ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】   作:レイヴェル

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 申し訳ない、日にちが変わってしまった。
 というのもことり生誕祭で昨日はアキバに出向いてまして...帰ってきたら疲れてそのままダウンしちゃいました。

てへぺろ

 ほんと甘い小説って書けない。辛い。




【閑話】埋め合わせ2 【南ことりちゃん生誕記念】

「ここだ」

「ここは....」

 神綺に連れてこられた喫茶店は、前に記憶がなくなった時に海未に連れてこられた喫茶店だった。そして勿論ここにことりは見覚えがある。

「先輩もここを知っていたんですね。ちょっと意外です」

 ことりにしてみれば神綺はこういう落ち着いた店は似合いそうではあるが、興味はないと思っていたので知っていることが意外に思えた。

「いや、俺も知らなかったんだが記憶喪失になってた頃あったろ?その時に海未に呼ばれて入ったことがあるんだ」

「...海未ちゃんに?」

 ズキン。そうなんか胸に引っかかりを覚えた。

「あぁ」

 ことりがこの喫茶店に来たのはファーストライブが終わった次の週に打ち上げとして3人で来たのが初めてだ。

 そうなるとそれより前に海未と二人で来たことになることをことりは理解し、無意識ではあるが胸を手で押さえた。

「...ことり?」

「っ なんですか?」

「いや...苦しいのか?体調が悪いのなら今すぐ帰ろう。無理はいけない」

 良くも悪くも神綺は優しい。だから神綺はことりの行動を見逃さずに慌てて近寄る。

 

(痛い...?なんで痛いのかな。そういえば前の部室でも....うぅ~わからないよぅ。でも先輩に心配してもらうとなんでか安心するな....)

 

 対することりは最近増えてきた原因の分からない感覚に疑問に思いながらも神綺に顔を覗きこまれて正気に戻る。

「っ!?」

「...本当に大丈夫か?昼飯なんかより家に帰って休むか?」

 神綺からしてみれば胸を押さえているということは肺か心臓が痛み、持病かなにかと思い家に帰ることを勧めるが、

「いえ、大丈夫ですよ」

「だが...持病とかか?」

「持病もありません。大丈夫です」

 痛みは引いた。それに持病は本当にない。昔は膝が弱かったが今は大丈夫だからノーカンだろう。

「....本当なんだな?信じていいんだな?」

「はい。大丈夫です」

 心配してくれるのは素直に嬉しいが、流石にお店の前で立ち止まり続けるのも問題だ。

「あの、ずっとここにいるとお店の邪魔に...」

「おっと、それもそうだな。...それじゃぁ行くか。悪いがご覧のとおり両手が塞がってるんでな、扉開けてくれ」

「あ、はい」

 

 

 

------------------

 

 

 注文したものを食べ終わり、おかわりを頼んだストレートティーを飲んでいると、コーヒーを飲んでいた神綺が口を開いた。

「なぁ、ことり」

「なんですか?」

「どうしてことりは衣装を作ろうと思ったんだ?今回も外注で良かったはずだが」

「....私にはそれしかありませんから」

「ん?どういうことだ」

 

 

 そう。私にはなんの取り柄もない。できるのは小さい頃からやっていた服を作ることだけ。

「私は小さい頃から穂乃果ちゃんと海未ちゃんについていくことしかしなかったので...」

「...それはなぜ?と聞くのはアレか」

「いえ、大丈夫です。.....私って実は昔、膝が悪かったんです」

「左膝のか?」

「...やっぱり気がついてましたか」

「まぁな。でもそれがどう関係するんだ?」

「私がこの膝を直したのは小学校の低学年だったかな?その時までは膝が弱くて歩き方が今のようにいかずに少し変だったんです」

「...なるほど。からかわれたか」

「それもあるんですけど、同情されたりもしましたね。でも私はそれが辛かったんです」

「ま、からかわれるのは言い返せばなんとかなるっちゃなるが、同情された所で惨めな思いしか残らん。されて治るわけでもないし」

「そうなんです。でもあの頃はみんな小さくてそんなことわからないですから....」

「まぁ子供特有の悪気ない悪意ってやつだな。でも手術して治ったんだろ?」

「はい。日常生活に支障がないレベルになって、それからも色々トレーニングをして普通の人と変わらない状態にまで良くなりました」

「そりゃよかった」

「でもここからなんです。先輩も気が付かれた通り、遠くからならあまり目立たないんですけど、近くからだと跡がわかっちゃうんです」

「それでまたからかわれた?」

「少しですけどね。でもそれよりもまた同情されるのが嫌だったのであの時の私は膝を隠すために長めのスカートばかりを履いていたんです」

「ふむ。良い判断だと思う」

「でもそれも長くは続かなかったんです」

「諦めたのか?」

「いえ、穂乃果ちゃん達に止められまして。強引にミニスカートを履かせて学校に行かせられまして...」

「あいつは....なにやってんだ」

「あはは....あの時は抵抗ありましたよ。クセで膝を隠そうとしちゃったり」

「わからなくはないな。それじゃぁ穂乃果達に説得というか荒療治というか...表しにくいが考えは変わったのか?」

「はい。海未ちゃんに本心を見ぬかれて、穂乃果ちゃんに背中を押されて....目が覚めました」

「そうか。....変わってよかったと思ってるか?」

「勿論です。それに今考えればニーハイとかで隠すという手もありましたし」

 あの頃はまだそこまでファッションや衣装のことの知識はなかった。でも今ならそういう手も、あういう手もあったな。なんて思い返すことはよくある。

「ならいい。...でもそれとさっきの話となんの関係が?」

「結局、昔から私は何もないんですよ。穂乃果ちゃんには前に進む力が、海未ちゃんには全体をとらえて追求する力が。...でも私は二人に助けてもらってばかりで私から何かお返しをしたことがなかったんです。だからできることは、得意な分野というのもありますけど、力になれればと思って衣装作りを引き受けたんです。これで二人が笑ってくれればいいなって」

 これが今の私の本心。私は今も昔も、あの二人の後ろをついていくだけ。

 これからもそのはずで、これが自分の価値でもあると思ったのに、

「...でもそれは違うんじゃないか?いや、その思いを馬鹿にするわけじゃないが、ことりがあいつらに何もしてないってわけはないだろ」

「...え?」

「海未は確かに周りを良く見る。それは俺もわかる。だが、ことり。それはお前もだろう?お前は海未以上に周りを見て察知し、気を配ってるだろう?これは誰にでもできることじゃない」

「え、...え?」

 ことりには神綺が言っている意味がわからなかった。

 

 私が海未ちゃん達の力に?...それよりも私が海未ちゃん以上...?

 

「じゃぁひとつ質問だ。お前達3人が部室にいたとして、穂乃果が宿題かなにかを忘れていたとしよう。そして海未とことりは手伝ってくれとせがまれた。さぁどうする?」

「え?えっと....しょうがないので、取り敢えずどこまでおさえているかを確認して、時間があれば遡って復習ですかね」

「そう。そこだ。海未なら突っぱねるか、その場その場でわからないところだけを教えて終わりだろう。だがことりは当人の為になるようにちゃんと歩調を合わせようとする。そこは美点だと俺は思うぞ」

 今までもなんとも思わずにやっていたことを急に褒められたことに目を見開くことり。

「ことりは自分で思っているよりもあいつらの力になってるぞ。あまり表立って成果はでてこないが、確実にタメになっているのは俺が保証する。なんせこれでも数年の付き合いだ。それくらいわかる」

 今回は何故かカウンターに案内されたこともあり、先輩が私の頭を撫でてくれました。...やっぱり落ち着きます。

「.....ありがとうございます」

「お前は優しい。ただ流されるだけではなくて自分の中にちゃんとした芯を持っている。それは誇っていいものだぞ?ただ言うとおりに動いてくれる人間を優しいと言うやつはいるが、ことりのは違う。本当の優しさだ」

 でも今回はテーブルじゃなくてよかったと思います。...あ、店員さんと目があいましたね。

 ...どうやらこれを狙っていたのでしょうか、満面の笑みです。感謝感謝。

「先輩もお優しいですよね」

「ん?俺が?」

「またこうやって先輩は私に、私が本心では待ってたであろう言葉をポンポン言ってくれます」

「なんだそりゃ」

「いつもそうです。私がモヤモヤしていると先輩がわかっていたかのように言葉を投げかけてくれます。するとモヤモヤが晴れていくんですよ」

「...そうなのか」

「そして決まって頭を撫でますよね?」

 ちょっといい方を変えて言うと先輩は、

「え?あ、嫌だったか?なんていうか、頭って撫でられると落ち着くだろう?だからやってたんだが...」

 と慌てて頭から手を離します。それを見計らって、私は先輩の肩に頭を預けて寄り添っちゃいます。

「こ、ことり?」

 それに先輩は戸惑ってますが知りません。いつも落ち着いていて変化が乏しい先輩のちょっとした表情を見たくなっただけ。....多分。

「....やっぱり先輩といると落ち着きます」

「..ことりもか」

「も?」

 ということは私以外にも先輩と近しい人が...?

「希だ。あいつもよく同じことを言う」

 なるほど。....そういえば同居してるんだっけ。

「希先輩ですか~」

 でもそれを聞いたらまたちょっと胸が...締め付けられるような感覚が...

 すると私はポツッと

「先輩は...私をどう思いますか?」

「は?どう...とは?」

「私もわかりません。...ただそう聞きたくなったんです」

 そう。無性にこう聞きたくなったのだ。どんな結果でもいい、ただ答えを聞きたい。

「ふーん。....にしてもどう...か。んー お前達3人の中で成績がトップで、気配りに長け、顔スタイル共に抜群で、手先が器用で衣装も作れるときた。....完璧、としかいいようがないな」

「...ありがとうございます」

「正直、さっきのおばさんの言葉は勿体無いね。俺とことりとじゃ吊り合わないっての、なぁ?」

 というと香苗おばさんのことかな?

 でも私は逆。先輩と私じゃ先輩に申し訳ない。

「...そうですか?」

「ん?だってそうだろ?」

「私はそうは思いません。文武両道で顔もかっこいいですし、生徒会としての信頼度も高いですし、相談すれば絶対になんとかしようとしてくれる優しい先輩です。私からすれば先輩もご自分を卑下し過ぎだと思いますよ?」

「...そうか?」

「はい。私は嬉しかったです。先輩と私が付き合っている様に見られて」

 曇りのない本心。あの穂むらでの初対面の頃から憧れ、大きい背中を追ってきた私にしてみれば香苗おばさんの言葉は素直に嬉しかった。

 ちょっとだけだけど、憧れていた先輩と並べたような気がしたから。

「なら、よかったかな?」

 それからしばらく先輩に頭を撫でられた後、先輩に奢ってもらっちゃいました。

 

 

 

 

----------------

 

「今日はありがとうございました」

「なに、ちょっとした相談に乗れたのならお安い御用だ」

 こっちこそ、無理言って時間作ってもらったし。なんて苦笑いをする先輩もまたいいなと思っていると、慣れ親しんだ自宅に着きました。

「でも私一人だったら持てませんでしたもの、その量...」

 今見ても申し訳なく思ってしまうほどの布地の量。平然を装っている先輩ではあるが、何度が持ち方を変えているのを私は見ている。

「何言ってんだ。一人だったらこんなに買わんだろうに」

「え?」

「あのおばさんが止めるだろ?俺がいたからこんだけ買っても何も言わんかったんだ。それに関しては何も思ってないから気にすんな。なんせ俺が試されてるんだから。これくらい持って見せろっってな」

「.....ありがとうございます」

「いいって言ってるだろ?俺は日ごろことりに感謝しているんだ。これくらい返させてくれ」

「感謝ですか?」

「あぁ。お前がいなければ俺はずっと立ち止まっていた」

「...?」

 先輩の言っている意味がわからない。だって...

「自分が切り出したからじゃないから?希や穂乃果のお蔭だって?」

「どうして...」

「少しはわかるっての」

 すると先輩がいいか?と続けて重い右手を上げて器用に人差し指を上に向ける。

「色々理由はあるがな?この理由の根本は...ことり。お前がいなければ全て叶わなかったんだよ」

「...そうなんですか?」

 少し信じられないような話ではある。

「そうだ。ひとつ、お前がいなければまず穂乃果と海未は今ほど仲が良好とはお世辞にも言えないだろう。お前が仲裁に入ってようやくバランスがとれるぐらい個性強いからなあの二人」

 

 

「ふたつ、ひとつ目にならってお前がいなければスクールアイドルμ'sは生まれなかった。覚えているだろう?最初、海未が穂乃果に言われても拒否してたの」

 今でも覚えている。恥ずかしがってやらないの一点張りだった。

「だがその海未を動かしたのはことりだ」

 ....確かに私は海未ちゃんに穂乃果ちゃんが一人で練習しているのを見せたことはある。でもそれは穂乃果ちゃんが練習していたからできたこと。

「また穂乃果だと?たしかにそうかもしれない。言ったろ?お前達3人が集まってやっとバランスが取れていると。バラバラになりそうな2人を繋ぎ止めているのは誰でもないことりなんだ」

 

 

「みっつ、お前もファーストライブの動画見たろ?そのコメントの数割は衣装を賞賛するコメント、お前のデザインが受けいられている証拠だ。今あの再生数が伸びているのはことりの力のお陰なんだ」

 あまり気にしたことなかった。でもそう言ってもらえると...嬉しい。自分が認められたような気がして。

 

 

「そして最後。....少し恥ずかしいが、俺はお前達から元気をもらっているんだ。だから毎日練習も続けられるし、もっと輝かせてやりたいから練習メニューを作る力も入るってもんだ。ぶっちゃけ興味で続けられるものじゃないからな」

 これには驚きを隠せない。私達はこんな近くの、しかも先輩にも元気を上げられていたなんて...これは穂乃果ちゃん達に報告しないと。

 

「何度も言うがお前がいなければ今はなかった。だから感謝しきれないのさ。ありがとう、ことり」

「そんな...お礼だなんて」

 自分には勿体無い。

「いいんだよ。受け取ってくれ。っと、あぁそうだ。ちょっとこっちの荷物だけ持ってもらえるか?」

「え?あ、はい...おっと」

 急に左手を前に出されて荷物を受取る。でも予想以上に重くて少し前かがみになってしまう。

「おぉ、すまない。重かったか。少し我慢してくれ」

「い、いえ..大丈夫です」

 こんなに重いものを先輩はずっと...気にしないでくれなんていわれたけど流石にこれは無理かも。

 

 そんなことを思っていると先輩は肩に掛けていた鞄からちょっとした箱を取り出した。

「はい、これを受け取ってくれ」

「...これは?」

「俺のほんの気持ちだ」

 そう渡されたのは可愛くラッピングされた箱。...中が気になる。

「開けてもいいですか?」

「あぁ、いいぞ」

 貰った前でラッピングを破るのはアレだけどどうしても気になる。なんせ初めて貰ったプレゼントだもの。

 そして開けると、

「うわぁ....」

「悪いな、こういうプレゼントっていうのか?贈り物はしたことなくてな。だからといって相談できるものでもないし...嫌だったら捨ててくれ」

 と言われるものの、中はマカロン?の様な形をしたカラフルなバスボールだった。

「形に残るような物にしようとしたんだが、なんだかそれだと使ってくれと強要しているようでな。これならそのまま誰かにあげられるし、捨てるのも楽だろ」

「捨てるなんてもったいない!すごい嬉しいです♪」

 まさかプレゼントを貰えると思っていなかったのだ。しかもこんなに可愛い物とは...

「ならよかった。....日頃の疲れをそれで少しでも癒やしてもらえればとな」

 と恥ずかしいのか目を逸らす先輩がまた新鮮で面白いです♪

「ありがとうございます!これなら疲れも吹っ飛びますよ!」

「ははっ なら願ったり叶ったりだ。よかったよ」

「本当に今日はありがとうございました」

 こんなに嬉しいことはない。

「こっちこそ。楽しかったよ、衣装作りの大変さってのも垣間見ることができた気がするし。今度手伝えることがあったら言ってくれ」

「はい♪あ、先輩。荷物受け取ります」

 そうだった。こんなに喜んでいる場合じゃない。早く先輩から荷物を受け取らなければ先輩が可哀想だ。

「あぁ、そうだったな。ずっと家の前にいるのもあれだし...」

「上がられますか?お茶お入れしますよ?」

「いや、いいよ。それより玄関まで持ってくぞ」

「あ、いいですか?」

「ことりが持つには重いからな...片方だけでギリギリだったんだから」

「えへへ....」

 ちょっと鍛えたほうがいいのかな?

 

 

 

 

「はいよ。ここなら邪魔にならないだろ?」

「なにからなにまでありがとうございます」

「力仕事は男がやるもんだ、気にするな。....んじゃ俺は帰るぞ。付き合ってくれてどうもな」

「こちらこそ♪」

 そう言って先輩が玄関を開けようとした時に私は閃きました。

「あっ 先輩!」

「ん?」

「ちょっと髪にホコリが...」

「なに?」

 と手でガシガシとホコリを取ろうと髪を掻き始めましたが一向にとれる様子はありません。なんせそんなのありませんもん。

「あ、取ってあげます」

「そうか?悪いな」

「それじゃぁ、少し屈んでもらえますか?」

「あぁ」

 きました。これを待ってました。前はジャンプじゃなきゃ無理でしたけどこの高さなら....

 

 

 

 

 

「っ」

「えへへ、今日はありがとうございました!」

「え?あっ ちょっ」

 ちょっと恥ずかしいので背中を押して一秒でも速く扉を閉めなければっ。

 パタン

 

 

 

 ...ふぅ。今鏡見たら顔赤いんだろうなぁ。

 

 

 

 

 私、南ことりは斎藤先輩が好きです。

 

 

 

 

 

 でも、今日感じた胸の痛みはわかりません。これからわかるんでしょうか....

 

 

 

 

 

 




 閲覧ありがとうございます。


 感想とか色々お待ちしてますので、気軽にオナシャス。


 ことりが最後なにをしたか?ご想像にお任せします。


 てか最近フッと思ったことが1つ。
この作品を読みに来てくれる方は何を求めてきてくださっているのでしょう。
ちょっと気になりました、はい。
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