ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】 作:レイヴェル
今年もあと1日ですか...
「生徒会長.....」
「絵里ち....」
まさか帰るとは思っていなかった為に軽く混乱している。
「.....はぁ。仕方ないな」
「どうするの、神綺君?」
「どうもしないさ。今あいつを追ってもなんにもならん。....そうだな、穂乃果達にあれを話そう」
「あれ...それはなんですか?」
と海未が怪訝な顔をする。
「なーに、アイドル研究部のことさ」
「「「!」」」
「お前達が中3の頃だ。高校1年生にとある女子生徒がいた....それが今の部長なのだが、そいつもスクールアイドルに憧れていた」
「え....ですがその様な話は...」
「そう。憧れてはいたが、実現はできなかったのさ。元々はアイドルを研究することを建前とし、仲間と集まって語り合ったりするのが主だったんだ。だが、その部長がスクールアイドルを自分達でもやろうと言い始めたんだ」
「それで、結成を?」
「あぁ、だが長くは続かなかったのさ。その部長は本気でスクールアイドルになりたかったんだろう。練習メニューも考えたりもしてたからな.....でもほかの奴らは違かったんだ。キツすぎる練習量に耐えられなくなってストレスが溜まり、爆発して退部届けを提出。その結果、誰もいなくなり部長一人が部を存続させている」
「そんな.....」
「しかし、なぜその話を私達に?」
「なーに、助言だよ。今言った通り、一人がやる気を出してもダメなんだ。みんなで同じ目標を持ち、共に助け合わなければ何れ破綻するということだ」
「そういえば....あの時神綺君言ってたよね」
と希がなにかを思い出した。
「なにを?」
「目のことだよ。矢澤さんは成功するけど他はだめだーって」
「あぁ...」
「目?それに矢澤さん?」
と穂乃果の頭には?がいっぱい浮かんでいる。
「その部長の名前さ。それと目については....そのまんまだ。やる気のある目かどうか...それだけだ」
「それじゃぁさっきのことは...」
「あぁ。お前達ならできるんじゃないか?程度はどうであれ、あの目をできるのならそれなりに気持ちも固まったということだろう?」
そう言うと神綺は席を立ち、
「お前達には期待させてもらうよ」
「えー先輩も手伝ってくださいよ!」
と穂乃果は言うが、
「悪いが...それは無理だ」
「そんな....前と話が違うではありませんか....」
「それについては悪いとは思っている....だが、俺にアイドル関係の手伝いは無理だ」
「え?」
「あれ?神綺君....伝えてないの?」
と信じられないといった顔をする希。
「なにかあるんですか?」
とことりが切り出す。
「俺はな....」
一度落ち着くために深呼吸をし、
「アイドルのことでトラウマがあってな.....お前達に付き合うことはできない」
「え?」
「トラウマ....ですか」
「我ながら情けないとは思ってるんだがな....どうしても自分が関わるとなると動悸やら頭痛やらでまともに動けん。最近になってやっと会話ぐらいならなんとかなるレベルになったんだ」
神綺はヤレヤレと脱力する。
「安心しろ。直接的な手伝いはできないが、間接的なフォローはするさ」
「どういうことでしょうか?」
「さっきの絵里を見ただろ?あいつ、これからもお前達と衝突するぞ。だから俺が間に入ってやるさ。そのくらいしかできないからな」
理由は知らないが、絵里はスクールアイドルになにか偏見がある。そう感じたのだ。
「すまないな.....なにもできなくて」
「いえ、それだけでも十分です。私達が高望みをしていただけです」
と海未がフォローをする。
「そう言ってもらえると助かるよ。はぁ....取り敢えず、今回はこの紙を持って帰ってくれ」
「はい....そういえば、なぜ統合しなければならないのですか?」
「簡単だよ。この学校は人が少ないだろ?だから無闇矢鱈と部活数を増やせないのさ。部費管理もそうだし、部室配分とかの問題もでてくる」
「なるほど....」
「だからお前達の選択は諦めるか、統合するかのどちらかになる」
「私達は諦めません!」
と元気よく穂乃果が宣言する。
「知ってるよ。だから、ちょっとした橋渡しでもしてあげるさ」
「本当ですか!?」
「あぁ。だから、明日の昼休みに報告に行くからよろしく」
「わかりました!」
「「ありがとうございます」」
「いいって....それで?もし今日認可されたら何するつもりだったんだ?まさか考えてないわけではないよな?」
「え?えーっと....」
「実は....書類はまだなのですが...講堂を使わせていただこうかと」
「「講堂?」」
俺だけでなく希もびっくりだ。
「講堂って、いつ使う予定なの?」
「えっと...新入生歓迎会の日です...」
と穂乃果が目を逸らしながら言う。
「なぜ目を逸らす。でも新歓の日か....放課後ぐらいしか使えないぞ?」
午前と午後数時間は新歓とその後片付けで使用できない。
「えぇ。それで十分です」
「しかし....なにするんだ?」
「ライブです」
と穂乃果が力強く言う。
「....続けて」
「3人でライブをするんです。スクールアイドルを結成して初めてのライブを講堂でやろうと考えていたんです」
「ちょっ 穂乃果っ」
「まだ...できるかもわからないのに...」
「なるほど....どうする?希」
「私はいいと思うよ。事前に呼び込めばお客さんも来るんじゃない?」
だが甘い。
「そこを気にしているんじゃない。あまりにも急だということだ」
「え?でも講堂って埋まってたっけ?」
「違う、そこじゃない.....ライブをするにしても曲は?衣装は?練習は?期間はあまりないんだぞ....」
「あ....」
そこで希も理解する。あまりにも無謀だと、
「な、なんとかします!」
「....宛てはあるのか?」
「....練習は自分達次第ですし、衣装はことりちゃんがやってくれるとのことです」
すると神綺はことりに、
「できるのか?」
「小さい頃から衣服とか弄ったり作ったりしてたんです」
「....じゃぁ次、曲は?」
「それは....一応宛てはあるんですけど...まだ保証が」
「あるのか、誰か聞いてもいいか?」
「えっと、1年生の子です」
「その子は作曲、作詞ができるのか?」
この学校にそんなスキルの高い子がいたのか、と神綺は内心驚愕する。しかし、すぐにそれも収まる。なぜなら、
「出来ると思います。とてもピアノが上手だったので」
「....ピアノ?」
そこで神綺は思い出す。昨日の一件を、
「その子って....赤毛の子か?」
「っ そうです!先輩知っていたんですか!?」
「はぁ....」
神綺は頭が痛くなり手で押さえる。
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