ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】 作:レイヴェル
あー明日が嫌でござる。テストが帰ってくる.....んぁ^q^
ガラララ....
「あら、いらっしゃい斎藤君」
「どうもー」
流石にまだ穂乃果は帰ってきてないのか女将さんが店番もしていた。
「今日はどのようなご用で?」
「今日は餡蜜をいただこうかと」
「わかったわ。それじゃぁいつものところで待ってて」
「はい」
いつもの所といっても単なる軽食スペースなのだが、神綺が使うところは特別に予約という形で確保してもらっている。
まぁ、女将さん曰くほかに軽食を使う人がいないから問題ないんだと。
「はい、餡蜜。.....今日はなにかあったの?」
「え?」
「だって斎藤君。なにか頭整理したいときしかここ使わないじゃない」
「...そうでしたっけ?」
自分でも自覚が無かった為わからなかったが、女将さんもよく見てるなぁ。
「そうよ?前なんかは生徒会のことで悩んでたじゃない」
としてやったり、みたいな顔をする女将さん。
「そういえばそうでしたね....」
「それで?今回はどうしたの?」
「....まぁ、自分はそこまで衝撃はないんですけどね。友達が結構参っちゃって」
「どうして?」
「後で穂乃果から言われると思いますけど....音ノ木坂学院が共学化するんです」
「え!?」
女将さんは驚きで目を見張る。
「今日通知されたんです。そのことで学校はパニックですよ」
「その、共学化の理由って?」
「なんでも生徒数減少で廃校の危機だと。その抑止の為に男子生徒も受け入れる対応がされるらしいです」
「そう......」
それっきり女将さんは黙ってしまう。
「....女将さんの母校だったりします?」
確証はないが、取り敢えず聞いてみる。
「...そうよ。私の出身校、それなりに愛着もあるから...」
予想的中。
「ま、そうならない為の共学化ですから」
「そうね.....斎藤君はどうするの?」
「俺ですか?俺は音ノ木坂に行くつもりです。態々受験せずに、しかも家から近い学校なんて最高じゃないですか」
それもあるが、絵里も音ノ木坂に行くからってのもあるんだが....折角行けるのなら、友達と一緒の方がいい....男友達じゃないのはあれだが。
「そう....なら、穂乃果のこと。また頼むわよ?」
「まぁ....わかりました。と言っても俺のすることはないですけどね」
殆ど海未とことりの二人で事足りる。
「いいのよ。頼れる先輩がいるだけでも違うのよ」
そういうもんなのか....
「ただいま~....」
「「お邪魔します」」
と噂をすればなんとやら、だ。
「やぁ、穂乃果 海未 ことり」
「あ、斎藤先輩。こんにちはー」
「「こんにちは」」
やはり朝のままで穂乃果に元気はない。
「いつまでお前はしょげてんだ?」
「え?」
「朝の朝礼からずっとその調子じゃねぇか」
「え゛....見てたんですか....」
まさか朝の様子を見られているとは思わなかったらし。
「そりゃぁ、舞台袖から全校生徒見えるしな。ことりと海未に抱えられてるのも見たぞ」
「うっ.....」
恥ずかしいのか顔真っ赤だ。
「取り敢えず、共学化すれば廃校は免れるんだ。それでひとまずいいじゃないか」
「でも....」
「入学してしまえば自分達が卒業するまでは学校は持つんだ。それでいいじゃないか」
廃校するには今抱えている生徒を全員外に出さなければできない。だから一度入学してしまえばなんとかなるのだ。
「それでは....その場しのぎにしか....私達が卒業したら廃校するかもしれないってことですか?」
と海未が悲しい顔をしながら聞いてくる。海未も廃校は嫌なようだ。
「あぁ。最悪俺の代、それかはお前の代が最後で後輩が入ってこない可能性だってある」
「「「っ」」」
「それが嫌なら....それを回避する方法を探すしかないわな」
「回避する...」
「方法...」
「まぁまだ先の話だ。今の俺らがしなければならないのは今年の文化祭を成功させること。そうだろ?」
「...そうですね」
「今、数年先の話をしても意味がない。まずは目の前の課題を潰していかないと....特に穂乃果」
「え゛っ...私?」
急に名指しされたために意味もなく焦る。
「そうだ。お前、テストでいい点取らねぇと進学すらできなくなるんだからな?廃校で悩むのはいいが、まずはテストの点をなんとかしろ」
「うっ....はい」
「あはは....頑張ろう?穂乃果ちゃん」
と慰めるように言うことりと、
「ことりは穂乃果に甘すぎます。斎藤先輩の言うとおりですよ、穂乃果?今回こそはいい点取ってもらわないと困ります」
とキツく言う海未。まぁ、なんだかんだでお似合いの三人だ。
「はい....」
問題の穂乃果はことりの言葉で少し元気が出たと思ったら海未の一言でまた撃沈した。なんとも浮き沈みの激しい子だ。
...さて、穂乃果達が帰ってきた為に餡蜜を食べそびれたが....やっと食べられる。.....うん、美味しい。
「いいなぁ、餡蜜」
「.......」
またか、これだから穂乃果の前でなにか食べるのは嫌なんだ。
毎回毎回食べてるものを羨ましそうに見てくる。
「こら、穂乃果。行儀が悪いですよ!」
海未の喝が入る。
「うっ」
「それに穂乃果ならいつでも食べられるでしょうに....」
「そうだぞ。自分の家の店なんだから....前はあげてたがもうあげねぇぞ」
そう何気なく言った言葉に、
「「え?」」
海未とことりが反応した。
「ん?」
反応するとは思わなかった為に反応に困ってしまう。
「えっと....斎藤先輩?」
「ん?」
「その...穂乃果に....あげていたんですか?」
「あぁ、と言ってもこいつがまだ小6の頃だけどな。毎回毎回俺がなにか食べてると食べたそうにガン見してくるんだ」
「.....穂乃果?」
「は、はい!?」
「わーぉ....」
海未のドスの効いた....何とも言えない声で穂乃果をロックオンする。
「えーっと....その」
流石に海未の雰囲気に耐えられないのか、直視できずに目を逸らし逃げようとするが...
「逃がしませんよ?.....どういうことですか?」
「ひっ!?えーっと....」
肩を抑えられ逃げられなくなった穂乃果の頭はもうパニックだった。なんとかして言葉を考えるがマトモに思いつかない。
「ね、ねぇ...海未ちゃん?」
「ことりは黙っていてください....」
「ぴぃっ!?」
なんとかことりが仲裁に入ろうとするが叶わず撃沈。
「うわぉ...(俺悪くないよな?な?)」
と現実逃避を始める神綺。もう滅茶苦茶である。しかし、このままでも不味いためになんとか勇気を振り絞り、
「な、なぁ...海未?」
「....なんでしょうか?」
この子本当に女の子?そんな疑問を持つほどの気迫だ。
「えっとな?穂乃果に最初あげたのは俺からだったから...その....な?」
「....つまり、穂乃果のオネダリであげたわけではない...と?」
とギロリと神綺を睨む海未。はっきり言う、怖いです。
「あ、あぁ...俺からたべるか?と誘ったんだ」
嘘は言っていない。だから!そんな睨まないで。
「....わかりました。斎藤先輩に免じて許しましょう」
「「ほっ」」
穂乃果は海未の威圧から開放されたことに、神綺は海未からの睨みがなくなったことに安堵した。
「全く....いいですか穂乃果。そんなはしたない....お行儀の悪いことはダメですよ?」
「わ、わかってるよ!」
....海未は穂乃果の母親だろうか。
「と、取り敢えずご馳走様です。お金はここ置いておくので...それでは!」
自分になにか飛び火するのを避けるためにいち早く退散することにした。
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