ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】 作:レイヴェル
明日はついにBiBiの新曲発売日ですね!早速買いに行こうと思います。
パタン...
神綺はもうにこ達に言うことは無い為、部室を出て教室に戻ろうとして廊下を進もうとすると、
「「あ゛」」
「.....」
目の前に希と絵里がいた。
「え、え~っと...」
「そ、その....」
「....覗き見、盗み聞きは感心しないな?」
慌てようからして考えられる状況は一つ。聞き耳立てていたとしか思えない。
「うっ...」
「取り敢えず教室に戻るぞ」
ここは高2のフロア。さっきからずっと好奇の視線に晒されている為に早急に去りたかった。その為2人を置いて先に歩いていく。
「あっ 待ってよ神綺君!」
「待ってよー!」
と2人も神綺を追う。
「それで?何してたんだあそこで」
呆れた目で二人を見ながら神綺は言う。
「.....もうわかってるくせに」
「まぁね、それじゃぁ質問を変えよう。何の為に盗み聞きをした?」
「ちょっと神綺君が心配になってね。だってさっきの子って今朝ビラ配ってた子じゃない?」
と頬を掻きながら苦笑いをする希。
「流石に自分からヘマをするような真似はしないさ。覚悟をしていれば今みたいになんとかなる」
「そうなんだ」
「...それで神綺君」
と急に絵里の声のトーンが変わった。
「...なんだ絵里?」
「私達はチラッとしか聞こえなかったのだけれど....どうするの?」
「どうする...か。俺は様子を見守ることにするよ、どうせ失敗する」
と神綺が言うと希が、
「失敗するって....どういうこと?」
「簡単だ。あいつらの目が違う」
と神綺は目を指さしながら、
「あの矢澤はいい目をしている。あいつだけなら成功するだろう。だが、他の連中がダメダメだ」
「目?」
「あぁ、矢澤はそれなりに覚悟しているのだろう。だが、脇に居た他の子は違った。渋々したがっている、あとは甘く見ている感じだ。」
そして続けて神綺は、
「みんながみんな同じ道を進もうと団結しているのなら、俺もちょっとしたアドバイスでもしようかと思ったんだが....あれじゃぁ自分達の理想の違いで崩壊するのが目に見えている。そんなのに態々協力するつもりはない」
「それを....神綺君があの子達に言って考えさせれば...」
と絵里は言うが、
「そこまでする義理はない」
「「っ」」
絵里と希は足を止める。
「一応ちょっと吹っかけて考えさせるようにしたが、矢澤達と俺は初対面も同然。友達でもないのにそこまで俺はやるつもりはない.....ま、さっきの言葉であいつらがやる気を出してくれるのなら、俺は言った通り手伝おうとは思う」
自分から態々地雷に突っ込む真似はしない。
「でも...神綺君はアレが...」
「言っただろう?構えておけば耐えられないわけではないんだ。まぁ...限度はあるが」
そう言い神綺は絵里と希を残して教室へと入っていった。
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あれから数週間といった所だろうか。あれからも矢澤達はビラ配りや呼びかけよりスクールアイドルとしての知名度は学校内だけとはいえ、上がっていた。
しかし....
「えぇ!?解散?」
放課後となり、いざ帰ろうとした時に絵里が思わず大きな声でそう言ってしまった。
「ちょっ 絵里ち!声大きいよ...でもそうらしいよ」
「そうか...(やっぱりか)」
「...神綺君はあまり驚かないのね」
と絵里は不思議そうな顔をするが、
「最初からわかっていたことだ。あれから矢澤が俺のところにくることはなかった。....なら変わらなかった、ということだろう?」
さも当然の様に神綺は言うが、
「そうだとしても....なんか神綺君...冷たくない?」
「冷たい....か。そう取られても仕方ないか」
そう苦笑しながら
「この際だから言うが、俺はアイドル関係を振られるとな....トラウマがフラッシュバックするのさ」
「トラウマ...?」
「フラッシュ....バック?」
いきなりのカミングアウトに唖然とする二人。
「いくら覚悟しているとはいえ、あいつに関わるとなると毎回そのトラウマを掘り返されるんだ。....穏やかなわけないだろう?」
そう言う神綺の顔にはシワが寄っていた。
「......」
「俺はもう帰るぞ?それと....今日は一人で帰らせてくれ。...それじゃ」
と軽く手を振り、神綺は二人を残し教室を出た。
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コツ...コツ....コツ...
珍しく今は廊下に誰もいない、それに静かなために神綺が歩を進めるごとに革靴の音が響く。
そして昇降口へ出ようと曲がると、
「ん.....」
昇降口に矢澤にこの姿があった。
「.....」
しかし、神綺は気にせずににこの横を通り過ぎ校舎を出ようとした時に、
「っ! ちょっと待って!」
神綺のことに気づいたにこは慌てて神綺の腕を掴んだ。
「....なんだ?」
「....ごめん。ちょっと付き合って欲しいの....いいかしら」
「今は一人にして欲しいんだが.....」
「お願い。すぐおわるから」
と懇願する様に言ってきた。
「....はぁ。わかったよ」
どうせこのまま断っても付きまとわれるだけだと思い了承した。
「ありがとう....歩きながらでいいかしら?」
「構わない」
「それで、話はなんだ?」
手短に済ませたいために急かす。
「...前、あんた言ったわよね。メンバー全員が一丸とならないと駄目だって...」
「言ったな。それで?」
「最初はどういう意味かがわからなかったわ。でも....今ならなんとなく分かる気がするの」
と下を向きながらにこは言うが、
「今更か。解散しないとわからないのか?」
嫌味のように神綺は言う。
「っ! ....知ってたの?」
「友達が教えてくれてな。まぁ、予想通りといったところだ」
「....最初からわかってたの?」
「勿論。あの時のお前らの目ですぐわかった」
とにこの目を指差して神綺は言う。
「...目?」
「矢澤、お前はいい目をしていた。どんな困難も真摯に受け止めて立ち向かおうとする目だ。だが、ほかは違った。甘く見ているし、本気で夢を実現しようとはしていなかった」
「...見ただけでわかったのね」
「....お前とあいつらは残念ながら追っている夢が違ったんだよ。矢澤はアイドルを夢見て必死に努力したんだろう。だが、あいつらは....アイドルに憧れているだけで、なろうとはしていなかった。それが解散の主な原因だろう」
「その通りよ....あの子達は言ったわ。あんたの様に私達はなろうとしてたんじゃない。ただ楽しく活動したかっただけだって」
「大方お前との練習がハードだったんだろう。素人にイキナリ経験者のメニューを求めるのは苦だ。....だから俺はお前に言った。一丸となり、同じ夢を追うのならば...そのくらい根性や気合でなんとかなる。だが、お前はそれをしなかった。....お前が真剣に彼女達と話し合っていれば、結果は変わったかもな」
と言ったきり、神綺は黙りにこの反応を伺う。
「....斎藤は」
ポツリとにこは、
「斎藤は、どうしてそこまでわかるの?」
「....どうして、か。そんなの簡単だ」
そう言いにこの顔を見て、
「俺もアイドルに憧れた。お前のようにな....だが、俺は運が悪かったんだよ。そのせいでトラウマもある。だからかな....その事柄からか人を疑い、分析するようになった。その結果だよ」
「トラウマ?」
「気にするな。それより本題に戻そう。結局お前は俺になにを言いたかったんだ?」
これ以上詮索されても面倒な為、強引に話題を変える。
「そうね.....ごめんなさい」
「....は?」
謝られる理由がない為に調子が狂う。
「折角助言までしてもらったのに....私がそれを無駄にした。こっちからお願いまでしたのに」
「それは謝ることではないな。....まぁ、今回のことを踏まえた上でまたアイドルを目指すのも悪くはないとは俺は思うぞ」
失敗は成功の母とも言う。悪くはない選択だ。
「いいえ....もうする気はないわ。もう私にはする仲間もいない」
「...いない?」
そのにこの言い方がやけに引っかかった。
「今回の件で結構仲が悪くなってね。もうクラスでも雰囲気がアレなのよ....これでまた目指しても周りの目がきつくなるだけ」
「そうか....なら、これからは普通に生活するのが好ましいな。....話はそれだけか?」
「えぇ、もう私の言いたいことは言ったわ」
「そうか。なら、俺はこれで帰るぞ。じゃぁな」
「えぇ....さようなら」
そうして神綺は自分の家に帰るべく、帰路へとついた。
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