁ、よろしくな絢瀬」

-----------

「ねぇ、斎藤君」

「んぁ?」

 絵里はふっと気がついたことを神綺に聞いてみることにした。

「その、斎藤君が言ってた転校生って....女の子?男の子?」

「急にどうしたんだ?」

「いいから、答えて」

「女子だぞ、東條希。ま、もう転校しちまってもう会えないかもだけどな.....」

 そう言いながら神綺は俯いた。

「....好きだったの?その子のこと」

「どうだろうな。....それはわからないね、でも....会えるんなら会いたいかな」

「....そう」

「どうして急にそんなこと聞くんだよ?」

「なんでも、ただちょっと気になっただけ」

「あっそ」

 

 

「そうそう、斎藤君」

「今度はなんだよ....」

「本当はね、さっきあなたが言ったこと少し違うの」

「ふ~ん....どうせあれだろ?容姿の問題もあったんだろ?」

 そう言いながら神綺は絵里の髪を見る。

「っ....なんでもわかるのね」

「大体想像はつく。しかもお前ハーフかクォーターだろ?余計だわな」

 絵里は驚いた。自分から打ち明けてもないのに、選択肢にクォーターが入っていたからだ。

「あら、すごいわね。確かに私はクォーターよ」

「ほー....ま、クォーター以上にしては外国系が強い」

「なるほどね.....でもなんで容姿ってわかったの?」

 絵里にしてみれば疑問だった。小学校の時のことをあまり話していないのにだ。

「だって小学生だぜ?大人よりも子供はそういう周りと違う物を嫌う。どうせ、クラスにお前しかいなかったんだろ?外国系が強い奴」

「えぇ....」

「ま、お前のその生真面目すぎる性格も相まってだろうが....」

「どういうことよ、それ」

 真面目でなにが悪いのか。

「接しにくいんだよ。もっと肩の力抜けっての、周りからすれば冗談が通じないから話しにくいのさ」

「....難しいのね」

「お前だけだよ。そんなこと言うの」

「なによ!馬鹿にしてるの?」

 そこで初めて絵里が笑った。

「それだよ、それ。お前はたまには笑え」

「えっ?」

「さっきからそうだがブスーっとしてっから、周りが話しかけないのさ。たまには力抜いて休まないと持たないぞ」

「っ......」

 しかし返答はない。なぜなら絵里は俯いてしまっているから。

「ちょっ おい、どうしたんだよ....」

 まさか絵里が俯くと思ってなかったため焦ってしまった。

「いいえ....ただ、ここまで言ってくれる....私を見てくれる人がいなかったから....嬉しくて」

 そう言い顔を上げると絵里は泣いていた。

「おいおい....」

 大げさな、そう思いながらも神綺は、

「ほら、涙ふけ」

 ハンカチを絵里へと手渡す。

「あ、ありがと....」

「泣くとは思わなかったぜ....」

「うっ うるさいわね」

 キッと絵里は神綺を睨む。

「取り敢えず、これから俺らは友達だ。なにか困ったことがあれば俺に言え、相談にのるぞ。お前、なにかしら溜め込む節あるだろ」

「え゛っ」

 図星のようだ。

「はぁ.....とことん俺に似てるな。いいか?自分で溜め込んでもいい結果にはならんぞ?相談して、他人の意見を取り入れるのも立派な解決法だ。いいな?」

「わ、わかったわよ....」

 しかし、絵里は目をそらす。

「こいつ.....まぁ、いいさ。俺はもう帰るぞ?話も終わったろ?」

「そうね....ごめんなさい。こんな時間まで...」

「いいって、俺がわざとお前をここに呼んだんだ。構わないさ....それじゃぁな絢瀬。暗くならない内に帰れよ?」

「帰るわよ!....もう」

「ははっ じゃぁな、また明日」

「えぇ....また明日」

 絵里にしたら初めて言ったかもしれない別れの挨拶。不思議と体温が高くなるのを感じた。




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