ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】   作:レイヴェル

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 どうも、レイヴェルです。


 いやはやこりゃ参った。
 本当は今日投稿するつもりは無かったんですけどね、明日から海未ちゃんのスコマということで急いで執筆を終わらせました。

 なんせ明日は一日中海未ちゃんのイベントに集中すると思うので、書く時間なんてありませんから。

 今回も3枚取り目指しますぞ!


第126話 僕らのLIVE 君とのLIFE

 

 

 

 

  俺達は運がいい。雲が少しあるだけで、快晴一歩手前の晴天だ。

 

 

 

 

 オープンスクール2日目の日曜日...今日はμ'sの特別ライブが行われる。これで評判が良ければ存続、イマイチならば廃校となるだろう。

 

 けれどやることはやったつもりだ。絵里があの時言ったように俺達は一週間という短く限られた時間の中で、死ぬ気で練習を重ね、成功することだけを考えて走り続けてきた。

 

 そしてその真価を発揮する時が来た。

 

 

 

「神綺君?」

 

「...絵里か」

 

「何ぼーっとしてるのよ。そろそろ説明会よ?」

 

「あぁ、わかっている」

 

 俺達は今、オープンスクールで行われる学校説明会の打ち合わせを終わらせて、校舎の方からゾロゾロと体育館に向かってくる受験生やその親御さんが変な所に迷い込んだりしないように案内をしていた。

 

 だがこれに関しては、生徒会だけの仕事ではなく、各学年の成績優秀者が有志として駆りだされ、手伝ってくれているから俺や絵里みたいな上の立場の人間は実はやることが少ない。

 

 だから俺は時間つぶしがてらこの後行われるμ'sのライブ場所である校庭の方をぼんやりと眺めながら今までの事を振り返っていたのだが、絵里に言われた通り、説明会開始までもう10分を切っていた。

 

「にしても思ったより人がいるんだな。今の1年生を見てるからもっと疎らなのかと思ったが」

 

 今年の1年生が1クラスに対し、今観察した限りでは、パッと見でも3,4クラス分の受験生が見受けられた。

 

「それだけ私達のライブを見に来てくれているのね。と喜ぶべきかしら?」

 

「そうだといいが...音ノ木坂中学からUTXに行く奴も多いからな、案外先輩後輩の付き合いで偵察に来てるのかもしれないぞ?」

 

「それならそれで好都合よ。ここで音ノ木坂の魅力を伝えて寝返らせるわ」

 

 ふふんっ。とドヤ顔で言い切る絵里に俺は思わず口元が緩む。

 

「な、なによ...」

 

「自信があるのはいいが、慢心はするなよ」

 

「わかってるわよ。皆の為に、それに自分の為にも頑張らなくっちゃ」

 

「俺も陰ながらサポートはする。今までの練習の成果を惜しまず出してくれ」

 

「勿論!」

 

 絵里は自信過剰になる様な人間ではない。そんな絵里が自信満々に言うということは、それだけ自分に満足のいく結果を練習で出しているということ。

 

 ま、強いて懸念材料があるとすれば、それは緊張だろうか。

 

 なんせ絵里はバレエのコンクールに出るほどの実力だったとはいえ、スクールアイドルとしてのステージは今回が初めてだ。それによる緊張で踊りや歌に支障がでなければ、なんら問題はない。

 

 

 

「...行きますか」

 

 ともあれ俺がする事は一つ。

 

 これからの説明会で少しでも音ノ木坂を受けようと受験生に興味を持たせることだ。一人でも多く興味を持ってくれれば、それだけ廃校阻止に繋がるし、元々見る気がなかった人もライブを見に来てくれるかもしれない。

 

 

 

 あいつらが頑張るんだ。俺もやるべきことをする。副会長として、μ'sのマネージャーとして。...そして自分の為に。

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 ライブ開始まであと20分。

 

 各々が衣装の具合と、ライブのポジションを確認していた。...のだが。

 

「うぅ...やっぱりスカートが...」

 

「いい加減慣れようよ海未ちゃん!」

 

「前のPVの時は何も言ってなかったじゃない...」

 

「あの時はスカートじゃなかったんだよ」

 

「そういえばそうね...」

 

 もうすぐ本番だというのに何をしてるんだか...

 

 少し前に全員着替え終わったと聞いたから楽屋にしている教室に来てみれば、海未がスカートの裾をこれでもかと下にずらそうと奮闘していた。でも元々ミニスカートとして作られたものであり、本人用に調整もされている。想定された場所よりも下にしようとすれば、ヒップの問題で限界が訪れるから全く進展はなく、それを理解してしまった海未は脱力して項垂れた。

 

 俺個人としては、少しでもくだらない事で緊張を紛らわせて出来るだけ自然体でライブに臨んで貰えるのなら、それに越したことはない。

 

 だが俺自身、マネージャーとしての責務がある。

 

 俺はここで最終チェックを終わらせたらステージの方の音響チェックをしなければならない。

 

 まぁチェックと言っても今回はファーストライブの時と同じく、穂乃果達の同級生であるヒデコ、フミコ、ミカの3人に協力して貰っている。だから実質的な作業はあまりしていないのだが、チェックをして欲しいと1時間前くらいにメールが送られてきたものだから、無視するわけにはいかない。

 

「海未、取り敢えず諦めろ。今更衣装変更なんて時間はないし、いつかは通る道だ」

 

「....わかりました」

 

「よし。...いいかお前ら。完全に自然体でライブに臨めと言った所で出来ないのはわかっているからそんなハードルの高いことは言わない。ただ全力で臨め。なんせ結果によってはこれがお前達の最後のライブになるかもしれないからな。悔いが残らないように日頃の成果、出してくれよ?」

 

『────はい!』

 

 ...これなら大丈夫だろう。海未も切り替えが早いものでもうやる気になっている。

 

 全く、最初からそうでいて貰いたいものだ。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

「あ!遅いですよ斎藤先輩!」

 

「悪い。さ、すぐに確認しよう」

 

 μ'sの方はもうなんら問題ないと判断した俺は、急いで表へ出て音響を担当していた3人と合流し、機器の確認を開始する。

 

「マイクの準備は?」

 

「音量も音質もバッチシです」

 

「よし...後は曲だ。セットできてるか?」

 

「はい。今朝試験的に流した時に少し大きく感じたので下げました」

 

「わかった。そのままで頼む」

 

 あまりに大きすぎると近所迷惑にもなる。

 

 PRのつもりが反感を買いましたなんてお笑いだ。そんな面倒事は起こしたくない。

 

「でも...本当に良かったんですか?」

 

「何がだ?」

 

 あらかたのチェックを終え、後は本人達が出てくるまで待つのみとなった時。フミコが不安そうに聞いてきた。

 

「マイクのことですよ。アシストなしで踊るんですよね?」

 

「あぁ、そのことか。大丈夫、その為に今日まで発声の練習もしてきたんだ。風も無風に近いし、暑いことは暑いが、風で声が流されない事を考えればいいコンデションだと思う。幸い風邪を引いて喉が危うい奴も居ないからな」

 

「......」

 

 フミコが心配になるのも仕方がないだろう。なんせ講堂や教室と違い、今回は屋外だ。

 

 恐らく今回のライブはμ'sにとっても厳しいモノになるとは思う。なんせ屋外と屋内では音の伝わり具合が違うからな。声が小さければ、曲に負けてひどい結果となるだろう。

 

 しかしこんなことは最初から俺でもわかっていた。だからインカムでも用意して声を拾わせることもできた。

 

 だが彼女達は言った。自分達の全力で伝えたい、と。機械越しに増幅された声ではなく、自分達の肉声で、本心を伝えたい。そう言ってきたんだ。

 

「あいつらを信じろ。廃校になりたくない。その一心でここまで来たんだ。あいつらのその気持ち、汲みとってくれ」

 

「そうよフミコ。あんただって知ってるでしょ?穂乃果が小さい声で歌うと思う?」

 

「...ううん」

 

「きっと大きい声で歌うだろうな。それこそ校舎の中にいる人にも聞こえるくらいに」

 

「ちょっと斎藤先輩。大げさじゃないですか?」

 

「いいんだよ、そんくらいオーバーで。それでもあいつは軽々しくやりそうだがな」

 

「...否定できません」

 

「俺達のやるべきことはやった。後は...主役に任せるだけだ」

 

 ライブ開始まで後2分。ようやく校舎からμ'sがゾロゾロと校庭に顔を出してきた。

 

 するとどうだろうか。ライブを今か今かと待ち続けていた中学の制服を着た子達が黄色い声を上げて彼女達を向かい入れる。

 

「遂に始まるんですね...」

 

「音ノ木坂の歴史に残る瞬間に立ち会えるんだ。光栄だね...」

 

 さて、それじゃマネージャーとして最後の仕事といきますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は用意されていたマイクを手にとって穂乃果達の所へ向かった。

 

 

 

「準備はいいか穂乃果?」

 

「勿論です。今までで一番うまく行きそうです」

 

「そうか...それはよかった。なら、俺からお前達に言えることは一つだ。...いいか?」

 

 そこで俺は一呼吸を置き、各メンバーを一度見渡す。

 

 そして全員が一度頷いたのを確認すると、穂乃果にマイクを渡しながらこう言った。

 

「....健闘を祈る」

 

 さぁ...輝いてこい。

 

 

 

 

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

 

 

「あーあーテストテスト。....皆さん、こんにちは!私達は、音ノ木坂学院のスクールアイドル、μ'sです!」

 

 校庭に響き渡る明るく元気な声。紛れも無いμ'sのリーダー、穂乃果の声だ。

 

「私達は、音ノ木坂学院が大好きです!この学校だから、このメンバーと出会い、この9人が揃ったんだと思います。」

 

 思い返すのはこの一週間の出来事。慢心を取り払い、1から再スタートを切った彼女達は、本人達もビックリのスピードで踊りを飲み込み、息をピッタリに合わせて踊れるようになった。

 

 でもこれは今いるメンバーだったからこそ、できたのだろう。言い方は悪いが、誰かが余分にいても、反対に誰かが欠けたら上手く行くことはなかっただろう。

 

 この9人だからこそできた奇跡のユニット...それが新しいμ'sだ。

 

「これからやる曲は、私達が9人になって初めてできた曲です。私達の、スタートの曲です!!」

 

 準備は整った。想像するのは成功した時の光景だけ。それを目指して全力を出しきるのみだ。

 

 そして...思い出す。

 

『ライブというのは、観客に見せるだけのものじゃない。今までお世話になったコーチ達に、これが今の自分達の全力です。集大成です。と披露する場でもあるんだ』

 

 今もヒデコ達と一緒に見守ってくれている神綺の言葉を胸に、彼女はただ無言で一度頷き、マイクのスイッチを切ってその場に置いた。

 

 

 

 

 さぁ、泣いても笑っても一本勝負。今この場に来てくれたお客さんに、そして学校という練習場所を貸してくれた理事長や、先生方に、様々な雑用や調整を進んでやってくれたヒデコ達に....そして自分達の一号のファンであるマネジャー兼コーチの為に、私達は...歌う!

 

「聴いてください!!」

 

 

 

 

 

『僕らのLIVE 君とのLIFE!!!』

 

 

 

 

 

 今ここに、伝説が出来る。

 

 

 




 閲覧有り難うございます。


 やっと、といいますか。今回でアニメ1期8話相当まで進みました。

 いや~一段落ですね。少し肩の荷が降りました。


 が、これからもガンガン?進めていきますので、よろしくお願いします。


 感想、ご指摘お待ちしております。
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