ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】   作:レイヴェル

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どうも、レイヴェルです。

いや~うちにも予約してたBestAlbumが届きました!
初めてボーナストラックの奴を聞きましたがアレいいですね!自分はスクパラを持っていなかったので初めて聞きました。


第80話

「....え?」

 穂乃果達は自分の耳を疑った。今先輩はなんと呼んだ?高坂....さん?

 今穂乃果はひどい顔をしているだろう。何年も呼んでくれていた名前で呼んでくれない。なにか先輩に対して迷惑なことをしてしまったのか、嫌われてしまったのか,,,などとマイナスなことばかりが頭に浮かぶ。

 しかしそれは穂乃果だけではない。一緒にいる海未やことりも同じだ。

「色々思うところがあるのはわかる、違和感を感じるのもな」

 明らかにショックを受けている穂乃果の顔を見ながら神綺は胸が締め付けられるような感覚を覚える。

「...どういうことですか?」

 それでも神綺の発言、そして真姫達がいるこの状況に疑問を持たずにはいられない海未は戸惑いながらも聞き返す。

「....俺は昨日、事故で記憶を無くした。後ろにいる彼女達は勿論、君達のこともだ」

「「「っ」」」

「...う、嘘ですよね?いや~冗談きついですよ先輩!」

 信じられない。いや、信じたくない穂乃果は無理に笑う。

 だが神綺は表情を一切変えることなく、

「嘘に聞こえるか?」

「.......」

 神綺の醸しだす雰囲気、そしてその後ろで穂乃果達を見守る希達の表情から嫌でも事実だということを突きつけられた穂乃果は膝の力が抜けて地面に座り込む。

「穂乃果!?」

「穂乃果ちゃん!?」

「は、はは......あはは....」

 穂乃果の顔を覗き込むように海未は穂乃果を心配するが、穂乃果には海未の姿は映っていない。

 神綺に苗字で呼ばれた時に感じた胸の痛み、そして神綺自身から知らされた記憶喪失。

 折角4人で立ち上がったのだ、そしてこのままスクールアイドルとして頑張って廃校を阻止しようとしていた矢先、その希望は呆気無く散った。

 折角先輩が前を向いて歩こうとしてくれたのに、私達の為に無理をしてまで付き合ってくれるとまで言ってくれたのに....

「もう....神綺君。そんな言い方ないんじゃない?それじゃぁ穂乃果ちゃん達勘違いしちゃうよ?」

「...えっ?」

「...どういう意味ですか、東條先輩?」

 穂乃果の背中を擦って落ち着かせようとしていることりが軽く頭がパニックになりながら聞く。

「どうもこうもないよ。ねぇ、神綺君。今の言い方じゃもうスクールアイドルは無理だと言ってるようなものだよ?」

「え?どうしてそうなる。それはこれからだな...」

「だとしても今の言い方はないんじゃない?穂乃果ちゃん達、もうスクールアイドルにはなれないってショック受けてるじゃん」

「何を言ってるんですか東條先輩...斉藤先輩は記憶が...」

 海未の指摘はもっともだ。今の希の言い方だと神綺が教えられるみたいな言い方になる。記憶が無いという神綺になにができるのか、と海未が眉を潜める。

 そして希がその疑問に答えようと口を開けたのだが、神綺が希に言わなくていい、と手で合図をした。

 それに希が頷いて口を閉じたのを確認すると神綺が口を開く

「その前にひとつ質問だ。君達は今までの俺のことをどこまで知っている」

「...といいますと?」

「ん?質問が悪かったか。....俺がなぜ君達の練習を見れる程の実力を持っているかは知っているか?」

 そこが一番気になっていた。彼女達はどこまで自分を知っているのか。

 すると今まで黙っていた穂乃果が俯いたままこちらの顔を見ずに反応した。

「...先輩には前世の記憶があり、その前世でアイドルをやっていたので踊りができる。と先輩が前に話してくれました」

「...ほぅ。それは二人も知っているのか?」

「「はい」」

 心の中で今までの自分はどうしてこうもズバズバ過去のことを話せたんだ、と頭を痛めながらも話が円滑に進めることに安堵した。

「そうか。なら話は早い。俺の記憶喪失、というものはな?部分的な記憶の欠如なんだ」

「...部分的、ですか」

「あぁ。今回の事故で今まで君達と過ごしてきた『斉藤神綺』の記憶が無くなり、その前。つまり前世の記憶だけが今の俺には残っている」

 それを聞いた穂乃果がバッと顔をあげる。

「ということは....」

「おそらく君の思っている通りだ。俺にはアイドルをしていた頃の経験が残っている。だから、これからも君達の練習を見ることは可能だ」

「よかった....」

「話はおおまかに聞いた。なんでも通っている学校が廃校の危機にあると、そしてそれを阻止したい為に君達が立ち上がったとね」

「...っ ちょっと待って下さい!」

「ん?どうした?」

 まだ廃校を阻止できる可能性がある。そう安心した穂乃果は急に思考が冷静になるのを感じた。そこであることが頭に浮かんだ。

「先輩は大丈夫なんですか!?記憶喪失って....そんな大事故を!?」

 穂乃果は気がついてしまった。今までスクールアイドルのことで頭がいっぱいだった彼女には神綺の心配は二の次だったことに。

 そんな自分に軽く怒りを覚えながらも神綺に安否を確認する。

「俺は平気だ。...まぁ、記憶が無くなっているから平気とは...いや、体は問題ない。昨日病院へ検査に行ったが重症らしい箇所は見つからなかった」

「よかった....」

「でも珍しいですね...」

「なにがだ?」

 穂乃果が安堵の表情を浮かべると、その隣にいる海未が顎に手を当てながら

「先輩は周りをよく気にしていらしたので....それで事故になるような状況になるなんて...」

「そこはどうなんだろうな。まぁ場所は学校だし気が緩んでたんだろ、なんせその時の記憶ないからな」

「え?学校でですか?」

「あぁ、学校の階段でな」

「...踏み外したんですか?」

 まさかと思い真っ先に思いついたことを海未は口にするが、神綺は首を左右に振って否定する。

「いや、接触事故だ」

「? でも先ほど記憶が無いと...」

「それこそ君もおかしいだろ。記憶が無いと言ったのに要因を聞いたろ?」

「っ すみません」

「別に謝って欲しかったわけじゃなかったんだが...相手に聞いたのさ。そこにいる西木野さんにね」

「っ」

 ここに来る前から覚悟はしていた。だが、できればこのまま話が終わってくれと思って真姫は黙っていたが、神綺に自分が相手だと知らされて顔がこわばる。

「えぇ!?西木野さんが!?」

「....ごめんなさい。私が先輩とぶつかったんです」

「えっと...西木野さん。ひとつ聞いてもいいかな?」

 とことりはできるだけ優しく、真姫を萎縮させないように聞く。

「...なんですか?」

「その、西木野さんはどうして先輩とぶつかったのかな。階段だし、日頃から危ないところではあるけれど....」

 ことりの言いたいことは真姫にも理解できた。 たしかに日頃からちょくちょくと階段の踊場で方向転換をする際に反対側から来た人と接触して軽く尻もちをつく。そのくらいのことは起こるのだ。

 だが記憶喪失するほどの、いくら打ちどころが悪かったとはいえ、どうしてそれほどの勢いがついていたのかというところにことりは引っかかったのだ。

「...私、走ってたので。それで下の階から登ってきた先輩と鉢合わせしたんです。...それでも私は勢いがついていたので止まれずに先輩を押し倒す形で下の階に落ちたんです」

「なんと....お怪我は?」

「..私は無傷です。先輩に覆いかぶさる形で落ちたので...先輩がクッションの代わりになってくれたんです」

 そのせいで、と真姫は泣きそうになってしまう。

 その空気にまずいと思った海未はパッと思った話題を少し変える。

「そ、そうです!いつ頃だったんですか?!」

 なんということか、話題を変えようとして言ったはいいが、言ってしまってから気がつく。これでは変えるどころか掘り下げてるだけではないか、と。

「....放課後です。16時ごろかと思います」

「え゛っ」

 真姫がそう言った途端。穂乃果が顔を引き攣らせる。

「...どうしたんだ?」

 急に反応した穂乃果をおかしく思いながら神綺は聞いた。

「えーっと....その」

「穂乃果?...まさか」

 歯切れの悪い穂乃果に海未もどうしたのか、と振り返った。そして海未は時間、そして真姫。最後に反応した穂乃果、それらをつなぐピースをフッと思い出した。

「あなたまさかっ」

「海未ちゃん?」

「...どうした?なにかあったのか?」

「う...その...」

「ハッキリしなさい穂乃果!」

「...わかりました」

 すごい剣幕で威圧する海未に負けた穂乃果は観念する。

「...その、西木野さん」

「...なんですか?」

「私の事、話してなかったの?」

「えぇ...」

「そっか...」

「?」

 神綺は話しについていけなかった。彼女達が自己完結して進めてしまっているからである。

「えっと....先輩が記憶を無くしてしまった理由、それ....私です」

「...は?」

 今まででなにもかもをひっくり返す発言に神綺は、いや神綺だけではない。一緒にいる希達もが目を点にした。

 




閲覧ありがとうございます。



そうそう、遅くなりましたが投票者数が3桁になりましたね。
ありがとうございます。
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