ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】 作:レイヴェル
やっとこの話が出来上がりました。
全然思いつかなくて焦りましたよ....
ジリジリと日差しが強い8月下旬。室外機も無事に直り、神綺は快適な日常を取り戻した...が。夏バテからか陽子が体調を崩したために看病に付きっきりとなっていた。
「38.1℃ねぇ....もう寝てなって」
「そんなこと言われたって....」
今朝体調不良を訴えた陽子は神綺付き添いの元、病院で薬を貰ってきた。そこまではよかったのだ。だが、陽子は意地でも洗濯や買い物などをやると言い始めたのだ。
「安静第一。道端で倒れたらどうするのさ」
「でも私がやらないと....」
いつもの陽子ならすぐに折れるのだが、何かあるのだろう。中々引き下がらない。
「洗濯や買い物ぐらい俺だってできる。それよりも早く治して復帰してくれよ...長引くよりは母さんだって楽だろう?」
そう言いながら布団からなんとしてもでようとする陽子を強引に止めてまた寝かせる。
「いい機会だから体休めなよ。無理してもいいことないよ?」
「.....でも」
まだ折れない。
「はぁ....いい?今日は俺が家のことはやるから。母さんは寝ていてくれ。そのほうがこっちも安心できるんだよ....無理してる姿は見たくない」
これは嘘ではなく本心だ。陽子もさすがに諦めたのかおとなしくなった。
「エアコンの温度はちょっと高めにしておくからね?体冷やすといけないから....あと、スポーツドリンクも置いておくから」
そう言い神綺は陽子の部屋を出た。
陽子が大人しくなったことに安堵した神綺は伸びをしながら、
「さ~って....洗濯はさっきやったし....買い物行くか」
そうして自分の財布の中身を確認した神綺は後で立て替えればいいか、と判断していつも行くスーパーへと向かった。
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スーパーについた神綺はカゴを一応持ったが考えていた。
「どうするか....母さんは食欲ないし...」
夏バテとは厄介なモノだ。酷ければ下痢や嘔吐までする。今回の陽子は食欲不振と頭痛ぐらいだからいいが。
「無難に消化のいいもので済ませるか」
そこで選択肢がでる。お粥系かうどん系かだ。
「うーむ.....」
どっちも手間は同じ。だが、
「ん?おぉ、ネギあるじゃん」
フッと視界に入ったネギで神綺は閃いた。
「昼はうどんだな。そんで夜はご飯炊いてお粥でもおじやにでもしようか...」
一瞬家で冷凍してあるご飯を解凍しようと思ったが、やはり炊きたての方が美味しいだろうと思い決める。
「あとはうどんだな....確か家には無かったはずだから買わねぇと」
今いる場所は生鮮食品売り場、ここにうどんが置いてあるはずがない為に売り場を探すことにした。
「どこだっけなぁ....買おうと思ったことねぇからなぁ....」
何回か来てるとはいえ、買うものは野菜や肉などのおかずに使う物を買うだけ、うどんが売っている売り場など知らなかった。
取り敢えず、ずっと突っ立っていても邪魔にしかならない為に移動することにした。
すると神綺は自分の歩いている通路の先に見覚えのある人影を見かける。
「おや?」
「?」
神綺の無意識に口から出た声に反応したのは、
「あら、斎藤君じゃない」
金髪のポニーテールが特徴的な絢瀬絵里だった。
「あぁ、やっぱり絢瀬だったか」
人違いじゃなかったことに軽く安心しながら絵里へと近づく。
「どうしたの?こんなところで」
「ん?見ての通り買い物さ」
そう言い神綺はカゴの中身を絵里に見せる。
「へー、斎藤君料理できるんだ」
興味深そうに神綺の持っているカゴの中身を見る絵里、これで何が作れるのかを考えているのだろう。
「人並みにはな、ただここに来るのもほんの偶にさ」
「そうなの?」
「いつもは母さんが買い物するからな...ただ今朝体調崩してな」
「あら、大丈夫なの?」
「単なる夏バテさ。そんで道端で倒れられても困るから代わりに買い物してるんだ」
「なるほど...」
納得したのか絵里は神綺のカゴから顔を離した。
「そうだ、絢瀬。うどんの売り場って知ってるか?」
「うどん?うどんならもう一本左の売り場よ」
そう言いその方向を指差した。
「そうか、サンキュー」
うどん売り場を探すという目的は果たされた為、その売り場に向かおうと来た道を引き返そうとすると、
「あ、待って斎藤君」
絵里が引き止めた。
「ん?」
「ちょっと私の方のお買い物にも付き合って欲しいの。いいかしら?」
「ん。別にいいぞ」
偶にはほかの人の買い物を見るのも悪くはないか、ついでに料理のアイデアを盗むか、などを考えて了承した。
「ほんと?それじゃぁ私も斎藤君に付いていくわ」
「あいよ」
そうしてうどん売り場へと向かった。
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「ありがとう。助かったわ」
買い物を終えた神綺と絵里はスーパーを出た。
「いいさ。こっちもいいアイデア盗めたし」
絵里がロシア人とのクォーターだったのは初耳だが、少しロシア料理も教えてもらえたために大収穫だった。
「そうそう、斎藤君」
「ん?」
「斎藤君って携帯持ってる?」
と絵里は携帯を取り出した。
「持ってるぞ?」
「ならアドレス交換しましょ?」
「あぁ、いいぞ」
交流は大事だ。それに何かあった時の連絡手段にもなる為、交換することにした。
「それじゃぁ、ここが赤外線のセンサーなの」
神綺も絵里も所謂ガラケー。まだスマホが出回ってから少ししか経っていない為に殆どの人がガラケーだ。
「はいよ....よし」
「ありがと。これで何かあれば連絡する」
「おぅ」
交換が済んだ為お互い携帯を仕舞い、それぞれの帰路につくことにした。
「それじゃぁね斎藤君」
「あぁ、じゃぁな絢瀬」
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家に着いた神綺は陽子の様態を一応確認した後、早速うどんを作っていた。時間は11時半過ぎ、お昼にもちょうどいい時間だ。
「よし....あとはネギ入れて煮込むか」
ネギは火を通すと甘くなる。だが煮込む時間が短いと硬いため、柔らかくなるまで煮込まなければならない。
「あとは....ふむ、卵でも入れるか」
いくら消化にいいものとはいえ味気なければ食べる気は失せてしまう。
取り敢えず卵を溶いて時間を見計らって、
「もういいかな?...よし、卵入れてっと....かき混ぜて、完成っと」
あまり火に通しすぎても卵が固くなるだけなので、サッと入れて火を止める。
「おーい母さん」
「はーい?」
神綺が買い物に行っている間に少し寝たのと薬が効いているのか朝よりは表情が楽そうだった。
「うどん煮たから食べてくれ。なにかお腹に入れないとダメだろ?」
そう神綺が言うと陽子は、
「え゛ 神綺って料理....」
「できるわ。ただしないだけだ」
と言っても料理をしていたのは一人暮らしをしていた前世。今の体では一度と言っていいほどしたことはない。
「そ、そう....」
「取り敢えず不安なら一口は食べてくれ。無理なら俺が食べる」
体が弱っているときは体力をつけるために食事は欠かせない。一口でも食べてもらわなければ困る。
「わかったわ....」
絵里に言った通り人並みには料理できると神綺は自負している為、突き返されることはないだろうと思いながらも、数十年というブランクで果たして腕はどうだろうかという不安が少しあった。
恐る恐る陽子は息子の作った料理を口に入れると、
「あっ...美味しい」
「そりゃぁよかった(よかった。腕は落ちてないみたいだ)」
なにより味見をしていなかった為にどうしても不安が拭いきれなかった。
「それ食べて、早くいつもどおりになってよ?」
いつもと違う母親を相手にしているとどうしても調子が狂う為に結構本気で思う神綺だった。
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ということで神綺を音ノ木坂学園へ進学させる。ということになりました。
皆さん!ご協力ありがとうございました!これからもよろしくお願いします!