ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】 作:レイヴェル
「昨日の放課後に会ったのさ....音楽室でピアノ弾いてたからな...」
「昨日?おかしくない?活動はまだ...」
と希が最もな疑問を抱く。
「そうだよ。だからおかしいと思って見に行ったのさ。そしたら一年の西木野真姫という生徒がピアノで弾き歌いを....そうか。弾き歌いできるほどの能力があるのなら.....作詞できる可能性がないとは言い切れないか」
「え、それでその子どうしたの?」
「厳重注意ってことで次からは教員の使用許可を得ろと言って、俺は帰ったな」
「そうなんだ....」
「え?でも私も昨日会ったんですよ?」
「....何時だ?」
「えっと...斎藤先輩と別れた後に海未ちゃんが少し部に寄るからーって...そうだよね?」
「えぇ。弓道部に顔を出したかったので待っててもらっていたんです」
「なるほど。運動部か...んで?穂乃果のことだから待つのに暇だったから校内をうろちょろしていた...と?」
「うろちょろって...まぁ、そうですけど」
と目を逸らす。
「そうか....俺があいつに注意したのがたしか.....16時10分くらいだったか?」
「それじゃぁ私の方が後ですね。その時間はまだことりちゃんとお話してたので」
そうなると、神綺が帰ったあとも音楽室にいたということになる。
「...穂乃果は何時に音楽室に?」
「30分ぐらいですかね~ 歌声が聞こえたので行ってみたんですよ」
「そうか....(あいつ....すぐに帰らずに残りやがったな。すぐ帰れと言ったのに)」
「えっと、そんなに上手な子だったの?」
と希は状況についていけていない。勿論、直接真姫と会っていないことりと海未もだ。
「あぁ。鍵盤を見ずに目を瞑ったまま弾き歌いしてたからな....それに聞いたことない歌だったから....自作だろう。だとすれば頭に譜面が入っているのも頷ける」
「...そんなすごい子がいたんだね」
「俺も驚きだ。...んで、話を戻そう。衣装、作曲....作詞も西木野に任せるのか?」
と神綺が言うと、穂乃果とことりの目の色が変わった。
「それなんですけど.....ねぇ、海未ちゃん?」
「な、なんですか?」
「海未ちゃんって~....ポエム書いてたこと。あったよね~♪」
「え゛....」
「ほぅ、ポエムか」
と神綺が感心していると、
「ねぇねぇ神綺君。ポエムってなに?」
「ん?ポエムってのは簡単に言えば詩だよ」
「へ~」
「でさでさ海未ちゃん。中学の頃、私達にも見せてくれたこと...」
「あったよね~♪」
「えっと....それは....」
と二人から詰め寄られタジタジになる海未。
「だからさ~作詞。してくれない?」
「おねがい♪」
「っ 嫌です!思い出すだけでも恥ずかしいんですよ!?お断りします!」
「え~ いいじゃんいいじゃん~ お願いだよ海未ちゃん!」
「おねがい♪」
「っ.....くぅっ.....嫌です!」
「.....おねがい♪」
「っ......」
「おねがい♪」
「....わかりました」
「「いぇ~い!」」
海未はことりの『おねがい♪』攻撃を連続で受け、折れた。
「おいこらお前ら。なに強制してんだよ」
「え?強制なんてしてませんよ?ただお願いしただけじゃないですかー」
「そうですよ♪」
とこの二人、満面の笑顔で言うのだ。
「そ、そう....(どんまい、海未。俺じゃぁこの相手は無理だ)」
「と、取り敢えずは....決まり?」
と希は穂乃果とことりのゴリ押しに顔を引きつらせながら話を進める。
「そうだな....アイドル部の方は俺がなんとかする。お前達はその西木野の説得をするんだぞ?」
「わかっています!」
「よし....この、講堂使用許可申請の紙を渡すから、明日の朝にここに持ってくるように」
と神綺は棚から申請書を取り出して穂乃果に手渡す。
「わかりました」
「....新歓までは1ヶ月と期間は短い。全力で行かないと成功はないと思うんだぞ?」
「「はい!」」
「....はい」
穂乃果とことりは元気のいい返事をするが、海未は心ここにあらずといった感じだ。....大丈夫だろうか。
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あの後、穂乃果達は仲良く帰っていった。そして今神綺の隣には絵里がいる。なぜか?それは今神綺が絵里の家にいるからだ。
穂乃果達が帰ったあと、希と別れて神綺は絵里の家へと向かったのだ。さっき感じたスクールアイドルへの偏見らしき雰囲気の真意を確かめる為だ。違うのならそれはそれでいい。
「えっと....今日はどうしたの?」
「絵里に話があってきた」
「えっと....何の話かしら?馬鹿にしに来たの?」
とジト目で絵里は神綺を睨むが、
「? なんで馬鹿にするんだ?お前なんかしたか?」
「え?....いいえ、なんでもないわ....それで、どうしたの?」
「...絵里。お前は....なぜそこまでスクールアイドルを毛嫌いする?」
「....どうしてそんなことを?」
「おかしいなと思ったんだよ。あの時は堪えられずに笑ったが、絵里があんな浅い考えで否定することは少なかったからな.....どうしてそこまで焦るんだ?」
「....」
絵里は黙り込む。
「...ふむ。話したくない...か。ならいいや今日はかえ「いいわよ。教えてあげる」...そうか」
「私って....バレエやってたのよ」
「初耳だな」
「そりゃそうよ。初めて言ったし、ここに来てもそのときは写真を隠すもの」
「そりゃまたなんで?」
「...恥ずかしいからよ」
と顔を赤らめる。
「そ、そうか....それで?」
「自分でも言うのはなんだけど、結構いいところまで行ったのよ。だから腕もそれなりにあるわ」
「続けて?」
「だからかしら....人気の出ていると言われているスクールアイドルの踊りを見ても....雑で、未熟で....遊んでいるようにしか思えないのよ」
「遊び...ねぇ。でも実際そうなんじゃないのか?」
「....どうしてそう思うの?」
「だってそうだろ?プロじゃないんだぜ?仕事でもないのに.....なにを求めてるんだよ」
「それは.....」
「スクールアイドルは仕事じゃないんだぞ?金だって入らない。なのに技術は求めるって...そりゃぁ酷だぞ。アイドルは職業だが、スクールアイドルは部活と一緒だ。表に出ているのは運動部で言う大会と同意義であると思うぞ」
「......」
「お前のことだ。そう考えていたってことは.....あいつらに失敗されて学校に泥を塗るようなことがあったら耐えられないから...だろ?」
「....そうよ。流石ね....」
「だが、泥を塗られたところでどうなるんだ?」
「...え?」
「もう廃校間近な学校だ。失敗や人気が出なかったぐらいで影響はそうないぞ?」
「....もっとマシな言い方できないの?」
「してどうなる。そういうのは傷の舐め合いや現実逃避でしかない。...まぁ人のこと言えないけどな」
神綺もトラウマの件がある為に強くは言えない。
「現実と向き合うのはやっぱり飾りっけのないシンプルな言葉だ。変に着飾っても印象が薄くなって効果は薄い」
「....はぁ」
「...どうした?」
「いいえ?ただ....神綺君が生徒会長なら....どうなってたんだろうなぁって....さっきも高坂さん達に悪いことしちゃったし....」
「そんなこと考えてもなにも変わらないさ。悪いと思うなら明日の朝に生徒会室にまたあいつらがくるからその時に謝るんだな」
「え?どうして来るの?」
「絵里が帰った後に色々あってな....なんでも講堂の使用許可書が欲しいと言ったからあげたのさ。だからそれを記入して明日の朝もってこいって」
「講堂を?」
「新歓の放課後にライブしたいんだとさ.....取り敢えずさ。そのライブの成果でこれからを決めようぜ」
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