ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】 作:レイヴェル
今回は神綺が怒りますよ!
とある朝。神綺は陽子よりも先に起床し、学校に持っていく弁当の中身を作っていた。
「さて、こんなものか」
今俺は卵焼きを作っている。なんでかって?そりゃぁ、前に希に弁当のおかずあげるって言っちまったからな。なんだかんだで啖呵切ってから一週間は経つし、もうそろそろ作らなきゃまずいだろうってことで今作っている。
あとは昨晩から漬けてある鶏肉を焼けば終わりかねぇ、流石に寝ている深夜に漬けてるんだ。軽く7時間は漬けている...十分だろう。
「これで卵焼きはOKとして...肉肉...」
そう言いながら神綺は冷蔵庫に入れておいたタッパーを取り出して、
「おぉおぉ、いい感じじゃないか....でも漬けすぎたか?色すげぇな」
生姜醤油に漬けたのだが....もうなんというか、醤油の色そのものになっている気がする。
「ま、冷めれば味も薄くなるし。少し濃いぐらいの方がいいか」
失敗したならそれをあげなければいいだけだ。
「....あれ」
そこで神綺はあることに気が付く。
「いつも使ってるフライパンがねぇな...おっかしいなぁ」
今まで卵焼きで使っていたフライパンより一回り大きい物で焼こうと思ったのだが、見当たらない。
「ふむ....仕方ない。何回か分けて焼くか」
ずっと探していても時間の無駄な為、すぐに切り替えて調理に掛かる。
「よっと....おぉ、いい匂い」
フライパンを一回洗い、もう一度火を付け鶏肉を焼いていく。すると醤油の焦げる香ばしい匂いがキッチンに広がる。
「生姜焼きはやっぱいいよな....」
と上機嫌で焼いていると。
「んー?...あれ、神綺。なにやってるの?」
陽子が匂いに誘われてか、起きてきた。
「あぁ、母さんか。見ての通り、弁当のおかず作ってる」
「あれ...私がやっとくのに...」
「いいのさ。気分だし、それより目覚ましてきなよ」
と洗面台の方を指差す。
「はーい」
のろのろとおぼつかない足取りで陽子は洗面台へと向かった。
「よし、こんくらいだろう。これ以上やるとマジで焦げる...」
できるだけ香ばしくしたい為に焦げるか焦げないかのギリギリで火から離す。
「あとは冷ますだけっと....」
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「そんじゃ、行ってきます」
「行ってらっしゃい。朝ごはん美味しかったわよ」
と手を振りながら見送る陽子。
「さっきから何回目だよそれ....ま、嬉しいけどさ」
「息子の料理なんてそうそう食べられるもんじゃないもの」
「そうかい...行ってきます」
「はーい。いってらっしゃい」
と今度こそ神綺は玄関を出て学校へ向かった。
「~~~♪」
今日は天気もいいため神綺は鼻歌を歌いながら登校している。すると校門の前を通りかかった時に後ろから、
「おーい!神綺くーん!」
「んぉ?」
名前を呼ばれた為なにかと振り向くと、
「おはよーう!」
希が走ってこちらに向かってきていた。
「あぁ、おはよう希。...別に走らなくてもよかっただろう」
「いいんだよ。歩いてたら追いつけなかったし」
「そうか...っと行こうか」
「うん!」
「...どうした?なんか機嫌良さそうだが...」
やけにハイテンションな為に疑問に思う。徹夜だろうか...
「だって今日は神綺君がお弁当作ってきてくれてるし!」
「っ」
そう希が言った瞬間、神綺の顔は引きつった。
「ど、どうしてそれを希が...知っているんだ?」
「それはね?これ!」
と希が取り出したのは、
「....タロット?」
「そう!これで占ったらそう結果がでたんだよ!」
「そ、そう....」
なんとも言えないこの気持ち。
「あー 信じてないね?」
「いや....まぁ」
「なら教室行ったら神綺君のこと占ってあげるよ。私のは当たるから!」
とドヤ顔で言う希。
「いや、いいよ...それより行くぞ」
なんかバカらしくなった為、さっさと教室に行くことにした。
「あっ ちょっと神綺君!待ってよー」
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「はよーっす」
「おっはよ~う」
と気の抜けた神綺と元気よく挨拶する希。
「あ、おはよう二人共。今日もまた一緒に登校?」
と返してくれたのは同じクラスの能登優子だった。
「校門で会っただけさ」
「ねぇねぇ!優ちゃん聞いて聞いて!」
「なになに?」
と希は優子に耳を貸してと言ってなにか言っている。
「...それほんと?」
「ほんとほんと!」
「....おい希。なに吹き込んだ」
希がなにか行ってから優子が神綺のことを面白そうな目で見てきたからだ。
「なーんにも?」
「へー...斎藤君って料理できるんだ」
ピシッ
そう神綺の中で何かが割れた。
「なぁ、希」
「っ な、なに?」
ただ呼ばれただけなのだが、希にはなぜかすごい威圧感を感じ動けなくなってしまう。
「確かに俺はお前にあげるとは言ったよ....だが」
そう言い神綺は一回座っていた席を立ち、下を向いていた顔を上げ希の前まで近づく。
「だ、だが...?」
希は恐怖で動けない。
「....言いふらしていいとは、言ってないよなぁ?」
ガシッと希のこめかみ辺りを掴み、
「へ?...っ! い、いたい!痛いよ神綺君!?」
思いっきり締めた。所謂アイアンクロー
「そりゃぁそうだろう。痛くしてるんだから....お仕置きだ」
神綺の顔は真顔だ。笑ってもいなく、怒ってシワができているわけでもない。無表情だ。
「ちょっ 斎藤君....」
「あ?」
「い、いや...なんでもない」
なんとか希を助けようと仲裁に入るが、神綺の威圧に叶わず下がる。
「ちょっ 神綺君痛いって!」
なんとか拘束を逃れようと頭を抑えている神綺の手をどかそうとするが、
「調子に乗る子はお仕置きだ...」
男の腕力に女性が叶うわけもない。
「ご、ごめんなさいって!おふざけがすぎました!」
「本当にそう思っているか?」
「お、思ってます!」
希は必死だ。若干涙目にもなっている。
「.....はぁ」
そうため息をつき、神綺は腕の力を弱める。
「ったぁ!.....うぅいててて...」
と希は掴まれていたところをさすっている。
「なににそんな浮かれているかは知らないが調子に乗りすぎだ希。次度が過ぎたら容赦しねぇぞ」
と若干表情に感情が戻りながらも、低い声で忠告をする。
「わっ わかりました!すみませんでした!」
とこれ以上の痛みを食らいたくない希は必死に謝る。
とそこに、
「....なにしてんの?」
と絵里が呆れ顔で教室へと入ってきた。
「っ!絵里ち助けて!」
「え、絵里ち!?」
と絵里を見た瞬間希は絵里へと抱きつく。
「神綺君がぁ!」
「...希?」
また希がやらかしそうな気がしたので神綺はまた希を呼ぶ。
「っ...な、なに?」
「反省...してないのか?」
「...ごめんなさい」
と今度はちゃんと謝り、絵里から離れた。
「...どうしたのよ」
と状況が全く読み込めていない絵里。
「なーに、希が調子乗ってたからお灸据えただけさ」
「なにしてんのよ....全く」
呆れを通り越して絵里は哀れみの視線を送っている。
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