ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】   作:レイヴェル

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遅くなったけど...海未ちゃんお誕生日おめでとう!!
どうも、レイヴェルです。本当なら日曜にあげたかったんですけどねぇ....伸びちゃいましたw



第66話

 放課後。

「ねぇねぇ神綺君」

「ん?なんだ希」

 HRが終わり、ひと段落ついた時に希が話しかけてきた。

「これからどうするの?」

「これから?....そうだな、穂乃果達に顔でも出すか」

「お、早速コーチとして働くんだね?」

 ニシシッといった表情で希が茶化そうとすると、

「どういうこと?コーチって」

 席の離れた絵里が興味深そうにこちらへ来た。

「実はね?神綺君が穂乃果ちゃん達のコーチをすることになったんだよ」

「え?でも神綺君は....」

 絵里は中途半端に神綺の事情を知っているが為に人一倍こんがらがってしまう。

「いやぁ、そうだったんだが.....穂乃果達に説得されてな」

「説得?」

「ずっとそのままでいいのかって、動くなら私達と一緒に進みましょうって言われて....な」

「そう.....」

 はしょられ過ぎていて、なにがなんだかわかていない絵里だったが、

「ま、あとは希に任せるよ。.....昨日強引に話を進めた仕返しだ。このくらいやれ」

「えー!?」

 そう希に投げて神綺は穂乃果達の教室へと向かった。

---------------

 ひとまず穂乃果達の教室の前へと到着したのだが、まだHR中らしく、先生の声が廊下にも聞こえていた。

 そこで今の状況を見てみよう。

 高2の教室の前に高3の、しかも副会長が一人で廊下の壁によりかかっているのだ。なんだなんだ、と周りから好奇の視線が神綺に突き刺さる。

「.........」

 それに軽くまいった神綺だが目を瞑り、視線を感じないようにすればいいと自己暗示し、穂乃果達のクラスのHRがいち早く終わることを願っていた。

 すると扉が開き、生徒がゾロゾロと廊下へと出てきた。どうやらHRは終わって解散となったらしい。

 内心でホッとしながら神綺は穂乃果達はいないか、と探していると穂乃果達が教室からでてきた。

「あれ?斎藤先輩じゃないですかー どうしました?」

 言葉通り不思議そうな顔をしながらこちらへ穂乃果が向かってきた。

 それについてくるように海未とことりも続く。

「なに、少し海未に話があるんだ」

「え?私ですか?」

「あぁ。少し作詞についてな」

「なるほど.....」

 と少し考える様な仕草を海未はする。それに神綺は

「そこまで時間を掛けるつもりはないんだ。少し確認したいことがあってな」

「そうですか。では穂乃果、ことり。また後ほど」

「うん。またあとでね」

「じゃぁね海未ちゃん」

 と二人は昇降口に近い階段の方へと向かった。

「悪いな」

「いえ、お気になさらず。...にしてもなんでしょうか?」

「なぁ海未。お前は今までに作詞をしたことはあるか?」

 さっきの様子からして海未にはこれから用事がある。まぁ、スクールアイドルの練習だとは思うが、手短に済むのなら越したことはない。なので単刀直入に聞くことにした。

「いいえ、作詞は今回が初めてです」

「そうか。....もう始めているか?作詞」

「えぇ。....といっても全然ですが」

 と急に表情が暗くなる海未。普段は真面目で凛々しいというイメージが強いが、案外表情豊かで顔に出やすいのだ。

 だからこうして暗い顔をする時はそのまんま困っているということ。

「ふむ。なにに躓いてるんだ?」

 作詞ができなければ作曲を頼むこともできない。そして曲がなければ練習をすることもできない。一番最初の問題は作詞なのだ。

 本当は既存の曲を使えば楽なのだろうが、穂乃果に猛反対された為にその案はなくなった。

「えーっとですね....実は....」

 と恥ずかしいのか顔を赤らめて目を逸らす海未。しかしそうどもられてしまっては先に進まない。

「別に恥ずかしがることはないんじゃないか?初めてなんだろ?...それで、なにがダメなんだ?」

「....実はどのようなことを歌詞にすればいいのかが....」

 と観念したのか小さい声だが、そう言った。

「なるほどね。.....これは知人が言っていたことなんだが」

「?」

「歌詞というのは今の自分の気持ちを体現する手段だ。今の自分の気持ちと向き合っていかないと歌詞作りはできないね、だってさ」

「自分の気持ち....ですか」

「あぁ。だからそうだなぁ....丁度今がスタート地点なんだ。これから目標にむけてのスタートにふさわしい曲。なんてどうだ?」

「.....なるほど」

「前向きになれるような。そんな曲が俺はいいかなぁ....」

「...ふふっ」

「ん?な、なんだ?」

 神綺は真剣にアドバイスをしているつもりだ。だが、海未は吹き出してしまう。

「い、いえ....今までの先輩とは大違いだと思いまして...」

「?」

「今までの先輩は距離を置いて私達と接して来られてましたから」

「うっ...し、しょうがないだろう」

「わかってますよ。....でも今はこうしてアドバイスをしてくださいました」

「そりゃぁお前達の手伝いをすると言ったからな。.....できることはするさ」

「ありがとうございます。....先輩のお陰で少し道が見えてきた気がします」

「....こちらこそ、だな。お前達のお陰で俺も自分の進みたい道を歩けるようになった気がする」

「それならよかったです。さ、行きましょう。穂乃果達が待ってますよ?」

「今日の練習か?」

「えぇ、日にちはありませんからね。ご指導よろしくお願いします、斎藤先輩」

 と軽くお辞儀をしながら海未はこちらに微笑む。さっきまでの落ち込んだ顔が嘘のようだ。

「あぁ。こっちも頑張らなくっちゃならないな」

 と危惧していた頭痛に少し顔をしかめた神綺だったが、進むと決めた以上止まるわけにはいけないと頭を数度振り気持ちを切り替え、数歩先にいる海未に追いつくように早歩きで向かった。




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