ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】   作:レイヴェル

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 どうも、レイヴェルです。


 気がついたらまた一週間...ほんと、時間の進みが早いです。


第127話 ことりの異変

 

 

 

 廃校か存続か....

 

 他の学校とは一味違ったオープンキャンパスとなったあの日から数日が経った。

 

 

 そして今日。遂にそのオープンキャンパスで受験生を対象に行なったアンケートの結果が掲示される。

 

「どうなのかなぁ...」

 

「穂乃果...落ち着いてください」

 

「だってぇ!」

 

「きっと大丈夫だよ。噂だけど評判は良かったらしいし」

 

「けど!」

 

「穂乃果。海未の言った通り落ち着け、ここは廊下だぞ?」

 

 今俺と2年生組は、職員室に近い掲示板の前でアンケート結果の張り紙を今か今かと待っていた。

 

 ...だがよく考えて欲しい。オープンキャンパスは文化祭などとは違い、有志での委員会なるものが結成されることはない。

 

 なら誰がそのアンケートを集計する?

 

 先生?そうであって欲しいが、残念ながらそうじゃない。ウチの学校は廃校寸前にまでなる学校だ。生徒数減少に伴って教員数も減っているからそんな暇はない。

 

 となれば残る組織は生徒会しかない。なぜなら生徒会ならば教員達との連携も色濃く、且つ無闇矢鱈と情報が漏洩するほど緩い管理でもないのだ。猫の手も借りたい教員達からすればシメシメといったところだろう。

 

 なんせ生徒会なんて余程変わった奴じゃないかぎりは絵里みたいに正義感の強い奴が立候補するんだ。教師の指示はよく聞く。

 

 ま、そんな厄介事が回ってくるのは今に始まったことじゃないのだが、俺も副会長だ。否が応でもその仕事は回ってきた。

 

 ...何が言いたいかというと、俺はもう結果を知っているのだ。だから本当はこの場にいなくてもいいのだが。

 

『駄目です!拒否権なんて認めませんよ!ほら、行きましょ!』

 

 と強引に穂乃果に腕を引っ張られここまで来てしまった。

 

 勿論俺と一緒にいた希と絵里も結果を知っているから俺のことをフォローして穂乃果を止めようとするが、『やるったらやる』を信条にしている穂乃果には届かなかった。

 

 いやはや...頑固な子の相手は辛いねぇ。

 

「なぁ...俺この場にいらねぇだろ?帰らせてくれよ...」

 

「何度言っても駄目ですよ!先輩はマネージャーなんですからちゃんとチェックしないと!」

 

「あはは....」

 

「そうですかい...」

 

「申し訳ありません斎藤先輩...こうなったら穂乃果は...」

 

「わかってるよ。今までに何度もあってる」

 

 はぁ、とため息しかでない。授業が終わり、放課後の鐘が鳴ってからもう20分。移動を抜いてここについてから15分はここにいるのだが、ライブにネットの動画、そしてオープンキャンパスとアピールする機会が増えている彼女達の事を知らない人間はもうこの学校にはいないのだ。

 

 だから自然と3人に向けての視線が集まってくるし、こんだけ穂乃果が落ち着きがなくキャイキャイしていれば尚更だ。

 

 いくら共学化したとはいえ、男子はまだ少なく、今も廊下を行き交うのは女子生徒ばかり。...もう何年と経ち慣れたはずの女子からの視線に俺は嫌気が差してしまう。

 

「早くしてくれ...」

 

 張り紙さえ掲示されればもうここにいる必要はないんだ。と未だに来る気配のない教師が来ることを密かに願っていた。

 

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 あれから更に10分が経ち、やっと進路課の教師が張り紙を持ってきて掲示をした。

 

 そして結果を見た彼女達は安堵し、やっとこの場から立ち去れることに俺は安堵した。...が、

 

「じゃぁ先輩!景気つけに今日も練習頑張りましょう!」

 

「...は?」

 

 俺は耳を疑った。何を言っているんだこいつは。

 

「おい、待ってくれ。今日は練習ないはずだろ?」

 

 練習は昨日やったはず。それにオープンキャンパスが終わったのだ。なにも毎日やることもない。

 

「えー...」

 

 といつもの拗ねモードになる穂乃果に俺は脱力してしまう。

 

 ...お前は子供か。いや、子供か。

 

「いいか?穂乃果。練習ってのは何も詰め込めばいいってもんじゃない」

 

「だってオープンキャンパスの時は毎日やってたじゃないですかー」

 

「そ、それはだな...」

 

 中々に痛いところを突かれて反論ができない俺はどうしたものか、と思考を巡らせていると、思わぬ助け舟がきた。

 

「あの時は特別皆やる気があったからだよ。それに日にちもなくて休む余裕なんてなかったし...」

 

「それもそっかぁ」

 

 いつもは海未が仲裁に入るはずが、今回はことりがフォローをしてくれた。それに俺は軽く驚くも、折角穂乃果が折れそうになったのだ。このチャンスを無駄にしてはいけない。

 

「と、とにかくだ。俺はこれから生徒会の備品を買いに行かなくちゃいけないから駄目だ。...それにいきなり練習すると言っても他の奴らが友達と遊ぶ約束してたらどうするんだ」

 

「むむ...それは嫌だ!」

 

 恐らく自分がそうなった時のことを想像しているのだろう。...ま、こうやって自分に置き換えて考えてくれるのはとても助かる。理解も早いし。

 

「そういうことだ。...それじゃぁな」

 

「あ、それじゃ私も用事があるからこれで...」

 

「え?ことりちゃんも?」

 

「う、うん!ごめんね!また明日!」

 

「あっ...」

 

 俺が帰ろうと切り出すと、言いづらかったのかことりも一緒に帰ると言い始めた。

 

 ことりに用事が?と俺だけじゃなく穂乃果達も目を点にするが、そんなの目もくれずに脱兎のごとく走り去ってしまった。

 

「行っちゃった...」

 

「...どうしたんだ?ことりの奴」

 

 あの穂乃果達と離れることを自分から嫌がってずっと仲良くいたあのことりが自分から先に帰るとは。

 

「さぁ...でも最近からなんですよ。ことりが早く帰るようになったのは」

 

「今までは一緒に帰ってたのに...穂乃果のこと嫌いになったのかな?」

 

「ついさっきまで仲良く喋ってた奴が何言ってんだか。...ま、そう詮索するもんじゃないし気にすんな。何かあれば本人から言ってくるだろ」

 

「それもそうですね」

 

「それじゃ俺も帰るからな、また明日」

 

「はい、また明日。お気をつけて」

 

「さよなら~」

 

 

 

 

 ...にしても最近、か。少し気になるな。

 

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

 

 

 

「ありがとうございました~」

 

「はぁ...これで最後か」

 

 穂乃果達に言った通り、俺は秋葉原の路地に少し入った所にある雑貨屋でファイルやコピー用紙、後は分厚いファイルを立てかける本棚の仕切り等と買い揃えていた。

 

 しかしコピー用紙や仕切りは重量があり、少し甘く見ていた神綺にしてみれば猛暑も相まって体力が余計消耗しているように感じた。

 

「畜生...やっぱり希とか連れてくればよかったか...」

 

 こういう力仕事は男がやるもの、と勝手に決めつけて内緒にしてきたのだが、軽いものでも持ってもらえばよかったと後悔すると同時に、自身の男友達の少なさに呆れる。

 

「でもなぁ...無理だよなぁ」

 

 生徒会役員であることもあり、部活に所属していない俺は元々上下との関係が薄い。そしてそれに拍車をかけるのが絵里と希の存在だ。

 

 あの二人は同級生に留まらず、下級生にも人気で、自爆覚悟で告白をしてくる男子生徒が多くいるらしい。

 

 だがその告白を何度も断り、それを見た他の生徒がそのことを言いふらし、μ'sに入る前。いや、生徒会に入る前からもドンドンと二人の知名度は上がっていったのだ。

 

 そうなればもう想像は容易だろう。そんな二人をひと目見ようと教室に来れば、いつもいるのは俺。しかも男だからこれまた同性からは敵視されるわけだ。年頃だった自分を思い出せばよくわかる。

 

 そして最後に登下校もほぼ一緒となればもう言い逃れは出来ない。俺は完全に男の敵となる。...ま、その点彰には感謝している。周りはどうであれ、あいつは俺への接し方を変えなかったからな。今でも助かっている。

 

「...はぁ」

 

 なんだこれは。改めて思い返してみると碌でもないじゃないか...

 

 

 

 憂鬱だ。と俺はとぼとぼと秋葉原駅の方面へ歩いていると、不意に声を掛けられた。

 

「あ!そこのお兄さん!」

 

「......」

 

「ち、ちょっとそこのお兄さん!」

 

「あ、私ですか?」

 

 はぁはぁと息をあげながらこちらに向かって走ってきたのは秋葉原らしいメイドのコスプレをした女性だった。どこかの店のアルバイトさんだろうか。

 

「はい...あの!お疲れじゃないですか?」

 

「...申し訳ありませんが、勧誘は間に合っていますので」

 

「そ、そういわずに!お話だけでも!」

 

「......」

 

 なんと熱心なバイトさんか...と思うかもしれないが、この人必死すぎである。俺がやんわりと断ったらもう後がないといったような顔で迫ってきた。...こういう人の相手は苦手だ。

 

 俺がどう対応していいかわからず、だんまりを決め込んでいると、聞いてもらえると思ったのだろう。話を続けてきた。

 

「あの!すぐ近くでメイド喫茶をやっているものなのですが...よろしければどうぞ」

 

「あ、どうも」

 

 そう言われ差し出されたのはメイド喫茶の地図が載っているチラシと割引券。割引券に名前が書いている辺り、このアルバイトは歩合なのだろう。そりゃ必死にもなるわけだ。

 

「その割引券をお使いになられると20%割引されますのでよろしければ!最近暑いので冷たいドリンクで一息ついてみてください」

 

「はぁ...」

 

「それでは!」

 

「......」

 

 なんともまぁ嵐のような人である。...にしても。

 

「ドリンクか」

 

 今俺がいるのはビル群の裏手、つまりは細道だから日陰が多い。だから体感温度的には表の大通りよりは涼しく感じる。しかしこの大荷物...さっきのアルバイトさんの言う通り、骨休めもいいかもしれない。

 

 ...だがあの人もすごいな。普通こういうのはお金を落としそうな人にやるだろうに。

 

 




 閲覧有り難うございます。


 私事ですが、「ラブライブ!サンシャイン!! Aqoursスペシャル課外活動 みんな準備はできてるかい? ~せーので SUNSHINE!!~」に当選しました!

 どうせ当たらないだろうと思って適当に応募したらまさかのですよ...驚きました。

 けど当たったからには行きまっせ!もし読者さんの中にも当選した方いましたら当日お会いしましょう...


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