ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】   作:レイヴェル

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 どうも、レイヴェルです。

 今日から真姫ちゃんのマカロンイベですね~  最近真姫ちゃんが可愛すぎて辛いです。


第77話

「眠い!」

 早朝、制服を着た希がそう地団駄を踏みながら言う。

「知るか馬鹿が、自業自得だ。...たくっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 時間は神綺が風呂をあがった時に遡る。

「ふぅ」

 サッパリした神綺は湿った髪をタオルでワシワシと拭きながらまだ明かりのついていた居間へと向かった。

「あ、神綺君」

「ん、まだ起きてたのか」

 居間に行くとテレビを見ていた希が真っ先に反応した。

「もうそろそろ寝ようとは思ってるよ」

「そうか....あ、すまないな。洗い物かたずけてもらっちまって」

 フッと台所の方を見ると絵里が後で洗おうとそのままにしていた皿を洗っていた。

「いいのよ。使ったのは私達だし」

「そうか?」

 そして真姫の方を見ると、

「...あれ?寝てるのか?」

「うそ...あっ 本当だ」

 ソファに横になって寝息をたてていた。

「参ったな....ここで寝かせるわけいかないし...」

「流石に冷えるからね...」

「しょうがない。運ぶか」

「えっ でもどうやって?」

「...そんなの一つしかないだろう。本当なら同じ女子の君達にやってもらいたいがそうもいかないからな....よっと」

 優しく起こさないように神綺はお姫様抱っこをした。

「おぉ.....う、羨ましい...」

「ん?なんか言ったか?」

「えっ ううん?なんでもないよん?」

「? まぁいい、俺の部屋のドアを開けてくれないか?」

「あ、うん。わかった」

 希の呟きは声が小さくて聞き取れなかったが、聞き返してもはぐらかされてしまう。

 仕方がない、と頭を切り替えて真姫をちゃんとした所で寝かせるために部屋のドアを開けるよう希に頼んだ。

「ほい、通れる?」

「あぁ、ありがとう」

 真姫を抱っこしていて少し通りにくかったが、起こすことなくベットに下ろす。

「よし。....あ、そこに畳んであるやつが東條さん達の布団だ」

「あ、これ?了解了解」

 すると希は自分の布団を確認するとすぐに行動を開始する。

 しかし、

「...なぁ、東條さん」

「ん?なーに?」

「なんで布団を俺の使ってるやつの隣に...?」

「え?」

 何を言ってるの?と悪気皆無な顔で神綺の使っていた布団の左に自分の布団を、次に絵里の蒲団を右に敷きはじめたのだ。

「え?じゃない。どうして俺の布団の隣に敷くんだ...」

「ダメ?」

 と可愛らしく首を傾げるが、生憎神綺にそのようなあざとい仕草は通用しない。そういう奴を今までに何人も見てきたから...最初は騙されもしたが、今はそんなに馬鹿じゃない。

「駄目に決まってるだろうが。俺は男だぞ?」

「そんなの見ればわかるよ」

「...ならどうしてそのようなことをする」

「いいじゃん別に。そうしたいからだよ」

「お前はいいかもしれない。だが俺は却下だ」

「えー」

「つべこべ言わずにちゃんと敷け。...ほら、絢瀬さんのはこっちに移すから隣に東條さんも移動させろ」

 神綺はそう言いながら絵里用の布団を移動させようと一度持ち上げるが、

「やだ」

 希はそれをきっぱりと拒否する。

 しかしこれは予想通りの反応だ。そこで、

「いいだろう。なら....」

 少し意地悪な気もするが仕方がない。持ち上げた布団を置き直し、代わりに自分の布団を持ち上げ、部屋の隅へ敷きなおす。

「な、なにしてるの?」

「ん?敷きなおしてるんだが」

「どうして?」

「東條さんはそこから布団を動かしたくないんだろう?なら、俺が移動すればいいだけだ」

「なっ.....」

「よし...さ、絢瀬さんの布団をそっちにくっつけるぞ」

「えっ いや...私は別にそんなつもりじゃ...」

 自分の考えて作戦から離れていく現状に困惑しながら希はどうにかしようとあたふたする。

 しかし希は策を考える間にも神綺はさっさと敷き直した。

「これでよし...と。絢瀬さん呼んでくるか」

 と勝ち誇った顔で神綺はまだ居間にいる絵里を呼びに部屋を後にした。

 

 

 

「絢瀬さん」

「....なにしてたの?結構長かったけど」

「布団を敷いていたのさ。今敷き終わったから呼ぼうとね」

「あ、そうだったの...ありがと」

「別にいいさ。...先に寝てていいぞ。明日は早いからな」

「え?神綺君はまだ寝ないの?」

「明日の弁当の下ごしらえさ、なにもしてないだろう?」

「...忘れてたわ」

 弁当はもう台所で洗ったからいいのだが、米を研いだりするのをまだしていなかった。

「弁当は俺が作るから、絢瀬さんはもう寝な」

「悪いわよ。私だって作れるし、手伝うわ」

 と絵里は弁当箱を持とうと手を出すが、神綺に手を軽く掴まれる。

「...それじゃ意味がないんだよ」

「え?」

 手を掴まれ軽く赤面する絵里だったが、神綺の真剣な顔を見てすぐに平常心に戻る。

「さっきも言ったろ?西木野さんには俺の元気な姿を見せたいんだ。これで絢瀬さんの力を借りたら.....意味がない。わかるだろう?」

「....そうね」

「さっきの西木野さんを見ればわかるだろう?綾瀬さん達の前で寝てしまうほど疲れていたんだ。あれはきっと肉体的な疲労だけじゃないはずなんだ」

「......」

「だから少しでも安心してもらえる材料を揃えなきゃいけないんだ。わかってくれ」

「....はぁ、わかったわ。私も少し出過ぎたわね」

「いいや、素直に嬉しいよ。安心してくれ、俺はそこそこ料理はできる」

「知ってるわ。前にも神綺君に食べさせてもらったことがあるのよ」

「そうか。なら、その時と比べられちまうな...参ったな」

 その時よりも劣っていたら恥ずかしい。そんな呑気なことを考えながら先ほど買出しついでで買ってきた物を冷蔵庫から取り出す。

「期待してるわよ?神綺君の手料理」

「...ハードルを上げるなよ」

「ふふふっ...そうだ。さっき西木野さんから聞いたのだけれど」

「ん?」

「彼女、トマトが好きみたいよ?」

「トマト?へぇ」

「伝えたかったのはそれだけ、それじゃお先に」

「あぁ、ありがとう...っと、ちょっと待ってくれ」

「? なにかしら」

「絢瀬さんは何か入れてほしいおかずとかあるか?」

「そうねぇ...特にないわ。神綺君が作ってくれるものならなんでも」

 と優しく微笑む。

「む...リクエストがないのもそれはそれで困るんだがな」

「急に言われても思いつかないわよ...」

「それもそうか。悪いな引き留めて」

「いいわよ。...それじゃおやすみ」

「あぁ、おやすみ」

------------------------

「よし、取りあえずこんなものか」

 下ごしらえを終わらせた神綺はエプロンを脱いで居間の椅子へと掛ける。

 チラッと置時計を見ると時刻は11時。結構時間がかかってしまった。

「もう11時か...」

 しかし神綺は先ほど仮眠をしているために思ったよりは眠くない。だが明日はハードになる予感がした為、変に起きていようとはせず真っ直ぐと自室へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「..........」

 ただいま神綺は絶句している。

 なぜなら...

「「....くぅ」」

 先ほど移動したはずの布団が元の位置に戻っており、希と絵里が寝付いているのだ。

(東條さん...あんたどんだけ強情なんだ)

 しかしここでまた布団を動かしてしまえば、絵里や真姫が起きてしまう可能性があるのだ。そう大きな物音は立てられない。

 一瞬、居間で寝ようかとも思ったが、なぜだか急にドッと疲労感が押し寄せてきたのだ。

(うっ...なんだ急に...)

 神綺はその疲労感に耐えることができず、居間へ行くのはあきらめて仕方なく布団で寝ることにしたのだ。

(どうしてこんなことに....)

 布団に潜ると両側から甘いいい香りが鼻をくすぐってくる。

 その未知の体験に心臓が高鳴るのを感じたが、押し寄せる眠気には負け、すぐに意識を手放した。

 

 

 しかし、

(どどど、どうしよう!?)

 そう心の中で目を回しているのは希だった。

 パッと見寝ているように見えた希だったが、実は寝た振りをしていて神綺の反応を予想しながら待っていたのだ。しかし...

(じ、自分でやっといてなんだけどこのまま寝るとは思わなかったよ?!起こされてでも直されると思ったのに!)

 少しは夢見た状況なのだが、いざ実現してみるととても恥ずかしくて寝れる状態じゃなかった。

(なんで絵里ちは普通に寝れるのさ?!絵里ちも神綺君のこと好きだよね!なんで私だけ以上にドキドキしてんのさぁ!?)

 我関せず、といった様子ですぐに本当に寝てしまった絵里を軽く睨みながら結局朝まで寝られずにいた。




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