ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】   作:レイヴェル

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 どうも、レイヴェルです。

 期末初日をクリアしたので執筆です。


第94話

 Pipipipipipip.....

 早朝、希と神綺が寝ている部屋に電子音が鳴り響く。

「うぅん?.....なぁに、もぅ...」

 あまりのうるささに目の覚めた希は無意識に目を擦りながら近くにある時計を見る。そして今は5時。

 次になんの音なのか正体を探る為に辺りを見渡すと、神綺のスマホが小刻みに振動をしながら電子音、電話の呼出音を発していた。

「こんな時間に....?っと、こうしちゃいられない!」

 確かにこんな朝早くに電話をする人がいるのに驚きだが、驚いているよりも先にすることがある。

「神綺君!起きて!電話だよ!」

「う.....ん...」

 希は神綺の家に居候し始めてからは神綺が使っていたベットを使わせてもらっている。そして神綺は布団を敷いて寝ている為、少し距離があったが四つん這いではいはいしながら近づき、神綺の肩を揺さぶる。

 しかし、神綺は昨日穂むらと各々の家を往復したからかそれなにりに疲労しているらしく、中々起きてくれない。

 この間にもずっと電話コールは続いている。

「起きてよぉ!電話切れちゃうってばぁ!」

 揺さぶるだけでは起きないと判断した希は神綺の掛け布団を引っぺがした。

 するとようやく。

「さぶっ!? ....何してんだ希」

 暖かい布団を取られ、明け方の肌寒い冷気を浴びた神綺は寒さで目を覚ます。

「電話だよ!神綺君のケータイ!」

「なに?」

 そこで神綺は自分のスマホからなる呼び出し音に気がつく。

「なんでこんな朝早くに電話なんか....お前か」

 気持ちい眠りを邪魔されたイラつきを沈めながらスマホの液晶を見ると高坂穂乃果の文字。

「....もしもし?」

『あ!やっと出ましたね!おはようございます!穂乃果です』

 半ば穂乃果に呆れながら通話ボタンを押すと、朝から元気でハツラツとした声がスピーカーから聞こえた。

「なんでこんな早くに電話してくるんだよ...時計見ればまだ5時じゃねぇか。嫌がらせか?」

 神綺にしては珍しく毒吐きながらあくびをする。

『え゛ 先輩、機嫌悪いですか?』

「誰のせいだ、誰の。こっちは疲れてんだよ....んで?要件は?」

 こっちは眠いんだ。しかし...本当になんなんだ。朝練をするにしても大体6時半から7時の間から開始する。いくらなんでも早すぎる。

『そうでした!なんとですよ、μ'sの曲が届いたんです!』

「曲?」

 大方西木野さんが昨夜投函したCDのことだろうと思うが、知らないふりをしておく。

『なんか今日早く起きちゃって。ポスト見に行ったらCDが入ってたんですよ!それもμ's宛に!』

「なるほどな。....中身は聞いたのか?」

『まだです!』

「...まだなのに曲だと決め付けるのか」

『だってμ's宛ですよ?それしかないじゃないですかー』

「嫌がらせや冷やかしだったらどうするつもりだ。一応中身見とけ」

 流石に脳天気すぎやしないか、と呆れる神綺。本当はちゃんと曲が入っているはずなので心配はしていないが、穂乃果はもう少し他人を疑うことを覚えたほうがいいと思う。

『嫌です!μ's宛なんですよ?みんなで聞かなきゃ!』

 なにかと正論なのがまた....

「そうかい....でも俺に電話した理由にはならんだろ?」

『え?』

「...え?」

『いや~ この気持ちを誰かに伝えたくて...』

「海未やことりに言えばいいだろ。なんで俺なんだ....」

『先輩はコーチですよー?真っ先に伝えなきゃ!』

「さいですか。はぁ~ぁ。ちなみに聞くが朝練は?」

『やりますよ!』

「いつも通りの時間か?」

『はい!これから海未ちゃん達にも知らせます!』

 ここでの知らせる、は間違いなく電話だろう。それではあまりにも他の2人が可愛そうだ。だから釘をさしておく。

「せめてメールにしておけ。こんな時間に電話なんかしたら俺みたいに機嫌悪いかもしれんぞ?」

 そう言うと思い出したかのように穂乃果が、

『はっ?!そうだった!海未ちゃんって寝てる時に起こされると機嫌悪くなるんだった!?』

「...良かったな。俺に電話しておいて。それじゃ」

『え?』

 ピッと通話を切った神綺はため息をしながら先ほどまで希が居た方を見るが姿はなかった。

「...あれ」

 そしてフッと廊下を見ると居間のほうで明かりがついてるのがわかり、そっちへ向かった。

 

 

 

 

 

 

「あ、電話終わったんだね。いい忘れちゃったけど、おはよう神綺君」

 居間に顔を出すとキッチンで朝ごはんの支度を希がしていた。

「おはよう、希。....全く困ったもんだ」

 はぁ、と溜息をつきながら椅子に座る。

「誰からの電話だったの?はい、お茶」

「ありがとう。...穂乃果からだ」

「穂乃果ちゃん?そりゃまたなんで?朝練中止とか?」

「いいや、家のポストにμ's宛でCDが入ってたんだってさ」

「おぉ!曲ができたんだ~ それでそれで?」

「...それだけだ」

「え?」

「ただそれだけを俺に伝えたくて電話してきたらしい」

「そ、それだけなんだ」

 あはは、と苦笑いをしながら希はキッチンへ戻って味噌汁を温めるのであった。

 

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「あ、せんぱーい!」

 神綺は朝食を希と一緒に食べた後、身支度を終わらせていつも通りの時間に神田明神へと顔を出した。

 ちなみに今日は神綺一人。希はバイトがあるからと先に家を出て行った。

「おはようございます、斉藤先輩」

「おはよう、穂乃果、海未」

 神綺が男坂を登り切ると穂乃果と海未の二人が柔軟体操をしていた。

「ことりはまだなのか?」

「そうみたいです。ちょっと寝坊しちゃったらしくて、でももう来ると思いますよ!」

「そうか」 

 そして、

「穂乃果ちゃ~ん!!」

「あっ ことりちゃ~ん!!」

「来たようですね」

「あぁ。おはよう、ことり」

「おはようございます~ すみません!寝坊しちゃって...」

「俺もいま来たところだし大丈夫だ。それより穂乃果、CD聞けるプレーヤーか何かは持ってきたんだろうな?」

「もっちろん!向こうにパソコン置いてきてるんでそっちで聞きましょ!」

 と穂乃果が指指す方向は日陰で、PCが仕舞ってあるのであろうケースが置いてあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いいですか?いきますよ」

 CDをパソコンにセットし、後はカーソルを合わせて再生ボタンを押すだけ。

「それじゃぁ、ポチッと!」

 すると再生が始まり、ピアノのシンプルな音が神田明神の一角に響く。

「この歌声....」

「間違い...ないですね。西木野さんの声です」

「やっぱり作ってくれたんだ!」

 そう。まぁ真姫が作ったので当たり前なのだが、彼女達は知らない為こう思うのも仕方がない。

「海未の歌詞も上手くまとまってるな」

 本当に才能を持っている人というのはすごいと思う。凡人がいかに頑張っても届かない所に一瞬で手が届く。

「そ、そうですか?...ありがとうございます」

「いい曲だね!」

「これが....穂乃果達の曲になるんだね」

「頑張ろうっ 穂乃果ちゃん!」

「うん!」

「さ、ようやく曲ができたんだ。これから練習は本格的になるぞ?今までと比べ物にないくらい辛いと思うが、がんばれよ?」

「望むところです!」

「良い返事だ。時間はないんだ、今すぐ始めるぞ!」

「「「はい!」」」

 そうして穂乃果達は一定の距離をとり、準備運動を始める。だが、まだ課題は山積みだ。振付にボイストレーニング、衣装にステージに立っても全力で挑めるような精神力。これらを如何に効率よく熟すかが鍵になる。

 

(...ここからが正念場だ。やると言った以上、俺も責任を持ってやりとげなければならない。穂乃果達の為にも、西木野さんの為にも)




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