ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】   作:レイヴェル

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どうも、レイヴェルです。
 特に書くことないのでタイトル通り夏休みまですっ飛ばします。
 だってこのままいくと原作突入時に50話とか突破してそうなんですもの(白目)


夏休み 1

「....暑い」

 季節は夏真っ盛りの8月。神綺は夏休みの宿題を家で黙々とこなしていた。だが、ここで一つ疑問が生まれる。

 なぜ家なのに暑いと呟くのか、普通家にいるなら扇風機なりエアコンなりで多少なりとも快適にはなる時代だ。ではなぜか、それは....

「なんでクーラー壊れんだよ....」

 そう、エアコンが...というよりは室外機が逝ってしまったのだ。なので業者が来るまでの間はエアコンが使えない。

 まぁ扇風機はある為マシではあるがやはりキツイ。

「....駄目だ。やめにしよう」

 最初のウチは我慢できたのだが、さすがに限界が来てしまった。

 気分転換になにをしようかと考えていると、

「あ、いいこと思いついた」

 そう言うと神綺は机の椅子から立ち上がり財布と携帯を持って、

「ねぇ母さん」

「ん?」

 神綺はリビングで同じく干からびている陽子に、

「ちょっと出かけてくる」

「どこ行くの?」

「ちょっと気分転換に甘いものでも食べようとね」

「ふ~ん...いってらっしゃい。後お土産よろしく」

「はいはい、ちゃっかりしてるなぁ...もう」

 ついでに子供をパシるとは....

 ま、それも今に始まったことでもないのであまり気にせずに神綺は家を後にした。

 

------------------

「さーって...着いた着いた...日差し強すぎだろう」

 帽子を被れば良かったと軽く後悔しながら神綺が訪れた場所は、

「甘い物といえば...ここだわな」

 と、穂むらの引き戸を開ける。

ガラララ....

「いらっしゃいませーってあら、斎藤君じゃない」

「どうもー」

 いつも通り女将さんが店番をしていた。

「今日はどのようなご用で?」

「餡蜜を頂きたいなーっと思いまして」

「餡蜜?わかったわ、ちょっと向こうで待ってて」

 と女将さんが指差した方を見ると軽食スペースがあった。

「わかりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっと.....ふぅ」

 神綺は椅子に座り一息ついた。ここはエアコンが効いているため天国の様にも思える。

「はい、取り敢えずお冷ね」

 と女将さんが裏からお水を持ってきてくれる。

「あぁ、ありがとうございます」

「斎藤君は夏休みの宿題進んでる?」

「えぇ、一応は....でも家のエアコンが壊れまして、集中力切れたのでこちらにお邪魔しました」

「あら、大丈夫なの?今日も暑いし...熱中症には気をつけてね?」

 と心配してくれた。

「ありがとうございます」

「よし、それじゃぁ今持ってくるから」

「はい」

 そうして女将さんは奥へと戻っていった。神綺は折角お水をもらった為、ありがたくもらうことにした。

「..ごく...ごく....ふぅ....潤う」

 いくら日本の夏は湿気が多いとは言え、喉は渇く。さっき女将さんが言ったように熱中症予防も大事だ。

 そしてしばらくすると

「お待ちどう様。はい、餡蜜ね」

 と、テーブルに美味しそうな餡蜜が置かれる。

「おぉ、美味しそう....」

 そして一口食べようとした時にお店の裏から、

「お母さーん、ここわからないんだけどーって...斎藤さん!」

「ん?あぁ、やぁ穂乃果」

 宿題がわからないのかプリント片手に出てきた。

「どうしたんですか?」

「餡蜜をもらおうとね。ほら」

 そう言いながら餡蜜を見せる。

「おー.....」

 と穂乃果が物欲しそうな目で俺を見てくる。

「ほ、欲しいのか?」

「ふぇ? えっ いやっ 別に!」

 なんともわかりやすい反応だ。神綺は穂乃果なら別にいいかと思い。

「ほら、どれが欲しい?一口あげるよ」

「えっ でも....」

「食べたいんだろ?それに宿題の休憩ってことでいいじゃないか」

 このまま自分だけが食べてもジーッと見られながら食べることになる。それは精神的に来るものがあるのであげることにした。

「....それじゃぁ、餡子以外を...」

 と恥ずかしそうにモジモジしながら穂乃果は言う。

「餡子以外?嫌いなのか?」

 和菓子屋の娘なのにか、と思いながらどれをあげようか考えていると、

「いえ、食べ飽きちゃって...」

 と目を逸らしながら穂乃果は言う。

「あぁ....なるほど」

 和菓子屋の娘なりの苦労もあるようだ。確かに餡子に限らず飽きるだろう。

「となると....アイスでいいか?」

「え?」

「外も暑いし、ほら」

 とスプーンでほどほどの大きさですくったアイスを穂乃果の前へと持っていく。

「えっと....」

「ん?食べないのか?溶けるぞ」

 今の状況はこうだ。

 穂乃果の目の前にアイスの乗っているスプーンがあり、それを持っているのは神綺...所謂『あーん』の状態だ。

 まぁ、なぜこうなっているかというと。今穂乃果の両手はプリントとシャープペンで塞がっているのだ。だから神綺は穂乃果にスプーンを待たせようとせずに、口の前まで持って行っているのだ。

「えっと、その...斎藤さん?」

「ん?」

 神綺からしてみれば『あーん』をしているつもりはなく、ただの親切心でやっているだけなのだ。だが穂乃果は違う。

「これって...その...あーん、ですよね」

「は?」

 そこでようやく神綺も気が付く。自分がなにをしているのかを...

「あぁ...だってお前今両手塞がってるだろう?それよりまじで溶けちまうから食べてくれ」

「わ、わかりました」

 若干恥ずかしながらも穂乃果は口を小さく開けてアイスを食べる。

「ん...美味しい!」

「そうか。それでだ穂乃果」

「?」

「宿題見せてみろ。わからない所あるんだろ?」 

 そう。元々穂乃果が店まで降りてきた当初の目的は宿題でわからないところを聞く為。

「そうだった!でもいいんですか?」

 アイスの方に神経がいっていたからか本当に忘れていたらしい。

「あぁ、別にいいぞ」

 神綺は中1で穂乃果は小6。分からない方が恥ずかしい。

「えーっと、それじゃぁ....ここなんですけど」

 そう言いプリントを見ると算数の図形問題だった。

「これか。これはな?角Aと角Cの対角線をだな-----」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから数十分だろうか。最初は数問を教えたら帰ろうと思っていた神綺だが、段々教えるのが面白くなったために他にわからない科目も穂乃果に持ってこさせた。

 穂乃果の飲み込みも良く、気持ちよく教えることができたのだ。

「やった!終わった!」

 ついさっきまでわからない問題を解けたことが嬉しいのか万歳をしている。

「お疲れ様。これで宿題は終わりなのか?」

「はい!これで終わりです!」

 ピースサインをする穂乃果。

「ほー すごいな。なんか穂乃果ならいつも夏休み終盤に泣きながらやるタイプだと思ってたけど」

「え゛....ははっ はははは」

「......」

 どうやら図星らしい、露骨に目をそらした。

「でも!今回はちゃんとやりましたよ!」

 ....開き直った。

「それはなんでだ?」

「それはですね...これからお母さんのお手伝いしようと思ってるんです」

「お手伝い?店番ってことか?」

「そうです!」

「へー...いいじゃないか。将来は穂乃果が継ぐのか?」

「はい!和菓子好きなので。....餡子を除いて」

「そ、そう...(本当に餡子嫌いなんだな)」

 と神綺が苦笑いをしていると穂乃果が、

「それじゃぁ斎藤さん!宿題ありがとうございました!」

 とお辞儀をして自分の部屋へと戻っていった。

「あいよー」

 穂乃果に聞こえたかはわからないが、一応返しておいた。

 そしてコップに残っていた水を飲み干すと後ろから、

「お疲れ様、斎藤君」

「っ....あぁ、女将さん」

 急に後ろから声が聞こえた為に神綺はビクッとした。

「ありがとうね。宿題見てもらっちゃって」

「いえ、穂乃果も飲み込みが速いので気持ちよく教えられましたよ」

 嘘は言っていない。すると女将さんは驚いたように、

「あら、あの子物覚えとか良くない方なのだけれど....」

「そうなんですか?まぁ、穂乃果は早くお店のお手伝いしたかったみたいですし....やる気が違ったんでしょう」

「まぁ、穂乃果がそんなことを?」

「えぇ、将来は継ぐ!って元気よく言ってましたよ」

 すると女将さんは、

「あら、嬉しいわね。ふふふっ」

「さて、餡蜜ごちそうさまでした。勘定を」

 と財布を取り出そうとすると、

「あぁ、私の奢りでいいわよ?」

「え?」

 予想外の言葉に驚きながらも、

「娘の宿題見てもらっちゃったしね。それに、あんな笑ってるの見るのも珍しいし」

「そうなんですか?」

「えぇ、海未ちゃん達と遊んでる時は知らないけど....家ではあまり笑わない子だから」

 ちょっと意外だ。元気が取り柄の様な穂乃果が家では大人しいらしい。

「へー...ですがやはり払いますよ」

「いいのよ」

 とウィンクをする女将さん。まぁ、そこまで言われてしまえば

「...わかりました。変わりにお土産として穂むら饅頭を頂きます」

「わかったわ」

 折角来たのだ。お金を落とさなければ悪い。




閲覧ありがとうございます。


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