ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】 作:レイヴェル
今回も真姫ちゃんと神綺の絡みですね。
真姫ちゃん可愛すぎんよ~
「おっと....そういえば」
真姫との話が終わり、音楽室を出た時神綺は思い出した。
「どうしました?」
「東條さん達にメールを送らないとな。彼女達は生徒会の方で仕事してるから」
「えっ じゃぁ本当は先輩も...?」
「ん?いや、俺は元々生徒会に行く気はなかったから」
なんてことないよ、と笑いながら神綺は希宛でこれから帰る。と入力して送信した。
「そうなんですか?」
「あぁ。だって絢瀬さん達も多分....今日も泊まると思うし」
と神綺は目をそらす。それに真姫はなぜ目を逸らしたかわからず、
「? なんかあります?」
「いや....だって、俺まで学校に遅くまで残ってるとしよう。.....誰が夕飯の支度をする?」
「....あ」
やっと真姫は理解した。そういえばそうだ。思い返せばあの家には神綺の母親もいない。だから未だに洗濯物も干しっぱなしの状態なのだ。
「わかったか?つまりはそういうことだ」
「となるとこれから買い出しですか?」
「あぁ。一緒に来るか?」
神綺としてはどっちでも構わない。
「えぇ、私も行きますよ。.....だって先輩スーパーの道でさえわからないでしょう?」
「.....あ」
「...はぁ。抜けてますね、先輩」
「.....うっさい」
----------------------------
真姫に小言を何度か言われながらも、真姫が使うというスーパーに案内された神綺だったが、
「....高くね?」
「そうかしら?」
ここで神綺は思い出す。....真姫はお嬢様だということを。
「駄目だ駄目だ。いくら質がいいとはいえ高い」
あまり見分ける力のない神綺でもわかるほど質のいい食材が陳列されている。
だが、単純に考えても4人分の食事になる。いくら料理を質素にしたとしてもこれは高い。.....すぐにスッカラカンになるのは困る。
「....でもここ以外に知りませんよ?」
全面的に否定されたのが気に入らないのか不満な顔を真姫はするが、ここで引く訳にはいかない。
「さっきの通りに小さな商店街みたいのあったし、そこにするぞ」
これからの為だ。真姫には可愛そうだが庶民の材料で我慢してもらおう。
「へぇ....さっきは気が付きませんでした」
「俺は地形把握しようとキョロキョロしてたからな。まぁ行こうぜ」
スーパーを出てきた道を戻った神綺達は商店街に足を運んだ。
そしてはじめに向かったのは八百屋だ。
「あら、いらっしゃいお兄さん」
どの野菜にしようか吟味してると、奥からおばさんが顔を出した。
「こんにちは。鮮度のいい野菜ってどれですかね?」
「ウチは大体いいもん扱ってるよ。けどあえて挙げるなら.....ほら、このトマトどうだい?」
「っ!」
そう言い色のいいトマトをおばさんがこちらに手渡してくれる。
それを見た真姫は目の色を変えた。
(そういえば西木野さんはトマト好きだったもんな。なら夕飯はなににするか...)
しかし自分はトマトを主にした料理をあまり作ったことがない。なので、
「西木野さん。トマトならどんなのが食べたい?」
「え?えっと.....サラダ系がいいです」
「サラダか。なるほど」
確かにサッパリしてていいものだ。となると葉野菜か。
「すいません。レタスとか...パプリカとかいいのありますかね」
そう神綺がおばさんに聞くと、おばさんはニヤリと含みのある笑いをしながら
「んー?お兄さん。彼女さんに手料理かい?」
「なっ!?」
おばさんの言葉に真姫は顔を赤くして慌てるが
「何言ってるんですか、友達ですよ」
はははっ と神綺は軽く受け流す。それに真姫は
「.....」
「な、なぁ西木野さん。なんで睨む?」
「睨んでないです」
「いやしかし..」
「に ら ん で ま せ ん」
「.....」
「あっははは! こりゃ面白いね」
とあくまで他人事のおばさんは呑気にケラケラと笑う。
「...はぁ。ところで、レタスとパプリカは?」
神綺にしてみれば意味がわからずに睨まれたことが納得いかず、軽く声を低くしておばさんを威圧する。
「そ、そうだったわね。 これよこれ」
先ほどの真姫の反応からして満更ではないのだろうと察したおばさんは真姫に同情しつつ、神綺をあまり刺激しないようにテキパキと説明してくれる。
「ふむ。....ならこれとさっきのトマトでお願いします」
「あいよ」
手慣れた手つきで袋に野菜を入れてもらい、会計を済ます。そして店を出ようとした時に、
「あ、ちょっとお嬢ちゃん」
「?私ですか?」
「そうそう。ちょっとこっちにきなさいな」
なんだろうか。と疑問に思いながら真姫がおばさんの所に行くとなにやら耳打ちされている。
....いやまぁいいさ。俺には関係ないからさ。だがどうして西木野さん。君は顔を赤くして帰ってきた。なにをおばさんに言われたんだよ。
その後も商店街を散策し、ある程度の食材が集まった神綺達はあまり遅くならないように足早に家へと向かった。
....まぁ少し迷ったのは秘密だ。
--------------------------
「...なぁ」
「ん?」
「お前馬鹿か?」
「馬鹿じゃないよ!」
「いや....馬鹿だろ」
特に出来事もなく、風呂に入り、夕飯を食べた。そして今、昨日と同じくみんなで寝ることになったのだが....懲りずに希がまた神綺の隣に寝ると言い始めたのだ。
「なんでまたなんだよ。また寝不足になりたいのか?」
「今日は寝るよ!ただ....」
「ただ....なんだ?」
拗ねるように目をそらしていた希はキッと神綺の方を見ると、
「なんか今日は神綺君が誰かに取られそうな気がしたんだもん!」
「....は?」
何言ってるんだろうかこの子は。
「夕方にビビッときたもん!これはウカウカしてられないってもう覚悟もしてる!」
と自信満々に言い切る希だが、対する神綺は段々と冷ややかな目へと変わってゆく。
「俺はそもそも君のもんじゃない。それに変なとこで変な決断しなくていいから!」
神綺自身、彼女が自分のことをどう思ってるかは初日の盗み聞きで知って入るが....告白もなしにこういうことを言われては対応に困る。
「っ そ、そうだけど....あはは....」
「取り敢えず今日こそは離れて寝るぞ」
「そんな!?」
「どうしても人肌恋しいなら絢瀬さんに抱きついてろ」
「え、ちょっ神綺君....」
「それじゃお休み」
サラッとなすりつけられた絵里が困惑するも、そんな言葉気にせず神綺は夢へと旅だった。
これ以上話に付き合っても平行線かこっちが折れるハメになるのが分かっているから仕方ないだろう。
----------------
side 真姫
「もぅ...しょうがないか。おやすみ絵里ち」
「え?えぇ...おやすみ、希」
「真姫ちゃんもおやすみ」
「え?あ、おやすみなさい」
希の相変わらず本気で言っているのか冗談で言っているのかわからないほどの切り替えの早さに戸惑う2人。
そして、今真姫はというと昨日と同じく神綺が使っていたと思われるベットを使っていた。
しかし....昨日と打って変わって真姫は落ち着きがない。
昨日は特に何もなくスッと眠りにつけた。ただ今は神綺のベットを使っているのもあるが、夕方の八百屋で耳打ちされた言葉が頭をよぎった。
『中々難しそうだけど、かっこいい彼氏じゃない。がんばりなさいよ♪』
別に自分達はそんな間柄ではない。しかもまともにコミュニケーションを取ったのは昨日からだ。単なる先輩と後輩。そのはずなのに....
「...はぁ」
なんでだろう。八百屋さんで彼女かと聞かれた時、まんざらでもなかったのだ。
日頃ならそんなことないと言い切ったのに...それができなかった。
そのことをボンヤリと考えているとフッと音楽室でのことを思い出した。
「っ」
真剣に、笑うことなく...親身になってくれた先輩の顔。あの顔を思い出してしまい、不覚にも体温が上がったのを感じた。
(もぅっ なんなのよ!)
自分の感じているこのモヤモヤがなんなのかわからないまま、気がついたら眠りについていた。
閲覧有難うございます。
良かったら前話の挿絵覗いてくださいね!(隠す気のない閲覧数稼ぎ)