ポケットモンスター 影   作:瓶詰め蜂蜜

1 / 28
 別にシリアスな作品ではないので悪しからず。


XY編
第1話 メイスイタウンにて


 我が名はシェード!メイスイタウンに生まれし転生者にして、この先起こり得ることを知る者!

 ……なんて、脳内紅魔族ごっこなんてしてみたが、実際俺は転生者である。

 邪神(アルセウス)との遭遇もなかったし、チートを持っているのかもわからない。ただ何となくメインキャラになりそうだなってレベルで顔が整っている上に、ポケモンXYのセレナやサナ達と幼馴染な為に、ストーリーにガッツリ関わるであろうことは理解した。

 そして今日、プラターヌ博士にポケモンを貰って旅立つ日である。

 サナがセレナと引っ越して来たであろう主人公を呼びにアサメタウンに行っているのをトロバ、ティエルノの2人と待っていると、

 

「やっほー!」

 

 と元気な声が聞こえて来た。そちらを見れば、ブンブンと手を振るサナと隣でいつもの通りクールに佇むセレナが居た。

 

「もうすぐカルム君……引っ越して来た子も来るよ!」

「へぇ、君呼びってことは男の子か」

 

 俺がサナの言葉に反応すると、セレナが頷き、「とても利発そうな子だったわ」と所感を述べ、サナも「イケメンだったよ!」と付け加える。

 

「まあとりあえず座りなよ」

 

 ティエルノが着席を勧める、セレナとサナも座ったところで少し離れた建物の影から見知らぬ同い年ぐらいの男の子が姿を現しキョロキョロと辺りを見渡していた。

 ゲームで見覚えのあるファッションをしている為、恐らく彼こそが件の主人公、カルム君だろうと確信する。

 

「もしかしてあいつか?」

 

 俺がサナに聞けば、「うんそうだよ。カルムくーんこっちだよー!!」と大声で呼ぶ。それに気付いたカルムは俺たちの座る席へとやって来る。

 

「サナたちみんなであなたのこと話してたの!ねっ座っちゃお!」

 

 サナが呼びかけると、カルムはペコリと会釈してセレナの隣の席に座った。

 

「カルム。ここが待ち合わせの場所よ。……では紹介するわね。こちらカルム」

「へぇ……サナのいってたとおりだねえ」

 

 カルムを見て呟くティエルノに俺は思わず吹きそうになるのを堪えていると、セレナは俺たちの事も紹介した。

 

「で……カルム。こちらにいるのがパワフルなダンスが得意なティエルノくんに、テストはいつも満点!だけど控えめなトロバくん。そして面倒見が良いシェードくんね」

「オーライ!よろしく!」

 

 ティエルノが俺たち男組を代表して挨拶した後、「仲良くなるためニックネームで呼びたいんだけど」と言い出しティエルノの「カルやん」とサナの「カルタロ」で白熱しだすので、

 

「ねえトロバ。あなたならどう呼ぶ?」

「ええ!?ちょっと待ってください。その人のことをしらないのにサナさんムチャぶりですよ……。そうですね……ではひかえめにカルPはどうですか……?」

「ここで新しい候補ぶちこむとかすげーなお前」

 

 思わず口を挟めば「ならシェードくんはなんて呼ぶんですか!」と怒られたので「普通にカルムって呼ぶよ。ニックネームで呼ぶようなキャラじゃないし、俺」と言えば、トロバは不満そうに睨んできた。

 

「どう呼ばれたいかは自分で決めれば?」

 

 苦笑いしながら間を取り持つセレナに、カルムも「じゃあ、カルやんで」とサナ案を採用した。

 

「カルやんって呼んでいいの?」

「はい」

 

 サナの確認にカルムが頷くと

 

「うん♪カルやんってニックネームぴったり!仲良くなりたいからあたしもそう呼ぶね!」

 

 と笑顔で言うのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。