ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】   作:レイヴェル

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お久しぶりです、レイヴェルです。
投稿が遅れました。中々思いつかないのと、進級により慌ただしくなり、執筆に時間が取れなかったんです。
これからも間が空くことが多くなると思いますが、よろしくお願いします。


第69話

 時間は進み放課後。

「.......」

 本当ならば神綺は穂乃果達とスクールアイドルになる為の練習をする予定だった。

 しかし、絵里に半ば強制的に生徒会の仕事を押し付けられ、絵里と希の3人で黙々と作業をしている。

(....なんでこうなった)

 神綺はPCで書類を作りながらそんなことを思っていた。

 なんでも今日学校に来てからずっと絵里の機嫌が悪いのだ。

 なにがあったか聞いてもなんでもないの一点張り、それを希に相談すれば、過去の話を絵里にだけしなかったのがいけないらしいのだが、どうしろというのだ。元々は希達にさえ話すつもりはなかったのに....

「はぁ.....」

 そう無意識に溜息をついていると、不意に絵里が手を止めて横目でこちらを見てきた。

「....ん?なんだ?」

「...ちょっとね、これ」

「ん?」

 そう絵里から手渡されたのはクリップで止められた数枚の書類。

「これが....どうかしたのか?」

 見覚えのない書類に眉をひそめる。

「これ、ウチのじゃないわ。多分先生の書類」

「なに?....おいおいっ、理事長宛じゃないか」

 軽く流し見すると理事長の名前が記載してあった。どうして生徒会にこのような書類が流れてきたのか疑問でしかない。...それより、

「んで?これを理事長のとこにもってけと?」

「あら、話が早いわね。よろしく」

「....はぁ。わかったよ、行ってくる」

 面倒でしかないが、宛先が理事長だ。もし、急ぎの書類なら大問題になる為、持っていくことにした。機嫌の悪い絵里に逆らってもいいことなどひとつもないからな。

 

 

 

 

------------------------

パタン....

「はぁ....」

 神綺が生徒会室から出ると同時に絵里は目を瞑り溜息をついた。

「...もぅ、絵里ち。いつまでそうしてるつもり?」

「なんのことよ...」

 と今まで黙って書類に不備がないか点検していた希が口を開く。

「神綺君のことだよ。...あれじゃあ神綺君がかわいそうだよ?今日だって本当は穂乃果ちゃん達と練習する予定だったらしいし」

「....わかってるわよ」

 絵里も本当はわかっている。だが、気が収まらないのだ。

「だって....神綺君。私のことないがしろにするんだもの....」

「別にそんなことはないと思うけど...」

「だって希には教えてるのに私にはなにも....私、嫌われてるの?」

「そんなことないよ!今回だって...神綺君は渋ったけど....私が強引に聞いただけ。神綺君は悪くないよ」

「私も希みたいに少し強引に行かなきゃダメなのかしら...」

「え?」

 しかし、絵里のその呟きは声が小さく、希には聞き取れなかった。

「ううん、なんでもない」

「あ、そうだ」

「...なに?」

「絵里ちも私と一緒に神綺君達の練習に参加しようよ」

「え?何を言って...」

「だって絵里ちは神綺君と一緒にいたいんでしょ?」

「えっ!?ちょっ 何言ってるのよ希!」

 急にそう言われた絵里は顔を赤らめながら慌てて椅子から立ち上がる。

「え?だってそうでしょ?神綺君から来てくれないなら、自分から行かなきゃ♪」

「だから!そうじゃないってば!」

「....でも、偶には自分から行くことも大切だよ?」

「っ...わかってるわよ」

 からかういや~な笑みで茶化していた希が急に真面目な顔つきでそう言う為、絵里の調子は狂う。

 実際希の提案は理に適っている。相手から何も言ってこないのなら、希のように自分から飛び込むというのもわかるのだ。...限度はあるけれど。

「それで?絵里ちはどうする?....穂乃果ちゃん達の練習に混ざる?」

「...希はどうするのよ」

「私は神田明神でバイトやってるし、神綺君達が練習いてるのも神田明神の男坂でね、バイトしながら遠目で見てるんだ。偶に近くまで行って話をしたりしてるけど」

「そうだったの....」

 前に希がバイトをしていると言っていたことがあったな、と絵里は思い出しながら考え込む。

「いい運動になるんじゃない?結構ハードみたいだよ?」

「そりゃぁ神綺君だからね...」

「ね?いいんじゃない?前に絵里ち、体重が...って言ってたし」

「うっ....あれはもう忘れてよ、恥ずかしいわ」

「えー......わかった!わかったからっ」

 からかう気満々で渋った希だが、すごい形相で絵里に睨まれ、折れる。

「はぁ....」

「でもいい機会だと思うよ。それで神綺君とも接点できるし、現に私も何回かそれで話してるし」

「そうは言っても....」

 どうしても絵里は引っかかってしまう。

 スクールアイドル。ルックスが良く、踊りができて歌うことができる子がなれるアイドル。だが、今一番人気とされているA-RISEの踊りでさえ、お世辞にも上手とは言えないレベルだと絵里は感じている。

 その為、初めたばかりの穂乃果達の練習に付き合えるかと聞かれたら、NOと答えてしまう。

 そりゃぁそうだろう。絵里はバレエ経験者。スクールアイドルとは違い、踊りの表現力だけで優越が決まる厳しい世界で育ってきたのだ。

「......」

 そこの所がどうしても踏ん切りがつかずに黙り込んでしまう。

「....ねぇ、絵里ち」

「...なに?」

「絵里はどうして穂乃果ちゃん達を避けるの?」

 そこで絵里はハッと目を見開く。忘れていたのだ。神綺には前に伝えたが、希にもバレエのことを隠していたことを。

「...そういえば話したことなかったわね」

 そうして深呼吸をしてから絵里は

「私はね、小さい頃にバレエをやってたのよ」

「バレエを?そうだったの?」

「今まで黙ってたんだけどね....」

「どうして?隠すようなことでもない気がするけど」

「恥ずかしかったのよ。なにかコンクールでいい成績を残していれば違ったのだろうけど....私はいい線までは行ったけど、優勝まではできなかった」

「.....」

「自慢できるものがなかったの。だから今まで黙ってた」

「そうだったんだ....でもそれが穂乃果ちゃん達とどう関係があるの?」

「...希はバレエってなんだと思う?」

「え?そりゃぁ...ドレスを着て、踊る.....踊る?」

 希もなにかピンと来たのだろう。

「そう、踊るのよ。スクールアイドルなんかと違って、歌に頼らず、只々踊りだけで優越が決まる世界」

「......」

「どうやったら評価されるか、それは綺麗に踊るしかないわ。そして、いかに曲調に合わせた表現ができるか」

「表現?」

「表情よ、悲しい曲の時は哀しげに、逆に明るい曲なら笑顔で楽しそうに踊る。これがカギなのよ、バレエはね」

 これは絵里自身が感じたことだし、講師から教わったことだ。

「そうなんだ....」

「だからただ薄っぺらい踊りをしてるスクールアイドルを、遊びとしか思えないの。あれで高く評価されるのなら....私のやってきたバレエがなんだったのかわからなくなるから....」




閲覧ありがとうございます。
時間の関係でここまでとします。続きを後日投稿しますね。

スタンドNさん、投票ありがとうございます。
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