ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】   作:レイヴェル

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 どうも、レイヴェルです。

 あ^~連日投稿久しぶりなんじゃ^~


第118話

 あぁ...憂鬱だ。自分で蒔いた種とはいえ、こうも早く...いや早いのは当たり前か。

 

「ふぅ...」

 

 にしてもまだなのか?待ち合わせ時間は過ぎて...っと、主役のお出ましだ。

 

「遅かったな」

 

「ごめんなさい。凛達に捕まっていました。...けど本当の理由を言う訳にもいかなくて」

 

「そりゃそうか。それじゃ行くぞ、あまり時間はない。...そうだろ?真姫」

 

「...はい」

 

 さぁて、どうしますかねぇ。

 

 

 

 

-------------------------

 

 事の始まりは昨日のことだった。

 

 ことりが帰ってから数分後、入れ替わるように希がバイトを終わらせて帰ってきた。

 

「ただいま~神綺君」

 

「おかえり、それとお疲れ」

 

「お疲れ~ それよりも風邪は大丈夫?なんか楽そうに見えるけど」

 

「薬が効いてるのさ。それとさっきことり達が見舞いに来てくれてな、洗濯とか風呂洗いをしてもらっちまった」

 

「ありゃ、そりゃ嬉しいねぇ...あ、じゃぁすぐ沸かしちゃうね」

 

「あいよ」

 

 俺自身も体調が良くなったことから宿題に手を付けようと自室に戻り、机にふっと視線を移すと、置き手紙のようなものが置かれていた。

 

「...ん?」

 

 自分で書いた覚えはなかったからことりか誰かだろうと思って読んでいくと、とんでもないことが書いてあった。

 

 これを書いたのは真姫であり、そして肝心の内容は。

 

「ついに...きたか」

 

 『父にバレたかもしれない』と短なものだったが、俺の気を引き締めるには十分すぎる破壊力であった。

 

 

 

 

 

 

 

 その置き手紙を見てからの俺の行動は速かった。

 

 まず真姫に真意を電話で聞き、自分の解釈が間違っていないかの確認を取り、そして穂乃果達にこれからの数日間の日程を確認し、希のバイト日程を確認し、最後に真姫の暇な日にちを聞いた。そしてそこから割り出せる空き時間を狙って話し合う。それが俺の出した最初の手だった。

 

 ただ幸運にも、翌日である今日が空いていた為、放課後にすぐ会おうという結果になり冒頭のやり取りとなる。

 

もう気が付かれそうなのであれば、思い切ってこちらから切り出してはどうかという真姫の考えに俺がノッた形だ。

 

 だが覚悟はしていたが怖いものがあるな。

 

 相手はデカイ病院のトップだ。こんなちょっとアイドル経験積んだだけの俺がどうにかできる人間じゃないことはわかっている。...けど自己満足の為にはどうしてもやらなければならない。

 

「場所はどうするんですか?」

 

「いい場所がある。落ち着いた、話のできる場所が」

 

 そんな場所、一箇所しかない。...海未やことりと行ったあの喫茶店だ。

 

 

 

----------------------------

 

「それでは、ごゆっくりと」

 

「ありがとうございます」

 

 これで何度目かわからないくらい利用している喫茶店へ入ると神綺は周りにあまり聞かれないであろう席へと進み、最低限の飲み物を注文した。

 

「こんなところが...」

 

「俺にはとても合ってる喫茶店でな...落ち着きたい時とかはここに来るんだ」

 

「そうなんですか...」

 

 さて、いつもなら前置きとかから入るが...単刀直入に行こうか。

 

「それでだ真姫。実際の所はどうなんだ?親父さんにバレたのか?」

 

「直接は言ってきてませんが、確実に何かあることには感づいています」

 

「真姫の母親の方はなにか言ってきてるのか?」

 

「幸い、ママは私のことを応援してくれているので、私と対立...なんてことはないと思います」

 

「そうか」

 

 まずまず、といったところか。両親に反対されれば辛いが、片方だけなら母親の方もなんとか味方にできれば心t...いや、駄目だ。

 

 ...俺らしくないな。すぐに他人に頼ろうとするとは。これは俺が言い出した問題だ、俺がやるべきであり、巻き込むものじゃない。だから穂乃果達からもこの問題は遠ざけたんだ。

 

 慌てるな、俺。一つ一つ、確実に段階を踏め。

 

「...ふぅ。なぁ真姫」

 

「なんですか?」

 

「いまここで確認したい。お前は今でも、あの時と変わらずにスクールアイドルをやりたいと心から思っているか?」

 

「...え?」

 

「答えてくれ」

 

 もしここで気が変わっているのであれば、これから考えることも水の泡になる。

 

 こうやって相談に来てくれたということはそういうことなんだろうとは思う。だが万が一にすれ違いがあればそれで終わりだ。

 

「...私は今もあの気持ちは変わりません。これからもスクールアイドルでいたいです」

 

「そうか」

 

 それを聞けて一安心だ。

 

「凛や花陽もそう。同じμ'sでやってきたから、今日だって一緒に帰ろうと誘ってくれた。...けどもし今もμ'sに入っていなければ、私は一人でしたから」

 

「居場所、ってわけか」

 

「はい」

 

「...なるほどな。じゃぁ次だ。...もしお前の親父さんがお前の話を聞いてくれずに蹴った場合、真姫はどうする?」

 

「先輩がどうにかしてくれるんじゃなかったんですか?」

 

「いいから、答えてくれ」

 

 そうだ、俺は確かにどうにかすると無責任ではあるが言った。だがそれであっても聞かなければならない。これもさっきと同じ理由だ。一つ一つしっかりと...

 

「そうですね。...家を出ます」

 

「...は?」

 

 今なんと言った?

 

「家を出ると言ったんです」

 

「お前...何言ってるかわかってるのか!?そんなことしたらお前は...」

 

「はい。医学部どころか、μ'sも無理ですね」

 

 キッパリと言うな...

 

「けど、先輩はそうならないように、説得してくれるんですよね?」

 

 ...あぁ、そう来たか。

 

「俺を試すということか?」

 

「そんなつもりはありませんよ。先輩が絶対にやってくれると信じているから、こんな無茶も言えるんです」

 

「お前なぁ」

 

「私は本気です。勿論、パパに負ける気はありませんけど、もしそうなった時は...先輩の家に居候しますから」

 

「...は?」

 

「だって先輩が説得すると言い切ってくれたから私はこの道を選んだんですよ?なのに失敗しても責任取らないつもりですか?」

 

「そういうわけじゃないが...お前自分が何言ってるかわかってるのか?」

 

「わからないほど馬鹿じゃありません。凛と一緒にしないでください」

 

「...はぁ、わかったよ。お手上げだ...ただし、今言った言葉は忘れるなよ?」

 

「え?」

 

「お前も頑張れ、俺だけが取り繕ったところでそうしたいと決めた本人が迷ってたんじゃ話にならん。それに親父さんは大人の汚い世界も度々見てるだろう。こういう話の場のやり取りの仕方も知っているだろうから、お前を嵌めようと墓穴を掘らせるかもな」

 

「そんな!パパが私にそんなこと...」

 

「馬鹿言うな。相手は親だぞ?しかもお前の進もうとしている道に納得いかないから反対しているんだ。良いように言いくるめられたっておかしくない」

 

 しかも中々に親ばかなところがあるあの人だ、今真姫が進む道が茨の道であることも薄々わかっているはず。ならば絶対に安全な道に誘導しようとしてくるはずなんだ。

 

「......」

 

 ...っと、これは不味いか。このままだと逆効果で親父さんのことを嫌いかねんな、フォローしないと。

 

「だが俺が親でもそうする。いや、そうせざるを得ない」

 

「...なんでですか?」

 

「簡単なことだ。自分の娘には安全な道を進んで欲しいからしかないだろう?そんなスクールアイドルというポッと出でしかも体が資本のモノときた。ハラハラしないわけがないだろ」

 

「...確かにそうですね」

 

「だから真姫の親父さんの気持ちもなんとなくだがわかる。...それでもお前はどうする?続けるか?辞めるか?」

 

 おそらく今まで真姫は親父さんの気持ちは頭になかったはずだ。だからこそ相手の思っているであろう心情で伝え、心を揺さぶる。

 

「.....」

 

 まぁ即答はできないだろう。だが、これで決断をした時は、そう簡単に揺るがない決意になる。なんせ自分の心と葛藤した末にたどり着く答えなんだからな。

 

 幸い今日はまだ時間がある。...ここは客もあまりいないし、精々悩んでくれ。

 

「....決めました」

 

「...早いな、それで?」

 

「私は...まだ続けます。先輩達と一緒に」

 

「その理由は?」

 

「最初に言いましたがあそこは私の1つの居場所であり、繋がりでもあります。それを切りたくはありません」

 

 ...なるほど。だが、それだけか?余りにも薄っぺらい。

 

「それと...私を変えたいんです」

 

「どんなふうに?」

 

「わかりません。けど、あそこには何かある。それはわかりました。なんせ私は現に歩き始めましたから。高坂先輩に引っ張られ、斎藤先輩に背中を押してまで貰って気がついたんです」

 

「そうか。......わかった」

 

 これならば合格だ。

 

 前者の様な理由はすぐに崩れる。それは真姫以外がμ'sを辞めてしまったらその理由は成り立たなくなってしまう。

 

 だが後者なら違う。何があっても自分を磨き続ける為に努力をする理由となる。これはかけがえのない信念に通ずるものがあると俺は思う。

 

「それならもう心配ないな。......いいか真姫。俺は宣言した通りに絶対にお前をスクールアイドルとしてやっていけるように親父さんを説得する。だがこれだけは言わせてくれ。無茶はするな」

 

「無茶...ですか?」

 

「あぁ。親父さんに何を挑発されたとしても、絶対に自分には無理だと思うモノであれば潔く身を引け」

 

「でもそれだと...」

 

「それこそ相手の思う壺だ。それで言質取られたら厄介だ」

 

「....」

 

「安心しろ。そこは俺がフォローするし、俺にも考えがある」

 

「...信用して良いんですね?」

 

「あぁ。お前があの時信じてくれたように...今回も信じてくれ。俺は逃げない」

 

 絶対にあの子のような結末にはさせない。何があってもだ。

 

「...わかりました。それじゃ、よろしくお願いします。斎藤先輩」

 

「...了解」

 

 俺の考えが吉と出るか、凶とでるか....ま、取り敢えずはゲン担ぎに神田明神に行くとしますかね。

 

 

 




 閲覧有り難うございます。

 中々急展開になってますがついてきてますか!?ついてきてくださいねぇ!


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