ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】   作:レイヴェル

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3日連続の投稿イクゾー!!!

 ....アレだけのこと言っておいてアレですけど90話でライブできる気がしなくなってきたゾ。  

 日常系が結構話数稼いじゃってやばいやばい。


第87話

「....することないな」

 家に帰宅した神綺だったが、昨日とは違い希達がいない。元々一人暮らしとはこういうものだが、記憶を失ってからずっと誰かしらが家に居た為に寂しくも感じた。

「勉強っていってもな.....」

 昨日今日と授業を受けてわかったことがある。それは音ノ木坂学院のレベルが神綺の思っていたより低かったのだ。

 

 

 神綺は前世でアイドルをやっていた。

 しかしその傍ら、インテリアイドルとしてクイズ番組への出演を目標にみっちりと専用の家庭教師に扱かれていた。

 そのおかげで、幸い学力に関しては問題ない。

 だが、先の授業内容も大方検討がつく為つまらないのだ。

 昨日は授業中寝ようとする希を、隣から突付いて遊んでいたが、今日は何もなかったから暇で暇でしょうがない。

 となれば授業中にすることは予習か復習しかできることがないのだ。

 そして先の内容もわかるということは、自ずと宿題にされるであろう問題も絞り込める。それにより、宿題を授業中に終わらせてしまったのだ。

「何かねぇかなぁ....」

 こんなことなら園田さんについて行ってた方がよかったな。と心のなかで後悔しつつ、スマホでネットを開く。

 

 

 

 

 

 ネットを彷徨い始めて4,5分。フッと神綺はあることを思いつく。

「そういえば....甘いもの食いてぇな」

 さっきのコーヒーが呼び水となり、何か甘いモノが食べたくなってきたのだ。

「そうと決まれば検索だ....甘いもの甘いもの。ん?」

 この近辺でのお店を検索しているととある名前に引っかかった。

「...穂むら?」

 なんだか初めて聞いたわけではなく、前から知っていたような、そんな感じがした神綺は地図を開く。

「前に行ったことがあるのか...?」

 そういえば聞いたことがある。記憶喪失になっても、断片的に体は覚えていて、無意識に記憶喪失前に訪れた印象の強い場所にまた惹かれる事があるらしい。

 それが今なのではないか?と思い、外にでる準備を始める。

「丁度いい、園田さんにはあぁ言ったが、自分は和菓子系が好きなんだ」

 書き込みを見ればそこはまんじゅうと餡蜜がおすすめらしい。さっきまでの憂鬱な気分が嘘のように吹っ飛び、ウキウキと地図を頼りに穂むらへと向かった。

 

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「へぇ」

 大通りを抜けて2,3本入ると、先程までの都会特有の騒がしさはなくなり、静かな下町を連想するような雰囲気になった。

 そしてその中に、ビル街の様な近代的とは離れた古い佇まいの建物が一軒あった。

「ここか....」

 その建物には確かに『和菓子屋 穂むら』と大きく看板が掲げられていた。

 もう地図は要らない為、ポケットに仕舞うと神綺は引き戸をひいて中へと入った。

「御免下さい~」

「あっ いらっしゃいませ~って斉藤さん!?」

「ん?」

 中に入ると若い女性が、と言うより中学生だろうか。そのくらいの子が店番をしていた。

 しかし驚いたのはそこじゃない。自分の名前を知っていることだ。やはり、前に来たことがあるらしい。

「ど、どどどうしたんですか!?最近見かけなかったので驚きましたよ!お姉ちゃんに聞いてもはぐらかされちゃって!」

 とすごい形相で女の子は神綺に迫ってくる。

 それに神綺は慌てながらも

「あ....えーっと、お姉ちゃん?」

「え?ちょっとー忘れたんですかー?私、高坂穂乃果の妹ですよー?ひどくないですか?」

 そうムッとする女の子。だがそれよりもある所に引っかかった。

「高坂...穂乃果?」

「ん?ちょっと斉藤さんどうしちゃったんですか?なんか今日おかしいですよ?」

「えっ、あぁすまない。えっと..ほ、穂乃果はいるか?」

 

 東條さんに聞いたことがある。自分は今までに、そこそこ仲の良い女の子は名前呼びをしていた、と。そして今見た感じ彼女は俺が記憶をなくしていることを知らない。

 ということは高坂さん自身が広めるのを拒んだからだ。

 さぁ、ここで整理しよう。

 さっき園田さんは言った。高坂さん達と家で話し合うと。そしてここのお店の広さからして一階がお店で二階が居住スペースなんだろう。

 となれば、ここに彼女がいる可能性は高い。だから助け舟を出して欲しいという願いも込めて、怪しまれないように抵抗はあるが態と名前で言った。

「いますよー....いつもみたいに上に」

 警戒心バリバリの反応に思わず苦笑いになりながらも

「悪いが呼んでもらえないかな...」

「...わかりました」

 腑に落ちないところがあるのだろう。しかし、なんとか呼びに行ってくれた辺り、頼まれたら断りにくい子なのだろう。

 

 

 そうして店内をキョロキョロと神綺が観察していると、奥の方から慌てた様子で階段を降りてくる音が聞こえた。

 すると、

「斉藤先輩!?」

 厨房と店舗を結ぶ出入口に架けられている暖簾から穂乃果が顔を出した。

「あぁ、高坂さん。こんにちは」

「こ、こんにちは。どうしたんですか?雪穂から聞いて驚いちゃいましたよ!」

 そう言いながらでてきた穂乃果は私服で少し新鮮だった。

「ちょっと甘いものが食べたくなってね。ネットで調べたらここの名前に違和感を覚えたから足を運んでみたのさ」

「そうですね~ 前から先輩はウチを贔屓にしてくれてましたから、体が覚えてるのかもしれませんね~」

 ありがとうございます~なんて笑顔で言いながら穂乃果は神綺の手を引いて二階へと連れて行こうとする。

「な、なぁ....」

「? なんですか?」

 穂乃果は今自分がやっている行為になんの疑問も持たないのか、何食わぬ顔で首を傾げてくる。

「流石に人の家に急に上がるのは抵抗あるんだが....それに手」

「あっ すみません。つい」

 てへっと舌を出して手を離す穂乃果。素なのかわざとなのか...とにかく恐ろしい子だ。

「ここです」

 と言いながら穂乃果はフスマを引いた。すると、

「なにがあったん...で....」

「おかえり穂乃果....ちゃん?」

 部屋の中には予想通り、海未とことりの二人がノートと睨めっこをしていた。

 そして神綺がいるとは思わない二人はさりげなく穂乃果の方に視線を移すと、神綺が目に止まり言葉を無くす。

「さっ斉藤先輩?!」

「えぇ!?」

「えへへ~ 驚いた?二人共!」

 いたずら成功!とでも言いたげな満面の笑みでピースをする。

「どっ どうして先輩が!?用事があるのでは?」

 その中でも特に驚いたのは海未だった。先ほど会ったばかりだから余計だろう。

「いやぁ、ここに来たのは偶然だ。甘いモノが食べたくなって来てみたら高坂さんの家だとは...」

「すごい偶然ですね...」

 本当にすごい偶然だと思う。確かに違和感を信じてきただけなのだが、本当に関わりのある所だとは思わなかった。

「あ、先輩も座りません?お茶お出ししますよー」

「え?いや....」

 穂乃果の申し出は素直に嬉しい。しかし、こんな狭い部屋に4人で。しかも、男女比1:3はキツすぎる。

「そうですよ~ μ'sのこれからについてお話しましょうよ~」

 とことりが便乗して渋る神綺を引き止める。

 となれば最後の頼みは、

(そ、園田さん!助けてくれ!?)

 ちゃんと伝わるかなんて本気で思っては居ないが、少しの可能性を信じて海未にアイコンタクトを送るも、

「そ、そんなに見つめないでください...恥ずかしいです」

 悲しいかな、モジモジと顔を赤く染めながら顔を逸らされた。望みは絶たれた。

「むー....なんで海未ちゃんだけをじっと見てるんですかー?」

「え?いや、深い意味はないぞ?」

「本当ですかー?」

 必死のアイコンタクトを見つめていると取られてしまい、穂乃果がジト目でこちらを見てくる。

「なんで私を避けるんですかー?」

「いや、だって近いし」

「今までは大丈夫だったじゃないですかー!穂乃果...なにか先輩に悪いことしましたか?」

「.....だって記憶ないし、今までのことなんてわからんのだが」

「「....あっ」」

「あなた達....忘れてたんですか?」

「園田さん、君も人のこと言えなくね?」

 さっき喫茶店で忘れてただろ。

「....」

 目をそらすな!




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