ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】 作:レイヴェル
いや...今日は寒かったです。手がかじかんでスクフェスがまともにできなかったですw
「はっ はっ はっ はっ はっ」
ペースを落とさないように調整をしながら走っている神綺は休憩がてら公園に寄ろうとしていた。
「はっ はっ(確かこの道を曲がれば公園があったはず....水飲もうかな)」
道を曲がれば予想どおり公園があり、水を飲むために公園にと入る。
「ふぅ....ふぅ....ふぅ...」
全力ではないとはいえ、久しぶりのランニングだった為に息も上がっていた神綺は徐々に走る速度を落としながら息を整える。
「...よし。....久しぶりに走ると少し疲れるな。体力作りもしないとな」
と、これからのことを考えながら公共の水飲み場へと移動する。
あまり使われないのか蛇口が若干硬かったが、強引に蛇口を捻る。
「うぉっと!?」
だが力を入れすぎて水が思いっきり出てきてしまった。
「おっとっとっと....よし....」
水の勢いを調整していざ水を飲もうとした時、....神綺の視界にふっと女の子が見えた。
「ごく...ごく....(あの女の子.....どこかで見たことあるような...)」
なんとなくどこかで見たことがあるような気がした神綺はしばらく女の子を遠目で見ていた。だが、ある異変に気が付く。
「....ん?あの女の子....泣いてる?」
その女の子はベンチに座っていて、神綺からはただベンチに座っている後ろ姿だけが見えたのだ。だがよく見ると俯いていて、肩が不規則に上下しているのだ。
「.....」
いつもなら見て見ぬ振りをして去るのだが、前に会ったことがあるような感じがどうしても忘れられず、彼女に近づくことにした。
「....うぐっ....うぅ....」
近づくと、神綺の思ったとおり女の子は泣いていた。そして改めてその女の子をチラッと見ると、前に遅刻した時にぶつかった女の子だった。見間違えだと思ったが、前に俺が水で洗い流した所に絆創膏があった為に本人だと確信してしまった。
「(おいおいマジかよ...)」
女の子の方はまだ神綺には気がついてない様子だが、神綺は泣いている女の子...しかも、前に顔を見てしまっている相手を無視して素通りすることはできなかった。
「(....はぁ)」
断られたらそれはそれだ。と思いながら声を掛けることにした。
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「うぅ....」
「なぁ、どうして泣いてるんだい?」
神綺が女の子と向き合うように立って話しかける。
「っ!?」
女の子は神綺の声に反応してパッと顔を上げる。
「あっ.....あなたは前に....」
「お、覚えてくれてたのか.....前はごめんね?傷、大丈夫?」
「は、はい.....」
自分を覚えてくれていたことに安堵した神綺は、まず傷の状態を聞くことにした。浅かったとはいえ、傷を負わせてしまったのには変わりないのだから。
「そう....んで、どうして泣いてるんだい?俺でよければ相談にのるぞ?」
「えっ.....」
「あぁ、言いたくなかったんならいいんだ。変なこと聞いてごめんね....それじゃぁね」
女の子の口が吃ったので、神綺は聞かれたくないんだろうと思い話を切り上げた。こっちが無理にお節介しても相手に快く思われるとは限らないからだ。
そして諦めた神綺は振り返って立ち去ろうとすると、
「...まっ まって!」
と、女の子は言って神綺の腕を掴んだ。
「うぉ!?っと...」
歩こうと地面から右足を浮かせていた時に後ろからそこそこの力で腕を掴まれた為、バランスを崩してしまった。
「あっ...ごめんなさい」
「いや..いいよ。...んで、なんだい?」
まさか引き止められると思っていなかった為驚いたが、なんとか落ち着く。
「えっと.....あの....一ついいですか?」
「ん?」
そう言い女の子は神綺から数歩離れて、
「えっと....この姿....どう思いますか?」
「...へ?いきなりどうって言われても.....どこもおかしくはないよ?」
こんな反応でいいのか、と戸惑いながらも一応答える。
「えっと....本当ですか?」
「あぁ.....取り敢えず、どうしてそういうことを聞くのかを教えてもらいたい...かな?」
このままでも埓が明かないと思い。本題へと持っていく。
「あ、はい....その.....実は....」
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この女の子の言っていることをまとめるとこうだ。
学校の登校途中にだ。友達と歩いていたこの子は....っと。
「ねぇ、君の名前は?」
「えっと....星空凛...です」
「凛ちゃんね」
話を戻そう。この凛ちゃんと友達の2人で歩いてたんだと。んで、友達と楽しく登校していた凛ちゃんだったんだが、数人の男の子に凛ちゃんが履いているスカートを馬鹿にされたらしい。似合ってない。とか、男っぽいお前がスカート履くのかっとかね。
それに耐えられなかった凛ちゃんは家に帰って履き替えようと走ってた時に俺とぶつかったんだと。
なんとも言えないことだが....俺からすれば凛ちゃんのスカート姿を今見ているがどこもおかしいところはない。
「あ、あの....」
「あぁ、すまない」
おっと、流石に見てるのに気がつかれたな....ま、どうせその男共は巫山戯て言ったんだろうが....それも結構な頻度で言われてるらしいな。一回やそこらで公園でポツンと一人で泣かねぇもの。
「...なぁ、凛ちゃん」
「?」
「取り敢えず、俺から言えることは一つ。君のその姿はなんもおかしくない。女の子なんだからスカートを履くのはおかしいことでもないし、似合ってるよ」
「っ」
似合っている、と言われるのが意外だったのか 似合っていると言った瞬間に目を見開いた。
「そうだな....もっと自分に自信を持ちなよ。誰がなんと言おうと俺は凛ちゃんのスカート姿は似合っていると言うよ」
「...///////」
流石に恥ずかしくなったのか凛は顔を赤くした。
「ははっ 君は多分笑っているほうが可愛いよ。ほら、もう泣くのはやめてさ、上を見よう?な」
と言いながら神綺は凛の頭を撫でる。すると凛は泣き止み、目を閉じてしまう。
「お、おいおい...」
泣き止んだのはいいことだが、目を閉じたまま動かなくなってしまった為にふっと撫でる手を止めると
「あっ...もう少し.....撫でてください....」
小さい声で、しかし透き通った声であった為十分神綺の耳にも聞こえた。
「あ、あぁ....」
若干戸惑いながらも、言う通りにしばらく頭を撫でることにした。
「そういえば.....」
「ん?」
しばらく頭を撫でているとふっと凛が、
「あなたの名前って....」
「あっ」
そういえば、っと自分が名乗っていなかったことを思い出す。
「俺の名前は斎藤神綺。中1さ」
「せん...ぱい」
「そうなるな。ま、よろしくな凛ちゃん」
普通なら苗字呼びをする神綺なのだが、なぜか名前呼びの方がシックリ来る為に名前で呼んでいる。
やめてくれと言われたら変えるつもりだったが、特に言われなかったからこのままなのだ。
なぜ神綺が凛が後輩かとわかったかは簡単。凛がランドセルを持っていたからだ。
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