ラブライブ! -彼はどう変わる?-【リメイク】   作:レイヴェル

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 どうも、レイヴェルです。
 いきなり日にちが飛んでる?そうだったかなぁ...(目そらし)


ファーストライブ前夜

 新歓まで後1日と言ったところ。神綺は穂むらの前に足を運んでいた。

「さて、行きますか」

 そう呟きながら引き戸を引くと、

「あら、いらっしゃい」

 中には女将さんが団子を食べていた。....営業中にそれはどうなのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 事の発端は今朝。朝練のノルマを終えた時のこと。

「よし、今日はここまで」

「「「お疲れ様でした!」」」

「段々サマになってきたな。もう少しだ、頑張れ」

 彼女達の上達スピードはすごいもので、神綺の予想よりも早く体力や体幹バランスなどが向上していった。

 もうこの場には、少し動いただけで地面にへばる子達はいない。

「はい!」

「もう明日ですか。緊張します...」

 そう言いながら気を暗くする海未。

「大丈夫だ。俺が監督している以上、しっかりお客に見てもらえるレベルになるようにしている。お前達が気負うことじゃない、胸を張れ」

「..はい!」

「いい声だ。じゃ、シャワー浴びるなら浴びて、また午後練でな」

 神綺はあくまでコーチ、それ以上の私事には首を突っ込まない。

「あっ待ってください!」

「ん?どうしたことり」

 帰ろうとするとことりに止められ、振り返る。

「実は今日の放課後、ライブで使う衣装をお店に取りに行くんです」

「前にデザインしてたあれか?」

 穂乃果がモチーフになっているピンク色の衣装。

「はい!あれの仕上げが今日の正午ぐらいに終わる予定なんです」

「なるほどな」

 神綺は内心、実物だとどのような出来栄えなのか、少し楽しみにしていたのだ。今日できるのであれば今日見てみたい。

「それで、穂乃果ちゃんのお家に引き取った後に持って行こうと思うんですけど....」

「俺も行っていいのか?」

「はい!是非」

「ならほむまん食べながら待ってるよ」

 

 

 

 

 

 

 ということがあったのだ。

「あ、そうだ斉藤くん。お団子食べる?」

「いえ、お構いなく...と言いたいところですが、頂けますか?お代は払いますので」

 実は少し小腹がすいていたのだ。礼節的にはアウトだが、学生だからということで許して欲しい。

「お金なんていいわよ。はい、お団子」

「ありがとうござます」

 そう言いながら渡されたのは3本の三色団子。ここのは食べ慣れているというのもあるが、とても好みだ。

「今日はどうしたの?お饅頭を買いに来たわけではなさそうだし」

「穂乃果達に用があって、ことりは来てますか?」

「ことりちゃん?まだだけど.....海未ちゃんならもう来て穂乃果と上にいるわよ。顔だす?」

「いえ...流石にお宅にお邪魔させてもらうわけには...」

「前に上がったことあるじゃない。そんなに気にすることかしら?」

 なんてことないじゃない。なんて顔を女将さんはするが、抵抗バリバリMAXだ。比較的長く付き合っている希や絵里と違い、穂乃果達は最近になってからだ。異性の部屋に上がるとなると抵抗がある。

「あの時は記憶ありませんでしたし。それに異性の部屋に上がるのは抵抗ありますよ」

「あら、意外ね。いつも紫髪の子とかと一緒にいるから女の子に慣れてるのかと思ったけど」

 とニヤニヤとしながら女将は神綺を見るが、対する神綺は真剣な顔つきで

「俺を女たらしみたいな言い方はやめてください。そこまで下衆に生きている気はありませんし、彼女は友達です」

「あら、そう?ごめんなさいね。....無自覚っと、重症ね」

 後半はボソボソとしか聞こえなかった神綺は気にはなったが、何か嫌な予感がした為、触れないでおいた。こういう時の予感はよく当たる。

「それならことりちゃんが来るまでここにいる?」

「えぇ、女将さんがよろしければ」

「いいわよ~ いつも贔屓にしてもらってるしねっと、お茶持ってきてあげるわ」

 流石にそこまでして貰うわけには、と思った神綺だが、実は飲み物を持っていなかった。そして団子、どうしても水分がほしい。

「あ、お願いします」

 そうして厨房へ戻っていった女将さんを尻目にいつことりが来るか引き戸の方を見ていると、

「あっ やっぱり先輩だ!」

「ん?あぁ、穂乃果か」

 声した方を向くと制服姿の穂乃果がいた。

「声がしてたのでもしかしたらっと思って見に来たんです。どうして上がってきてくれなかったんですか~」

「流石に抵抗あるんでな」

 嘘は言っていない。事実だ。

「前は上がってくれたじゃないですかー」

「だからその時は記憶がなかったろう?それに引っ張られていたからな」

 指摘の仕方が親子そっくりだな、なんて思いながら最後の1本の団子を口に入れると、穂乃果が唸りながら近づいてきた。

「な、なんだ?」

 そして神綺の腕をつかむ。

「お、おい?」

「そこまでいうのなら、今回も穂乃果が連れて行きます。ほら、行きますよ先輩!」

「あ、ちょっ 待てって!俺は行かねぇぞ!」

 あの時の俺はなぜか無抵抗だったが、今は違う。体重差もあることで、力を入れて踏ん張れば予想通り穂乃果の足は止まる。

「なんでですか!別にいいじゃないですか!」

「誰が好き好んで異性の部屋に入るかぁ!?お前は抵抗とかないのか?」

「ありませんよ!私がOKしてるんですから大丈夫でしょう?なんで嫌がるんですかぁ!」

 うぐぐ...なんて言いながら目を思いっきり瞑って神綺を引っ張る穂乃果。しかし、願いはかなわずビクとも動かない。

 そこに、

「....なにしてるんですか?あなた達」

「海未!?助けてくれ」

「どうしたんですか。また穂乃果のわがままですか?」

 と呆れ顔で歩いてくる海未。

「聞いてよ海未ちゃん!前は上がってくれたのに、今回は部屋に入るの嫌だって先輩が言うんだよ!」

「えぇ?」

「当たり前だろう?誰が自分から異性の部屋に入る!」

「なるほど...そういうことですか」

「「海未(ちゃん)からも言ってよ!(やってくれ!)」」

「....仲が良いのかなんなのか。取り敢えず、斉藤先輩」

「な、なんだ?」

「諦めてください」

「...は?」

 今海未はなんと言った?諦めてください?what?why!?

「こうなったら穂乃果はてこでも動きません」

「俺も動かないぞ!」

「お店の邪魔になっても?」

「うぐっ...」

 中々痛いところを突いていらっしゃる。そう言われてしまっては中々辛い。

「わ、わかった....」

「やった!ありがとう海未ちゃん!」

 と嬉しいのか海未に抱きつく穂乃果。しかし、

「ですが、今回限りです。私も斉藤先輩のお気持ちがわからないわけではありませんので」

「海未....」

 今お前が天使に見える。いや、確かに天使のように可愛いけどさ。.....やはり俺は変わったな。前ならこんなこと思わなかったし、こんなに取り乱すこともなかった。

 いいことなのか、悪いことなのか....

 

 

 

--------------------

 

 

 

「...はぁ」

「もう、機嫌直してくださいよ。これからことりも来るんですから」

「そんなこと言われてもな」

 やはり居心地が悪い。どこか落ち着かない。

「でも意外です」

「ん?海未も俺はもっとこういうのに慣れてると思ったか?」

「え?いえ...そういうわけでは...」

 というものの、海未は普段真面目でキリッとしている。だが、そのせいか表情や、嘘を誤魔化すのが苦手だ。だから反応でわかってしまう。女将さんと同じ考えをしているということが。

「別にいいさ。....ま、そう見られていたことにショックではあるが」

「す、すみません...」

「生憎、絵里も希も友達さ。確かにここほど緊張はしないが、それでも女性の家というのは慣れない。というか慣れたくない」

「え?斉藤先輩は東條先輩と付き合ってないんですか?」

「え?そうなんですか!?」

「....んなわけないだろう」

「え?でも東條先輩から聞きましたよ?先輩のお家にお世話になってるって」

「成り行きでそうなっただけだ」

「成り行きって...普通お友達で家に住まわせてって言われてOKする人なんて...」

 と穂乃果は言うが神綺はそれに食い入るように、

「いないだろうな」

「では、なぜなんです?」

「....これは当人の問題だ。あまり言いふらしたくないんだが、端的に言えば希の顔だ」

「顔?確かに美人さんですけど、先輩って顔で選ぶ人だったんですね」

 意外だなーなんて穂乃果がいうも、神綺はバッサリと否定する。

「そういう意味じゃない。ただ、泊めてくれと言われた時の顔があまりにも可愛そうだったからOKしただけだ」

「なるほど....」

「あれほど寂しそうに、怯えている顔は初めて見たぞ。俺じゃなくてもあの顔をされればOKするだろうな」

「でもあの人のことですし、計算されてそうなんですけど...」

 まぁ穂乃果のいうことは最もだ。というか後輩にまでそう思われているのか、希。

「流石に思惑どおりの顔かを判断できないほど俺は温くない。そんなんならハニートラップ掛かり放題じゃないか。俺アイドルだったんだけど?」

「? どう関係するんですか?」

「アイドルってのも大変でな。異性のタレントさんと少しいただけでもパパラッチに見つかって捏造や盛られた記事で報道されるんだ」

「うわぁ...」

「そんでもって、俺の人気を落とそうとスタイルのいい女性とかに接しさせて俺がボロを出さないかとかを見るんだよ」

「そんなことが....」

「んで、ひどい時はホテルにまで口車に乗せられて連れて行かれそうになった時もあったな。ありゃしつこかった」

 今では懐かしい思い出だわな。なんて笑いながら神綺は続ける。

「要はだ、そんな上っ面だけの顔かなんてのは目が肥えてるからわかるのさ。自慢じゃないが、俺の目を騙せる奴は相当な詐欺師だぞ」

「す、すごいですね....」

「ま、本音はあいつがそういう性格じゃないってわかってるから記憶が戻った後もそのまま泊めてるんだがな」

「え?」

「希は確かに色々考えて、レールをいくつも敷いて万全の状態で動くのは俺も知っている。だがそれでもあいつはやっていいこと悪いことがわかっている。それと癖もな」

「癖...ですか」

「今度あいつが悪さする時があれば見てみるといい。胡散臭い言い方に変わるのもあるが、あいつが計算された上での嘘ついている時は胸見てしゃべってるから」

「「えぇ?!」」

「面白いぞ。女ならワシワシMAXとか言って胸揉むし、男なら..っていっても俺だけだが、胸にダイブしてくるから」

「うわぁ....」

「よく見てますね...」

「伊達に長く付き合ってないさ。っと、そういや穂乃果はなにしてんだ?」

 と一通りしゃべった神綺は先程からPCを弄っていた穂乃果に視線を移す。

「あぁ、A-RISEのPVを見てるんです」

「PV?」

 そう聞くと穂乃果はPCの画面をこちらにも見えるように動かしてくれた。

「へぇ....そういえば初めて見るな。A-RISEの踊り」

「え?そうなんですか?」 

 これには驚いたようで、目を見開いている。

「興味ないし、今まで避けてたからなぁ」

「なるほど」

「んで?見てどうすんだ?」

「少しでも参考にならないかなーっと」

「と言っても明日だぞ?どうにかなるようなもんじゃないと思うが」

「それでも見ないよりはマシかなっと、動き方の練習にもなりますし」

「なるほどな。....んで?穂乃果自身はどうなんだ?今まで練習してきて、少しでもA-RISEの連中に近づいたと感じたか?」

「勿論!最初はターンすらマトモにできなかったんですけど...斉藤先輩のおかげで出来るようになりました。それに呼吸のタイミングなんかも教えて貰えましたし」

「大体踊っててバテるのが速い奴は息継ぎが下手なんだ。呼吸のタイミングが合わないと余計体力を消耗するからな」

 これは体験談だ。当初の神綺もすぐにバテて大変だった。

「だから教えてくれたんですね~ っと?あぁ!?」

「ん?」

「どうしましたか?」

 うんうん、と頷いていた穂乃果が急に身を乗り出してPCの画面を覗きこんでいるのを不審に思った海未は穂乃果と同じように画面に目をやる。

「これは....」

「どうしたんだ?なにかあったのか?」

 対して神綺はお茶を啜りながら明日はどうするか、と思考を巡らす。

「見てください!これ」

「ん?」

 だが穂乃果に中断され、仕方なくPCをみる。

「...なんかのランキングか?」

 画面の端には『音ノ木坂学院 アイドル部μ's』と大きく書かれており、UP!の文字と一緒にRANKが書いてある。

「スクールアイドルのランキングです!投票制で、今誰かが投票してくれたんです!」

「へぇ、そんなのがあるのか」

「きっとチラシを見てくれた方が投票してくれたんだと思います。....いざこうして体験すると嬉しいものですね」

「よかったじゃないか、努力が報われて。でも票が入ったからにはそれなりに期待もされてるってことだ。ライブでヘマするんじゃないぞ?」

「うぅ...緊張するようなこと言わないでくださいよぅ!」

「どうせ何言ったって本番前に緊張するんだろうが」

 むむむむ、なんて穂乃果がまた唸ってるとフスマが開いた。

「おまたせ~ あ、斉藤先輩来てくださったんですね」

「本当なら玄関先でちらっとみてから帰る予定だったんだがな。穂乃果に連行された」

「人聞きの悪い事言わないでくださいよ!」

「事実だろうが!」

「まぁまぁ,,,よいしょっと」

 と神綺と穂乃果の言い合いに苦笑いしながらことりは座ると、ぶら下げていた紙袋を開ける。

「その中に...衣装が?」

「うん♪海未ちゃんのもあるよ~  ほら」

「お~」

「ほぉ」

「っ....」

 ニコニコしながら取り出したそれは、神綺の知っているデザインは似ているが、色がピンクでは水色だった。

「あの...ことり?」

「なーに?」

「そのスカートの丈は....」

「え?」

 わなわなと手を震わせながらことりの持つ衣装のスカートの部分を指差す海未。

 そして海未の聞きたいことがわかったことりは困ったような顔をしながら、

「実は...最初は海未ちゃんの言った通り長めにしようと注文したんだけど。そしたら追加でもっと日にちがかかっちゃうらしくて....」

「そんな....」

「まぁ、それでもこんな短期間に一から作ってもらったオーダーメイドだろ?十分じゃないか」

「しかし!」

「なぁ海未。前も聞いたが、どうしてそんなにスカートに拘る?制服と同じぐらいじゃないか」

「制服より短いです!?」

「んなの誤差じゃねぇか。男からしたら一緒だ、一緒」

 実際そうだと思う。最初は女子校だからか知らないがスカートが以上に短くて風紀大丈夫なのか?とも思った。

 そんな学校に自分から入学しているのだ、何を今更気にするのか...理解が出来ない。

「全然違います!これなら制服で私は踊りますよ!?」

「えぇ!?」

「そんなぁ....」

「まぁ、待て海未。なんでことりが短いスカートのバージョンであっても発注を中止せずに作ってもらったかを考えろ」

「それは....」

「少なくとも、3人一緒の衣装で舞台に立ちたかったから。違うか?一人だけ制服とか、まるで予算がなくて間に合いませんでしたーって言ってるようなもんだぞ。そんなんでパフォーマンスをマトモに評価してもらえると思うか?」

「......」

「恥ずかしいのはわかる。俺も初めはそうだった。いくら自分からアイドルになりたいと言って目指したとはいえ、やはりいざステージに立ったら恥ずかしくて声がまともに出なかった」

 あの時はひどかった。自分も下積みであり、まだまだ小さいクラブハウスの様なところでのライブ。人も少ないし、部屋自体も小さい。でも一人だけでもお客がいればとてつもなく恥ずかしかった覚えがある。

「それでも....一生に一度の瞬間だぞ?お前達のファーストライブなんだ。やはり同じグループである以上、同じ衣装を来て、同じ空気を吸い、同じ注目を受ける。それがやっぱり大事なんじゃないか?」

 そう言うと冷めてしまったお茶で喉を潤す。すると、穂乃果も立ち上がって海未の方を向く。

「私も...そうだよ。初めてのライブだもん。絶対成功させたい」

「穂乃果....」

「歌を作って、ステップを覚えて、衣装も揃えて、ここまでめげずにずっと頑張ってきたんだもん。3人でやってよかったって....頑張ってきてよかったって思えるようにしたい」

 そう言い穂乃果は海未の手を取り、

「お願い海未ちゃん。色々思う所があるのもわかる!でも、でも.....」

 段々と言葉が小さくなっていく穂乃果。それでも穂乃果は言葉を止めようとせずに、続きを言おうとするが、中々声が出てこない。

 それを見た神綺はやれやれ、と溜息をつく。

 残念ながらこれではまだ海未には届かない。....恥ずかしいが、本心を言おう。

「なぁ、海未。俺は...正直海未がこの衣装を着ている所を見てみたいと思う」

「えっ」

「海未の歌声は透き通っていて綺麗だし、踊っている時に靡く髪もまた海未の可愛さと相まって魅力的にも思う。....でも、それでもやっぱり制服じゃ駄目なんだよ。衣装を着て、生徒としてではなく、アイドルとして、俺は....ステージに立ってほしいと思う」

 そう真剣な、眼差しを受けた海未は一瞬顔を赤くする。

 

 

 

 そして、

「....そういう言い方は卑怯です。...わかりました、私も....その衣装を着ます」

「っ 海未ちゃん!」

「ほ、穂乃果!?」

「良かったぁ!海未ちゃん大好き!」

「も、もぅ....」

 海未が了承した瞬間。泣きそうになっていた穂乃果の顔は花に明るくなり、海未に抱きついた。

「ことりもお疲れ様」

「え?私はなにも...」

「いいや。海未の本意に沿わなくても発注を取り消さなかったこと。結構悩んだだろ?」

「じ、実を言うと...はい」

「だからお疲れ様、だ。そしてありがとう。ことりの選択は間違ってなかった」

「えへへ....なら、良かったです」

 そう言うことりの顔は本当に安心しきった。やりきった、そんな顔だった。

「よし、なら外出るぞ!」

「「「え?」」」

「なにが、え?だ。神田明神行くぞ」

「どうしてですか?」

「なんだ?ファーストライブなのにお願いもせずにぶっつけ本番でやるのか?受験の時も神社とか行かなかったのか?」

「なるほど!」

「わかったなら支度しな。安心しろ、帰りは送る」

「「「はい!」」」

 

 

 

--------------------------

そうして辺りがすっかり暗くなった神田明神に制服姿の男女が四人、御神殿の賽銭箱の前で小銭を入れていた。

「いいか?二礼二拍手一礼だ。間違えるなよ?」

「じ、常識ですよ!」

(さっきは思いっきり手を合わせてお願いしようとしていたくせによく言う...)

 

パンパン!

 そう軽い手を叩く音が響き、各々で思いを伝える。

 

 一人はライブの大成功を願い、一人は緊張せず自然体で臨めることを願い、一人はみんなが楽しめるように願い、一人は....

 

 

(彼女達は努力した。だから....この努力が決して、裏切られませんように...)

 

 誰よりも努力した彼女達に向けて、最大のエールを送った。




 閲覧ありがとうございます。

 なんか文字数がすっごいことになりましたね....次の投稿は間隔あくと思います。これから次話に使う挿絵を作らないとならないので。

 あまりにも遅くなるようでしたら次話単体で投稿するつもりです。

 ではでは、
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